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2008年09月22日
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茶番劇が一段落ついて、麻生自民党新総裁が決まったようです。最初の記者会見では 、「景気がそこそこと思われるのに、全治3年と表現してきたが、3年ぐらいかかるのではないか。消費税増税を考えるのはそれから先だ」

自民党がなぜ当初言っていた年明け解散や11月選挙をさらに早め、10月26日解散を言っているのか。まさか麻生人気がそれまで続くと軽く考えているわけではないだろう。(考えていたりして)私はアメリカ大統領選挙で民主党が勝つようなことがあれば、雪崩を打って大敗してしまうからだろうと踏んでいる。

けれども日本で民主党が一人勝ちをしても私は嬉しくない。それと同じようにアメリカ民主党が勝っても私はそれほど嬉しくない。二年前の日本平和大会で草の根市民政治家 T・J・Jonson氏が言っていたこと を思い出す。
ジョンソン氏は「ブッシュが破れたからといって、アメリカの外交軍事戦略の将来における変化を期待しないほうがいい」と言います。民主党はイラク戦争を支持しており、両党とも国防費の値上げに賛成、軍事政策の要石として核兵器に依存、イスラエルへの軍事援助を支持しているらしい。

アメリカの方針を変えるには、政治家の頭が変わるのではなくて、この巨大帝国の環境を変えるしかないのだろう。そしてそれは徐々に実行されつつある。


反米大陸
そのことをうまく解説しているのが伊藤千尋の「反米大陸」だ。(やっと本題にたどり着いた)

伊藤千尋の「反米大陸」について、少しさわりを紹介したことがある。
明白な運命「ノーカントリー」 ここでは、アメリカの「リメンバー方式」(「9.11を忘れるな」)はアラモの砦事件(1845年)のときから伝統であり、そうやって自国の愛国心を煽り、一気呵成に力で他国を制圧するというのが今も昔も変わらぬアメリカのやり方なのである。と言うことを書いている。


松竹伸行氏も褒め
それをうけて お玉さんは講演を聴きに行き、
「猫の教室」 平和のために小さな声を集めよう でも詳しい書評を載せている。
あるいは、ヨーコさんが 「侵略の先兵 海兵隊」について彼らが「グリンゴ」と呼ばれることの由来 について紹介している。
「グリンゴ」と言う言葉ですぐに思い出すのは、手塚治虫の未完の遺作「グリンゴ」である。漫画の中では一応「よそ者」と言う意味でグリンゴと言う言葉が使われている。南米でさまよう日本人商社マンが主人公。残念ながら、主人公が南米のいろんな社会を見聞きする最初の頃で終わってしまっている。けれども本来の意味は伊藤も言っているようにアメリカ人の呼び名であり 、「緑の軍服を着た海兵隊の兵士に向かって、「グリーン・ゴー(緑よ、出て行け)」と叫んだのが日常化して、呼び名となったともいわれている。」 なのである。手塚が生きていれば最後にはそういうアメリカと南米との矛盾に触れるまでに行ったのではないかと私的には思うのですが。

伊藤氏は 「アメリカはもはや「落日の超大国」といえる。」( 206p)と述べている。
このように言う人は最近とみに多くなった。
『イラクの小さな橋をわたって』 の文庫版あとがきで池澤夏樹も言っている。
「アメリカは頂点を過ぎた。テクノロジーが全てを加速する現代にあってはことの変化は速い。ローマ帝国が凋落するには数世紀を要したが、今は世紀を百年維持するのも容易ではない。最盛期は速やかに去る。そういう焦りが今のアメリカを動かすもっとも強い動機なのではないか。影響力を失い、資源を浪費する今の暮らしがこれからは維持できないのではないかと脅えるアメリカ。どう考えても合理性に欠けるここ数年のアメリカのふるまいを理解するにはこの説明がもっとも分かりやすい。」


「こうしたなかで、アメリカにただ従うだけなら、日本は生き残るどころか、アメリカの餌食になるのが落ちだろう。それは中南米の歴史が示している。」

そうならないために伊藤氏はアメリカだけでなく、外交の手をアジアに広げるべきだろう、と言う。同感である。

さて、今年の秋には避けること能わず大きな歴史の分岐点がやってくる。2001.9.11、2005.9.11、2007.7.30は間違いなく高校生の歴史教科書に載せて良い年月日である。今年の秋、もうひとつそれが付け加えられるかもしれない。





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最終更新日  2008年09月23日 12時46分58秒 コメント(10) | コメントを書く
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