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2006年06月04日
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カテゴリ: 沖縄関係
もう一つの粟国観音の由来話
観音様の御願所が老朽化の為に改修工事をした、ナカータンメー(ナカー爺さん)が村長の時代の話です。
観音様の御願所奥に山内のお婆さんが大切にしている芋畑がありました。
そのお婆さんが、まだ子供の頃の話です。
家の手伝いで毎日、ターラ(頭に乗せて運ぶ入れ物)担ぎ、芋を収穫しては生活していました。

いつもの様に、
畑に芋を掘りに行こうと御願所を通り過ぎようとしていると、改築工事の人夫達が声をかけてきました。
「十時のおやつを出してくれないか」
こう答えました。

と、口返し〔口答え〕して畑に行きました。
するとどういう事でしょう。
畑に着いてすぐに、お腹が痛くなり、仕事になりませんでした。
仕方が無いので、畑裏に居る新里ウフンマーと言う、山内家一門から嫁いでいった新里伯母さんに助けを請いました。
「私は、観音御願所の人夫にこんなこと言ったら、もうお腹が痛くなって、仕事が出来なくて帰って来ましたよ」
と、お腹が痛くなるまでの経緯をはなしました。
この事を聞いた新里伯母さんは、
「お前は、変な事を言ってしまってるさあ」
と言いながら、近くの拝み屋のウシャーというお婆の元へ急いで連れて行きました。
新里伯母さんは、山内の名前を名乗り、その経緯を話しました。
すると、拝み屋ウシャーは、

〔この子は、観音様の前で口答えをした。これを諭そうと罰を与えている。私が行って観音様に説明してくるから、戻る頃には治っているはずよ〕
と言いながら、拝み屋ウシャーと新里伯母さんは、一緒に観音様に行きました。
「こんなして言ったのは悪うごさいました。」
と、拝みました。
すると、ピタリとお腹が痛かったのが治りました。

「観音様の何か仕事を頼まれた時に、口返しをしたらダメだよ」
と、いつも孫達に言い聞かしていました。

今では、村中で拝んでいます。
戦前までは、簡素な拝所でしたが、
終戦後、安里盛松・屋号トゥマンヤーという人が区長時代に、コンクリートで造り直しています。
このお婆さんが、
「こういういわれがあるから山内の家としては、一日、十五日の観音の拝みは遅れてはいけないよ」
と、言い伝わっているようです。
お婆さんが、
「私もいつまでも若くはないから早く自分で拝みなさい」
と言われ、お婆さんから習いながら、子や孫のために拝む家族の健康祈願の方法です。

戦争前の祈願では、
お供え物はお盆に米・線香・酒・タンナークルーというお菓子を供えます。
祈願言葉
『 辰年(たてぃどぅし)ぬ 新年(にんとぅし)ぬ
正月一日(そーぐわちちいたちが)加那志(が な しー)でーびる。
十二本(じゅうにふん)ぬ 線香(せんこう)うさぎてぃ、
御願(うに)げーすしぇー浜(はま)、
山内大屋(やもーちうふやー)百四十五番地ぬ山内大屋。
御観音(うんかんぬん)ぬ 御元祖(うがんそー)御仕立(うした)てぃそーみしぇーくとぅ、
御仕立(うしたた)てぃくぃみそーちゃる子孫(くわっんまが)。
卯(うー)ぬそーぬ、
結(むす)び午(うま)ぬ 成仕立(なした)てぃぬ長男午(ちょうなんうま)でぃーでぇびる。
結(むす)び辰(たち)でぃでーびる 産(な)しりぎんそーちゃる戌(いん)ぬ女(ひなぐ)グヮー、長男(ちょうなん)子(にー)でぃ、
次女(じじょ)卯(うー)、
次男(じなん)巳(みー)ぬ 身体(からだ)御願(うに)げーでぇびる。
健康(けんこう)にしみらちうたびみそーち、
学校(がっこう)ぬ 行(い)ち戻(むど)いぬ交通(こうつう)、
車(くるま)ぬ 交通(こうつう)安全(あんぜん)、
商売繁盛(しょうばいはんじょう)しみらちうたびみそーり。
商売繁盛(しょうばいはんじょう)しみらちうたびみそーり。』
〔共通語訳〕
〔辰年の新年の正月の一日加那志でございます。
十二本の線香を供えて、お願い致しますのは浜、山内大屋百四五番地の山内大屋。
観音の元祖を御仕立てくださり、
御仕立てになられた子孫です。
その相の結び午(うま)の成し立てた家の長男午(うま)でございます。
その長男の妻の辰(たつ)でございます。
その二人から産まれました戌(いぬ)の女、
長男は子(ね)で、
次女は卯(う)、
次男は巳(み)の健康のお願いでございます。
健康にさせていただきまして、
学校の行き帰りの交通、
車の交通安全、
商売繁盛させてくださいますように〕
と言って拝みます。
また次男、三男は、那覇にいますから、住所と番地職業とを言って、
「どこどこにいますから、交通安全さして願っていることも叶わせてください。思っているだけは叶わせてください」
と拝みます。

御願する山内家のお婆さんは
「私は素人ですからね、自分の信じていることだけをお願いしているんです」
と言います。
山内家一門には、こういう観音由来が伝わっています。
ある時、観音様の置いてある台は大理石にしたらどうか、と言う人もあった。
その人が家の長男に、
「あんたが、大理石を奉納しなさい」
と言われたものだから、長男もまたお婆さんから昔の話は聞いていて育ったので、口返しできません。
「はい、やりましょう。」
と受けたらしいですよ。
それから、また二、三日後にあの観音様に飾ってある御香炉の話になりました。
これは昔から御先祖様の御香炉と同じ物を使っていました。
それをいろんな人から、
「この際、観音拝所も直すのに、御香炉も換えないのか。あっちは神様なのにどうして御先祖様と一緒の御香炉なのか」
と言われました。
それで、御香炉と台の大理石は山内家が奉納する事に。

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御線香を寝かせて焚く事ができます!板角香炉6寸磨仕上 御線香を寝かせて焚く事ができます!板角香炉6寸磨仕上
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最終更新日  2006年06月04日 07時54分10秒
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