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2011年11月18日
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カテゴリ: 邦画(11~)


無声映画を活弁で見よう、という企画です。活弁士は前座で郷土の活弁士むっちやんかっちゃという夫婦の岡山弁での活弁。トリにプロの活弁士・美人の佐々木亜希子さんがが85分の大作を演じてもらいました。

最初の「子宝騒動」(昭和10年)は喜劇の神様と呼ばれた斉藤寅次朗の最高傑作。貧乏人の子沢山、失業中の亭主福田さんが生まれそうになっている女房のためにお産婆代を稼ぐために近所をあちこち、金満家の豚を追って大奮闘するという話です。昭和の下町の風景がとっても貴重。会場大爆笑でした。

次は佐々木さんの「結婚哲学」。なんと1924年米国作品。大正13年度キネマ旬報ベストテン芸術的優秀映画の第二位の作品です。監督はエルンスト・ルビッチ。こちらは淀川長治さんが「映画の神様」と呼んだ人らしい。見事な艶笑コメディでした。

二組の夫婦と一人の独身男が引き起こす恋愛騒動です。かたや親友のだんな様にフォーリンラブ、かたや同僚の親友に横恋慕、奇妙な五角関係、結末やいかに……。

この映画ができて12年後の日本映画を見たから余計にそう感じるのかもしれませんが、米国の映画水準はやはりすごい。俳優の決死の「動き」だけで話を作らざるを得なかった昭和初期とは違い、コメディではあるが、「気持ちのすれ違い」が笑いを生むのであって、それを演じる俳優たちは眼の演技だけでそれを説得力を持って表現するのです。見事な心理描写。淀川長治さんが絶賛するはずです。そして佐々木弁士は五人の声音を見事に使い分け、トーキーと全く変わらない、いや、監督の意図を超えてそれ以上の台詞回しになっており、すばらしいものでした。

また、特筆すべきはエレクトーン(?)演奏が着いているのですが、もうこの映画ぴったりの曲を編曲或いは「作曲」してその場面に合わせて演奏してくれていたのです。野原直子さんという地元の方なんですが、びっくりです。

いまや、活弁上映は、総合舞台芸術と言っていいと思います。








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最終更新日  2012年03月16日 18時54分33秒 コメント(2) | コメントを書く
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