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ヨルダン川西岸地域
ってご存知ですか。もちろん イスラエル
という国の国内の地域を指します。そこに 1900年以前
から暮らしている パレスチナ人居住地区
である マサーフェル・ヤッタ
という村があって、その村に住んでいる人たちを、 1948年
に建国した イスラエル政府
が追い出すという政策を実行する、
その実力行使の事実! を村に一軒あるガソリンスタンドを営んでいる家族の息子がスマホで撮りつづけてきた映像の映画化作品です。
「ユダヤ人か?」 と 村人 から猜疑の目で見られ、 ユダヤ人の入植者 からは
「裏切者!」 と脅されながら地区を訪ね続け
「事実!」 を配信し続けようとしている青年です。
「ああ、世界にはこういう所があるんだなあ・・・」 という風景の中に舗装もされていない 細い道 が見えて、道に沿って点々と住居らしい建物があります。もともとは洞窟生活をしていた地域だそうですが、それが、今、 アドラー君 の実家の ガソリンスタンド から見える村の風景です。家の周りの道では子供たちが遊んでいて、家の中では食事する家族のようすが映し出されます。
「決まったことだから!」 という文言を吐きながら、 立ち退きを命じ 、 住居、学校、水利施設 を破壊していく場面を アドラー君 がスマホで撮影し、撮影した写真やビデオを記事として投稿する ユバル・アブラハーム君 という青年との 「友情」 を描こうというのが、おそらく、この映画のテーマの一つです。
非道な仕打ち! に反対しようと、苦難の道を選びながら 友だちであろうとしている姿 だけが、この映画の 希望 でした。
一人一人の人間のつながりにしか、もはや「希望」の可能性はない! そういうと、実に絶望的な気分に襲われるのですが、一方で、世界はずっとそうだったんじゃないかという励まされる気持ちも沸いてきます。
イスラエル政府のやっていることは非人間的な犯罪である! というしかないというのがボクの目に映った出来事です。こうした、 現場の映像 が、こうして映画化され世界中の人の目にさらされること自体が、ほとんど奇跡的だと思います。
「この現場の真実を伝えることが出来ればアメリカが止めてくれる。」 暮らしを奪われていく 村の人々 の期待がこめられた、こんな ことば が映画からは聞こえて来ますが、 アメリカ をはじめ、全世界の人間の 「市民的良心=コモングッド」 を期待する言葉があるのは知っていますが、現実には トランプ を選ぶ アメリカ があり、「
ガザってどこ?」 と無邪気に口にする若者たちであふれるこの国の現実があることが浮かんできます。
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