2021年06月25日
テーマ： ★つ・ぶ・や・き★(566095)
カテゴリ： 情報的生活行為
されく魂 わが石牟礼道子抄 [ 池澤 夏樹 ]
132P 引用ここから→ 高群逸枝は晩年に至るまで戦闘的だったーー
「家父長制家庭では私有財産に制約されて性生活にあらゆる作為が加えられる。産めと言ったり堕ろせと言ったり、女性の性は不感症型の妻と商売型の娼婦のそれとに分化し女性の愛は自主性も原始性も喪失し現代の家庭の性生活は百鬼夜行の惨状である（『日本婚姻史』）」と書いたのが一九六三年、亡くなる前の年だ。
その逸枝のことを夫の憲三はこんな風に言う－中略ー
そういう憲三のことばを聞きながら、道子はこう伝えるー中略ー
道子は十一年の後に再び上京して憲三を見舞い、彼の妹の静子と共に最期を看取った。
人の世にはこういう出会いがあるのかと考える。
もしも千九百六十四年に三十七歳で高群の著作に出会っていなければ、石牟礼道子は『苦界浄土』や『椿の海の記』を書かなかったかもしれない。 引用ここまで。133P
職業を持っても、「おんなのこ」という呼称や、
結婚しても、「一介の主婦」などと、言われる日本女性の集団の叡智の総量は、
今の日本を見て、本当に莫大な文化的経済的損失であったと言わざるを得ない。
されく魂 わが石牟礼道子抄 [ 池澤 夏樹 ]
132P 引用ここから→ 高群逸枝は晩年に至るまで戦闘的だったーー
「家父長制家庭では私有財産に制約されて性生活にあらゆる作為が加えられる。産めと言ったり堕ろせと言ったり、女性の性は不感症型の妻と商売型の娼婦のそれとに分化し女性の愛は自主性も原始性も喪失し現代の家庭の性生活は百鬼夜行の惨状である（『日本婚姻史』）」と書いたのが一九六三年、亡くなる前の年だ。
その逸枝のことを夫の憲三はこんな風に言う－中略ー
そういう憲三のことばを聞きながら、道子はこう伝えるー中略ー
道子は十一年の後に再び上京して憲三を見舞い、彼の妹の静子と共に最期を看取った。
人の世にはこういう出会いがあるのかと考える。
もしも千九百六十四年に三十七歳で高群の著作に出会っていなければ、石牟礼道子は『苦界浄土』や『椿の海の記』を書かなかったかもしれない。 引用ここまで。133P
職業を持っても、「おんなのこ」という呼称や、
結婚しても、「一介の主婦」などと、言われる日本女性の集団の叡智の総量は、
今の日本を見て、本当に莫大な文化的経済的損失であったと言わざるを得ない。
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最終更新日
2021年06月25日 06時26分49秒 コメントを書く
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