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2018年06月12日
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カテゴリ: 旅の記録


さて、今回の旅の1番のメインといっていい、弥生の森博物館に入る。エントランスに、岡山の歴史愛好家復元の特殊器台が置いていた(2017年9月贈呈)。なんと、西谷3号墳から出土した土器を元に復元製作したらしい。岡山に展示している復元展示品よりも丁寧に作られている印象があった。しかし、それでも色ムラはあり、模様も雑。立坂型というのはわかったので、参考になったが、現代の技術でもやはりこの出来というのが、やはり昔の技術はすごかったということの証拠にもなっている。館の学芸員職員の考えは、当時も胎土だけ持って来て現地作製ではない。と云う。しかし、なんと運ぶ途中で次々と特殊器台は壊れていっただろう。というのが見解だった。ところが、現代の複製品もやはり車で運ぶ途中、少し割れたらしい(!!!)。昔のこれが割れなかったはずがない。どうやったのか?

西谷3号墳だけにしかない、ガラス勾玉である。女王のために作られた。形が独特。
ものすごく綺麗だった。ホンモノ。

展示室に入ると、巨大な3号墳のレプリカが迎える。

兵士が欠伸をしたり、かなり笑いをとろうとしている。

当時は走るとき、手と足を同時に出す「ナンバ走り」というのをしていたらしい。果たして実用的だったのか?

西谷3号墳は「18×年に作られた」と書いていた。2世紀後半としか​ 「出雲王と四隅突出型墳丘墓 西谷墳墓群」(渡辺貞幸 新泉社) ​にはなかったので、この情報は「決定ですか?」と職員に聞いたら「そう考えています」とのことだった。ちなみに、2号墳は190年ごろでもおかしくはなく、9号墳は240年ごろという見解だった。

3号墳の上にあった土器群。

山陰の土器。200個以上あった。模様がいかにも山陰。

吉備の土器は、全て権力移譲のための祭祀のために必要な特殊器台含む祭祀土器だった。

越(北陸地方)の土器は、全て山陰で作られている。越の人たちが亡命していたというのが最も分かり易い説明だろう。

本にはなかった、男王ともう1人の主体の位置関係が展示されていた。小さい主体は「子供?」と書かれていた。子供の上に黒い大きな玉を置いたことになっている。それならば、あの玉は子供のために後で置かれたものだということになるだろう。

レプリカでは刺青を施している。山陰、吉備、越と、服装の色や形も変えているようだ。しかし、もちろん確定事実ではない。色は便宜上みたいだ。

この書き方だと、男王と子供は同時に葬られたことになる。その辺りは、本にも書いてなかった。聞けばよかった。

男王の宝。





女王の宝。



3号墳や2号墳に使われた特殊器台をじっくりと見る。立坂型である。ここの土器は、確かに吉備の職人が作ったものだと私も思う。





しかし、びっくりしたのは、矢野遺跡からもこの地方では唯一特殊器台が出ているのであるが、明らかに立坂型とは模様も違い、なんとなく雑なのである。これは矢野遺跡で作られたものである、と見た方が良いのではないか?しかし、胎土はなんと吉備の土だという。職員は、「特殊器台は全て運んで来たでしょう。出雲で作成は、手間がかかりすぎる。もちろん割れたとは思う。それを見越しての数を持ってきた」という見解だった。

出雲で作られた模倣品の展示まであった。

この後、初めて見ることになった9号墳の土器。

最後の出雲王の築造の模様。どうして発掘しないのか?職員に聞いて見た。土地所有者が上に神社を建てているのが一つ。発掘は破壊なので、9号墳の重要性(弥生時代の終わり、出雲の国譲りの秘密が解明されるかもしれない)はわかるが、今後の科学の発達に期待したいとのことだった。例えば、スキャンだけで中身が見えるとか、等々を言っていた。まあ、それもそうだとは思った。


出雲王のいたムラは何処か?この展示では、「よつがね」ムラ(矢野遺跡)や「なかの」ムラと書いている。となると、渡辺氏の「とびす」ムラ(青木・山持遺跡)だという見解は、つい最近ということみたいだ。

























他の展示物は以上の通り。

収蔵室にも展示物があった。これは矢野遺跡の大型壺。

弥生時代中期、天神遺跡の壺。

甑形土器。(古墳時代前期、下古志遺跡)





くりぬき井戸枠の説明

明治の汽車土瓶。







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最終更新日  2018年06月12日 09時19分38秒
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