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2024年10月03日
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カテゴリ: 本にまあ
「怪物に出会った日」(森合正範著、講談社)を読みました。



モンスターというニックネームを持つボクサー、井上尚弥と「出会った」対戦相手へのインタビューで構成された本です。著者の森合はスポーツ記者で、けっしてボクシングを見る眼がないわけではありません。しかし、井上がなぜこれほど強いのか、何が強いのかはわかりませんでした。そこで井上に負けた相手にインタビューすればそれがわかるかもしれないと思ったのがきっかけで、インタビューを始めました。

最初は当然、負けた試合のことを尋ねるのは失礼ではないかとかなり迷い、逡巡したそうです。

ところがインタビューを申し込むと、敗者たちはみな快くOKしてくれ詳しく試合の様子を話してくれました。井上戦について話すことを楽しんだりする者さえいました。井上に敗れ引退したもの、さらにそこから自らを奮い立たせリンクの上で進化したもの、対戦の「その後」は様々ですが誰もが一様に井上との対戦を喜び、それを糧にし、勲章にすら思っているという事実がありました。

私と本書の出会いは最初ひとつの章をネットで読んだことでした。感動し、全部を読みたいと思って本を買いました。

ネットで読んだのは若い井上に敗れ、またそこから再起するメキシコのボクサーの話でした。それだけでも十分惹きつけるものがありましたが(だからこそ本を買ったのですが)、実際に読んでみると一つ一つの対戦、一つ一つの章には井上と対戦したそれぞれのボクサーの人生が描かれていました。敗者たちの人生をこれだけ変えてしまうという事実がモンスターと呼ばれる井上のとてつもない強さを表しています。

技術的なことなどはわかっていないボクシング素人の私ですが、それでも十分に読んで楽しめる本でした。





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最終更新日  2024年10月03日 08時57分57秒
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