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2022.03.04
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テーマ: 読書(8190)
カテゴリ: 本日読了
2022/02/28/月曜日/日陰はまだまだ寒い晴

〈DATA〉
早坂書房/逢坂冬馬
2021年11月25日発行
2021年12月20日10版
第11回アガサ・クリスティ賞受賞
〈私的読書メーター〉〈こんなタイミングで読んでしまった。2.24翌日の混じり気のない明るい青空。戦火の街で空を見る人などいないだろうと胸蓋がる。本文384頁「オーストリア、ズデーデン等を領土的野心のままに獲得し、戦争を恐れる西側諸連合国がこれにひたすら妥協する姿勢を観測し続けた」ナチ政権はケーニヒスベルクの飛び地状態解消のため本土から東プロイセンへ至るダンツィヒ回廊を割譲せよとポーランドを恫喝。断固拒否されると正当性のかけらもない侵略に及び結果これが第二次世界大戦の勃発を招く。あの戦災、多大な戦死、何を学んだのか連合国側は。〉

この本の感想をどう続けてよいものか。役どころを変えて現実が物語をトレースしているような錯覚に陥る。おまけに朝日新聞の多和田葉子さん連載小説が微妙に連打していて、もはや日常が溶けている。

世界はみな百年単位のパンデミックを共に乗り越えようと不断の努力をしてきていたのではなかったか。ナチスもベルリンの壁も消えて、なおかつ地球温暖化の環境問題に取り組む新しい価値を持ち始めるのではなかったか。

プーチン的人間が未だ生まれ来る土壌があるのか、旧ソ連は。彼と彼の側近らが退場すればトルストイやドストエフスキーの芸術大国ロシアは蘇生するのか。

本書はナチスに対抗したソ連の女性スナイパーたちの史実に基づく人間物語だ。このような悲劇の重ね塗りをしないために、他国の言語を学ぶ、その人の名前で呼べる他国の個人と出会う、スポーツ的熱狂に陥らない、行動の目的を自分に問う、周囲は自分より賢いと常に自覚するなどなど、本書に散見される。自衛ということの範囲も思い知らされる。





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最終更新日  2022.03.04 12:42:48
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