未完成のブログ

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Dec 5, 2012
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カテゴリ: オリジナル
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VAMPIRE‐EYE 第一話「白峰吹雪」

木城二郎(きしろじろう)は京都にある高等学校『明命館学園』に通う一年生だ。気の重

い月曜日授業を終え、週に2度ほど顔を出すサイバネ技術部の部活に寄り、17時のチャイ

ムが鳴ったを聞いて下校する。校門の警備ロボの前を通りすぎたあと、木城二郎は携帯電

話を取り出した。

「ん?メールが2件。親父からと…もう一つは知らないアドレスだな」

木城二郎の父からのメールは『椿油を田口堂で買ってこい』であった。もう一件は…

「なんだこれは?」



「白か黒かって?こんなにいろんな色を混ぜたキモイ画像に白も黒もないよな」

木城二郎はしばらく画像を眺めていたがイタズラか何かと考え携帯電話をポケットにしま

った。そのまま徒歩5分ほどの駅に向かい電車に乗る。

「親父の忘れないようにしないとな」

いつも降りる駅の一つ前で降りる。傘ノ島駅は商店街に隣接しており、バス、ほかの電車

やタクシー乗り場などかなり賑やかで、木城二郎の最寄りの駅である咏川(よみかわ)駅

とは比べ物にならなかった。もちろん咏川駅周辺もそれなりに商店はあるが各駅停車しか

電車止まらず、バスも1時間に1本、通勤時で3本程度で京都市内の中ではかなり静かな

ところであった。専門の物やネットで買えないもの、大きな買い物をする場合は傘ノ島駅

周辺で探すというのが咏川駅周辺の住民の常識とも言えた。

「この時間ならまだ田口堂は開いてるな」



代々続く剣術道場らしいが、実際は何代も前に道場を閉めており(道場のあった場所は倉

庫になっている)、木城二郎の父の思いつきである日突然復活した。

本業は公務員ということだがふらっと出て行っては何日も帰ってこない為、どういった仕

事で何をしてるのかは解らなかった。

「道場生も三人しかいないのに張り切って…大体今の世の中で真剣の扱い方を覚えても仕



道場では型だけでなく、組太刀稽古、真剣を使っての試し切りや手入れまでを教えていた。

道場生は三人。二郎、兄の蓮也、従姉妹の沙夜だけである。はっきり言って寂れていた。

「まぁ趣味でやってるんだし流行らなくても関係ないけどな。親父も楽しそうだし…」

商店街は仕事帰りのサラリーマン、部活帰りの学生、買い物帰りの主婦などで賑わってい

た。木城二郎はいくつかの角を曲がり狭い裏道の奥にある小さな商店にたどり着く。かす

れた木の看板には『田口堂』と書かれていた。

「田口のおやっさーん」

「…おお、二郎か。紫蓮さんのおつかいかね?」

メガネをかけた白髪の男性が椅子から腰を上げる。紫蓮とは二郎の父の名である。

「まぁね。椿油欲しいんだけど」

「はいよ」

「しかしおやっさん…この店よく潰れないね」

木城二郎は店内を見渡す。骨董品で溢れているがいつ来ても同じものが置いてある。

「これでも充分食っていけるほどは稼いでんだぞ?」

「へぇ…ネット注文もしてないのに珍しい」

「ああ~ネットね。何十年も昔はやってた時期もあったが年をとると面倒になってな。一

人でやってくには今の形が一番なんだ。常連はネット注文なんてしないで直接買いにくる

からな。時々妙なサイバネ野郎が来やがるが礼儀がなってないんで追い返してやってる」

電子タバコの蒸気を吹きながら店主は鍵の掛かった戸棚から椿油を取り出す。

「おやっさん、サイバネ野郎とか言わない方がいいよ。今の時代サイボーグ化なんて当た

り前なんだし」

「俺はよ、事故かなんかで失ってしまったのを何とかする為にサイボーグ化してる奴は別

になんとも思っちゃいないんだ。ファッション感覚で自分の体をいじくりまわす奴が気に

入らないんだ。他人を威嚇したり傷つけるためにサイバネ手術受ける根性が気に食わない」

「言ってることは解るよ…校則でも許可のないサイボーグ手術は禁止だからね」

「二郎、紫蓮さんによろしくな」

会計を済ませ椿油をカバンに押し込む木城二郎。扉から出たところに人が立っていた。

「…」

学生服の少女だった。歳は同じくらい、色白で髪はざっくりと切ったロング、大きな長い

カバンを背負っていた。

「?」

少女は木城二郎を見ている。

「あの…何か?」

「…メール」

「え?」

「…メール見た?」

「メール?」

木城二郎は携帯電話を取り出す。そこで妙なメールのことを思い出した。

「メールってこの変な画像送ったのは君?」

「違うわ。…そのメールを見て何も感じない?」

「え?…別に何も。ちょっと気味悪いかなーって思うくらいかな」

「そう、それなら大丈夫」

少女は木城二郎の横を通り田口堂へ入っていく。

「ちょっと待ってよ。君、このメールのこと何か知ってんだよね?」

「知ってるけど教えられない。なにもないなら教える必要もない、だから忘れて」

「そんな…そんな言い方されたら気になるじゃないか。これが何なのか聞いたらそれで終

わりにするよ。それ以上は詮索しない」

「……」

木城二郎を見つめる少女。店から閉店作業のために田口堂の店主が出てきた。

「おや、白峰(しらみね)のお嬢さん。いつもご贔屓に、今日はこんな時間に珍しいです

な。ん?二郎まだ帰ってなかったのか」

「おやっさん、この子の事知ってるの?」

「ああ、白峰さんのところとは長い付き合いだからね。二郎は紫蓮さんに聞いてないか

ね?」

「知らないよ…」

「まぁ帰ったら紫蓮さんに聞いときな」

そう言いながら外に出ていた小さな看板を取り込む。

「田口さん、中に」

「ああそうだな」

白峰と呼ばれた少女にうながされ田口は扉を開ける。

「ちょっと待って、メールの事教えてよ!」

木城二郎はメールの事が気になってはいたが目の前の女性の方が気になっていた。何故な

ら彼の好みの容姿と声をしていたからだ。これが一目ぼれというならそうなのかもしれな

いと木城二郎は思った。

「そのメールは『奴らからの招待状』よ。貴方に何も変化がなければそれで終わり、日常

生活に戻れる」

「え?どういう事?奴らって?」

「メールの質問には答えたわ。これ以上は深入りしない方が貴方の為」

「このメールを見て何か変化を感じてたらどうなるのさ!?」

「その時はわたしが貴方を助けることになる。奴らと戦って…」

「全然意味が解らないよ、君みたいな女の子が俺を助けるって…」

「解らなくていい、その方が幸せだし解ってしまえばその身を常に危険にさらすことにな

るわ」

「君は色んな事情を知ってて、それで危険に身を晒しているのかい?」

「ええ、そうよ」

白峰は怒るわけでもなく淡々とそう言い放った。

「あー…ちょっといいかな白峰のお嬢さん。こいつね、二郎。あの紫蓮さんのところの次

男坊なんだよ」

田口が口を挟んできた。

「木城紫蓮さんの…そう、それなら少しくらいは教えても大丈夫かも」

「まぁ…しかし紫蓮さんはどう思うだろうね。あの人は二郎に何も教えてないみたいだし」

「なんだよ、なんなんだよおやっさんまで!それに親父がどうしたって!?」

「まぁまぁ落ち着け二郎、ここじゃなんだから店の中に入って話そうじゃないか」

田口は木城二郎と白峰を店の中にいれ施錠する。骨董品のならんだ狭っ苦しい店内を進み、

奥の自宅スペースに招き入れる。

「おやっさんの家ってこうなってたんだ…」

今時珍しい純和風の佇まいであった。京都の古い町屋を意識して作られていて、右側は石

畳の土足で歩く廊下の土間、左側には50cmほど高いところに居室がある。幅は狭いが奥に

続く長さは相当なもので20mはあるように見えた。

「さあ上がってくれ」

二人は田口に勧められ靴を脱いで居室に上がる。

「二郎、これから話すことは信じられないかもしれないが冗談ではなく全て真実だ」

「あ、うん…」

「そこのお嬢さんは『白峰 吹雪(しらみねふぶき)』白峰家の次女で教会の執行人。役職

はザブディーコン。この田口堂は教会の執行人の武具の修理屋作成も引き受けてるのさ」

「……は?」

木城二郎は田口の言ってることが全く理解できてなかった。

「闇の住人(ナイトストーカー)を狩る執行人…」

白峰吹雪は長いカバンから刀を取り出した。

続く





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Last updated  Dec 6, 2012 12:12:51 AM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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