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ところで、ビックスリーが倒産しそうだから、税金を注入するのって、共産主義っぽくない?ソ連が立ち行かなくなったのも、資本主義の土俵に上がったから。勝ち名乗りをあげたはずのアンクルサムが、ここに来て資本主義らしからぬ振舞いをするとは。つづき。会場ではいぜん、表彰が続いている。テーブルに戻ると、先ほどの部長が、『いや~○○社長っ!すばらしかったですぅ~」と、大学ラグビーで鳴らした巨体を揺らしながら、パチパチと拍手で迎えてくれる。この人キャラは嫌いじゃない。むしろ好き。でも、別に素晴しいこたぁねーし、私は社長でもない。単なる保険屋さんだ。それに、社長と言われるのはむずがゆい。私が自分の頭で考え、決断し、行動したのでない事が、この日ハッキリと解った。保険会社の人々は、私が保険会社の期待通りに行動し、結果を出した事を、褒めて下さっている。もしかすると、この元ラグビー部の部長が私のご主人様なのか?どうやら違うようだ。では、目が笑っていない社長がご主人様?それもなんだかしっくり来ない。どうやらこの人達は、奴隷使い。所詮は宮仕えの身であるらしい。私のご主人様が誰であるかは解らないが、当時36歳の私は、このままご主人様の元で暮らすのは、ムリだと直感的に思った。自由になりたいと。ではどこに自由があるのだろう?
2008.12.22
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「俺は奴隷だな。」奴隷の定義など知るはずのない私だが、そのときはなぜかそう思った。後のほうの人の顔が解らないほど広い会場。大げさに飾り立てられたステージ。嫁を連れてきている代理店の店主は、嫁にドレスや着物を着せて飾り立て、ドヤ顔で、酒を飲んでいる「マジか~」と思ってしまう。ちょっと勘弁してほしい。この人達とは友達になれそうもない。たぶん。奴隷という表現は、ちょっとオーバーかも知れない。真っ裸で鞭打たれながら、ピラミッドの石を曳いているのでもないし、太陽のの照りつけるプランテーションで、ご主人様の為に綿花の栽培をしている訳でもない。一応スーツも着ているから、多分奴隷には見えないはずだ。でも、どうしてか、奴隷に思えてしまった。奴隷という言葉がピタッときた。私が奴隷なら、当然、テーブルにドヤ顔で座っているほかの代理店も奴隷。その隣で、着飾ってワインを飲んでいる女も奴隷の嫁。そう考えると、可笑しくてたまらなくなってきた。ガッチリと社長と握手を交わしながら、フラッシュの中、カメラに向かってポーズをとる私は、さっきまでの引きつったつくり笑顔ではなく完全に笑っていた(^○^)つづく
2008.12.18
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2002年の春。東京都内のとある外資系ホテルのバンケットルーム。○○生命主催の代理店表彰式。どうだ豪華だろう、とでも言いたげな料理や酒がテーブルに運ばれてくる。ステージ上では、○○生命代表取締役社長なる人物が、「今日お集まりの皆さんの業績は大変すばらしい。」と、型通りのスピーチしている。丸テーブルに座る私に、ホスト役の○○生命部長が、ビールを注いでくれる。にこやかに微笑みながら、「ワインがよかったですか?ウイスキーもありますよ。」と、精一杯のもてなしをしてくれるが、なんだか落ち着かない。同じような丸テーブルが、会場にはいくつもあって、どこのテーブルでも、ドヤ顔の代理店とに、つくり笑顔の保険会社社員。判を押したように同じ光景が並んでいる。社長のスピーチが終わると、司会をつとめるテレビタレントが、「さあ、いよいよ表彰に移らせていただきます。」もったいぶった言い方と、仰々しい音楽司会のテレビタレントは各テーブルの代理店を1組づつ紹介する。代理店の人はスポットライトが当たるなかを、晴れがましい、ドヤ顔でステージに登り、花束を手渡され、社長とガッチリ握手。記念写真のフラッシュがたかれる。一組づつ繰り返される同じ光景。その度に会場からは、盛大な拍手が巻き起こる。こういう会場に来るのは何回目だろう?どこの保険会社も同じような、派手さを競った表彰式をするが、どこの保険会社でも、表彰をシテヤッテル感がある。『どうだ?嬉しいだろう?』的なものを、感じるようになったのは、今回が初めてではない。表彰を受けている保険代理店の人を見ていて、滑稽に感じたのは今回が初めてかもしれない。そんな事を考えていると、私の名前が呼ばれる。私にスポットライトを浴びせられる。ステージに上れという合図だ。拍手のなかをステージ向かう。はっ恥ずかしい・・・なんかすごくバカバカしい事をしているように思える。もうやめてほしい。できれば帰らせてもらいたい。ステージでキレーなお姉ちゃんが花束をくれる。『おお、いい女だな~(^.^)』と思っていると、社長が大股で私に近づいてくる。満面の笑みで、右手を差し出す社長。目が笑っていないのは、どこの保険会社も一緒だ。ガッチリと握手を交わすと、フラッシュがたかれる。カメラに向かって微笑む私。すこし、顔は引きつっていたはずだ。この時初めてこみ上げてきた感情。『ああ、俺は奴隷だな~」と。つづく。
2008.12.17
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