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2010年01月14日
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カテゴリ: 邦画(09~)
マイケル・ムーアが映画 「キャピタリズム」 で羨ましがった憲法25条、あなたは全て言えますか。

「いのちの山河 日本の青空2」
前回の 「日本の青空」 は憲法を守るための映画という意識が強くて、映画的表現を犠牲にしてまで、憲法製作過程をきちんと描きすぎたという嫌いがあったが、今回はいい意味で普通のドラマとして充分感動的なな話になっている。憲法映画と構えることなく、どんな人にでも普通の日本映画としてお勧め出来るだろう。

もちろん、憲法25条の精神がこの映画の一本の「芯」として通っているのは、映画を見たあとにみんなが思い浮かべることだろう。
091103_01.jpg
監督 : 大澤豊
出演 : 長谷川初範 、 とよた真帆 、 加藤剛 、 大鶴義丹 、 宍戸開 、 小林綾子

豪雪地帯、陸の孤島岩手県沢内村に一組の夫婦が帰ってきた。途中で橇さえも止まってしまって、徒歩で帰らざるをえなかった。二人はお互いいたわりながらやっと夫の実家に帰りつく。もう既に戦後も10年になろうとしていた。しかし、冬になると交通は遮断されてしまう。6000人の村民、乳幼児の死亡率は非常に高く、お年寄りの自殺率がなんと一割を超えるという。豪雪による通事情の悪さや、医師不足、検診体制の不足等による村民の「命の格差」、そして村全体の貧困、これら三悪の解消の為、当初望まれて教育長、助役になっていった深川はついに自らすすんで村長に立候補する。

極寒の豪雪地帯での撮影はさぞ大変だったろうと思います。つい最近、そんなところを旅したのでなおさら思います。

憲法25条第一項
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」



村長の言うとおり、これは本来は「国がすべきことなのです」当面国や県がしないから、沢内村か赤字になってもしようとしたのです。これはまさに、憲法の精神でした。

そうか、憲法25条というのは一項だけでなく二項もあったんだ。映画の最後に25条の条文がバンと出てくる。そのとき、恥ずかしながら私はこの映画に教わった。
第二項にはこうあります
「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」

そうなんだ!これらのことを「向上及び増進」するのは「国」の責任なのだ。

"いのち"に格差があってはならない。
現代に訴える映画になっています。
とよた真帆が内助の功的妻で出ていますが、ああいう夫ならばありえるかな、という脚本になっています。

「日本の青空」同様、最後に協力諸団体の一覧がずらっと出てきます。これを見ると、生協と九条の会、あと若干の労組ぐらいしかこういう映画にかかわれなかったのか、という忸怩たるものがあります。日本の企業や文部省や自治体の懐の狭さにいまさらながらに暗澹たる思いをするのです。





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最終更新日  2010年01月14日 22時42分56秒
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