未完成のブログ

未完成のブログ

Sep 13, 2015
XML
カテゴリ: Fallout:NewVegas
カサンドラ2




FalloutNewvegas114話「ファインドカラー14ディーン・ドミノ」

 テーブルの上のラジオをリボルバーで破壊したカサンドラは悠々とテーブルに近づき音声データを回収した。すぐにPIP-BOYにダウンロードする。

「あの声気になること言ってたわね。…とにかくこの音声データを持って檻の奴と話をしないと」

1階に戻り檻に近づき音声データを再生するカサンドラ。青い巨体のミュータントが振り返る。その胸にはDOGと刻まれ、腕にはベアトラップが食い込み、頭には手術痕があった。

「………君は私が予想した者とは違うようだ。失望だな。とはいえ…指示に従ってくれた。君は私を檻から出そうとする愚か者ではないか」

「やっと話ができるわね。失望とは随分だけどここから出たくないの?どうしてよ?」

「私は問題を抱えている。君がそれを解決できるとは思えない」

「話してくれなきゃどうにもならないわよ。私は老人の罠にかかってここへ連れてこられた。そして貴方を連れてくるように言われたの。従ってもらわなきゃ困るわ」



「どういう事?ドッグって胸に刻んであるけど貴方の名前じゃないの?」

「私はゴッド。これは鏡を見て自分の名前を忘れないように彫られたものだ。ドッグは今檻に入っている。奴が表に出ると代わりに私が檻に入ることになる。老人の命令で奴は檻から出て何でも従うのだ。ドッグにとって老人はマスターなのだよ」

「ちょっと待って…ドッグはどこにいるのよ?貴方が老人の言うミュータントじゃないの?」

カサンドラはゴッドの胸の傷を見て言った。

「ドッグは私の中に居る。奴は獣だ目覚めさせてはいけない。奴は常に空腹に飢えている、お前など引き裂かれてしまうだろう。空腹が極限に達すると奴はそれがなんであれ口にしてしまう。お前のつけている首輪もドッグが腹におさめてしまった」

「へぇ…なるほど…要するに二重人格ってことなのかな?ま、それは置いといて首輪を飲み込んだのなら私の言う事を聞くしかないわね。私に協力して死なないようにしないと貴方のお腹の首輪も爆発するわ」

「私は老人に従う気はない」

「あっそう、じゃあPIP-BOYの老人の声を使ってドッグを呼んでみようかな?」

「やめろ!そんなことをすればお前の腕を引きちぎってPIP-BOYを首から下げてやる!」

「私が死ねば貴方も死ぬのよ?お腹の中に首輪が入ってるんでしょ?いくらスーパーミュータントでも助からないわね」

 カサンドラは臆せずに言い放った。



「分かったわよ…で、協力してくれるの?」

「本意ではないが従う他なさそうだ。着いて行こう」

 ゴッドが檻から出てくる。

「貧弱な人間がそんな装備では生き残れまい。ついてこい、いくらかマシなものがこっちにある」

 ゴッドについていくカサンドラ。ロッカールームに入っていく。ゴッドは力任せにロッカーの扉を開け中からセキュリティアーマーを取り出した。オレンジ色のスーツに黒いアーマーが取り付けられている。状態も悪くない。



「君に死なれては困るだけだ。行くぞ、老人が待ってるのだろう?」

警察署を出ると二人はゴースト・ピープル三人に襲われた。それぞれナイフスピアを構えている。

「シュアアアアアアアアアッ!」

 飛びかかってくるゴースト・ピープル。カサンドラは自分のナイフスピアで受け流し、切っ先を円を描くように動かしてゴースト・ピープルの腕の隙間から心臓に突き立てた。そして動きの止まったゴースト・ピープルの足を払い、転倒したところで首にナイススピアを振り下ろす。二人目のゴースト・ピープルが間髪入れずに襲いかかってくる。ナイフスピアを中断に突き込んで来た。

「扮ッ!」

足を前後に開き、伏しながら両手でナイフスピアの柄の先を持って突き出す。頭上をゴースト・ピープルのナイフスピアを通り抜ける。カサンドラのナイフスピアはゴースト・ピープルの腹を貫く。ゴースト・ピープルは咄嗟にナイフスピアを掴む。カサンドラは足を振り遠心力と体のバネで飛び上がりゴースト・ピープルの斜め横に立ち、掴まれたナイフスピアの柄両手で下に押しながら引き込む。わずかに体勢を崩すゴースト・ピープル、カサンドラは右手を外回りに小さく回して握り込み、同時に右足の裏でゴースト・ピープルのスネを蹴る。右足を下ろし、左足を一歩前進させ連動して右掌を突き出してゴースト・ピープルの無防備な顎を打つ。

「ギュアアアアアッ…」

 八極拳・小纒斧刃脚が炸裂した。

「とどめ!」

 のけぞったゴースト・ピープルの首をナイフスピアの水平薙ぎで刎ねる。となりではゴッドが馬乗りになりゴースト・ピープルの頭部を拳で砕いていた。

「人間、君もやるものだな」

「銃の弾は心もとないし相手も近接武器だったからね。体術は鍛えるにこした事はないけど選択しとしては後回しね。人間は武器使ってナンボよ、ミュータントのように頑丈じゃないし、デスクローのように爪とか牙生えてないし」

 カサンドラはナイフスピアを左手に持ち、右手でリボルバーを持ってみせる。

「そういうものか」

「もしスーパーミュータントやナイトキンが人間と同じ技術装備持ってたら絶対勝てないわね」

「弱いが故に技術を学び武器を手に取り対抗してきたのが人間だ。スーパーミュータントの多くは精神に問題を抱えているか正常な思考を出来ない者だ。新たに技術を学び強さを求めるなどまずありえないな」

 シエラマドレの中央噴水広場にたどり着く二人。すると再びホログラムの老人エリヤが現れた。

「FEV変異体を連れてきたようだな。次はグールの男だ。PIP-BOYで場所を確認し連れてこい。妙な考えは命を縮めることになる事を忘れるな」

 エリヤの声が中央噴水広場に響き渡る。カサンドラはエリヤのホログラムを横目で睨みつけた。

「(ククク…良い、良いぞ…ああいう者こそが計画を成功させてくれるのだ。私に媚びへつらう者、恐怖で従う者は皆失敗していった)」

 エリヤはカサンドラがシエラマドレの街中に消えていくのを確認しながらほくそ笑んだ。
カサンドラは居住区に向かう。入って早々にゴースト・ピープルの出迎えがあった。住宅街の窓、路地から槍を構え出てくる。

「こいつら簡単に死なないから面倒なのよね」

 ナイフスピアで突き刺して動きを止めリボルバーでとどめを刺す。リボルバーで牽制しナイフスピアで首を刎ねる。カサンドラは両手に持ったリボルバーとナイフスピアを操りゴースト・ピープルを倒していく。

「あーもう弾がなくなった!ホロライフルもあと10発程度だし!!」
 カサンドラに焦りはない。Vaultで鍛え上げた体術とありとあらゆる武器術が彼女の自信になっていた。計6人のゴースト・ピープルを始末したカサンドラ、PIP-BOYのカーソルを確認し住宅街を進んで行く。

「おっとこっちは毒雲が発生してる…向こうから回るしかないか」

 薄暗い住宅街にはベアトラップ、ワイヤートラップが無数に設置されていた。それに加えスピーカーの影響で首輪が反応する。

「………今までで一番キツイわコレ。精神的にも肉体的にも」

 食料、水は無く、全てはシエラマドレのチップと交換で自動販売機で手に入れるしかない。カサンドラは水とダンディボーイ・アップルを購入する。薄暗く空気の悪い住宅街、どこからともなく現れる正体不明の敵、一瞬たりとも気を抜けないトラップの数々、少ない物資。精神的にも肉体的にも削られていくのが分かった。ウェイストランドでそれなりに生き延びてきた彼女であったがシエラマドレは別格であった。

「せめて首輪が鳴らなければ…」

 ジャンプスーツを着た首無し死体をいくつか見つけた。エリヤによって連れてこられた犠牲者の成れの果てに思えた。

「あれの一つになんか絶対になりたくない…私は負けない…必ずあのジジイを斃す」

 道中発見したホロテープを自動販売機に読み込ませるとスティムパックが購入可能になった。カサンドラは早速スティムパックをチップと交換し打った。ゴースト・ピープル、トラップをやり過ごしながらマーカーの地点を目指す。崩壊しかかった建物の三階にあがるとサングラスにタキシード、カサンドラと同じ首輪爆弾をつけたグールが座っていた。穴のあいた壁から外を眺めている。

「シエラマドレ…ふふふ美しいだろ。呼ばれてきたのか?」

「ホログラムの老人に命令されてね」

「まぁ座ってくれ、大変だったろ?足を休めることくらいしかできないが」

 グールの男は自分の隣にある椅子に座るように言った。

「ゆっくりしてる場合じゃないわ。この首輪のこと知ってるでしょ?私たちは協力しあわなければならない」

「もちろだとも…だがそこに立ってられると落ち着かないんだ座ってくれないか」

 グールの男は丁寧だが少し威圧的に言い放った。カサンドラは小さくため息をつき椅子に腰を下ろす。

「それでいい。ここに来たのはラジオを聞いたのか?それともある日突然目覚めて迷い込んだのか?少なくともあんたはまだ生きている。…ところで椅子の座り心地が悪くても立ち上がったり急な動きはするな。クッションは見せかけなんだ」

「なんのこと?」

「悪いがその椅子のクッションには指向性爆薬が仕込んである。お行儀よく、なんの誤解もないまま会話を終わらせようじゃないか」

 カサンドラは眉間にしわを寄せグールの男を睨みつける。

「勝手に立ち上がってみろ、ケツを吹き飛ばしてやる。きっと月がチェリーパイのように赤く染まるだろう」

「いい趣味してるわね。脅してるつもりだろうけど、私が死ぬとその首輪の爆弾も作動するわよ?」

「面白い話だな。だがその話が本当か作り話か確かめるつもりはない。俺が欲しいのは満ち足りた聴衆だ、血の雨じゃない。あんたがどこの誰で何者かは知らないがこちらはとしてはこのピッとなったネクタイを破棄したい」

「それは私も一緒よ。首輪を外して罠にはめた老人に制裁を加えなければ気がすまないのよ。そして私たちは協力しあわなければ生き延びることはできない。くだらないことで揉めてる場合じゃない」

「分かってる、芸能界で働いてるからってバカじゃない。俺はカジノの中にあるものが欲しい、あんたは生き延びて老人に復讐したい。争う理由など無い、そうだろ?」

「私はカサンドラ。貴方は?」

「ディーン・ドミノだ。ポスターを見たことないか?」

「…そういえばディーン・ドミノのポスターを見かけたわね。あれが貴方なの」

「そうだ。爆弾が落ちたあの日から俺はここに住んでいる。シエラマドレ・カジノは俺のものなんだ、あんたや老人には渡さない」

「それでいいわよ。で、椅子の爆弾は解除してくれた?このままじゃ動けないんだけど」

「…もう大丈夫だ。さてお次はどうする?」

 立ち上がるディーン。カサンドラはゆっくりと立ち上がり椅子を眺めた。

「噴水広場に集合ね。またトラップだらけの街中を通り抜けないといけないけど」

「噴水か。じゃああんたについていく。弱虫って訳じゃないがエスコート無しでは街を走り回りたくない。銃の腕には自信があるし衰えてなどいない、だがゴースト・ピープルに捕まったら戻れない。それにあんたから目を離さないためでもある」

「そうね一人より二人で行動したほうがいいわね。私と違って貴方はここの地形にも詳しいでしょうしね」

「よし、行こうか相棒」

続く





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Sep 13, 2015 11:02:00 AM
コメントを書く
[Fallout:NewVegas] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Free Space

Profile

長月(ながつき)

長月(ながつき)

Calendar

Archives

Oct , 2026
Sep , 2026
Aug , 2026
Jul , 2026
Jun , 2026
May , 2026
Apr , 2026
Mar , 2026
Feb , 2026
Jan , 2026

Comments

長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
長月(ながつき) @ Re[1]:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) こちらもFO4までに終わらせるつもりです!…
くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

Favorite Blog

まだ登録されていません

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: