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2024.06.20
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2024/06/20日/木曜日/昨日よりは過ごしやすい



6/7 金曜日

あああ、オランダ国鉄シートの色よ!
ラピスラズリよ



デン・ハーグ 駅から徒歩10分弱
10:30の予約だったけれど開館間も無く入館OK
建物左の階段を降りるとエントランス

右手にクロークあり、芝居が始まる感じの。
因みに私は飲み物だけを預けた。
予約QRチェックで飲み物の携行を聞かれるので、どうせなら先に預けるのがよい。



金曜で午前だからか当日券購入の人もいて、空いている。もちろん日本でフェルメールを見る時の熱気などはなく、中国、韓国団体様が目に付くくらい。

ここではゆっくり繰り返し、一度外に出ても戻って来れる、ようだ。

この建物の主、ヨハン・ マウリッツ 侯。マウリッツの館、マウリッツハイス、或いはマウリッツハウス


照明と撮影角度のせいで不思議な左手
何やら北方ルネサンスめいてる。

彼が南米の砂糖プランテーションで莫大な富を築いた17世紀前半はオランダ黄金期と呼ばれ、かつフェルメールや レンブラント スピノザ らがこの界隈で活躍した。


スペインからの独立と、富も芸術も科学も、の栄華爆発の時代。

それから200年ばかりを経て侯の館は美術館となり、大幅な改築が行われ現在の姿になったのは、丁度10年前の2014年6月のこと。なんと。




ここではフェルメールの作品中 の二大傑作を含む3点を所有している。

「真珠の耳飾りの少女」
「デルフトの風景」
ディアナとニンフたち」

思い起こせば、フェルメールとの出会いは40年ほど前。アムステルダム国立美術館の 「牛乳を注ぐ女」 が初めてだった。




昔々、美術クラブに属していた学生時代、知的にとんがっていた先輩女性がその絵をたいそう崇めていたのだった。

ポスターで見るそれは、どう見ても昔日のファインアートで、何が良いのか私にはさっぱり理解出来なかった。

強い印象だけが残り、たまたま訪れた美術館でその絵を肉眼で見て、初めてその作品の持つ世界に魅入られたのだ。

その色と光に!





先輩は複製品で本当にその感覚が掴めたのか?それは私にはあり得ないことのように思われる。

特にフェルメールにおいて



40年前にアムステルダムで見たフェルメールに衝撃を受けて、デン・ハーグまで足を伸ばし、宿は デルフト にとった記憶がある。



その時、私は彼女に会えなかった。理由は思い出せないが、多分他の展示でお出かけしていたのだろう。その頃、彼女は 「青いターバンの女」 と呼ばれていたように思う。




彼女は3度目の、長い修復期間を経て鮮やかに甦りまさに若返り、今や少女の呼称がぴったりくる。

意外に、わしわしと荒く薄く絵の具が重ねられて、何かの実験の様であるのに、見事に命が息づく。


歴史的背景にそぐわない発見物を オーパーツ と呼ぶが、この絵は私にはオーパーツなのだ。

絵画史の流れの中からまるで浮かび上がっている。

彼女の顔は、原宿が一番輝いていた頃、そこで中心にいた伝説的な何人かの顔が重なっているように私には見えてしまう。




門外不出に近い作品は 「デルフト眺望」 だろう。

穏やかで明るい、全面の水のためか大地から少し浮かんでいる様な、どことなくこの世的ではない風景、写生というより再構築された夢の中の風景。



明暗、人と建物、空、雲、建物、ボート

驚くほどの厚塗りの場所と、水で描いたようなあっさりとした所の対比も虚と実が混ざる。



↓マウリッツハイスの館から眺める風景



絵と風景には400年の時間が横たわるのに、そんな齟齬をあまり感じさせない建物の内外。




彼女とデルフトの風景は向かいあって佇む。

ホームともいうべき館の壁、向こうのサルからは水面の反射光が窓にひろがる。




デルフトの、フェルメールが所属していた教会。
既にあったはずの鐘は描かれていない。

↓窓からの風景








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最終更新日  2024.06.20 22:01:28
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