再出発日記

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2021年03月09日
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カテゴリ: 洋画(12~)
2月の最後の4作品。


「さんかく窓の外側は夜」
正当BL作品でした。ラブシーンがあるわけではありません。念のため。

BLの定義を、人と人との愛の姿を、強くて美しい男性通しに託して、その理想を描くこと。決して家族を築くことにならずに、その愛を理想化する。とするならば、これこそがそうです。

除霊作品と言いながら、後半はそこから離れてトラウマ解消に走ったりよくわからない作品。特に悪の根源になんのメスもいれずに終わったのは、あまりにも酷い。

1番知りたかったのは、平手友梨奈は欅坂を脱退してまで始めた女優業をこのままやっていけるのかどうか、ということ。答えはかなり微妙。

存在感はあるが、このままではヤバい。
「小説家になる方法」の時には、あまりにもハマり役であり、そのままやればよかったが、今回はなんと感情の振り幅もあり、弱さも強さも見せる難しい役所で、前回と全く違うのに、ほぼ同じテイストで演じてしまった。可哀想だけど、このままではやっていけない。前田敦子にはなれない。前田敦子には女優でやってゆく覚悟があった。平手友梨奈にはないように感じる。


(STORY)
幼いころから霊が見える特異体質に悩む書店員の三角康介(志尊淳)は、除霊師の冷川理人(岡田将生)に能力を見い出され彼の助手になる。コンビを組んだ二人はさまざまな依頼を受けて除霊作業に関わる中、刑事の半澤(滝藤賢一)から1年前に起きた連続殺人事件について相談される。調査に乗り出して間もなく遺体を発見するが、その遺体には呪いがかけられていた。真相を追ううちに、二人は死んだ殺人犯の声を耳にする。

岡田将生、志尊淳、平手友梨奈、滝藤賢一、マキタスポーツ、新納慎也、桜井ユキ、和久井映見、筒井道隆
(スタッフ)
原作:ヤマシタトモコ
監督:森ガキ侑大
脚本:相沢友子
主題歌:ずっと真夜中でいいのに。

2021年2月14日
MOVIX倉敷
★★★


「すばらしき世界」
「映画にまつわるXについて」で10年ほど前に西川美和は書いた。
「凡そ人の風上にも置けない主人公にばかり惹きつけられてきたような気がする。みんな人格も行動も間違いだらけで、賢人の忠告をはねのけ、自分の失態で人生が台無しになっている。けれど、まだ諦めきれない、もう一度闘うんだ、やりなおすんだ、と歯を食いしばっているような人物たち。そういう悔恨だらけの、黄昏の中に佇むヒーローを、心の糧にしてきた」(16p)


CM予告はフェイクだったのか?テレビの食いものにされるとか、直ぐ善良な市民に混じってやがて前科がばれていってにっちもさっちも無くなってゆくとか、そういう予想を、あっさりと裏切り(よって長澤まさみの出番は少ない)、三上の裏鏡として津乃田(中野太賀)を置き、じっくりと、出所からその2年後ぐらいまでを撮っている。

そうだね、お母さんに生まれた時のことをじっくり聞いていなかった。茫然とした津乃田の表情が、すなわち観客の我々である。

いくつかの破綻する展開をギリギリ回避して、それでも悪い人ばかりではない、ことを見せて、三上の見た最後は「すばらしき世界」だったのか。そうだったのかもしれない。でも、それは悲しい。三上の周りには、想定通りの酷い人ばかりが現れることはない。それでも、彼は幸せだったのか?それを我々に問いかける。

(ストーリー)
下町で暮らす短気な性格の三上(役所広司)は、強面の外見とは裏腹に、困っている人を放っておけない優しい一面も持っていた。過去に殺人を犯し、人生のほとんどを刑務所の中で過ごしてきた彼は、何とかまっとうに生きようともがき苦しむ。そんな三上に目をつけた、テレビマンの津乃田(仲野太賀)とプロデューサーの吉澤(長澤まさみ)は、彼に取り入って彼をネタにしようと考えていた。

役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、白竜、キムラ緑子、長澤まさみ、安田成美、梶芽衣子、橋爪功
スタッフ
原案:佐木隆三
脚本・監督:西川美和
プロデューサー:西川朝子、伊藤太一、北原栄治
撮影:笠松則通
照明:宗賢次郎
録音:白取貢
美術:三ツ松けいこ
音楽:林正樹
編集:宮島竜治
衣装デザイン:小川久美子
ヘアメイク:酒井夢月
サウンドエフェクト:北田雅也

2021年2月13日
MOVIX倉敷
★★★★


「聖なる犯罪者」
聖と俗。
日本ならば、口笛を吹く寅さんのように、みんなの暗黙の了解の元、法事は取り仕切ることはできる。
ポーランドでは、現代でも、それはタブーなのだろう。明確な聖と俗。でも明確に仕切ることができるのか?という問いかけなのだろう。
ダニエルだけではなく、登場人物全員に「聖と俗(罪人)」がある。神父、その妻、娘、仲間、刑務所仲間、等々。
ポーランドの田舎の素朴なお地蔵さんみたいな、マリアのアイコン。あれこそが、キリスト教の素朴な信仰なのかもしれない。

びっくりしたのは、ダニエルは最初からクスリはやるし、酒は飲む、淫乱である。嘘もつく。7つの大罪のうちいくつかを犯す。そんな男が、神父として尊敬され、なおかつ、やつまでいけるという矛盾。



ちょっとよくわからなかったところ。
(1)ダニエルは何故葬式を強行したのか
(2)刑事はどうして直ぐに捕まえなかったのか
(3)何故2人の夫人は仲直りができたのか
(4)刑務所仲間までもとに戻ったのは何故か
(5)最後は何が起きたのか

(解説)
2019年ヴェネチア国際映画祭内のヴェニス・デイズ部門でプレミア上映された本作は、その後トロント国際映画祭ほか世界中の映画祭で上映され数多くの賞を獲得した。またポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』やペドロ・アルモドバル監督『ペイン・アンド・グローリー』と肩を並べて第92回アカデミー賞国際長編映画賞に見事ノミネートされた。ポーランド代表作品がノミネートされたのは前年の『COLD WAR あの歌、2つの心』(18)に続き2年連続の快挙である。2020年3月2日ワルシャワで行われたポーランドのアカデミー賞とされる2020 ORL Eagle Awardsでは監督賞、作品賞、脚本賞、編集賞、撮影賞ほか11部門を受賞した。
監督は本作が3作目となるポーランド出身のヤン・コマサ。長編デビュー作「Suicide Room」(11)は第61回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品され、長編2作目となる『リベリオン ワルシャワ大攻防戦』(14)は本国ポーランドで180万人を動員する大ヒットとなった。最新作『ヘイター』(20/Netflixで配信中)ではトライベッカ映画祭のインターナショナル・ナラティブ部門で最優秀作品賞を受賞し、米HBOがTVシリーズ化することも決定した。主演は、弱冠28歳のバルトシュ・ビィエレニア。一度見ると忘れることのできない強い眼差しから放たれる、天使と悪魔の両面性をもった人物の危うさ、畏れ、悲しみ、怒り、諦めなど観る者を不安にさせるほど予測不可能なリアクションで見事に演じた。今ポーランド映画界を牽引する気鋭監督と若手俳優による渾身の衝撃作がいよいよ日本上陸となる。
(ストーリー)
少年院で出会った神父の影響で熱心なキリスト教徒となった20歳の青年ダニエルは、前科者は聖職者になれないと知りながらも、神父になることを夢見ている。仮釈放が決まり、ダニエルは少年院から遠く離れた田舎の製材所に就職することになった。製材所への道中、偶然立ち寄った教会で出会った少女マルタに「司祭だ」と冗談を言うが、新任の司祭と勘違いされそのまま司祭の代わりを任された。司祭らしからぬ言動や行動をするダニエルに村人たちは戸惑うが、若者たちとも交流し親しみやすい司祭として人々の信頼を得ていく。一年前、この村で7人もの命を奪った凄惨な事故があったことを知ったダニエルは、この事故が村人たちに与えた深い傷を知る。残された家族を癒してあげたいと模索するダニエルの元に、同じ少年院にいた男が現れ事態は思わぬ方向へと転がりだす…。

2021年2月21日
シネマ・クレール
★★★★


「AWAKE」

脚本はヘボ将棋だった。
師匠が2人の対戦を総括した言葉が全てだった。
「2人とも立派だった。浅川くんは勝負に徹し、清田くんも棋士として戦った」

棋士として成長していく様は描けた。
しかし、もう一つのテーマである、コンピュータは棋士を超えることができるのか?ということは曖昧なまま終わった。

対戦の前に、こうなるとコンピュータは負けることが分かっていて、対戦はその方向でいくかどうかを、あまりにもゆっくり描いていて、観客をバカにしている。あたかも清田がそれを逆転するようなマウスの動きをしているのだけど、全く意味がない。あれは何だったのか?間が悪い。それから、清田がコンピュータの可能性について熱く語っているのに、磯田の妹は、それを受け止めきれない。あの場面は要らなかった。どうせ出すならば、あの語りから意外な「人間としての一言」が欲しかった。

吉沢亮は、発達障害的な主人公の役作りをよくやっていた。落合モトカも、癖のある先輩を存在感持ってやっており、ジャニーズと勘違いしていた浅川役は、存在感だけは出していた。

工夫すればもっと面白くなっていたのに!
ところで、どうして電脳対戦はやめたのか?
いくらやっても勝てるからなのか?
そうではないという説もあるのだけど。
藤井聡太とやらせてみたい!

(解説)
2015年4月11日の将棋電王戦FINAL第5局で繰り広げられた棋士とコンピュータの対局にインスパイアされたドラマ。プロ棋士の夢に破れた青年が、AI将棋の世界に飛び込んでいく。監督は『ハッピーエンド』などの山田篤宏。『青くて痛くて脆い』などの吉沢亮、『街の上で』などの若葉竜也のほか、落合モトキ、寛 一 郎、馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まことたちが出演する。

あらすじ
棋士養成機関である奨励会で棋士を目指していたものの、人並み外れた強さを誇る陸(若葉竜也)に敗れて奨励会から去った英一(吉沢亮)。大学に入学し、コンピュータ将棋と出合い、そのプログラミングに興味を抱く。AI研究会に入った彼は、幼いころから将棋一筋だったために周囲との接し方が分からず戸惑いつつも、先輩・磯野(落合モトキ)の指導を受けながらプログラム開発にのめり込んでいく。数年後、棋士とコンピュータが対局する電王戦への出場を依頼された英一は、相手が陸であることを知る。

キャスト
吉沢亮(清田英一)
若葉竜也(浅川陸)
落合モトキ(磯野達也)
寛 一 郎(中島透)
馬場ふみか(磯野栞)
川島潤哉(山崎新一)
永岡佑(堀亮太)
森矢カンナ(山内ひろみ)
中村まこと(清田英作)
スタッフ
監督・脚本
山田篤宏
製作総指揮
木下直哉
エグゼクティブプロデューサー
武部由実子
プロデューサー
菅野和佳奈
アソシエイトプロデューサー
新野安行
音楽
佐藤望
撮影
今井哲郎
照明
酒井隆英
録音
渡辺丈彦
美術
小坂健太郎
装飾
櫻井啓介
衣裳
松下麗子
ヘアメイク
小坂美由紀
音響効果
渋谷圭介
視覚効果
豊直康
PC画面制作
北郷弘行
演技事務
平藪明香
制作担当
米田伸夫
音楽プロデューサー
杉田寿宏
ラインプロデューサー
氏家英樹
映画詳細データ

製作国日本将棋協力
日本将棋連盟
将棋電王戦協力
dwango
DENSO
DENSO WAVE
プログラミング協力
コンピューター将棋協会
製作
木下グループ
制作・配給
キノフィルムズ

2021年2月25日
シネマ・クレール
★★★








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最終更新日  2021年03月09日 23時36分07秒
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