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2018年10月16日
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カテゴリ: 洋画(12~)

「響 -HIBIKI-」
はじめまして。女優平手友梨奈。
おかえり。アヤカ・ウィルソン。
北川景子さん、こんなにもあっという間に時間がすぎた作品は久しぶりでした。お疲れさまでした。

原作も読んでいる。これはキャスティングで九割成功するタイプの作品なのだが、それに血を通わせるのは、やはりスタッフである。編集部の雰囲気とか、響の部屋の美術とか素晴らしかった。

国民の皆さんに言いたい。これって、アイドル映画じゃありません。
もしも、天才が現れたらどうなるか?という作品です。
平手も素晴らしかった。でも、凡人の私たちが理解出来て共感できるのは、祖父江(村上春樹がモデルなのは明らか)を父に持ち、才能はあるけど、ちょっと背伸びをしている才女の祖父江凛夏を演じた元天才子役のアヤカ・ウィルソンである。2人の対比に焦点を絞った「第一作」はとても良かった。凛夏は、複雑な心境をほとんど「表情だけで」表現した。凛夏がいたから、この作品が締まった。ホントにおかえり。女優アヤカ・ウィルソン。

マンガが原作なので、原作通りなんだけど、やはり2度も「偶然で」命が助かるというのはやり過ぎかもしれない。ラストの1度だけにして欲しかった。そうやっていれば、脚本にもOKが出せた。残念ながら、映画は傑作ではない。

天才響の目力、そして無邪気さ、平手友梨奈そのままなんだけど、やはり素晴らしい。なんとかしてもう一作観たいと思わせる女優である。

マンガ自体が、そもそも現実離れしているのだけど、なんとか傑作小説の「文体」を見せないで、凌いで来た。見せると響のカリスマ性が失われるからだ。映画は冒頭に不完全ながら、2ページ見せている。もちろん読めなかったが、DVDならば全文読めただろう。そこで底が割れるかもしれない。

(解説)
「マンガ大賞2017」大賞受賞作品待望の映画化!主人公・響を演じるのは映画初出演にして初主演の平手友梨奈。その他、北川景子、小栗旬、高嶋政伸、柳楽優弥といった超豪華俳優陣が出演。主人公の圧倒的な才能を軸に、周囲の人々の心の葛藤を描いた人間ドラマが交錯する。
(ストーリー)
突如として文学界に現れた、鮎喰響(平手友梨奈)という15歳の少女。彼女から作品を送られた出版社の文芸編集部の編集者・花井ふみ(北川景子)は、彼女の名を知らしめようと奔走する。やがて響の作品や言動が、有名作家を父に持ち自身も小説家を目指す高校生の祖父江凛夏(アヤカ・ウィルソン)、栄光にすがる作家、スクープ獲得に固執する記者に、自身を見つめ直すきっかけを与えていくようになる。
キャスト
平手友梨奈、北川景子、アヤカ・ウィルソン、高嶋政伸、柳楽優弥、野間口徹、小松和重、黒田大輔、板垣瑞生、小栗旬、北村有起哉、吉田栄作
スタッフ
監督:月川翔
脚本:西田征史
原作:柳本光晴

2018年9月15日
Movix倉敷
★★★★



「スターリンの葬送狂想曲」

ブラックコメディという触れ込みだったけど、劇中クスリとも声は漏れなかった。思った以上に「真面目な」作風だった。

私が物心ついた時にソ連の政治家は既にブレジネフであり、フルシチョフはキューバ危機を回避した政治家として、少しはスターリンよりもマシな政治家という印象だったのだけど、これを観て認識は一変した。

「驚くことにほとんどが事実」のほとんどとは何なのか?わたしは現代ロシア史に詳しく無いので、精査が必要だろう。裏切りと陰謀で、秘密警察を牛耳っていたベリヤが葬儀直後に裁判もなく殺されて燃やされ灰と化したのは事実(淫行容疑書面も事実だろう)だろうから、そこだけから感想を言うと、あのような恐怖政治をそのまま移したような権力闘争は、まさしくスターリンの下でそれが常態化していた名残だろうし、その後のマレンコフの失脚、フルシチョフの失脚も、その名残だろう。ブレジネフは相当上手くやった。だから64年から80年代半ばの死ぬまで生き延びたのだろう。

翻って、トランプやアベなどの現代の「独裁者」の行動を考える。国民の見えない所で、突然起きる失脚や「自殺」は、果たして彼らとレベルが違っているのか?私たちは見なくては、想像しなくてはならない。その力を貸してくれるのが、正に映画の力なのである。

(解説)
1953年、ソビエト連邦の最高権力者スターリンが、脳出血の発作で危篤に陥る。“粛清”という名の大量虐殺による恐怖で、国民はもちろん部下たちも支配してきた独裁者だ。今こそ彼の後釜につくチャンスだと色めき立つ側近たちが、互いを出し抜くオトナげない駆け引きを始めるなか、スターリンは後継者を指名することなく息を引き取る。表向きは厳粛な国葬の準備を進めながら、スターリンの腹心だったマレンコフ、中央委員会第一書記のフルシチョフ、秘密警察警備隊長のベリヤが3大トップとなり、各大臣にソビエト軍の最高司令官ジューコフ陸軍元帥までが参戦し、権力バトル開始のゴングが鳴った! 嘘と裏切り、仕掛け合う罠─勢力地図は1秒ごとに目まぐるしく塗り替えられ、国を担うはずの男たちの“なんでもあり&やったもの勝ち”のゲスな本性が暴かれていく─。 「驚くべき物語が、さらに驚くことに、ほとんど事実」であるために、フランスで出版されるや物議と人気がヒートアップしたベストセラーの映画化が実現。
メガホンをとったのは、アカデミー賞®ノミネートとエミー賞受賞歴のあるアーマンド・イアヌッチ監督。 スティーヴ・ブシェミら個性派が、俳優生命を自ら危機に追い込むほどの熱演を披露。
ロシアでは政府が急遽上映を禁止したが、ヨーロッパを始め、アメリカ、オーストラリアなど各国で続々スマッシュヒットを記録!どの国の観客も笑いに引きつりながら、ひょっとしてこれは今のわが国のことでは?とヒヤリと背筋が冷たくなる、壮大なのに姑息、大真面目なのに可笑しくて、卑劣で残忍なのにひき込まれる、史上最もドス黒い実話に基づくブラック・コメディ!
(ストーリー)
“敵”の名簿を愉しげにチェックするスターリン。名前の載った者は、問答無用で“粛清”される恐怖のリストだ。時は1953年、モスクワ。スターリンと彼の秘密警察がこの国を20年にわたって支配していた。
下品なジョークを飛ばし合いながら、スターリンは側近たちと夕食のテーブルを囲む。道化役の中央委員会第一書記のフルシチョフ(スティーヴ・ブシェミ)の小話に大笑いする秘密警察警備隊長のベリヤ(サイモン・ラッセル・ビール)。スターリンの腹心のマレンコフ(ジェフリー・タンバー)は空気が読めないタイプで、すぐに場をシラケさせてしまう。 明け方近くまで続いた宴をお開きにし、自室でクラシックをかけるスターリン。無理を言って録音させたレコードに、ピアニストのマリヤ(オルガ・キュリレンコ)からの「その死を祈り、神の赦しを願う、暴君よ」と書かれた手紙が入っていた。それを読んでも余裕で笑っていたスターリンは次の瞬間、顔をゆがめて倒れ込む。
お茶を運んできたメイドが、意識不明のスターリンを発見し、すぐに側近たちが呼ばれる。驚きながらも「代理は私が務める」と、すかさず宣言するマレンコフ。側近たちで医者を呼ぼうと協議するが、有能な者はすべてスターリンの毒殺を企てた罪で獄中か、死刑に処されていた。仕方なく集めたヤブ医者たちが、駆け付けたスターリンの娘スヴェトラーナ(アンドレア・ライズブロー)に、スターリンは脳出血で回復は難しいと診断を下す。その後、スターリンはほんの数分間だけ意識を取り戻すが、後継者を指名することなく、間もなく息を引き取る。この混乱に乗じて、側近たちは最高権力の座を狙い、互いを出し抜く卑劣な駆け引きを始める。表向きは厳粛な国葬の準備を進めながら、マレンコフ、フルシチョフ、ベリヤに加え、各大臣、ソビエト軍の最高司令官ジューコフまでもが参戦。進行する陰謀と罠――果たして、絶対権力のイスに座るのは誰?!

2018年9月24日
シネマ・クレール
★★★★
http://gaga.ne.jp/stalin/


「菊とギロチン」
「女1人救えないで、何が革命だ!」2人の主演男優がそれぞれ発する言葉が、この作品の全てだろう。

東出のなり切り型役作りは、わたしは好感が持てた。女優がまるきり新人とは思わなかった。関東大震災後の朝鮮人虐殺などを批判的に観て、それに反発する青年群像を見せる狙いはわかる。それでも、テロリズムに走った青年たちを無批判に見せているのは、納得出来ない。

今更、まるきり革マル派みたいな青春像を描く必要性が、私には理解出来ない。30年来の構想だそうだから、遅れてきた全共闘世代なのだろう。

ロケ地を選んで、大正の町並みを再現する努力は、素晴らしかった。

(解説)
『ヘヴンズ ストーリー』などの瀬々敬久が監督を務め、第1次世界大戦終結後の大正時代を舞台に描くパワフルな一作。女性力士と平等な社会を目指すアナキストたちの不思議な縁を中心に、色恋沙汰やアクションに社会批判などを詰め込んで活写する。『GONIN サーガ』などの東出昌大と、オーディションで選出された木竜麻生が出演。共演に『んで、全部、海さ流した』などの韓英恵、『下衆の愛』などの渋川清彦、『ジ、エクストリーム、スキヤキ』などの井浦新らが名を連ねる。
(あらすじ)
大正末期、関東大震災直後の日本では軍部の力が増し、それまでの自由できらびやかな世界は終わりを迎えようとしていた。人々が貧しさと先の見えない不安に息を詰まらせる中、東京近郊に女相撲一座“玉岩興行”が到着する。一座には剛腕の女力士たちのほかに、元遊女の十勝川(韓英恵)や家出娘たちもいた。

2018年9月24日
シネマ・クレール
★★★
http://kiku-guillo.com/





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最終更新日  2018年10月16日 08時48分27秒
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