再出発日記

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2006年01月28日
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テーマ: 本日の1冊(3685)
オーデュボンの祈り

読み始めは、いつも『逃げている』ばかりの主人公が描写されている。そうか、事件の真相を明らかにする過程で主人公が成長するという物語になるのだな、とある程度この物語を予見をした。ところが、そんなありきたりの物語になってはいない。

『弱気なギャングが地球をまわす』という作品のあとがきに著者は次ぎのようなことを書いたらしい。「現実世界とつながっているように見えながらも、実はつながっておらず、また、寓話のように感じられるかもしれませんが、寓意はこめられていない。そういうお話になりました。」(本書解説より)それはそっくりこのデビュー作にも当てはまる。この人を食ったような構造がとても快く感じられる。

『読む愉しさ』を教えてくれる小説家である。読んでいる最中、謎がくるくると廻っているが、読後は実はそのときのことをよく覚えていない。あとにはいくつかの『感情』だけが残るのである。まるで良質の音楽会に行って来たときのように。

初めて、この人の作品を読んだが、次も読んでみようかという気にさせる作家である。





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最終更新日  2006年01月28日 12時59分47秒
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