未完成のブログ

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Jul 12, 2013
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カテゴリ: オリジナル
白峰霞



神月沙夜

神月沙夜:髪は昔からの馴染みの美容院で切る。


VAMPIREEYE 第二十二話「雀」

土曜日―

オーディションは翌日に迫っていた。霞は平日と同じ時間に起きて庭で体操をしていた。

「土曜日のこの時間から起きてるとは珍しいな」

廊下から声をかける霄。ジャージのズボンにTシャツ姿である。

「あ、おはよー霄ちゃん!朝ごはんはまだ?」

土日はみんな起きる時間がバラバラの為、朝食は自分たちで用意する決まりになっていた。



「じゃあ一緒に食べよ!」

台所に行き食パンを焼く二人。コーヒーメーカーに豆を入れてスイッチを入れる。

「吹雪お姉ちゃんは?」

「さっき着替えて出て行ったぞ。外で食べるそうだ」

「ふーん…このところ土日ずっと出かけてるね」

「そのようだな」

しばらくするとパンは焼き上がりコーヒーも出来上がった。霄はパンにイチゴジャム、コ

ーヒーにミルクと砂糖を、霞はバターを塗りコーヒーには練乳を入れた。

「何かあるのか?早起きなんて珍しい…」

「いやぁ~ちょっと日曜日にヤボ用があってね。別に今日何かしたって変わらないんだけ

どなんとなく目覚めちゃって」



霞の目をじっと見る霄。目をそらすとつっこまれると感じた霞はそのままニコニコと見つ

め返した。

「男の子と約束とかそんなんじゃないんだよ?ちゃんと後で話すから」

「…昨日の事と関係あるのか?」

「えっと…関係なくはないかな。でも危ない事とかじゃないし大丈夫だよ!」



「霄ちゃんは今日と明日どうするの?」

霞は話題をすり替えた。

「今日は駒村と新しくできたOKA(おうか)に入ったテナントのショップを見に行く。明日

は…特に予定はない」

「そっかぁ~新しいショップてなんの店?」

「雑貨だ。日用品から服、インテリア、小型の家電などを扱ってるそうだ」

霄はチラシを机の上に広げる。そこにはキャラクターグッズや変わったデザインのインテ

リア、映画などのコラボの服、独特なデザインの家電製品などが載っていた。

「霞は出かけるのか?」

「沙夜ちんの家に行くくらいかな~」

「門限は守るんだぞ」

「わかってるって」

朝食を食べ終えた霞は沙夜に電話をかけこれから向かうことを告げた。

外は快晴だった。梅雨が明け連日30度を超える暑さが続いている。半吸血鬼であるため太

陽の光は苦手だったが霞は「ちょっとチリチリして体がだるいだけ」とそれほど気にはし

ていなかった。アイボリーのワークキャップに深緑のミリタリーシャツ。5分丈のベージ

ュのズボンにスニーカーといった格好で外に出る。続けて霄が出てくる。黒い刺繍の施さ

れた日傘に白いブラウス、ジーンズにショートブーツと行った格好だ。

「あ、霄ちゃんのブラウス見て思い出した!ワンピース取りに行かなきゃ!」

「この前言ってたやつか」

「うん、お気に入りのやつ」

「忘れずに取りに行くんだぞ」

霞と霄は門を出て別々の方向に出かけていった。白峰の家から神月沙夜の家までは徒歩で

15分程度。霞はショートカットを使わずに表通りを歩く。

「ん?あれは…」

自動販売機の前に金髪の女性が立っているのが見える。緋川燿子だった。

「緋川さん!」

「あらぁ白峰の霞はん、おはようさん」

「どうしたんです?」

「自動販売機で茶を買(こ)うたんですけど…当たりが出てしもてどうしようかと思案し

てたんです」

「当たったの!?ここの自販機滅多に当たりでないって皆言ってるんだよ~」

「そうなんですか?あ、そうやわ。当たりの一本は霞はんにあげるさかいどれでも好きな

ん選んでおくれやす」

「え?いいの?じゃあ杏ソーダで!」

ピンクの缶に「ANZU!」と書かれている。緋川燿子はボタンを押して杏ソーダを取り出す。

「はいどうぞ」

「ありがとー!」

早速缶を開けて杏ソーダを飲む霞。燿子も缶を開けて茶を飲み始める。

「緋川さんてヴァルキリーのヨウコなんだよね?こんなところウロウロしてて大丈夫な

の?」

「あら、知ってはったん?まぁ言うてもまだマイナーなグループやし気づく人もほとんど

いてはらへんのですよ」

霞はオーディションの事を言うかどうか一瞬迷ったが言う事にした。

「緋川さん、あたし明日ヴァルキリーの新メンバーのオーディション受けるんです!」

「へぇーそうなんです?マネージャーはんが探してるって聞いてたけど霞はんも入ってた

んやねぇ。オーディションにうちらは顔出さへんけど応援してますわ」

「うん頑張る!」

「霞はんは気づいてはるかどうかわからんけど…マネージャーはんは、ごく稀な例を除い

てある種の者に声をかけてるんですけど」

「え?どういう事??」

霞の質問に燿子は少し笑って茶を口に運ぶ。

「気づいてはらへんのやったらその方が変に意識せんでいいかもしれまへんねぇ。ほなう

ちはこれで失礼します」

「あ、ジュースありがとうございました!」

霞は残りの杏ソーダを飲み干し自販機横のゴミ箱に缶を突っ込んだ。霞は燿子の姿をしば

らく眺めていた。

できるだけ日陰を通りながら神月の家に着くと沙夜の母親が出迎えた。

「沙夜ー、霞ちゃんが来たわよー」

「はーい」

「おはよー沙夜ちん!」

「きょうも暑いねかすみん、ささ上がって上がって!」

「お邪魔しまーす!」

神月の家は白壁3階建てである。沙夜と霞は3階の部屋に上がっていく。

「お兄ちゃんからビデオ借りてきたよ。たまたまヴァルキリーのライブ写ってる音楽番組

録画してたからね」

「え、すごい!ありがとう沙夜ちん!」

20センチ四方の箱型の録画機をTVに接続する沙夜。音楽番組の映像が映し出される。

早送りしてヴァルキリーの映像を探す。着物風の柄のワンピースを着た三人組が二人の目

に飛び込む。テロップにヴァルキリーと映し出されている。

「あ、ここだ!」

「あ、緋川さん!」

え?と、沙夜は霞の顔を見る。

「緋川さん?」

「うん、ヨウコの本名だよ。ついさっきそこで本物に会ったもん」

「マジで!?かすみんすごいよ!いいなー!!」

「最近うちの近所で見るよ?会ったの2回目だし」

「そんな身近に!?かすみんて運も味方してんじゃない?」

「えへへーそうかな~?」

二人はヴァルキリーの映像を見始めた。ヨウコ、マイコ、モエの三人はぴったりと息の合

った完成度の高いダンスを披露する。生半可なアイドルのダンスとは違う素人目にも高度

なダンスだった。曲の間奏でそれぞれソロのダンスを順に披露する。ヨウコはダイナミッ

クに力強いダンス。マイコはしなやかで軽やかなダンス。モエはやわらかなセクシーな動

きのダンス。息一つ乱さずヴァルキリーは歌いながらダンスをして曲の最後に決めポーズ。

観客席からは歓声が上がっていた。

「か、かっこい…」

「絶対人気出るよヴァルキリー!」

「かすみんこんなすごい人と一緒にダンスしたり踊ったりするかもしれないんだよね…」

「体力には自信あるけど…できるかなぁ~なんか想像できないよ」

「新メンバーって二人募集だっけ?かすみんが受かったらもう一人誰かなるって事だね。

どんな子かなぁ~…かすみんも鎌田くんの妹さんもうちのクラスの富永さんも健康的な

子!って感じだしそう言うの求めてるのかもね」

「沙夜ちんも健康的だしね。だからスカウトされたんだよ」

「あはっ!でも私はソフト一筋だからね。やってなかったらかすみんと一緒に目指してた

かもしれないけど」

「沙夜ちん、もう一回見ようよ」

「そだね!」

ふたりは十回以上見て歌を歌ったり動きを真似しようと試みたりしてはしゃいで過ごした。

その後ふたりはゲームを始めた。姫騎士が主人公でそれを取り囲む美形騎士たちと共に戦

い恋愛に発展するといった内容のアドベンチャーゲームである。

「うしししし…好感度ほぼ全員MAXだ!」

「沙夜ちん!誰にするの?それとも全員攻略のハーレムルート行っちゃう!?」

「いいねぇ~難易度は高いけど挑戦してみる価値はありそう。じゃあここでセーブしても

う一個データつくろ」

「いけいけー!」

気がつくと12時になっていた。

「かすみん、お昼どうする?」

「うちに食べに来る?それともどこか行く?」

「そーだねー…私はラーメン食べたいかも」

「じゃあ『天下無双』行く?」

「天無いいね!決定!」

二人は神月家から歩いて10分ほどの場所にあるラーメンチェーン店『天下無双』に向かう。

この店のラーメンは学生は半額なのでちょくちょく行っている。霞はにんにく煮込み鳥ラ

ーメン、沙夜はガリバタ醤油デラックスラーメンを注文した。

「沙夜ちんちょっと頂戴」

「かすみんのも」

二人は取り皿に少しずつ分けてお互いのラーメンを渡す。

「この濃厚な鳥スープもいいね!」

「濃い味付けだけど後味すっきりなこっちのラーメンもいいね!」

「ラーメン食べたらどうする?家に戻る?」

「そーだねーあのゲームの続きも気になるし!」

「あははは!」

二人は神月家に戻り夕方までゲームをしたり喋ったりして過ごした。

「そだかすみん、今日晩御飯うちで食べていきなよ。お父さんがいっぱい魚釣ってきたか

らね。本当は釣れなくて見栄で買ってきたんだろうけど…だってあんな大きな鯛とか何匹

も釣れるわけないし!」

「あははは!じゃあ家にご飯いらないって連絡するね」

霞は神月家で夕食を食べることになった。豪華な刺身の盛り合わせと焼き物、吸い物を食

べ終わり、沙夜の部屋でしゃべっていると霞の携帯が鳴った。

「あ、ヤバイ!19時だ!!吉良から電話だ」

『もしもし…霞お嬢様。門限はとっくに過ぎておりますがまだ神月様宅でしょうか?』

「う、うん、沙夜ちんの家だよ。近いしもうすぐ帰るから」

『迎えに行きましょうか?家の近く神社でのこともありましたし』

日は既に沈んでいる。夜になれば霞の魔力も上がる。しかし夜になると出てくる輩もいる。

「来なくていいよ、走って帰ったら5分くらいだし」

『そうですか。ではお気を付けてお戻りください』

霞は携帯の通話ボタンを押して終了させる。

「沙夜ちん、そろそろ帰るね。遅くなると怒られるし…」

「うん、気をつけてねかすみん!明日のオーディション頑張ってね!」

霞は慌てて神月家を後にする。全力で夜道を走る。夜目が効き魔力が上がる吸血鬼の霞は

いつもよりスピードを出し細い塀の上を駆け抜ける。そしてショートカットするべく路地

を走る。

『チッチ、チッチ…』

雀の鳴き声がした。夜なのに何故?TVの音かなと霞は考えていると目の前に3mを超える

大きな犬が現れた。

「うわぁ!大きな犬!?なんで??」

『チッチ、チチチチ…』

再び雀の鳴き声が。霞の後ろにも大きな犬が現れる。完全に道を塞がれた。

続く





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Last updated  Jul 13, 2013 12:31:41 AM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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