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2011年04月07日
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総務省|東日本大震災に係るインターネット上の流言飛語への適切な対応に関する電気通信事業者関係団体に対する要請

「つきましては、インターネット上の地震等に関連する情報であって法令や公序良俗に反すると判断するものを自主的に削除することを含め、貴団体所属の電気通信事業者等に、表現の自由にも配慮しつつ、「インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン」や約款に基づき、適切な対応をおとりいただくよう御周知いただくとともに、貴団体においても必要な措置を講じてくださいますようお願い申し上げます。 」
そのために
「関係省庁が緊密に連携し、被災地等における安全・安心の確保に係る総合的な対策を検討・推進するため、「被災地等における安全・安心の確保対策ワーキングチーム」(以下「ワーキングチーム」という。)を設置する。」

そもそも、いろんな憶測が飛ぶのは、今回に限っていえば、政府並びに東電がすべての情報を公開しないからであって、本末転倒である。例によって回りくどい言い方をしているが、気に食わない書き込みは「自主的に削除する」というはインターネット会社が削除するという意味だろう。こんなことを許すべきではない。

それを判断するのは、どうやら「ワーキングチーム」というところらしい。いよいよ、しらっと昔のような特高準備が始まったか。

以上、あまり精査されていない私の情報と感想でした。削除はされないと信じている。

あっ、本の感想でした。

「夢追いて卑弥呼」虎尾幹司 東洋出版
卑弥呼の小説というのは意外とあるものである。しかし、いままで満足したことがない。同じ時代を描いた三国志の時代小説は傑作が山ほどあるのに、である。これはひとえに、あまりにも文字資料が無いから、小説家が勉強不足で書けないからである。そういう意味では、おそらく自費出版に近いこの著者の本は良く勉強している。

九州島に秋が来て、重く頭をたれた邪馬国の稲の穂首刈りが終わった。米、栗、魚や肉の干物や燻製などが国中の者に平等に配分され、人々は例年にも増す糧を手にすることが出来た。
また、国を挙げて大干ばつを乗り切った邪馬国では、国としての意識が共有され、運命共同体としての一体感が生まれた。
そして、竜神を呼び雨を降らせた日輪の化身、卑弥呼と、神のごとき判断をもって作物の命を繋いだ保思御子の二人が揃う邪馬国は、近隣の国から羨望のまなざしをもって神の住む国といわれるようになった。


九州島でもやはり冬は寒い。人々は貫頭衣の上に毛皮をまとうなどして体温を保つ工夫をしていたが、足は霜を踏む日も素足であった。
湿地に作った沼地や深田に入るための田下駄、水下駄、祭りに巫女たちがはいていたような木靴はあったが、日常的な履物はなかった。

選ばれた男達であっても、休まずにこぎ続けるというわけにはいかない。こぎ手は三人ほどで一組を作り、交代してこいだ。
二十丁の櫂がつくる六ノット(一ノットは1.852キロ)に近い船足は、天草灘に出ると潮の流れにのって七ノットほどに達し、明るい間だけの航海のもかかわらず、風も味方して1日に二百四十里ほども進んだ。


ところどころに、現代的な言葉使いや名詞がでるのは愛嬌だとしても考古学的な成果を良く生かした小説になっている。

どうやら、邪馬台国は吉野ヶ里にあったという説をとっているらしい。卑弥呼もほとんどスーパーマンになっている。それはそれでいい。小説なのだから。しかし、この人は自衛隊勤務を経て、現在星槎グループ本部長らしい。なるほど考え方がいかにも軍人である。



弥生時代は日本史上初めて戦争を始めた時代なのである。組織的に人を殺すことに、彼等は新鮮な発見があったはずだ。卑弥呼はなんと洛陽まで旅をしているが、そこでは徹底的な戦争の技術があった。しかし、日本列島ではついには中国のような皆殺しに近い戦争は起きなかった。それは何なのか。それをやっぱり描くべきではないのか。

結局この本も満足しないで終わった。いいところまでいったんだけどなあ。





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最終更新日  2011年04月07日 23時31分56秒
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