未完成のブログ

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Jul 13, 2013
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カテゴリ: オリジナル
白峰霞



VAMPIREEYE 第二十三話「オーディション」

「グルルルルルル…」

巨大な犬が牙を剥く。霞は手懐けようとして伸ばした手を引っ込めた。

「魔力を感じる…普通の犬じゃないね」

「グワオオオッ!」

正面の犬が飛びかかってきた。霞は咄嗟にしゃがんで回避、間合いをとって構える。

「最近こういうの多いなー…」

『チッチ、チッチ、チチチチチッ!』



「蛾!?」

霞を包みこむように旋回する。霞は腕を振って蛾を払う。

「ちょっと、なにこれ!……うっ!?」

目眩がする。平衡感覚を失い膝をつく霞。目の前には2匹の巨大犬が。

「へ、変身!」

目は真紅に輝き髪は緑がかった銀髪に変化する。霞は連続バク転で黒蛾から離れる。

「カスミサンダー!」

霞のアホ毛から放たれた電撃を浴び黒蛾は散っていく。

『チチチチッ!』

更に黒蛾と巨大犬が現れた。

「また増えた!?こうなったら…」



「カスミインパクト!ダブル!!」

左右連続でカスミインパクトを撃つ。黒蛾は粉々に、巨大犬は路地の奥に吹き飛ばされた。

「はっ!」

後ろに気配を感じた霞、振り返るとスーツを着た鋭い目つきの男が立っていた。

「シーッ!」



ずそのまま横蹴りで霞の腹を蹴った。

「うっ…」

続けて蹴りを放つ男、霞がガードしていると靴から鍵爪が飛び出し霞の腕を掴んだ。そし

てそのまま飛び上がり鈎爪で顔を狙ってくる。

「うわぁ!」

霞の頬を爪がかすめる。男は破れた靴を脱ぎ捨てた。鳥のような足が顕になる。

「チチチチチチチ…」

雀の鳴き声が聞こえた。男から発せられている。黒蛾と巨大犬が出現した。

「なに?何なの一体、あなたは誰ですか?」

「『夜雀』の富永誠治郎…妹を悪の道に引きずり込む鬼を退治する」

「富永って…あたしのクラスの富永新奈さんの家族の人!?」

「鬼は死ね!」

「意味がわかんないって!ちょっと!」

黒蛾、巨大犬、誠治郎の同時攻撃。

「しまった…」

両手両足を巨大犬に噛み付かれ、黒蛾が視界を塞ぐ。そこに鉤爪の蹴りが放たれ霞の腹に

突き刺さった。

「死ねい!」

「げほっ…」

誠治郎は抉るように爪を抜く。霞の口と腹から血が吹き出る。

「ちょっと…ヤバイかも」

巨大犬の牙は霞の腕と足に食い込み、黒蛾の鱗粉の毒は霞の感覚を鈍らせている。

「さぁこれで止めだ!内蔵ぶちまけて死ね!!」

「カスミ…フラッシュ!」

霞の体が青白く輝く、全身から電撃を放出する。黒蛾、巨大犬は消え、誠治郎は電撃を食

らって倒れた。

「おのれ鬼め…!」

「だから意味わかんないって…なんでこんな事を?」

「新奈を薄汚い芸能界に引きずり込もうとしてるだろう!新奈から微かに鬼の魔力を感じ

た。鬼といえば白峰家だ!吸血鬼(きゅうけつおに)!!」

「その理屈はおかしいよ!あたしだってスカウトされたんだから。鬼の魔力を感じたから

って決め付けはよくないよ!」

「黙れ黙れ黙れ!鬼は殺す!全て殺す!新奈は俺が守る!一生俺が守るんだ!!」

「話を聞いて!」

「聞かん!全て殺す!!」

「も~~~~~っ!!聞いてってばあああああああ!カスミサンダー(中)!」

「おっと!」

誠治郎は黒蛾で電撃を防いだ。

「ぐえっ!」

誠治郎の顔にスニーカーがめり込む。霞が投げつけたのだ。弾丸のような勢いで投げつけ

られたスニーカーを喰らい倒れる誠治郎、駆け寄って掴む霞。

「カスミスパーク!」

「あがががががっ!」

直に電撃を受け気絶する誠治郎。彼を壁にかからせて霞は携帯電話をかける。

「二日連続でこんな事…怒られるよ…あ、もしもしあたしだけど。やっぱり迎えに来てく

れない?ちょっと荷物が大きくて…。え?ううん、須原に来てもらって。じゃあ待ってる

ね」

数分後白峰家の車が路地の近くに停車した。後部座席が開き吹雪が降りてきた。

「ええっ!なんで吹雪お姉ちゃんが…」

マズイと霞は思ったがどうしようもなかった。

「…霞、どういう事なの?」

吹雪の目は血まみれになった霞のシャツに注がれていた。

「あのえっと…」

「嘘はつかないで正直に、簡単に説明してくれる?」

「あう…そのこれは…」

霞は正直に路地で起こったことを話した。吹雪はタブレットを取り出し富永誠治郎の名前

を入力する。

「教会に登録されているわね。富永誠治郎はペナルティを受けてもらう事になるわ。霞、

これから先は教会の人間がやるからあなたは車の中で待ってて」

「はーい…」

しばらくするとスーツを着た男たちが現れあっという間に路地の片付けと富永誠治郎の回

収をして去っていった。車の中から霞は呆然とその様子を見ていた。吹雪が車に乗り込む。

「霞、後は任せて」

「え…あ、うん」

「…昨日の事もきちんと話してくれるかしら?」

「うん…」

霞は隠さずに鎌田の事も吹雪に話した。オーディションの事は言わないで置いた。

「ただの喧嘩だったと?」

「うん…ちょっと言い合いで収まらなくなって…ついお互い力使っちゃったんだ」

「アイドルにふさわしいかどうかでそこまで喧嘩するなんて」

「えへへ…」

富永誠治郎は碁盤の目町にある施設に送られた。表向きは事故に遭い入院ということにな

っていた。規則を破った闇の住人を更正させる施設である。万が一隙を見て脱走しても24

の強力な結界が地上へ出ることを阻む。これは最高レベルと指定される白面金毛九尾狐す

ら通り抜けられない結界である。

翌日―

吉良が取りに行ってくれたお気に入りの白いワンピースを着た霞はオーディションに向か

うべく車に乗り込んだ。須原だけが霞がオーディションを受けることを知っていた。

「霞お嬢様やっぱり皆に話したほうガ…」

「駄目だよ!吹雪お姉ちゃんとか特に反対するって。闇の住人がうんたらかんたらって」

「後で言う方が大事になりそうデス」

「報告するときはちゃんとお母さんにも報告するから」

「そうですか。それなら…」

「お父さんにも報告したいけどまだ見つからないしなー…」

「旦那様デスカ」

白峰家の当主は母親の雪名。父親は旦那様と呼ばれていた。白峰三姉妹の父親は人間で、

名前は『白峰蔵人』。教会の人間だった。2年前、霄が洛庵高校の入学式の次の日から行方

不明になっていた。吹雪が教会に入った理由のひとつに父親探しも含まれていた。

車は京都駅の近くのビルの前に停車した。このビルがオーディション会場であった。緊張

した面持ちで霞は受付の女性に話しかける。

「あの、オーディションを受けに来た白峰霞と言いますが」

「あ、はい。こちらの者が渡した名刺を拝見させてもらいます」

霞は真柴樹里の名刺を受付に見せる。

「はい、確認いたしました。ではこの番号札を持って2階のホールでお待ちください」

㉚と書かれた番号札を持って2階に上がる。そこには『ヴァルキリー新メンバーオーディ

ション』と書かれた立札がかけられていた。

「失礼しまーす」

大きなドアを開いて中に入ると正面にステージがあるのが見えた。鎌田乃梨子に富永新奈

の姿もあった。二十数人の少女が集まっていた。

「あ、白峰さん!来たね!」

「白峰さん…」

「やぁやぁ、今日はお互い頑張ろうね!」

霞が来てから15分、ステージの横のマイクにスイッチを入れる女性が。名刺を配った真

柴樹里である。

「みなさんこんにちは。真柴樹里です。では早速ヴァルキリー新メンバーオーディション

を始めます。番号を呼ばれた人はステージの上に。自己紹介をしてもらいます。その後審

査に入ります。審査はまず歌。得意な歌をアカペラで歌ってもらいます。その次にダンス。

ヴァルキリーの曲『ファーストミッション』に合わせて自由に踊ってもらいます。審査は

正確さや完成度を見るものではありません。失敗を恐れずに全力で挑んでください。以上

です」

ざわめく少女達。審査の内容はある程度予測していたが戸惑いを隠せない。

「では始めます。エントリーナンバー1の方どうぞ」

真柴樹里に呼ばれて壇上に上がったのは真柴樹里とほぼ変わらないほど長身の少女。髪は

長い茶髪を二つくくりにしていて、服装はTシャツに7分丈のジーンズだった。

「エントリーナンバーワン!山根妃羅莉でっす!キラリとでもキラリンとでも呼んでくだ

さい!ネズミが好きです、なのでワン(1)よりチュー(2)が良かったなーと思ってい

ます!歌もダンスも好きだけどキツイ練習は嫌です、楽しくやりたいです!」

片足を後ろに上げて両手でピースサインを顔の横で作る。舌を出してウインクする。霞は

その様子見て。

「キャラ濃いね~まるで緊張してないし。…ってあの人この前センジョーで見かけたよう

な?」

自己紹介が進んでいく。緊張でほとんど声が聞こえない者や真っ白になって名前しか言え

ない者もいた。霞の番が回ってきた。

「エントリーナンバー30!白峰霞です!既存のメンバーに埋もれて霞む存在になるつもり

はありません。あの子が入って良かったと言われたいです!体力には自信があります!」

まっすぐに真柴樹里を見据える霞。真柴樹里は腕を組んだまま少し微笑んだ。

その後歌の審査、ダンスの審査と進んだ。時計は12時を指していた。

「はい、それではこれから45分の昼休憩を挟んだあと合格者を発表いたします。合格者

には契約書をお渡ししますので説明を受けてください。では解散」

霞は乃梨子と新奈を誘って昼食を食べにビルを出る。すると後ろから山根妃羅莉が追いか

けてきた。

「おおーい!あたしも一緒に!」

「山根妃羅莉さんでしたっけ?ネズミ好きの」

「そう!あなたは霞ちゃんよね、そっちは乃梨子ちゃんに新奈ちゃん」

「すごい、もう名前覚えたんですか」

「へへん!こう見えても記憶力はいいんだよ?お昼はどこに行くの?このビルの向かいの

パン屋美味しいよ、そこにしない?」

「そうなんですか?じゃあそこにしようか?」

霞が乃梨子と新奈の顔を見ると二人は頷いている。

4人はパン屋で店自慢のサンドイッチを買い店の前のテーブルで食べた。

審査の結果、合格したのは山根妃羅莉と霞だった。乃梨子と新奈は落ちたもののヴァルキ

リーとは違うユニットでのデビューもあり得ると真柴樹里に説明を受けた。

妃羅莉と霞は一緒にビルを出る。

「霞ちゃん、月曜からあたし洛庵高校に通うんだ~休学してたんだ」

「そうなんですか~(霄ちゃんと一緒の学校だ)」

「来週またここに集合だね。メンバーにも会えるんだよね~保護者のサイン入った書類忘

れちゃダメだよ?」

「うん、じゃあ来週また会いましょう!」

霞は妃羅莉と別れたあと携帯電話で須原に連絡した。

続く





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Last updated  Jul 13, 2013 06:10:32 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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