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2006年03月11日
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カテゴリ: 沖縄関係
沖縄の民話「枡(ます)の角打ち」

昔々、
とても仲の良い夫婦が居ました。
しかし、お嫁さんは病気になり呆気なく死んでしまいました。
暫くして男は再婚しました。
すると、
死んだはずの元お嫁さんは、夫を忘れることができずに、とうとう幽霊になってしまいました。
そして、新しい嫁さんに、
「あなたの夫を返してくれ」

新しい嫁さんは、
「夫をあなたに譲る事は、夫の死を意味します。できない事ですよ」
と断りました。
いくら頼んでも元嫁の願いは断られるので、
「それではこうしましょう。私の大事な宝物を差し上げます」
「その宝は、お金でも願い事でも、叶えてくれる宝の枡(マス〔米などを計る四角い容器〕)です」
と、元嫁の幽霊は言いました。
しかし、新しい嫁さんは、
「できません。どんな宝だとしても、大切な夫と交換など出ません」
と、きっぱりと断りました。
「それは、仕方がない」

しかし、その元嫁幽霊の悔しい思いは、その場に残り、夫に取り付いてしまいました。
途端に夫は病気で寝込んでしまいました。
新しい嫁さんは不安に駆られ、
「あの幽霊の言う事を、もう一度よく聞いてみたい」
と考えた瞬間、宝の枡を持った幽霊が、目の前にまた現れました。

「それは、どういう宝物なのか聞いてから、夫と交換するか考えましょうね」
と言うと、幽霊はこう説明しました。
「この枡のこちらの一番角からお金が出ます。こっちの二番角からは、ご馳走が出ます。またこの三番角から着物が出ます。」
と、幽霊は答えました。
幽霊は三つの角までは教えたが、四番角を教えなかったのを不思議に思った新しい嫁さんは、
「この角の力を教えれば、夫を譲ってもいいよ」
と言いました。
「本当に教えたら譲ってくれますか?」
幽霊が言うと、
「いいですよ。 それを教えたら譲りましょう」
と言って、嫁さんと幽霊は約束しました。
幽霊は渋々答えました。
「この角で打ち付けると、幽霊やマジムン(魔物)も、跡形なく灰になってしまいます」
と、答えました。
「使い方は良くわかりました。それでは交換しましょうね」
と言い、嫁さんは幽霊の持っている枡を受け取り、空かさず四番角で幽霊を思いっきり打ち付けました。すると、幽霊は一瞬で灰になり、どこかへ飛んで消えてしまいました。

教訓
「枡(マス)の角で人を打ってはいけない」
と、昔から言われています。
大切な米を、大切に計る道具であり、『母』の字の元になるほどの道具。
『母』は、四角い枡(ます)と戸掻(とかき)〔トーカチ〕に、おっぱいを表すとも言える豆を二つ。

1合枡 1合枡
桝(中)-5540 桝(中)-5540
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最終更新日  2006年03月11日 09時46分22秒
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