未完成のブログ

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Apr 14, 2024
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カテゴリ: DHHU
DHHUその9

ユウのパーティー
勇者(着装型):ユウ『過去幻影の魔眼』
武闘家:ハオラン『ハイエナ獣人化』
死霊術師:サイガ『イタコ』
錬金術師:ドウェイン『医師』

 各自、ライトを体に装着し薄暗いダンジョンを進んでいく。

「普通のこういった狭い穴倉は酸素の心配があるが……ダンジョンは別なんだな」

 ハオランが言った。



 サイガが言った。

「クソ暑い異空間結界作ってもマグマの床とかありえないし精々サウナ位じゃない?それでも長時間はいってたらヤバいけど。仕掛けとしてマグマが噴き出すとかはあるかもね」

「なるほど、トラップは本人が知ってるから回避もできるし設定できるって訳か。って事は【凶】のダンジョン造れるやつが強ければ強い程厄介なダンジョンができちまうってか」

「まーそう言う事。あーしが一番怖かったのは縦穴の深い底が豆粒ほど小さく見えるダンジョンだったね。張り巡らされた蔦とか蔓を辿って最下層目指すんだけど配置された敵が巨大吸血羽虫と棘を発射してくる食虫植物でね……大変だったよ。ダンジョンを造ったのは先代【凶】の首領の側近である死天王の1人だった」

「【凶】の死天王……」

 ユウが言った。

「死天王は全て死んだから今はジンガしかダンジョンを造れないはず。つまりここを攻略出来たら他も同じようなダンジョンで難易度もそんなに変わらない」

「そうだろうね、だけど真邪王の邪眼を使って超強力な妖とかを下僕にしたらヤバいよ。毒の中でも存在できたり高温や超低温でも平気な妖に超高難易度のダンジョンを造らせることができるからね~」

 サイガが言った。

「クマムシのように過酷な環境でも生き残れる妖がダンジョンの主となるのは考えたくもないな」

 ドウェインが言った。



「ただのトンネルダンジョンなのかな」

「敵も大したのはいねぇ感じだな。ミミズもデカいだけで遅いし脆い」

「攻略に時間を掛けさせるタイプだねぇこれは。あーしらが弱ってきたところで仕掛けてくるんだろう」

「どうすれば? 適当に暴れてみる?」

 ユウが言った。



「ホントだ……」

「しぃ! 静かに……何か聞こえる」

 ドウェインが刀を構えて言った。

「そこだ!」

「ピギイイイイイイイ!」

 右側の壁を突くドウェイン。土壁から悲鳴が聞こえた。

「またミミズ!?」

「いや、違った手ごたえだった」ドウェインは抜いた刀身を眺めて言った。

「センセ(お医者様)やるじゃん!」

 トンネル全体が揺れ始める。

「今のでモグラ忍者に当たった?」「のたうち回ってるのかもな!」

「ムン!」

 背後から迫る気配に向かって抜き打ちの一撃を放つドウェイン。火花が散った。

「ピギギギー!」

 最初に姿を見せたモグラ忍者とは別のモグラ忍者がドウェインの刀を短槍で受け止めていた。

「ヘッ! おでましか! そして前方からモグラ野郎の匂いがするぜ!」

 瞬時にハイエナ獣人に変身するハオラン。飛翔してきた手裏剣をヌンチャクで叩き落とす。

「ピギャアアアアア!」

 天井から飛び出すモグラ忍者、ドウェインの突きで片目が潰れている。鉄爪を構えてサイガに襲い掛かる。

「おっと、そんな程度じゃあーしに不意打ちできないって」

 召喚した骨武者の槍がモグラ忍者を横殴りに打つ。弾丸ライナーめいて吹き飛びトンネルの壁面に激突した。

「全部で三匹かモグラ忍者は……」

 ユウは剣を構える。

「数ではこっちが有利だぜ、一気に仕留めちまおうぜ!」

 ハオランが手裏剣モグラ忍者に飛び掛かる。

「ピッギー!」

 モグラ忍者は一斉に散開、高速螺旋回転で地中、壁に入って行く。

「クソ! これじゃまた逃げられる!」

「大丈夫任せて! 【過去幻影の魔眼】発動!!」

 地中に飛び込む前のモグラ忍者の幻影を浮かび上がらせるユウ。その幻影に向かって剣で斬りつける。

「ピギギギギギギーッ!」

 幻影は真っ二つ。それと同時に地中でモグラ忍者の声が聞こえた。

「いいぞユウ!」

 残りの二匹の気配は遠ざかっていく。

「やった……」

「大したもんだね~勇者の魔眼ってのは。だけどこれで敵はもう油断しなくなったよ今まで以上に気を引き締める必要があるね」

「敵自体はそれほど強敵でもないが中々面倒だな」

 ドウェインは刀身を拭って鞘に納める。

「ボス部屋でドンと構えてくれてたら楽なんだけどなぁ~」

「そう言うのも居るけどね。そのタイプは間違いなく出くわしたら倒すまで脱出出来ないし追い詰めたようで追い込まれてるから想像以上に緊張感ヤバイよ」

「待ち構えてるって事は準備万端だし自分が有利な展開に持っていける仕掛けや戦術を練りこんでるんだもんなぁ……ゲームみたいにトライアンドエラーって訳にはいかないもんな」

「解ってるならいいんだよ。変に自信満々で突き進まれても困るからね」

「才賀殿を仲間に選んで正解だったな勇者殿」

「マジそう思うぜ、最初見た時ヤバそうなギャルだと思ってたけどユウの見る目はあるって事だぜ」

「へへ……父さんとパーティーを組んだ人だって知ってたから。ハオランもドウェインも俺は組んでよかったって思ってるよ」

「これはこれは……益々頑張らねばなるまいな」「へっ! 任せな!!」

 横では色の変わってる土壁を骨武者に調べさせているサイガ。

「今このモグラが掘った箇所から呪力を辿ってるよ……」

 それを聞いたユウ達はサイガの周りに立って警戒する。

「このダンジョンは……二階層っぽいね。良かったよそれほど広く無くて」

 サイガは地面に簡単な図を描く。

「今いる階層から斜め下……南にもう一つあるっぽい。残りのモグラはそっちに居るかも」

 ドウェインはサイガの顔を見て眉を顰める。

「どうした? 調子が悪そうだが?」

「大丈夫大丈夫、久しぶりに濃くてえげつない呪力触ったから吐き気しただけ」

「ならいいが、ダンジョンはあまり長居するべきではないのは常に言われているしな。焦らず出来るだけ急いで攻略しよう」

 サイガが触れたのは真邪王の残滓であった。昔よりも邪悪さを増していると感じた。

 ミミズ、幼虫の怨霊怪獣を撃破しながら進む。緩やかな坂を下りるとダンジョンは明るさを増し、まるで高速道路のトンネルを思わせる人工的な雰囲気へと変わった。

「明るくなったのはありがたいけど……」「ああ、殺気バリバリだな」「仕掛けてくる気か」「モグラ共の反応は近いよ」

「ピギー!」「ピギギー!」

 トンネルの左右の壁が開きそこから巨大な影が飛び出した。3mを超える人型フレームに乗るモグラ忍者二匹。工業用のものを改造しただけの骨格と機構が剥き出しの機体である。片手が削岩ドリル、もう片方は3本指のマニュピュレーター。

「そっか、この場所は山の中に造った廃棄物処理施設……トンネル掘る用の人型フレームがあってもおかしくないか」

 ユウは獅子王を着装する。

「院瀬見の多目的人型フレームか。安価で部品の交換もしやすくメンテナンス性もいい……性能はカミナ(神名)製に比べると大きく劣っているがカスタムパーツも多くて拡張性に優れている。建築現場でよく見る型だな」

 ドウェインは眼鏡を上げながら言った。

「サイガとドウェインは下がって回避に専念! 俺とハオランでアイツらに攻撃する!」

「ユウ、スイカ爆弾をくれ。それであの人型フレームを止める」

 両足のキャタピラで走行する二体の人型フレーム。モグラ忍者は短い手足を器用に使って操作している。

「コクピットはガチガチに守られてるが……所詮は作業用!色んな所が剥き出しだぜ」

 ドリルの攻撃を回避するハイエナ獣人ハオラン、軽業めいて頭部のコクピットを踏み背後に回る。そこでユウから召喚されたスイカ爆弾を2個受け取った。

「おらよ!」

 人型フレームの水平薙ぎ払いを回避しながら膝裏の機構部にスイカ爆弾を突っ込む。

「ユウ今だ!」「OK!」

 スイカ爆弾を爆破させるユウ、人型フレームは膝から崩れ落ちる。
 もう一体の人型フレームがユウに迫る。

「ムン!」

 ドウェインは錬金術でユウの前に坂を作り飛び越えさせる。

「ナイスだセンセ!」サイガが叫ぶ。

 下手に壁で行く手を阻むと派手に転倒し巻き込まれる危険がある。そう判断したドウェインはジャンプ台になる坂を作りユウを飛び越えさせた。勢いの付いた人型フレームは急ブレーキが間に合わず壁に激突、コンクリートの破片をまき散らした。

「ここだ、うおおおお! 凄剣イクスバーン!!」

 黄金剣の光波を放つユウ。水平に放った光波は装甲の無い腰の機構部に命中。ケーブルとチューブが切断され火花とオイルを飛び散らせる。

「ピ、ピギーッ!」

 パニックを起こし人型フレームを操作するモグラ忍者、ドリルで壁をえぐり取り旋回を試みるも下半身は動かずバランスを崩して仰向けに倒れる。

「もう一丁! 凄剣イクスバーン!!」

 ユウの目の前に倒れた人型フレームのコクピット。黄金剣の輝きを見たモグラ忍者は慌ててハッチを開き脱出を試みるも【過去幻影の魔眼】で凄剣イクスバーンの光波を受けて消滅した。

「ハオラン!」

「クソ堅えコクピットだぜ!」

 ヌンチャクの連撃を叩き込んでいるハオラン。片足が動作不能となった人型フレームは膝をついた状態でハオランを払おうとドリルの手を振っている。

「これを使って!」

 スイカ爆弾を連続で転がしていくユウ。ハオランはそれを人型フレームの攻撃を避けながら受け取りコクピット目掛けて投げ込んでいく。

「ピギイイイイイイ!」

 人型フレームの両腕をめちゃくちゃに振り回すモグラ忍者、全て見切り回避するハオラン。

「凄いやハオラン!」「これくらい姉達との特訓に比べれば全然だぜ!!」

「ピギィイイイイイ!」

 モグラ忍者はやぶれかぶれになりコクピットから飛び出し小刀を構えてハオランに斬りかかる。待ってましたとばかりに構えたハオラン。

「ホアアアアアアアアア!」

 回転蹴りのカウンターを決め人型フレームのドリルに激突させる。叩きつけられたモグラ忍者は大量の血を吐いて地面に倒れ消滅する。

「ふ~やったぜ!」

「これでダンジョンは消えるはずだよ」

 しかしユウはまだ警戒している。

『パチパチパチー! おめでとうなのです!』

 真邪王の声が聞こえる。

『チュートリアルの次にこのぬるめのダンジョン……着実に経験を積んでるのですよ勇者』

「真邪王……どこだ!」

『ここなのです』

 人型フレームの影からぬるりと現れたのは光沢のある紫色の髪をしたユウと同じくらいの年齢の少女。飾り気のない黒のワンピースを着ている。

「く……真邪王……」

『勇者、この姿やっぱり気に入らないのですね』

「その姿と声をやめろ!」

『勇者がもっとも嫌な姿になるのが真邪王なのです。もう一人の勇者ケンもこの姿嫌だと思うのです』

「絶対に倒してやるからな真邪王!」

『楽しみなのです! このダンジョンで色んな事知れたし次に会う時はサプライズ用意しとくのです!』

 真邪王の気配は消え姿はオイルとなりその場で地面に広がっていった。

***

  ダンジョンの消滅と同時に一行は廃棄物処理場の真ん中に立っていた。

「まずはダンジョン一つ攻略だな」

 ハオランが言った。

「ジンガへの手掛かりはなかったけどね。収穫無しだ」

「そんな事ないよ、収穫はあった」

 サイガが言った。

「このダンジョンが最初で良かった。経験を積めたし真邪王を見る事が出来た。あーしもセンセも次はもっとユウと合わせて動く事ができる。パーティーの絆高まったからね」

「無駄足では無かったな。勇者はもう一人いる、我々がダンジョンに挑んでる間に何か進展があるやもしれん。悲観することはない」

「そうだぜユウ!」

「そ、そうだね」

「今後の為にもユウには真邪王のあの姿について話してもらう必要があるよ。言いたくなくても話してもらわない事には対策が立てられないからね」

 サイガは髪飾りを弄りながら言った。

「……わかった。うまく言えないしどうしても言えない部分があるかもだけど話すよ」

「とりあえずギルドに戻ろうぜ。話は部屋でゆっくり聞かせてもらう」

「う、うん。じゃあ戻る前に作戦指令部に連絡するよ」

 ユウは端末を操作する。

『ユウ、異空間結界(ダンジョン)の消滅を確認した。よくやったな……』

 セイの労いの言葉に別の感情が含まれている事に気づくユウ。

「父さん何かあったの?」

『ああ、ケンのパーティーでトラブルだ。ともかく戻ってこい話はそれからだ』

続く





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Last updated  Apr 14, 2024 10:10:40 PM
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長月(ながつき) @ Re[1]:Fallout:NewVegas 第1話2話「目覚め」(11/19) Keyさんへ ありがとうございますがんばり…
久 遠@ Re:FalloutNewvegas121話「ストレンジトランスミッション!」(07/20) やほーい(=゚ω゚)ノ 何周遅れか分からないけ…
長月(ながつき) @ Re[1]:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年も…
久 遠@ Re:近況(12/30) あけましておめでとうございます。 今年…
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くおん@ Re:FalloutNewvegas103話「Vault22」(07/09) やあ( ´ ▽ ` )ノ EDーEとの意思疎通方法、…

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