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2011年06月04日
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カテゴリ: 湯浅誠



「なぜ活動家と名乗るのか」(09.8大田出版「atプラス」)には 「すべては偶然だった」 とのべている。

兄が障害者だったということもあるだろう。私が注目したのは、大学院博士課程で戸坂潤や中野重治、三木清などを研究していたということだ。私はてっきり社会学部系だと思っていたので、日本思想史をやっていたのだと読んで、一気に親近感をました。彼の思想史的な位置づけをやりたいと思ったのは、ここを読んだからだ。

湯浅は「90年代は後退戦だ」と時代を読んでいたので、玉砕タイプの宮本顕治や徳田球一には興味が無かったようだ。 「状況を見つつ、一歩一歩引いていきながら、その都度戦線を立て直す」 というのに惹かれていたようです。博士論文を書けずに途中退学をするが、ぜひとも試論でもあれば見てみたいと思う。

「あうん」は当初は食べていけなかった。しかし 「人間は希望のない作業を続けていると、それをなんとか希望のあるものに出来ないかと真剣に考えるものです」 少しずつ形になっていく。



夢みる権利は誰にでもある。しかし他方、夢みる条件とうものがある。夢みる条件をととのえなければ、夢は見られない。(その条件を私は溜めと呼ぶ。)夢みる条件をととのえようとする夢、それが「活動」だ。

モノを言える空間をどんどんつくっていくのが活動家の役割だと教えています。活動家は爆弾を作る人ではありませんと。

自己責任論の最大の効用は、結局相手を黙らせることだったと思います。(略)自己責任論は人を黙らせるもの、活動は人をしゃべらせるもの。そういうふうに問題をつなげていきたいと思います。


09年2月12日朝日に「まかり通る違法な借家追い出し」という記事を書いているとき、湯浅は怒りがわいてきてしようが無かったと、他の本で述べている。派遣労働者が、寮を追い出されるとき、「寮費が家賃相場だったときには、一般のアパート同様追い出される法的根拠は無い」というのが、法律関係者の常識であると彼は聞く。


しかし、湯浅の秀逸なところは、そのとき怒りに任せて突っ走らないところである。いや、まて彼等は記者会見を開くという発想そのものもなかったのかもしれない。これは「活動家」がこの間育ってきていなかったからだ。と、すぐに冷静になる。熱いものを持ちながら冷静でいる人なのだ。それが「活動家一丁あがり!講座」につながったらしい。

09年以降の活動については、また別の本を読みながら書きたい。





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最終更新日  2011年06月04日 17時56分35秒
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