未完成のブログ

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Mar 27, 2013
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カテゴリ: オリジナル
白峰霄




山根妃羅莉

山根妃羅莉:好きなケーキはチーズケーキ。レアチーズケーキも好き。



VAMPIREEYE 第十七話「黒谷」

「さぁ…覚悟しろ」

「うおおおおっ!」

聖書のページを破り取る源藤、破られたページが体に張り付く。簡易の対魔法鎧だ。

「喰らええええ!」

斧を振り上げる源藤。対する霄はそれを軽く回避しすれ違いざまに脇腹を爪で薙いだ。

「ぐはあっ…」



「次はどうする?全身を聖書で覆ってみるか?」

「この吸血鬼があああああああああっ!!」

連続で源藤の横を通り過ぎ爪で攻撃する霄。鋭い爪はルーンで身体能力を高めてる頑丈な

体を切り裂いていく、浅い傷とはいえそこから炎が吹き出し源藤の体を焼いていく。火だ

るまになった源藤はロザリオを取り出した。杭の飛び出す十字架とは違うペンダント型の

小さなものだ。

「ぬおおおおおおおっ!」

ロザリオが激しく光を放つ、トンネル全体を包み込む。霄は全身を引き裂かれるような痛

みを感じながら耐えた。

「くっ…」

源藤の姿は無く、同時に封魔の結界も消えていた。霄は腹部を刺され倒れている蓮也に駆



「しら…みね…」

「蓮也さん死ぬな!救急車をすぐ呼ぶ!」

「……」

「蓮也さん!蓮也さんっ!!目を閉じるな!!そうだ、山根なら…救急車よりも早く病院

に連れて行ける」



ま壁にもたれかかり手を上げていた。

「駄目だ…今の山根は何かを出来る状態じゃない…私が運ぶしか」

そっと蓮也を抱き起こす霄、おびただしい出血が地面に落ちる。

「駄目だ、動かせない…私の能力が吹雪のように冷凍なら…」

霄はセーラー服のスカーフを取り蓮也の傷に当てる。

「このままでは出血多量で死んでしまう…血を足さなければ…」

霄は傷を押さえながら考える。とりあえず携帯を使い救急車を呼ぶ、そして自宅に電話を

して吉良と連絡を取る。

「吉良!私はどうすればいい!このままでは蓮也さんが死んでんしまう!!」

「霄お嬢様はそのまま蓮也様の傷を押さえていてください、すぐに私も駆けつけます。私

の足なら1分もあれば十分です、それでは」

傷を押さえたまま泣く霄、蓮也の心臓が止まった。霄は蓮也の胸を圧迫して心臓マッサー

ジを始める。

「早く、早く救急車来てくれ、吉良、早く来てくれ、蓮也さんを助けてくれ…」

救急車のサイレンはまだ聞こえない。霄の携帯が鳴る。

『こちら先程通報された白峰さんですか?今そちらに向かってますが事故で道が塞がって

まして別のルートからそちらに向かいます。あと5分ほどお待ちください』

「早く!早く来てくれ!!」

心臓マッサージを続ける霄、蓮也は少しも動かない。しばらくしてカバンを持ったスーツ

姿の吉良が到着した。ワーウルフの瞬足を以て駆けつけたのだ。

「霄お嬢様!」

「吉良!」

霄の全身傷だらけ血まみれで涙を流す姿を見て動揺する吉良。心臓マッサージをする霄を

立ち上がらせ、スーツの上着を脱ぎ霄の肩にかける。そして持ってきたカバンからAEDを

取り出し蓮也の装着した。

「どうだ?」

「反応がありません…」

蓮也の心臓は動かない。コンパクト人工呼吸器を取り付ける。

「蓮也様は人間です…魔力を分け与えて回復力を高めることはできません」

「救急車はまだ来ないのか!」

霄は着信履歴から救急車の隊員に電話をかける。

『はい、こちら洛泉病院救急隊委員の坂本です』

「さっき通報した白峰だ、まだ到着しないのか?」

『それが…突然前輪がパンクしまして…別の救急車を手配しましたのでもう少しお待ちく

ださい』

「そんな!」

霄は膝を落としてうなだれる。その横では吉良が懸命に蘇生を試みている。

「『…あたえなさい』」

「ん?」

携帯電話からではない。どこからか声がした。

「吉良、今の聞こえたか?」

「今のとは?」

「声だ、男の」

「さぁ…聞こえませんでしたが」

吉良には聞こえていない。霄は気のせいか、と思ったが再び聞こえてきた。

「『君の血を与えなさい、そうすれば彼の命は救える』」

「誰だ!出てこい!!」

「『ここには居ない。テレパシーで君に話しかけている、封魔の結界が解除されこうして話

せるようになった。質問にはあとで答えよう。それより今はその少年を助けることが先決

なのではないのか?』」

「そうだ…」

「『救急車は間に合わない。それ程の出血、輸血するしか助ける方法はない』」

「そんな事…蓮也さんを吸血鬼にしろというのか…白峰家の血で!」

「『君は自身が吸血鬼であることを恥じているのか?いないだろう?それならば少年が君

と同じ存在になる事に何が問題なんだ?白峰の血の事なら心配はないはずだ。女王なら少

年を再び人間に戻すことも可能』」

「それは無理だ…おか…女王は教会に封印されている」

「『ならば開放すればいい。教会は女王を開放すべきだ。この世は汚れすぎている、サ

イバネ人と表に出始めた闇の住人によって穢されている』」

「開放だと…何を企んでいる!」

「『君は今のこの国の状態を平和だと思うか?医療機器としてのサイバネを悪用し汚い言

葉を吐き犯罪の限りを尽くす連中。警察は役に立たない、人々は見て見ぬふり、闇の住人

は人間に紛れて好き放題。教会は常に後手に回っている。女王を開放すれば少年は元に戻

り旧時代の様にに再び吸血鬼が統べる事ができる。それがこの国を一番美しく反映させる

方法だ』」

「………」

霄は目を瞑り口を固く閉じ考える。

「(吸血鬼ならこの国の抱える問題のほとんどを解決できるというのか?…そんな都合の

いい話が…)」

「『時間が無い決断するんだ』」

白峰の血はこの国の吸血鬼の真祖の血。白峰の名前は先々代の女王が付けたものだが血は

この国最古の吸血鬼から受け継がれた物。霄は自分が白峰の長女であることを誇りに思い

血は将来を誓い合った吸血鬼に分けるものと考えていた。

「私は…私はっ!」

霄は手首をナイフのような爪で切り流れる血を蓮也の口に持っていく。それを見た吉良が

慌てて手を掴む。

「霄お嬢様!いけません!!」

「離せ吉良!もうこれしか蓮也さんを助ける方法はない!」

「しかし…」

「蓮也さんは男だ。それにまだ死んでいないし吸血鬼でもない、与えても完全な白峰の吸

血鬼『血鬼』にはならないはずだ」

「霄お嬢様…その血は将来の旦那様にと…」

吉良は悔しような悲しいような表情を浮かべて霄の手を離す。

「いいんだ、私があの源藤高雅という男にやられなければ蓮也さんはこんな目にあわなか

ったのだ」

「…源藤高雅…というのですね?」

吉良の目が金色に輝く。殺気に気づいた霄は首を振って吉良を制する。

「『それでいい…白峰霄、近いうちに会おう…』」

また霄の頭の中で声がした。

「待て、名を名乗れ!」

「『黒谷(くろだに)とだけ言っておこう』」

吉良が見つめる中霄は蓮也に血を注ぎ続ける。

「う…」

蓮也の体が動いた、心臓が動き始めたのだ。

「うおおっ…」

跳ね起きる蓮也、驚いた表情で霄の顔を見る。

「良かった…蓮也さん」

「白…峰…俺は」

立ち上がる蓮也、傷口からはもう血は流れていない。

「俺に…何をした?」

座り込んでいる霄を見下ろし蓮也が問う。霄は目に涙を浮かべて顔をそらした。

「蓮也さんすまない…でもこうするしか…」

「俺は死んだのか?吸血鬼になったのか?」

口から流れる血を拭い尖った犬歯を触る蓮也。

「蓮也さんは死んではいない、半吸血鬼にはなったと思う…」

「半吸血鬼…この体の内側から燃え上がるように沸き起こる力…」

蓮也は拳を握り締めトンネルの壁へと歩いていく。そして壁の前で構えて拳を放つ。コン

クリート製の壁はいともたやすく砕ける蓮也の拳には傷一つついていない。

「ははっ…ははははははは!これが吸血鬼!!」

「蓮也さん何を…」

「白峰、気持ちが高ぶっているんだよ。じっとしていられないんだ」

「駄目だ、吸血鬼の力に飲まれては!」

「ハハハハ!与えたのは白峰だろう?もう少しいいじゃないか」

コンリートの壁を殴り、高く跳躍し天井の照明にぶら下がって見たりガードレールを捻じ

曲げて見たりと蓮也は暴れだした。

「やめるんだ!」

「ハハハハハ!最高だ!!こんなに清々しい気分になったのは中学の時空手全国大会少年

の部で優勝した時以来か?いや、それ以上だ!」

「やめ…」

体力も魔力も限界に来た霄は倒れ込んだ。慌てて抱き起こす吉良。蓮也はトンネルの反対

の出口に向かって走っていった。

「くっ…」

蓮也を追いかけようとした吉良だったが霄を置いては行けない為諦めざるを得なかった。

「ね、ねぇ…メガネのイケメンさん…」

意識を失いかけている妃羅莉が吉良に声をかけた。ナイフは抜かずそのままの状態だ。

「あたしが追跡…するよ」

妃羅莉は魔力の鼠を一匹生み出し蓮也の後を追わせた。

「あたしが不甲斐ないせいで…霄ちゃんが…」

「ありがとうございます、私は吉良伝左衛門と申します。貴女様は?」

「山根…妃羅莉、えへへ…」

無理やり笑顔を作りピースサインをする。吉良は意識を失った霄を抱き上げ妃羅莉のそば

まで近づく。そっと妃羅莉の横に寝かせ吉良はスーツの懐から小瓶を取り出した。

「山根様、これをどうぞ。見たところ山根様も普通の人間ではない様子。それならばこの

丸薬で回復が早められるかと」

「えへへ…ありがとう」

妃羅莉は卵色の丸薬を受け取って飲み込む。

しばらくすると救急車、それに白峰家の黒塗りの車が到着した。

妃羅莉はそのまま救急車に乗せられ、霄と吉良は須原が運転する車に乗り込んだ。


霄が目を覚ますとそこは自分の部屋のベッドで横には吉良が座っていた。

「お目覚めですね霄お嬢様」

微笑む吉良。

「ん…あれから私はどのくらい気をうしなっていた?」

「2時間ほどですよ」

ゆっくりと体を起こす霄。傷はふさがり、火傷も消えていた。

「蓮也さんは?」

「蓮也様はあの後自宅に戻られたようなのですが…そこで少しありましてその後行方不明

です」

「少しあった…?何があった?」

「蓮也様は父親である紫蓮様を傷つけ、弟の二郎様の右腕を切断。そして吹雪お嬢様を傷

つけその場から立ち去ったのです」

「なに!?そんな…そんな!」

「私も先程吹雪お嬢様の話を聞いて事を知った次第です…」

吉良は顔を伏せ泣く霄に入浴の準備は出来ていますとだけ言い静かに部屋を出て行った。

霄はしばらく泣いたあと駒村に無事のメールを返し風呂へと向かった。

続く





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Last updated  Jul 7, 2013 01:17:39 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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