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先週の日曜日の午後のことだ。昼ご飯を食べたあと忽然と姿を消した嫁、長女、次女の三人組は、夕刻バタバタと帰宅したと思ったら困り果てた顔をして「あかん」「ない」「あの時買っておけば」などと呟きながら家中をクマのようにうろつき、まるで晩ご飯のことなどどこへやらで、さらに隙あらばもう一度出撃する勢いで車のキーなどを手に取ったので「チョット待ちなぁ!」とすんでのトコロで引き留めて理由を問うた。で、判明した奴らのこの一連の動きのワケというのが・・・何のことはない翌朝の環金日食を迎えるに当たって観察用のメガネを買い損ね、この期に及んでまだしつこく探していたと言う。だいたい嫁さんに至っては、金曜日の帰りに難波の紀伊ノ国屋で残っていたウルトラセブンの日食メガネを手にとっていながら、950円の値段に躊躇し、やっぱり地元で探そうと、そっとメガネを棚に戻して帰ってきてしまい、そのまま直前まで忘れていたんだと。さらに突っ込んで聞くと、娘等は翌日の早朝に学校で観測会がありメガネをもらえるので探す必要はなく、ただただ嫁さんのワガママにつき合わされてるだけだということも判明した。そんなワケで、こんな遅くに探してもあるかいな!とたしなめつつ、出かけそうになる三人を何とか思い留まらせ、いちいち出向かなくっても電話で確認しなさい!と言い渡し、それから近所の思い当たるだけの本屋に電話するも、やはりこんなキワに残っているはずもなく・・・そりゃそうでしょ、クリスマスケーキなら二・三日売れ残っても需要はあるが、日食が終わった後の日食グラスなんてものごっつい間寝かさねばならない不良在庫そのものになっちまうもの、どこの店も命がけで売りきるっての。かくしてグラスは手に入いらず、ぶーたれながら当日を迎えた嫁さんは、その朝娘らを送り出した後、家の前の道で日食を観察していた二件隣りの幼稚園児を発見し、ズリズリと近づいてゆき、「見える?どんなかんじ?チョットおばちゃんにも貸してくれる?いい?アリガトね、うわースゴいな?スゴい見えるなー!チョット貸しといてな!うわぁー!うわぁー!」幼児からメガネを強奪した。さすがに時折返していたが、最終的にはけっこうな割合でしっかり金環食を観察していた嫁さん、あな恐ろしや。それを見ていた僕は、なぜかしら十数年前に流行ったあのナイキのエアマックス狩りを思い出していた。
2012.05.28
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数日前の夜更けのコトだ。次女は九時過ぎ子供部屋のベッドに移動し夢の国へと旅立ち、僕はしつこく起きている長女につきあってテレビから流れるくだらぬバラエティーを観ていたその横で、嫁さんは早くも熟睡体勢で軽いいびきをかいていた。番組が途切れCMになった、すると次女は手持無沙汰なので嫁さんをかまいにいった、でも眠いのが勝っている嫁さんはいっこうに起きる気配がない。そりゃそうだ、いびきかいてるくらいだもん、しかし「ほっとけよ!眠ってるんやから起こしたりするなよ!」との僕の忠告も聞かずに長女はしつこくからみにいった。するとだ、突如動き出した嫁は目は閉じたままで「ふんがー!」と叫んだあと、あきらかに眠ったまま笑える寝言を一つ口にした。 「あぶない、もうちょっとで眠てまうトコやった!」次女と僕、顔を見合わせ「ぷっ!」と噴いちまった。それからゴロリとこちらに背中を向けて嫁さんは、今度こそ本格的に寝る体勢を整えてとうとう動かなくなった。
2012.05.13
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連休に行ったドライブの、休憩に寄ったコンビニで、次女が選んだ缶の抹茶オーレを一口だけもらった、これが美味かった!懐かしのグリーンティーの風味が上手い具合に牛乳と混ざり合って渾然一体、グッドティスト、もうちょっと飲みたかった。そんでもって昨日、缶コーヒを買おうと販売機に近づいたら、緑色のデザインが目に留まった。缶の表に抹茶の文字が見えたので、あ、これは、こないだの・・・と衝動的にボタンを押した。で、飲みました、が、これがなんとも不味かった!確認すると缶には「抹茶オーレ」とは書いてなくって「抹茶入りコーヒー」と記されていた、ふっ。悪いのはさ、あくまでも確認を怠った僕なんだけれどもさ、ジョージアさんも、もちょっと他にやりようがなかったのか?コーヒーと抹茶が喧嘩しているぞ、気づけっての!
2012.05.10
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結婚前に愛用していた初代ダンガリーは、服に金をかけない僕にしては珍しく、奮発して購入したお気に入りの一着で、少し浅いブルーのEDWINだった。単車用品には金をかけるのに、ファッションには全く無頓着だったあの頃の僕は、だから必要以上にこのダンガリーのシャツを好み、そして多様した。そう不思議とダンガリーは多様できた、それはたとえばネルシャツなら度々着ると「そればっか!」と言われるが、ダンガリーだと許される、ダンガリーはノーカン、と、そんな風に思いこんでた。だってダンガリーは着るほどに味が出てくるモノだから、と。しかしそんな愛しの初代ダンガリーを、あろうことか嫁さんはいつしか僕から遠ざけ始めた。すすけててみすぼらしいと言うのが彼女の言い分だっただが、コチラに言わせればそれがいいんじゃないか!であって、やっと味が出てきたんじゃないか!だった。そんなある日、そうあれは確か抽選で当たった椎名誠さんの講演会を聴きにいく日の朝に、嫁は満を持して、まるで初代とは今日限り別れちゃいなさい!とでも言うように、泉北のタカマシヤで買ってきた新しいダンガリーシャツを僕に手渡したのだった。初代に比べて厚手で色も濃くボタンなどは金属の、いかにも高そうなダンガリーを、僕に手渡し、これを着て行け!と言った。僕は、嫁の気持ちを無にするワケにもいかないので、その日は泣く泣く嫁に従って新しいシャツに袖を通した、でも僕の初代への愛がゆるいだワケじゃなく、その後も引き出しの上の方にしまわれている二代目をスルーして、引き出しの奥の方にしまわれた初代を引っ張りだしては着込んでいた。しかし、その後何度目かの衣替えの際に、嫁はいよいよ強硬手段に出て、初代を押入の衣装ケースから出さず引き出しの奥にもしまうことを止めた。かくして彼女は僕の目の前から永遠に姿を消したのだった。しかし不思議なものでその頃になると、あの憎々しかった二代目ダンガリーがいい感じにくたびれてきて、しかもあの忌まわしかった濃いブルーの色や、鼻についた金属のボタンまでもが愛おしく感じられるようになっており、姿を消した初代のことは気になるのだが、目の前の二代目を愛し始めている自分に気がついた。だが、そんな僕と二代目の幸せな時間はそうそう長続きはしなかった。お察しの通りくたびれてきた二代目を嫁が迫害し始めたのだ。そのダンガリーももうダメだわくたびれて来たわと、またしても何処からか、今度は少し可愛らしい感じの三代目ダンガリーを連れ帰ってきたのだ。誰がダンガリーに可愛さなどを求めるのだ!という、僕の心の声は嫁には届かない。そして初代と二代目が移行した時と同じようなドラマがまた繰り返され・・・現在は僕の周辺にはさらに事態は進行し、四代目ダンガリーが送り込まれ、またしても攻防戦をえんじている。こうして、ダンガリーにまつわる僕と嫁の攻防は、現在も進行中であり、おそらく今後も続くだろう。
2012.05.09
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読み返せば前回の日記で旧友ショーヘイを、なんだか小うるさい男ように描いてしまった、いい奴なのに。大いに反省した、だからショーヘイの名誉のために、そしてイメージ回復のために、彼のダンディーな部分を今日は全面に押し出すことにした。そう、彼のダンディズムについて語ってみるぞ。で、こんな感じの書き出しで日記は始まる。 おしなべて男はオッパイ星人である。それも色気づき始めた中学、高校の時期と言えばもう、とにかく果実はタワワに実る限り、さらにできることならハチきれてくれと願うものだ。かくいう僕などもその頃といえば、GOROの桂木文に胸トキメかせ、プレーボーイの黒田美礼に心乱され、ま、とにかくハニーパイ目がけてばく進していた。しかし、そんな時ショーヘイは言った。「オッパイは、手のひらで隠れるくらいがいい!」まだ高校生の頃にだ。女の子の何処に魅力を感じる?と聞かれて「ウナジ」などと言う奴はただ大人ぶってるだけだが、大きい方がいいに決まっていたオッパイを、小さい方がいいと言い切ったのだ。僕は、あんぐりした、なんて大人な発言なんだと思った、それから、間違いなくこいつはどこぞで女の子のオッパイを触っているな!と確信した、こっちは好きな女の子と廊下ですれ違っただけで息の吸い方吐き方が分からなくなっていたというのに。そしてショーヘイはそう言いながら、右手で何かを掴むような、俗に言うところのエアモミモミの仕草をし、遥か遠くの空を眺めるようにそれでなくても細い目をさらに細めた。僕はといえばそんなショーヘイを、羨望のまなざしで見ていた、というワケだ。解るだろうか君に、このショーヘイのダンディズムが!ふふふ、これにて無事イメージアーップ作戦は成功したようだ、パチパチパチ!余談だがショーヘイは、今も小振りなオッパイが好きらしい。蛇足だが、浅野殿もダンディーだったりする。
2012.05.07
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ショーヘイは、もうまるでダメョという顔をして「アカンアカン、こんなおっさんに聞いても分るワケない、猫に小判や!」と、のたまった。 話は少しさかのぼる、黄金週間の後半は、懐かしい面々とばかり会っていた。まず三日の夕刻は、悪友クマが声をかけ集まった高校時代の友人八名と深夜プラス1、おもいっきり珍しい顔も混じっていた。四日は四年ぶりのごぶさた中学時代の友人との昼食会、いつものクルクル。と、その出がけに電話がリンとなり、単車つながりの先輩で岐阜在住の直ちゃんが、大阪に帰ってきたぞ!と知らせをくれた、あらまあなんと。とりあえずは先約を優先し、クルクルへ急ぐ。待っていたのは浅野殿とショーヘーの二名、両名とも過去に、えと、このへんと、このへんに登場しているので詳しくは説明しませんよ!予習復習ヨロシク。で、いろいろと話し込んでおりました。途中、ブルーレイが話題にのぼった、といいますのも、ご存じ浅野殿は日本で三本の指が入る映画通なので、過去まだビデオデッキにガッチャガッチャ切り替えるチャンネルが取って付けたようにくっ付いていた太古の昔よりデッキを所有し映画収集を始め、いつしか音に聞く浅野ライブラリーを創設した。その蔵書、もとい蔵ビデオは、しょっぱなベータで録られていておりまして、それが時代の流れとともにVHSへダビング、さらにデーター化してDVDへと、そんな根気のいる作業を一人続けてきた過去があるのだ。そんな浅野殿、昨今はそれらをブルーレイに入れ直すべきか悩んでおられた。そこで僕が登場する「うちブルーレイあるで!」ホントなんだもの、買い換えたテレビに内蔵されているんだもの。すると浅野殿はすかさず尋ねてきた「やっぱ綺麗?他と比べてどんな感じ?」でも、僕「うーん?」ここですかさずショーヘーが割って入り、冒頭のセリフを放つ。「アカンアカン、こんなおっさん聞いても分るワケない、猫に小判や!」思えば、なんと失礼な言い草だろう、人を違いが分からない猫呼ばわりして、僕は違いの分かる男なのだ!LPレコードとCDの音質の違いぐらいなら分るし、DVDで録画した水曜ロードショウの刑事コロンボと、レンタルしてきた警部マックロードのDVDとの画質の違いくらいなら分る男だ、ざっくりなら解る、それ以上の質など求めはしないけど。あっ、これってやっぱり猫レベルなのか?せめて、念仏を知らない馬扱いされたかった・・・かくして昼食会は終わり、いそぎ直ちゃん先輩に連絡し、明日には岐阜へと戻るという直ちゃんの顔を一目見に車を走らせ、ひしと熱い抱擁を交わした、いや交わさない、眠た気なおっさんとなんて抱擁を交わしたりはしない。ま、またねと挨拶だけして別れましたとさ、元気そうでなによりでした。そして夜、嫁さんに浅野殿の後頭部がややヤバくなってきたコトについて話をしていたら「お父ちゃん、浅野さんのこと言ってる場合か!五十歩百歩やで!」と何気に視線を上に向けながらそうのたまいやがった。なんと失礼な嫁だろう、五十歩と百歩の間に横たわる遥かな長い道のりを、君は理解できないのか嫁さんよ!人間その気になって助走をつけたら一歩で4、5メートルは移動できるんだ!だからその勢いでさらにピョンピョンと体力の続く限り三段跳びの要領で進み続けたなら、おそらく五十歩でおおよそ200メータくらいはね差がつくのだよ嫁さんよ、解かるかい、200メートルってのはコレがもう、なかなか大変な距離やぞ、200メートル息継ぎ無しで泳げる人間がいるってのか、いやいまい、未来少年コナンならイケそうだがあれアニメだからな、つまり、解るな天文学的な数字だというコトや、まぁそう言うこっちゃ・・・
2012.05.05
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晩ご飯を食べに入った釜ゆでパスタ『五右衛門』の、ウチの家族の斜め向かいの席に年輩オジオバ軍団が陣取っていた。聞くともなしに入ってきた情報から軍団は、どこぞの飲み屋のママとその周辺の人たちによって構成された何がしかのサークルご一行様らしく、カラオケ同好会?もしくは社交ダンスサークル?ま、その活動内容はいいとして、今日も今日とてサークル終わりに、こうして二種類のパスタを取り分けつつビールをあおっている最中らしかった。かくして彼らのその圧倒的パワーは、本来おしゃれなパスタ屋であるこの『五右衛門』の空気を、やすやすと、まさにやすやすと安い飲み屋のそれに変えてしまっていたのだった。オジイオバアが声高らかにしゃべっていたのは、誰やらの嫁さんの気配りのなさ、それから芸能ネタ全般。しかし芸能ネタには、その日タイムリーに登場するかと思われた塩屋君はいくら待てども現れず、代わりになぜか話題の中心は役所広司だった。しかもその話を仕切っている安もんのママが、お約束のようにオバハンに良くある思い込みをやらかしており、あろうことかその会話の主役である役所広司の名前を、「やくしゃこうじ」と言い間違い続け、それを周りがなんとか正そうと、間違いに気づくようにわざと役所を強調してみるのだが、ママはそんなの一向にお構いなしで、見事最期まで「やくしゃこうじ」を貫き通し、うち家族の夕食に笑いを与えてくれた、ありがたや。確かに役者なんだけどね・・・そして僕の頭の中では、安もんママが役者広司と口にするたびに、何故だかダイワワンと唐沢寿明の登場で窮地に立たされて心底困ってしまった時の顔をした役所広司が、悲しげに現れては消えたのだった。
2012.05.01
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