再出発日記

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2013年11月08日
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カテゴリ: 洋画(12~)
10月に観た映画は6本でした。私としては少ない。叔父の不幸とか、映画サークルの会報当番とか、いろいろ忙しかったからな~。



「そして父になる」
親子関係にしろ、兄弟にしろ、親戚にしろ、その関係に「なる」ために必要なのは、「血」なのだろうか、「時間」なのだろうか。

私にも子どもはいないのでわからないかもしれないが、親子関係としては、私の体験としてはやはり「時間」だと思う。

どっちかを、作品は描いているわけではない。淡々とした映像が、ウソを見出すことの出来ない映像が、その重要なことを静かに考えさせる。

あとからじわじわくるタイプの作品でした。

(解説)
『誰も知らない』などの是枝裕和監督が子どもの取り違えという出来事に遭遇した2組の家族を通して、愛や絆、家族といったテーマを感動的に描くドラマ。順調で幸せな人生を送ってきたものの、運命的な出来事をきっかけに苦悩し成長する主人公を、大河ドラマ「龍馬伝」や『ガリレオ』シリーズの福山雅治が演じる。共演は、尾野真千子や真木よう子をはじめ、リリー・フランキー、樹木希林、夏八木勲ら個性派が集結。予期しない巡り合わせに家族が何を思い、選択するのか注目。
in movix倉敷
2013年10月1日




「凶悪」
「あまちゃん」の梅さんが冒頭から3人も人を殺して、「そして父になる」の気のいい電気屋さんが、爺さんの死にざまを嬉々としてお膳立てする。人間はこんなに変われるんだ(別の作品だから当たり前だけど)、と人間不信に陥りそうな作品です。

若松孝二監督の助監督を長い間やって来た白石和彌監督が初めて商業映画に臨む。主要人物以外は、商業的には無名の(しかし達者な)役者ばかりで、それがリアル感を出していた。しかし、若松孝二監督ほどには話の展開に破綻はなかったが、その代わりに熱量もなかった。

目を背けたくなるような殺人ばかりが続いて、ピエール瀧もリリーフランキーもまるで人でなしなのは、当たり前なんだけど、殺人者の内面に迫る作品ではない。それを追う雑誌記者の内面を追う作品なのである。しかし、何が言いたかったのか、記者の凶悪な部分が少ししか出ていなくて、面白味がないのである。

記者の妻(池脇千鶴)が、介護しているお母さんを虐待し出して「もう良心の呵責も感じなくなった。こんな人間になるとは思いもしなかったのにね」と言った時には、「おお~これか!」と思ったのだが、その後に「切れ」が全くないのである。もっとキチンとしたドラマを作って欲しかった。

若松孝二亡き後、頑張って欲しい。

(解説)
『ロストパラダイス・イン・トーキョー』の白石和彌が、ベストセラーノンフィクション「凶悪-ある死刑囚の告発-」を映画化した衝撃作。ある死刑囚の告白を受け、身の毛もよだつ事件のてん末を追うジャーナリストが奔走する姿を描く。主人公を『闇金ウシジマくん』シリーズなどの山田孝之が演じ、受刑者にピエール瀧、冷血な先生をリリー・フランキーが熱演する。それぞれの男たちの思惑が複雑に絡み合う、見応えたっぷりの展開に引き込まれる。
in movix倉敷
2013年10月6日
★★★☆☆



「最愛の大地」
戦争は人間を手段として扱う。軍隊の方針として、女性をレイプして妊娠させて子どもを産ませることで「民族浄化」が出来たという主張。女性を戦闘の盾として扱うという非道。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の中で起きたそれらの事実を、寡聞にして私は知らなかった。映画はそれらを淡々と映し出す。アンジェの監督第一作は思いもかけずに「骨太」な作品だった。



それを劇的に見せたのが、あのラストの三分間だったのだろう。この映画の宣伝に、アンジェは一切全面に出なかったらしい。作品の質で勝負したいということだったのだろう。その是非は私には判断し難い。世界の常識から遮断されている日本人には、「民族浄化」は解説されなかったら、絶対わからなかっただろうし、「女性の盾」も下手をすると単なる前線の一コマのように見たかもしれない。そういう「わかりやすさ」と「社会性」を同時に達成することはできなかった。しかし、単なる女性活動家ではなくて、ましてやハリウッド女優のボランティアなどではなくて、しっかりした社会派監督の誕生はしっかりと見届けたと思う。

(解説)
著名なハリウッド女優であり人道支援家としても活躍するアンジェリーナ・ジョリーが、長編初監督を果たした社会派人間ドラマ。1990年代に泥沼化したボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を舞台に、恋人でありながら内戦により敵になってしまったボスニア人女性とセルビア人男性の愛の行方を描く。同紛争で人間の盾として使われ虐げられた女性たちの悲劇に基づく物語は、女性団体から抗議を受けアンジー自ら説明しに行くなど、多方面で論争を巻き起こした。
(あらすじ)
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下の1992年、セルビア兵に捕まり収容所に送られたアイラ(ジャーナ・マリアノヴィッチ)は、女性としてのプライドをズタズタにされるような日々を送っていた。そんな中、以前付き合っていた将校ダニエル(ゴラン・コスティッチ)から、肖像画の制作を依頼される。やがて二人の間に愛が再燃するが、一方で戦況はさらに悪化していき……。

2013年10月14日
★★★★☆



「謝罪の王様」
クドカンとの相性はよくない。「あまちゃん」という例外もあったので、万が一ということも考えて観て見たが、やっぱりダメだった。

終わってみんな劇場を出るとき、みんな苦笑いの表情だったように感じたのは私の偏見か?

エンドロールにE-girlやEXILEなどを出して来て、あんなに力入れて関係ない映像を延々と撮る必要はあったのか?

時系列を思いっきり弄って、つじつまを合わせて、誰か感動するとでも思ったのか?

あゝだんだん頭に来てきた。

(解説)

『舞妓 Haaaan!!!』『なくもんか』に続いて、水田伸生、宮藤官九郎、阿部サダヲの監督・脚本・主演トリオが放つ異色のコメディー。あらゆる相手、いかなる状況であろうとも依頼者の代わりに謝って事態を収束する謝罪師が巻き起こす騒動の数々を描く。井上真央、竹野内豊、尾野真千子、松雪泰子など、豪華な面々が集結してクセのあるキャラクターを快演。全編を貫くにぎやかなタッチもさることながら、社会風刺の利いたブラックな笑いも楽しめる。
in movix倉敷
2013年10月17日
★★☆☆☆



「共喰い」
文学青年の作文だった作品をどのように映画化するのか、期待せずに観た。暴力とセックスをテーマにしているようで、実は父親殺しと母親探しをホントのテーマにしているのが原作である。映画はそれをなぞりながら、実はホントの主人公は周りの三人の女なんだと作り替えた。仕方ない改変ではある。しかし、そうしてもなお、この作品の「わざとらしさ」はどうしようも無かった。

変な気取りは止めにした方がいい。

(解説)
世界的映画監督・青山真治×芥川賞作家・田中慎弥、奇跡&衝撃のコラボレーション
「原作もの」を超越した、脚本家・荒井晴彦によるオリジナルエンディング
『EUREKA ユリイカ』でカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞、『東京公園』でロカルノ国際映画祭金豹賞審査員特別賞を受賞し、日本を代表する映画監督として世界的評価の高い青山真治。彼の最新作は第146回芥川賞を受賞した田中慎弥の同名原作を映画化する衝撃作『共喰い』だ。
劇場用映画デビュー作『Helpless』から『EUREKA』、『サッド ヴァケイション』に至る「北九州サーガ」3部作で、青山真治は北九州の街を舞台に、濃密な血と暴力の物語を映し出した。海峡一つ隔てた下関を舞台に、血と性の物語を鮮烈に描き出す田中慎弥の原作は、まるで合わせ鏡のようにして両者に共通する世界観を浮き彫りにする。
脚本は、『赫い髪の女』から『大鹿村騒動記』まで、日本の映画史に残る傑作を数多く手掛けてきた荒井晴彦。人間の奥底に潜む深い闇をあぶりだす濃厚な物語にオリジナルのエンディングを用意し、人気小説を映画化する凡百の「原作もの」を超越した、奇跡のコラボレーションが実現している。
映画化の決定に際し、原作者の田中慎弥はこうコメントして話題を呼んだ。「小説の『共喰い』こそが一番だと私は思っています。映画に携わる人たちは、『共喰い』は映画のための物語じゃないか、と考えていることでしょう。勝負です」だが、完成した作品を観た彼は映画の出来を手放しで絶賛している。性描写など数々のタブーにも挑んだ、近年まれに見る本物の映画がここに誕生した。
主人公の遠馬を演じたのは、「仮面ライダーW」で史上最年少の仮面ライダーとしてデビューし、ドラマ「泣くな、はらちゃん」「35歳の高校生」や映画『王様とボク』で注目を集める菅田将暉。性に葛藤し血に苦悩する高校生の心情を鮮やかに表現し、日本映画の将来を担う俳優として、その類まれな存在感をまざまざと見せつけている。
遠馬の父、円に扮するのは『Helpless』以来、青山作品の常連として味わい深い演技を披露してきた光石研。母の仁子にはドラマ「蒼穹の昴」や映画『いつか読書する日』の田中裕子が扮し、圧倒的な芝居で観客を魅了する。また、遠馬の恋人である千種を演じた木下美咲、父の愛人である琴子を演じた篠原友希子、二人の若手女優は濡れ場にも大胆に挑戦し、その瑞々しさ溢れる演技で観る者に強烈な印象を残すだろう。
inシネマクレール
2013年10月20日
★★★☆☆



「人類資金」
予想したよりは良かった。近代資本主義が金の担保を忘れて暴走を始めているのに対するアンチテーゼを示そうとした野心作である。

M資金という都市伝説のような戦前の隠し遺産を使って、カペラ共和国という架空の小国の教育水準を上げることにカネを回すべきだと指摘する笹倉雅美の孫の信人。

「人類の7割はまだ電話さえかけたことがない」という事実を象徴的に使い、共和国の人々に一挙にPDA(携帯の丈夫な機種)を供給する。そうすることで、信人が拾ってきた石優樹のように優秀な人間が育つことを期待しようというのである。

モノに投資するのではなく、ヒトに投資をしよう。そのメッセージが伝わる「作り話」である。

エコノミックミステリーなので、所々ついていけない処があったり、かなり強引な展開があったりするのであるが、ロケ地もロシア、タイ、ニューヨークとかなり「カネ」を使った大作になっている。役者も仲代達矢が予想よりもかなり元気に演っていたり、ヴィンセント・ギャロやユ・ジテが出ていたり、キチンと国際色豊かに作っている。

(解説)
『亡国のイージス』『大鹿村騒動記』などの阪本順治が監督を務め、原作の福井晴敏と共に脚本も担当したサスペンス。いまだ、その存在が議論されている旧日本軍の秘密資金、M資金をめぐる陰謀と戦いに巻き込まれていく男の姿を活写する。佐藤浩市、香取慎吾、森山未來をはじめユ・ジテやヴィンセント・ギャロら、海外からのキャスト陣を含む豪華な顔ぶれが結集。彼らが見せる演技合戦はもちろん、壮大で緻密な展開のストーリーも見もの。
in movix倉敷
2013年10月23日
★★★★☆





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最終更新日  2013年11月08日 10時57分53秒
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