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2020年10月16日
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カテゴリ: 洋画(12~)
県労機関紙に投稿した今月の映画評です。


「沖縄スパイ戦史」
 2018年に観た97本の中で、マイベストワンに選んでいた作品を紹介します。なぜ今になったかというと、あまりにもマイナーなドキュメンタリー作品なので、レンタルはおろか、未だ販売さえされていなかったからです。半分紹介は諦めていたところ、なんと先月25日にDVDが売り出されました。是非観て欲しい。直ぐ返してくれるならば、私がお貸ししてもいい。

 優れたドキュメンタリーの条件はなんでしょうか?
(1)それまでの常識をくつがえす事実が提示できていること(2)フィルムの中で、想定外の映像が撮れていること(3)監督の明確な主張があること。コレだと思います。

 十数回沖縄に行ってきた私でも、知らなかったことばかりの映像でした。
 沖縄戦と言えば、米軍との戦闘で二十万人も犠牲になった「表の戦争」を思い浮かべますが、ここで記録されているのは秘密裏に展開された「裏の戦争」です。
 作戦を担ったのはスパイ養成で有名な陸軍中野学校を卒業し沖縄に送り込まれた軍人たちで、彼らは沖縄北部で15-17才の少年兵を組織して千人の「護郷隊」をつくりゲリラ戦をやらせ、負傷兵を殺し、住民たちには住民同士を監視させ「スパイ虐殺」を演出しました。さらには八重山諸島の島々では、食料確保、情報漏洩阻止のために島民が危険視していたマラリア有病地帯へわざわざ強制疎開させて波照間島民の1/3にあたる477人が発病、殺したのです。コレが(1)に当たります。

 (2)として、インタビューの中で、ある住民が「敵と通じているかもしれないから殺す」と言って住民をスパイとして見殺したと告白した場面があります。戦後75年目にして、関係者は次々と亡くなってゆき、証言する人が居なくなる今だからこそ撮れた決定的証言でした。

 貴重な映像を撮った監督2人とも(3)の明確な問題意識を持っていました。「沖縄で行われた事は本土決戦が行われたら全て実現されていた。民を守るためではなく、国体を守るためだった。過去の話ではない。現代の自衛隊法にもその伝統は生きている。現在沖縄諸島に次々と作られているミサイル基地は、再び民を犠牲にする施設になろうとしている」









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最終更新日  2020年10月16日 10時50分02秒
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