未完成のブログ

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Dec 30, 2012
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カテゴリ: オリジナル
VAMPIRE-EYE 第三話「火の神流」


木城二郎は居間で正座をし、真っ直ぐと父・紫蓮を見据え『教会』の話を聞いていた。

衝撃的だったのは知らなかったのは自分だけどいうことだった。

兄の蓮也も従姉妹の沙夜も知っていたということだった。二郎は歯を食いしばり悔しさで畳を

殴った。

「なんで俺には教えてくれなったんだよ!」

「それはすまなかったと思ってる。蓮也は教会に入る事になっているし、沙夜は彼女の母が教

会の人間だった。俺はな二郎、お前には普通の人生を歩んで欲しかったんだ」

「知ったからって普通の人生歩めるだろ?」



「知らなくていい事を知って興味を持って欲しくなかったんだ。お前は将来サイバネ技術者に

なりたいんだろ?だから部活もサイバネ部にはいってるじゃないか」

「じゃあなんで剣術なんて教えるんだよ!真剣の斬りまで教えて!!サイバネ技術者には必要

ないじゃないか」

「そういうな、火の神流は息子二人共に伝えたかったんだ。俺の我が儘だな」

紫蓮は湯呑の茶をすすり立ち上がる。

「おい親父、話はまだ…」

「二郎、道場に来い」

「は?」

「見せてやるよ、火の神流の技を」

「お、おう」



た。太さは人間の首くらいで真剣斬りを練習するものは多くの場合これを使う。

紫蓮は先ほ土蜘蛛の使徒と戦った時に使用した仕込み刀を持っている。神棚に一礼する紫蓮と

二郎。紫蓮は仕込み刀を左手に持ったまま畳表に近づく。

「セヤーッ!!」

右足を前に踏み込み抜き打ちで斬りつける。試練の剣先はそのまま返しでもう一度畳表を斬り



「…」

刀を構え残心の姿勢をとる紫蓮、斬られた畳表が二つ地面に落ちた。紫蓮は素早く無駄のない

動きで刀を鞘に収める。

「見たか二郎、これが火の神流「疾風連撃」。火の神流は二種類の剣技によって構成されてい

る。一つは風の技、もう一つは火の技だ」

「…」

二郎は口を開けたままだ。

「風の技は速さ。抜き打ちに連撃、歩法。火の技は力。身体が強くなくては十分な威力が発揮

出来ない必殺の剣だ。次は火の技を見せる」

紫蓮は再び畳表を設置し今度は鞘から刀を抜いた状態で構える。

「デヤーッ!」

左足から一歩進み右足と同時に刀を出す。刀身は地面すれすれを走り跳ね上がる。畳表は台座

ごと下から真っ二つに斬られた。

「すげぇ…」

二郎が声を上げる中紫蓮は残心、そして納刀を流れるような動作で行う。

「今のは火の神流「天昇炎撃」」

紫蓮は道場の隅にあった新たな台座を設置、畳表を立てる。

「火の神流は風と火を使いこなるようになって一人前」

紫蓮は左手で鞘を持ち、右手は柄に添えている。

「セイヤアアッ!!」

抜き打ちの二連撃から体全体を使った斬り上げ。最初の二連撃で斬られた畳表が落ちる前に斬

り上げで更に切断した。

「実際はこのまま使うわけではないが、型を習得しておくと応用が効く。二郎、お前は蓮也と

違いまだ体ができていない、まずは風の技を覚えろ」

「え?…ああ」

「まずは疾風連撃を会得しろ。それから次の風の技を教えてやる」

「ああ」

二郎はまだ上の空だ。紫蓮は仕込み刀を懐紙で拭き道場を出ていく。

「二郎、後片付けよろしくな」

「ちょっと…なんだよそれ」

二郎はなにがなんだが解らないうちに技を覚える事になった。今日一日で色々なことが起こり

すぎて整理がついていなかった。呆然としたまま後片付けを終えた二郎は居間に戻った。そこ

にはあぐらをかいて昨日の残り物の焼き魚を食べる紫蓮、正座をして手帳を広げている白峰吹

雪の姿があった。

「あれ?白峰さん帰ったんじゃなかったの?」

「蔵に寄っていただけ。貴方にはまだ言う事がある」

「え?」

二郎は少し動揺した。思わず白峰吹雪の黒い瞳から目をそらした。

「明日から明命館学園に通うから。理由はナイトストーカーの殲滅。クラスはあなたと同じ1

年B組」

「え、そうなの…でも蜘蛛の化物やっつけたじゃないか」

「あれはあくまで使徒。操っている本体はまだメールを出して獲物をおびき寄せてるはず。10

代の揺れやすい心は奴らに狙われやすい。実際、咏川城に集められたのは10代の人間ばかり」

手帳を閉じた吹雪は二郎の目を見る。

「ナイトストーカーに関わった人間はその後も巻き込まれやすい、気をつけて。できる限りわ

たしも警戒するから」

「あ、うん…」

「じゃあ明日学校で。…紫蓮さんそれでは失礼します」

立ち上がった吹雪は二郎に会釈をした後、魚を食べる紫蓮に深々と頭を下げる。紫蓮は片手を

上げて「おう」と言っただけで何の愛想もなかった。

「おい二郎、今日あった事、俺のこと吹雪の事ペラペラしゃべるんじゃねえぞ?」

「い、言わねーよ!こんな話どうせ誰も信じないしな!!」

「そういうんじゃねえんだ。ナイトストーカー側の人間もどこに潜んでるかわからないから情

報を漏らすなって事だ」

「ナイトストーカーって人間の敵じゃないのかよ?」

「ん~まぁ…人間だけの敵って訳じゃないが。とにかく教会の事は言うなよ?」

「ああ…」

「剣の修行も続けるからな?何の力もないお前でもやらないよりはずっとマシだからな」

「……」

「シケたツラすんな。明日からスタイル抜群のクール美人とクラスメイトなんだからな!吹雪

ってお前の好みのドストライクだろう?」

「ななな、何言ってんだよ!別に俺は!!」

「隠すな隠すなー俺も若い頃あんな子好きだったからなー。かあさんは全然違うタイプだが」

「そういや親父、お袋はいつ帰ってくるか知ってる?」

「さぁな~原稿が終われば帰ってくるだろ。人気作家様は忙しいようだからな」

「お袋の友達から連絡が取れないって何度も電話あってさ…まぁ煮詰まってる時はいつもそう

なんだけど」

「へー…何日帰ってないんだ?」

「三日だな」

「ん?じゃあこの魚お前が焼いたのか?」

「違うよ、従姉妹の沙夜だよ。俺も兄貴も料理苦手なの知ってるだろ?」

「ほう…沙夜のやつ腕を上げたな」

「で、親父はいつまでも家に居るんだ?」

「明日また出る。今度は東京だ。もう隠さないで言うが教会の東京の支部にな」

「じゃあしばらくは帰ってこない?」

「そういうことだな。まぁ沙夜もほぼ毎日来るから飯は大丈夫だろ?」

「ああ」

二郎が自分の部屋に戻ろうとした時、玄関の引き戸が開いた。

「ただいま」

「おかえり兄貴」

兄の蓮也だった。ファストフード店でのバイトの帰りであった。

「兄貴は知ってたんだよな…親父の仕事や教会の事」

「ああ…親父からメールが届いたから大体の事情は掴めてる。悪かったな」

「…風呂沸かしてくる」

「二郎、俺な、大学卒業したら教会に入るつもりなんだ。ま、その前に受験だけど」

靴を脱ぎながら少し嬉しそうに言う蓮也。弟に隠し事をしてたつっかえが無くなったのか口調

が軽い。

「そうなんだ」

「大学は卒業する必要はないんだけどやっぱり大学生活ってのを経験したいからな」

「そうか…あ、そういえばさ、白峰さんっていつから教会にいるか知ってる?」

「白峰さん?ああ、白峰吹雪さん。あの子は推薦されたって親父から聞いた。なんでも中学生

の時から教会の執行人として活躍してるんだと」

「中学生から?…普通の子に見えるのに」

普通の子と言って二郎は頭の中に浮かんだ光景があった。

二郎がまるで追いつけないほどの駆け足。電動自転車とはいえ車でなければ追いつけないほど

の速度を出していた事。大の男でなければ振れそうに無い太刀を軽々と扱っていた事。

「俺もあまり話したことないし良くは知らないんだけどな」

そう言うと紫蓮は台所に向かった。二郎は階段を上がって自室に入る。ベッドに体を投げ出し

天井を見つめながら今日あった出来事を整理していた。

―次の日の朝

結局一睡もできなかった二郎、台所を見ると食事のあとがあった。父と兄は既に出たらしい。

二郎はパンを一枚かじりコーヒーで流し込み家を出た。

よく晴れていた。先週梅雨が明けたばかりだった。あと二週間で夏休みが始まる。携帯をいじ

りながら駅に向かう二郎。昨夜の事件をニュースのサイトで調べるも何一つ出てこなかった。

「やっぱり何も出ないか…」

改札を通り抜け、ホームに並ぶ人々を眺める二郎。昨日あれだけの事があったのに皆は知らな

いんだなと考えていた。急行列車が通りすぎ、10分後にようやく各駅停車の電車が来た。咏川

駅は各駅停車しか利用できない。電車に乗り反対側の扉の前に立つ二郎。乗車率は80%という

ところだった。ポケットから携帯電話を取り出しクラスメイトの今井にメールを送る。

『題名:おはよう 本文:昨日変なメール来なかったか?』

しばらくすると返事が来た。

『Re:おはよう 本文:変なメールって何?チェーンメールとか詐欺メール?』

二郎は再びメールを送る。

『Re:Re:おはよう 本文:違う、奇妙な模様が写ってるやつなんだけど今井は知らな

い?』

またしばらくすると返事が来る。

『Re:Re:Re:おはよう 本文:知らない。学校で詳しいこと教えてくれ』

二郎は携帯をポケットにしまった。

「傘ノ島~傘ノ島~宇治方面をご利用の方は向かいのホーム3番にお乗り換えを。伏見稲荷、

三条、出町柳方面をご利用の方は4番、枚方市、守口市、淀屋橋方面をご利用の方は5

番にお乗り換えください」 

傘ノ島駅に着いた。次の明命館前駅で二郎や明命館の生徒は降りることになる。

傘ノ島駅は他の路線を走る電車と連絡しているためここで降りる人とここから乗る人が多い。

あっという間に乗車率は100%になった。二郎が反対側の扉にいるのは明命館前駅はこちら側

が開くからだ。

「暑い…」

人が増えて途端に暑くなった。弱冷房車に乗ったのは失敗だと二郎は思った。

「ん?」

窓に映った男から視線を感じた。この暑いのに帽子と黒のスーツを着ている。振り返ると男の

姿はなかった。窓に目を戻すと男の姿は消えていた。

「気のせいか」

明命館前駅で下車し少し汗ばみながら教室にたどり着いた。

「よう二郎、さっきのメールなんなんだ?」

小柄だがガッチリとした今井が話しかけてきた。彼は野球部の為丸刈りである。

「おー今井、あれな。昨日俺変なメールが来たんだよ。自動的に消えるみたいで残ってないけ

ど…野球部は誰も見てない?」

「そんなメールしらねぇな~サイバネ部のやつらには聞いたのか?西山とか」

「来たら聞いてみるか」

ホームルームが始まるギリギリになって西山は現れた。

「ふーあぶねぇあぶねぇ…よう二郎、今井!」

「またギリギリかよ」

「なぁ西山、変なメール来なかったか?妙な模様が写ってる…」

「ん?メール??…そういやねえちゃんがそんなこと言ってたな。消えたみたいだけど」

西山は背の高いメガネのやせ型である。二郎と同じサイバネ部だ。

「西山のねえちゃんが!?何か変わった様子は?」

「さぁ…別にいつもどおりだったけど?そのメールって何なんだ?流行ってんのか?」

「詳しいことは休み時間な…」

二郎は前を向く。教師が近づいてくるのが見えたからだ。教室の扉が開き教師が入ってくる。

「起立、礼…おはようございます」

教師の横に女生徒が立っていた。制服は明命館の物ではない。二郎は見覚えがあった。








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Last updated  Dec 31, 2012 09:30:38 AM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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