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寝すぎと飲みすぎのためにむくんだ顔をバスルームの鏡で確認しながら色々な表情をしてみた。もう1週間も髭をあたっていない口の周りは乾燥して粉を吹いていていくら顔を洗っても清潔な感じにはならない。目が覚めるのはいつも正午前で、これは寝ていることが後ろめたくないギリギリの時刻だ。どう考えても寝すぎだが、起きられるまで寝ていられてとても幸せな気分だ。カムチャツカの若者がきりんの夢をみているとき、起きがけでねばねばしたオレの口はまずコーヒーを欲しがる。カフェインの入った黒いだけの液体ではなく、香り立つ味わい深い、厳選された豆により抽出したコーヒーでなくては最近受け付けられなくなっている。しかしニューヨークの少女が微笑みながら寝返りをうつたびに、グラインダーをごりごりさせるのがだんだん面倒になってきてしまったので、ついに電動ミルを買ってしまった。手で丹念に挽いたほうが、若干おいしいような気もするが、味わいと時間、どちらかというと時間の方が大切だと思っている。カラシにもらったアラビカブレンドと、椅子にもらったキリマンジャロを7:3の割合で混合する。どちらも特徴的な味や香りをしていて最初戸惑ったものだが、最終的には、どちらの豆も「悪くない」という結論を得たが、まだ「これが一番おいしい」ということを決めるためには、あまりにも判断材料が少なすぎる。エントリーされているのは、ドトールとスタバ、そしてキリマンジャロとアラビカの、4つしかない。2ヶ月前まで1位の座を欲しいままにしていたドトールは現在4位。つまり最下位だ。まだ先は見えない。先が全く見えないとか、周囲が把握できないとかいう状況は、嫌いではない。困難に直面することで、エネルギーが自動的に備わる気がする。これから色々な種類のコーヒー豆に挑戦できる、というそわそわした今の気持ちは、ちょうど自転車に興味を持ち始めた頃と非常によく似ている。日曜、久しぶりに、ロードバイクに乗った。シュインのマットな黒い奴で、シャアの「赤い彗星」にちなんで、「黒い哲学者」と名づけたが、特にガンダムが好きだというわけではない。ペダルを踏むたびに、カツン、カツンというような異音がたまにするが、あまり気にならない。整備不良には違いないだろうが、まっすぐ走っているから特に問題ではない。後楽園ウインズを目指した。馬券を当てたのは2年ぶりとかそれぐらいだ。もっとかもしれない。とにかく、前回当てたことを思い出せないぐらい久しぶりだった。一点だけ2000円とか、オレの買い方はいつもそうだ。あまり当たることを期待していない。この日の有馬もそうだった。どの馬というよりも、武とペリエ、という騎手に張った。最終4コーナー、「そのまま、そのまま」心の中で叫んだ。そのときメールが鳴った。表示には、mimi。ケータイの画面からまた、競馬のモニターへ目を移した。馬券が、当たりそうだった。意識とは無関係に鼓動が速まった。2003年の有馬記念を当てた。締めくくった。mimiと会うことになった。配当金の使い道が決まった。彼女との最初の接点が、去年のちょうど今頃だった。有馬の話をした。「いつものところで」といって池袋を目指した。あまりにも寒すぎて急遽買ったダウンジャケットは自転車には暑すぎて、少し汗ばんでしまった。いつものところに現れたmimiは、12月4日に会ったときとほとんど同じ格好をしていた。なにそのパジャマみたいなのは、この前と同じ服じゃない?「うんそう、いいっしょ」彼女は相変わらず、自身に満ち溢れていた。その夜、電話が鳴った。正確には、着信履歴。表示は、副主将。電話をした。騒がしい音が聞こえた。忘年会をしているという。今からこい?いやいや無理。電話の相手が違う女になった。おかまでぶ、と名乗った。おかまでぶ、ってことは、おかま?それにしては女の声だ。おかまでぶはよくしゃべっていたが、こちらも酔っていたため、何を話したか、あまり覚えていない。翌朝、右腕が痛かった。ダーツで筋肉痛になったのかもしれない。29日、会社の最終営業日だったが、休暇をもらって9連休にした。何をするわけでも、どこへいくわけでもない。1年を締めくくりリセットし、リフレッシュして新年を迎えるために、連続休暇は重要だ。最低限の片付けや正月のための支度以外は、ほとんど何もしないで休みは終わるだろう。しかし「なにもしない」ということにも意味はある。何もしない日が続くと身体は反発し、突然動き出したくなる。だから動き出したくなるまで、なにもしない。起きたくなるまで眠続けるのと似ている。30日、基本的な片付けと掃除と、新しいコーヒー豆を買っただけで終わった一日だった。よくテレビを見ていたような気がするが、どんな番組を見ていたのか思い出せない。ただやみくもに時間を浪費し、酒を飲んで暮らしている。この日に限ったことではないけれども。なんとなく今年を振り返ってみるとまず一番衝撃的なニュースはオレにとって、イラクの戦争でも阪神優勝でも、ましてやパナウエーブ研究所でもなく、「カラコ大阪移住」だろう。そして京都旅行、コラボ日記、キュートな銀行員、乗鞍スノボ、凧、フランス来日、そして楽天日記。こうやって考えてみると今年は、この楽天日記を中心に廻っていた。そして31日、この地球ではいつもどこかで朝が始まっていて、生きてさえいれば全員に、時間だけは平等に与えられるから、オレももれなく大晦日を迎えられることができたし、この分だとやがて来年もやってくるだろう。我々が朝をリレーしてるかどうかはよくわからないが、ここで関連した全て人たちとその繋がりが影響したことで、オレの今年1年はだいぶ充実した。どうもありがとう。よいおとしを。そして、あけましておめでとう。
2003.12.31
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11月で日記を辞めるとかいいながら、楽天広場の画面を開いてなおかつメモ帳でもって今日の日記を書こうとしている。人間不思議なもので、辞めると宣言したとたんにやりたくなったり、別れた女とまたやりたくなったりする。辞めるっていってから1週間は本当にきつかった。書きたいのに書けないというよりは、誰かとのつながりを失ってしまった、というか断ち切ろうとしたことによる禁断症状、つまり寂しい、ということに耐えるために苦労した。幸い、というかなんというか仕事が忙しかったため、日記を書くという労働から解放されて楽になったとともに、つながりを持てない、という寂しさを紛らわすことに、成功したと思っていた。誰かの日記や、掲示板の書き込みは逐次読んでいたが、辞めたことで、誰かとの関係も断ち切ってしまったような気がする。今日の出来事を発表し続けることも大変だったが、今日の出来事を発表出来ない、という状況も非常に辛いことだということがわかった。タバコによく似ている。吸っていても身体に悪いだけだから辞めようとするが、口はさみしいし手持ち無沙汰だ。確かにタバコには、百害あるかもしれないけれども、刺激や快楽という利益をも享受できる。今日は3つも嫌なことが重なったから日記を書こうと思ったのだけれども、ここまで書いたらもうだいぶよくなってきた。それは仕事に関することが2つと、スタバに関することが1つだが、自身の中ではもうそろそろ消化や発散できている時間帯と酒量になってきているからかもしれない。えーつまり、禁煙ならぬ禁日記は、20日でやぶれた、ということと、みなさまのメッセージや日記はちゃんと伝わっておりますという報告、といった感じ。っていうか八重地下のスタバではね、オレが一列で並んでたところに、後からきたおっちゃんがが2列で並びだして、そのおっちゃんに「並んでんだけど」っていったところ、「この店は一列で並ぶシステムじゃないでしょ?」って逆ギレされたことに端を発し、「いやシステムがどうの言ってるわけじゃなくて、オレは一列で、早く空いたレジでコーヒー頼もうと思ってんの、ヴォケ」といったところ、「ボカ、ってなんですか」ということで話がこじれたのであった。おっちゃんは、一列か二列かのシステムはもうどうでもよくなっていて、オレに「ボケ」とか「おまえ話なげーよ」とかいわれたことにどちらかというと腹をたてていた。店のおねいちゃんに助けを求めると、「当店でも最初は一列で並ぶ方式をとってたんですが、別々にしたほうが効率いいということで、特に一列という制限はしてないわけなんですよ」店の理屈がどうであろうとオレは知ったことじゃない。オレは並ぶのが嫌いだが、先に並んでいるにもかかわらず隣の列で後に並んだやつが先にコーヒーを買えるシステムはもっと嫌いだ。前の客がラテ20個持ち帰りのオーダーをしたらオレは間違いなく暴れ狂うだろう。まず1列か2列かに並ぶことと、オレが暴言を吐いたことは別だよね?「違うでしょ、いいかた、ってもんがあるでしょ」整理しよう、店のシステムがどうなってるか知らないけど、先に来たオレは、早く空いたレジでコーヒーをたのみたいわけ、わかる?「わかりますよ、あなたはちゃんとわたしより先にならんでいた、でもここは、2列で並んでもいいシステムなんですよ、ね、酒井店長。」太った男は勝ち誇ったようにしゃべっている。若い店長は冴えない26ぐらいだ。じゃあどうしたらいいわけ、どうしたらあんたの長い話は終わるわけ?「男なら気持ちよくあやまんなさいよ、ボカとかボケとかいうことはやっぱりよくないでしょう、わかる?」だからそれとね、1列か2列かは違うだろよ、後からきたやつから先にコーヒー買われて、オレは気分悪いよね、そのことを伝えたかったわけだよ、言い方はどうあれ、内容は同じでしょ?「いやいや、言い方ってもんがあるでしょ、最初からそんな調子で言われたら、誰だって気分よくないでしょう」じゃあどうしたらいいの、どうやったらその長い話は終わるわけ?「だからさっきからいってるでしょ、一言申し訳なかった、っていえばいんですよ」なんだかネットでよく見かけるような奴だった。システムに対する正当性を主張したいのか、オレの態度に反発したいのかよくわからなかったが、最終的に「ごめんなさい」というと今度は、「なんですかその態度は」ときた。かなりカチンとなったが、シラフだったことと、客先の近くだったということが災いして、耐えに耐えた。面倒だから5回ぐらい、「ごめんなさい」を連発してやった。最低な気分になった。オレは大人だから面倒なことは嫌いだが、並ぶのや先をこされるのも嫌いだ。
2003.12.19
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