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夏に強く、わずか1本で数十の花を咲かせるマリーゴールドのエネルギーはすさまじい。4個パック100円で買った苗がここまで大きくなるとは思わなかった。夏の暑さにも強く、黄色い花は他を圧倒している。 マリーゴールド成長を始めると、ほかの植物を覆い隠し、太陽を独占する。まさに生存競争を生き抜いてきたタフな種になる。冬の寒さに弱く、日本の気候では1年草というのも、燃えるようなエネルギーの源かも知れない。
2009.08.31
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複雑怪奇な移籍騒動の後に行われるミラノダービーほど注目を集める戦いはないだろう。財政問題解決のためにカカを放出したACミランと、同様にイブラヒモビッチとエトーを交換したインテルの戦略が問われてくる。シーズンに向けて、万全の補強を断行したのがインテルであり、補強せずに開幕を迎えたのがACミランになる。実力は互角といえども、補強の差は大きい。 マウリーニョ監督の補強構想が面白い。セリエAのクラブは、どこも資金不足で大型補強は不可能とされていた。ところが、インテルはイブラヒモビッチをバルセロナに譲り、移籍金50億円とエトーを手に入れた。この資金を使って、MFスナイデルとDFルシオを獲得している。大物イブラヒモビッチ1枚と中堅3枚を交換したのだから、これほど効率のよい補強はないだろう。FWミリートとMFモンタをジェノアからもらい、最強のDFルシオをバイエルンから引っこ抜いた。 ACミランは補強に関して厳しい批判を受けている。カカの移籍金をすべて金庫に納めて、下り坂のロナウジーニョに中軸を任すことにしたからになる。この重圧をロナウジーニョが撥ね退けて、輝きを取り戻せるのか、それとも戦力不足に泣くかが不透明になっている。プラスはFWフランテール1枚だけというのが不可解だろう。インテルの厚みに比較すると攻撃力が弱い。長期間にわたって、補強や入れ替えがなかったことがミランの立場を苦しくしている。 ミラノダービーの戦いは、4-0で終わった。インテルの圧勝が強く印象付けられている。エトー、ミリート、モッタ、スナイデル、ルシオの移籍組を先発させ、これにマイコン、サネッティ、スタンコビッチが加わる。スターではないけれど、実力者を並べるという構想は、チェルシー時代と同じになる。連携ができる段階ではないのに、モッタは鮮やかに1点目を決めて見せた。ミリートがPKを決めると、ワンツーからマイコンがゴールを叩き込む。最後はスタンコビッチが離れ業のロングシュートを放ってミランの守備陣を崩壊させた。 インテルの補強は、金に任せてスター選手を集めたレアル・マドリードとマンチェスター・シティとは発想が異なる。組織を組んだときに効果を発揮する組み合わせを狙って、移籍選手を選んでいる。スナイデルに10番を背負わせて先発させるという考えが、その狙いを示している。不遇の運命を嘆いている名手を集めてしまうという発想は際立っている。とはいっても、連携が機能するには半年かかる。欧州CLまでに連携を熟成させられるかがインテルの運命を分ける。
2009.08.31
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フェラーリのマシンの不出来は、これまでのレースが示している。まともな改良さえも行われずに、チームは来年度型の開発に賭けている。戦闘力が低いままで終盤を迎えたライコネンには、契約問題が残されている。フェラーリ首脳に契約延長を認めさせるには、レースに勝つしかない。スパは難攻不落のコースであり、勝つにはマシンの性能とドライバーの腕だけでなく、レース戦術と度胸と運も必要になる。ライコネンが何を武器にしたかは読みきれない。トップに躍り出るチャンスが生まれるのは、スタート時の1回限りという条件を何とかクリアして、ライコネンは集団から抜け出して勝ちに結びつけた。 ハミルトンとアロンソとバトンなどがまとめて衝突してくれたおかげで、ライコネンを阻むドライバーはフィジケラだけだった。ところが、Fインディアが予想外に速くて安定している。苦もなくフェラーリに追走してくる。企業秘密なので公開はされないだろうが、Fインディアの技術部門が画期的なパーツを開発したことは間違いない。予選のタイムを見ると偶然ではなく、フィジケラは連続して速い。スパのよう厳しく、難しいコースでFインディアのマシンが速いというのが驚きになる。イタリアでも速かったならば、優勝戦線は混乱してくるだろう。 トヨタはレース勝てるドライバーを準備する段階に入っている。これまでも予選で上位に食い込んだことはあったが、決勝では脱落している。トゥルーリは2位で発進したはずなのに大きく遅れて、途中でリタイヤしている。どこかで接触したらしい。脱落ゲームを繰り返しているトゥルーリとは、契約を延長しないほうが賢明だろう。F1レースで勝つには、50周をトラブルなく走りきる柔軟性が求められる。何が起きるかわからないレースの世界で勝つには、精神的な強さが求められる。やはり、アロンソをルノーから奪うしかない。 ロズベルグを見ていると、中島がいまだにゼロポイントというのも信じがたい。ウィリアムズのマシンはそこそこなので、特性を生かせばポイントを取れたはずである。ポイントゼロで終わると、来年度のウィリアムズとの契約延長が難しい。来年度はチーム数が増えるので、F1ドライバーとしての経歴が終わるわけではないけれど、ウィリアムズで生き残るためには結果を出すしかない。残されたチャンスは6戦だけになる。
2009.08.31
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マンデビラの白い花が咲いている。細長い花は清楚で、繊細でみずみずしい。赤色はド派手な色彩をしているので、とても同じ種に見えない。熱帯出身のマンデビラは暑さと湿気を平然と乗り越える。 常緑多年草と書いてあるが、低温に弱く、日本の冬を越えることができない。花屋さんではマンデビラを1年草として扱う。熱帯産の植物の運命でもあるが、夏に美しい花を咲かせてくれる貴重な種といえる。
2009.08.30
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ベルギーGPが開催されるスパ・フランコシャンは、天候が安定しないサーキットとして知られている。さらに、F1コースでもっとも難易度が高く、ミスが許されない。1周の距離が長く、集中力が必要になる。マシンの完成度よりも、腕そのものよりが重視されるコースだろう。タイヤの選択と度胸と運が結果を左右する。と思っていたら、いきなりQ2でマクラーレン2台とアロンソとバトンが脱落してしまった。2台がQ3までたどり着いたのは、レッドブルとBMWとトヨタに劇的に移行した。これまでの上位勢はまったくタイムが出ない。 Q2はガソリン積載量が規制されないので、マシン・ポテンシャルが存分に発揮される。Q2で速いマシンは、基本性能が高いといえる。さらに、スパは高速コースという難関が控えていて、セットアップも難しい。KERSが役に立たないばかりか、重石になってマイナスばかりが目に付く結果になった。どうやら軽いマシンに仕上げて、運動性を高めることが効果が出る。Fインディアのマシンが速い理由は、記者会見でフィジケラが説明できないのだから、マシン・バランスがよかったというしかない。 これまでの流れの中で、遅かったグループが上位に来ている。ドライバーの中でも、バトンよりもバリチェロが速いという現象が出ている。どのチームも基本構造に変更はないので、戦闘力が劇的に変化した理由は不透明だろう。効果のあるセットアップの項目を多くのチームが発見できなかったことは、マクラーレンのQ2脱落を見れば理解できる。Fインディアが速くなったというよりも、気温や路面状況、選んだタイヤのグリップが事前の計算と異なっていたというしかない。 Fインディアは予算不足にあえいでいる。資金不足を解消するためにスポンサー探しをしているが、インドも世界不況に巻き込まれている。欧州で大型スポンサーを発掘することは奇跡だろう。そんなチームがポールポジションを獲得するという流れは、レース本番で何が起きるかわからないことを意味する。下位のチームはガソリンを満タンにして1ストップ作戦に出るだろう。重いマシンがスパで何を引き起こすかは読めない。天候が激変するとさらに不確定要素が増える。1回目のガソリン補給が終わった段階で上位に食いつけば、誰にもチャンスが生まれる。何が起きるかを予測できないスパは面白くなる。
2009.08.30
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審判にとって、PKの判定は難しい。ゴール前で転倒したとき、それがファールによって起きたものなのか、意図的なシュミレーションによるかは、ビデオ判定でもやらないと決められない。アーセナルのエドゥアルドの転倒は、セルテックGKのファールによるものと判定されて、主審はPKを与えた。しかし、ビデオで見ると微妙なことが理解できる。GKの手が足にかかっているように見えるけれど、その瞬間には、エドゥアルドはすでに倒れている。転倒はGKのファールではなく、自分から倒れているように見える。スロー再生でしか正否を見極められない例になるが、UEFAが不正行為として処分するのは仕方がないだろう。 アーセナルとマンチェスターU戦でも、PKが起きている。これもアーセナルのGKとルーニーのボール争いの場面で起きている。GKの動作が一瞬遅れたことで、ルーニーの足を腕ですくう動きになった。GKが飛び込むべきかの判断力を問われる事例だろう。露骨なファールなので、PKを宣告されても文句は言えない。スポーツ選手がいったん動き始めると瞬時に止まることは難しく、飛び出す前の冷静な判断力が求められる。アーセナルはPKで同点にされ、オウンゴールで敗北させられた。今シーズンのアーセナルには、茨の道が待っている。 もうひとつ、PKかどうかが問題になる場面が、リヴァプールの試合中に起きたジェラードのスライディングの是非になる。ペナルティエリア内でどういう守備をするかは常に問われている。この場面の場合、まともに相手がひっくり返ったので、審判はPKの判断を下すしかない。同様な激しいプレイがアーセナルとマンチェスターU戦にもあったけれど、PKを免れている。どういう場面で、どういう動きがPKになるのかは、現場の主審の判断に任されている。人によって、あるいは国やリーグによって、判断基準が異なる原因になる。プレミアリーグはよほどの悪質な行為でない限り、PKを取らない。 日本では、軽い接触もファールと判断されてPKが宣告されることが多い。そのためにDFは慎重に動く。ペナルティエリアでスライディングをすることなど考えられない。幸いに、FWの動きが遅いので、危険な行為をする必要があまりない。ブラジル人は別格になるが、マークを厳しくすることでこなしている。日本式のDF理論だと、確かに世界的なセンターバックは育たないだろう。こればかりは、海外に出かけて経験するしかなく、地味なDFにはそのチャンスが回ってこない。アジアのセンターバックはオーストラリアの独壇場が続く。
2009.08.29
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秋になるのを待っているのが、菊の花になる。西洋菊のアスターに、一つだけ紫の花が咲き始めている。姿は菊そのものであり、色合いも近似している。成長のたくましさと株の大きさが違いになる。キク科の植物は虫退治の消毒をする必要があり、虫が甘い汁に群がって、葉が荒らされてしまってからでは遅い。 日本の山野で生き残るには、さまざまな外敵やライバルや寒暖の変化に耐えねばならず、外来種にも厳しい環境が待つ。雑草などが上陸して広がっていくが、生存権を手に入れている種は限られるのも、自然の掟の厳しさにあるのかも。
2009.08.28
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この数ヶ月間にわたり、アロンソの移籍旋風が欧州を吹き荒れている。フェラーリ首脳が強く否定しても、逆に舞い上がってしまう。一部に執拗な移籍論者がいるらしく、発信源に多くの人々が戸惑わされている。最終局面において、アロンソがフェラーリチームに移籍することが正しいことは認識されている。F1世界で最も優れたドライバーであるアロンソが、フェラーリのマシンを手に入れると、その能力を存分に発揮できる。この組み合わせに対抗できるのは、マクラーレンが好調時のハミルトンくらいだろう。 最大の問題は、フェラーリチームに既定のドライバーが二人いて、契約も10年度まで残っていることに尽きる。それを破棄して、アロンソと契約する決断ができるかにかかってくるけれど、さすがにフェラーリ首脳にも難しい判断になる。マッサを解雇することは、おそらく内部事情が許さない。ライコネンは解雇されても平然としているタイプなので追放される可能性があるが、フェラーリチームで王座を獲得したドライバーの処遇にふさわしくない。 ドライバー市場で強力なマシンを求めているのは、アロンソだけではない。解散するBMWのクビサとウィリアムズのロズベルグも移籍先を探している。マクラーレンがロズベルグを獲得するとなると、コバライネンは解雇される。トヨタのトゥルーリも契約の更新が閉ざされている。ベッテルはレッドブルと契約して、アロンソ騒動の外にいる。来年度の不安のないドライバーは限られていて、一人が動くと玉突きが始まり、確保したと思った椅子が消えることもある。 いずれにしても、ワークスチームは、フェラーリ、マクラーレン、トヨタ、ルノーの4チームに絞られる。ブラウンGPとレッドブルに期待がもてたとしても、ワークスの指定席は8つに減少することに変わりはない。アロンソ、ロズベルグ、クビサ、ライコネンなどが座席争いを続けるだろう。来年度のワークスシートが保障されているのは、ハミルトンとグロックくらいしかない。 マッサとライコネンの能力を証明したのが、ルカ・パドエルの出場だったというのは皮肉というしかない。フェラーリのテスト・ドライバーを10年も続けてきた人間が、あのレベルのレースをするとは信じがたい。ミハエル・シューマッハ以外に代理候補がいないという状況にも首をかしげる。将来性を見極める新人テストを行えるチャンスなのに、おどおどしているパトエルを使わざるを得ない立場にあることが、混乱を助長する背景にある。
2009.08.28
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ドイツから始まった低燃費車への買い替え助成金制度は、世界不況の震源であるアメリカにまで飛び火した。世界最大の自動車市場に、助成金制度がどれくらいのインパクトを与えるかに関心が集まった。しかし、財政難から短期間で打ち切られることになった。もう終わりというのにも驚かされるが、1台40万円の補助金の破格さにもびっくりさせられる。1台40万円では長続きはしないと思われていたが、予想通りに予算を使い果たして終わった。それでも、助成制度は劇薬的な効果があり、自動車販売の復活はとうてい不可能とされていたアメリカでも一時的な効果を発揮した。コンゴも継続するには、どこから資金を見つけてくるかにかかってくる。 日本などは、ガソリン税や自動車税を高めに設定してあるので、資金不足になることはない。道路建設予算を回せば、相当な長期間にわたって補助金が支出できる。アメリカは伝統的にガソリン税が低い。割安なガソリンは、エネルギーの無駄遣いを助長する。V8エンジンにこだわるアメリカ人を低燃費車に誘導するには、エネルギー税制の改革が必要になる。多くの自治体が不況で財政不足に泣かされている。税金の安い政府を目指してきたアメリカ人にすると、エネルギー問題解決のためにガソリン税を増税するなど考えられない。赤字財政に苦しんでいる米国政府にできる景気対策は限られてしまう。 アメリカの自動車販売の不振は数年間続くだろう。大型トラックから小型車や低燃費車に誘導するには、効果的な政策がないと効果は出ない。ところが、アメリカ政府は、イラクやアフガニスタンで戦争を続けている。年間数兆円の軍事予算が必要になる。社会保険制度改革は始まったばかりであり、どこに向かうかさえもはっきりしない。海外戦争をやめ、無駄な予算を削減し、本当に必要な部分に資金を投入しようとしても、さまざまな障害が待ち受けている。イラクやアフガニスタンから本当に撤退できるかさえもはっきりしない。加速度的に増大している軍事予算を経済対策や福祉に振り向けないのは、アメリカの伝統的な考えになる。つまり、アメリカの抜本的な経済改革が進む可能性は、ほとんどゼロに近い。日本は巻き込まれ続けるしかない。
2009.08.27
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日本の植物は一般的に花期が短い。桜のように素早く散ってしまうことを評価したりする。それに比較すると、南米産やアフリカ産の植物は花期が長い。インパチェンスのように6ヶ月くらい咲いている種は珍しくない。 花屋さんも商売だから、すぐ散ってしまう種を店頭に並べたくない。日本産が店頭から減った理由だろう。それでも、桔梗や女郎花はかろうじて棚に並んでいる。季節感を保つには、日本の花が必要と感じていたら、今朝もうしぼんでいた。これでは、海外種が花屋さんに並ぶのも無理はないかも。
2009.08.26
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アレキサンダー大王の遠征で誕生したのが、プトレマイオス朝エジプトになる。その末裔がクレオパトラ7世であり、絶世の美女とされてきた。しかし、当時の姿を描いた絵画や彫刻などはエジプトにも残されておらず、美しさは後世の創作でしかない。ところが、トルコでクレオパトラの妹アルシノエ4世の墓が発掘され、現代のシュミレーション技術により、その容姿が再現された。そのため、姉であるクレオパトラの姿も21世紀になって鮮明になってきた。クレオパトラ自身は墓の存在すらも定かではなく、宮殿や遺跡も残されていない。 古代ローマ帝国が領土を拡大していくと、地中海の果てのエジプトに突き当たる。ローマ帝国と同盟を結ぶか、それともエジプトの独立を守るかの選択がプトレマイオス王朝の運命を左右することになる。カルタゴなどのローマに抵抗した勢力は、ことごとく破壊されて滅亡している。エジプトの共同統治者だったクレオパトラは、ローマとの同盟を主張した。しかし、妹アルシノエを支持するエジプト独立派と内戦になり、苦戦を続けていた。両派の戦闘の最中に、カエサルがアレキサンドリアに到着して、地中海の歴史が大転換する。クレオパトラはその身を絨毯に包み、献上品としてカエサルに捧げた。美しさに魅せられたカエサルはクレオパトラの味方になり、ナイルの戦いで敵対勢力を一掃すると、クレオパトラを王座に戻した。 妹のアルシノエは反乱者としてローマに連れて行かれ、エフェソスの神殿に幽閉された。ところが、クレオパトラのローマ滞在中にクーデターが起こり、カエサルは暗殺される。カエサリオンは二人の子とされているので、必然的にエジプトもカエサルの後継者争いに巻き込まれていく。ローマの新権力者となったアントニウスは、敵対したクレオパトラを召喚する。出頭したクレオパトラはアントニウスを篭絡して味方につけ、妹アルシノエを暗殺させた。 クレオパトラに溺れたアントニウスの評価は低落していく、オクタウィアウスがエジプトに宣戦布告すると、地中海の運命は定まった。アントニウスはクレオパトラのあとを追い、アレクサンドロスに逃亡する。オクタウィアウスはエジプトに侵攻して、3000年続いたエジプト王家を断絶させる。アントニウスは悲観して自殺し、クレオパトラもエジプト王家の威厳を守るために毒を飲む。カエサリオンがカエサルの後継者になることを恐れたオクタウィアウスは、カエサリオンを殺し、エジプト王家は滅亡させてしまう。クレオパトラが地中海の歴史を想定外の方向に動かしたことは事実だろう。
2009.08.26
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鈴鹿サーキットとバーニー・エクレストンとの2010年度F1開催契約が成立して、日本GPは2010年から3年間にわたり、鈴鹿で開催されることになった。富士スピードウェイの撤退による処置が終わった。トヨタはF1チームを温存して、日本GP開催権を放棄したことになる。ホンダはF1チームを売却して、鈴鹿開催を維持する。両方ともに継続できないのが、世界不況の実像といえるだろう。来年度から3年間、トヨタF1チームと鈴鹿サーキットにとっての試行錯誤が続くことになる。経営面が安定すれば、トヨタF1チームと鈴鹿GP開催は安定するだろう。それには、世界不況の克服という難題を解決せねばならない。 富士スピードウェイが開催を断念したのは、想定外の負担が続出したことにある。鈴鹿の開催が収支トントンだったので、富士でもさほど赤字運営になることはあるまいと見積もられていた。ところが、200億円近いコース改修費に加えて、駐車場やターミナルの建設費用がかさんでしまった。雨の悪夢が再現しないようにさまざまな手を打たねばならず、継続して投資が必要になった。5万人程度の国内レースとは比較にならない騒動が生まれた。 鈴鹿は最大14万人程度の収容力がある。観客席が満員になれば、多額の開催権料を支払ってもなんとかF1を運営できる。10万人では収支のバランスは取れるけれど、F1開催権料が重くのしかかる。別枠でFOMに25億円を支払うことは、民間企業にとって苦痛だろう。支払わないと、F1は開催できないのだから、解決策は大規模動員しかない。 富士スピードウェイが入場者を絞ったことも赤字を大きくした。交通機関やバスターミナルの混雑を計算すると、富士は10万人程度が限界だろう。15万人を無理やり詰め込めば、あちこちに長い行列ができてしまう。快適なF1観戦を実現するには、数を絞らねばならず、それは赤字を生み出す。閉鎖された空間の富士には、バスを増やすことくらいしか方法がないのに、渋滞を引き起こしてしまう。 鈴鹿は駅が近い。道路と違って、乗客移動の効率が上がる。長期間にわたってF1を開催してきた経験の蓄積も大きい。 二つのサーキットが近代化されたことが、唯一のプラス要因かもしれない。F1開催の騒動がないと、両方とも古い設備を更新できなかっただろう。激しい競争が起きたことで、二つの最新式コースが日本に誕生したことが救いになる。古臭くなっていた鈴鹿が最新型コースに生まれ変わったことが、F1招致合戦の置き土産として残されていく。
2009.08.25
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ブルーベリーは北米原産の果実になる。日本では、果実よりも釣鐘状の花と秋の紅葉が愛されて庭に植えられるようになった。ついでに紫色の果実も味わうことができる。ブドウと同じような香りと味がする。 日本の気候は夏の暑さと冬の寒さが厳しく、湿度も高いので、熱帯系も、高山系も音を上げてしまう。ところが、ブルーベリーは寒暖に強く、高い湿度にも耐える。ラビッド系の葉が長く伸び始めている。秋が近いことを予感しているのだろう。
2009.08.24
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最強の立場に戻ったと思われていたマクラーレンに不可解なミスが起こり、ブラウンGPのバリチェロが逆転勝利を奪った。2回目のピットに入ったハミルトンのために、交換用タイヤが準備されていなかったという信じがたい錯誤が起こって、ウォーマーからタイヤを取り出す時間がロスタイムになった。バリチェロは一気に加速していき、ガソリン補給からからコースに戻ったときには、4秒近いタイム差が生まれていた。 マクラーレンはソフト・ソフト・ハードのタイヤの組み合わせを用いている。グリップ力のあるソフトタイヤを第1第2スティントに使うことで、タイムを稼ぐ作戦になる。磨耗しやすいのがソフトタイヤの弱点だから、ピット間隔は短めにせざるを得ない。ブラウンGPはハード・ハード・ソフトを選択している。ブラウンGPの場合、ソフトタイヤのグリップが急激に落ちるので、短い距離しか使えない。そこで、燃料を多めに搭載してハードタイヤの距離を稼ぎ、2ストップ目を遅くする作戦に出ている。ソフトタイヤを使いこなせるマクラーレンの弱点を突いた作戦になる。ハードタイヤは接地力を最後まで保てるので、ピット寸前までフルアタックでタイムを刻める。 レッドブルのベッテルは、エンジントラブルを起こして脱落した。バレンシアで何と2基のエンジンを消耗してしまい、残っている新品エンジンは1台だけという立場に追い込まれた。1台で残りのすべてのレースを戦うわけにはいかないから、ペナルティ覚悟の交換戦術を覚悟するしかない。怒ったレッドブルはエンジンメーカーの交換を画策しているというから、ルノーには痛い失点になった。信頼性の高いマクラーレンとトヨタ、割高なフェラーリ、不安定なルノーと旧式なコスワースしかないので、エンジンの選択肢は限られている。 バトンが7位に食い込んだことで、レッドブルはゼロポイントに終わり、優位だった立場を失っている。空力性能だけでなく、タイヤの使いこなしとドライバーの力量、さらにピットクルーの手腕がすべて揃わないとレースに勝てないことを露呈している。人間のやることだからミスは出るが、一瞬のミスがすべてを台無しにするのがF1レースだということを物語っている。周囲の失笑を買ったルカ・パドエルの遅さというのは教訓になった。フェラーリがシューマッハの復帰を狙ったのも無理はない。ルカのように熟達したテストドライバーでも、予選のタイムアタックとレース本番の勝負はつらく厳しいことを示している。 ロス・ブラウンは会見でタイヤ温度の重要性を語っている。ブリヂストンタイヤの温度を高く保てるとグリップが安定する。冷えてしまうと操縦性が悪化し、タイムが大幅に落ちる。温度を高く保つセットアップを見つけないと、ロングランタイムが安定しない。重い燃料を搭載していても、バリチェロの速さは驚異的だった。10キロも余分にガソリンを積んで、ハミルトンと同レベルのタイムを予選で出せるならば、決勝での逆転が可能になってくる。理論的には可能でも、コース上でやり遂げるのは難しい。今回の結果で、バリチェロは契約を延長してもらえるだろうか。
2009.08.24
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ガードレールに囲まれたバレンシア市街地コースでは、マシンの操縦性がタイムを左右する。そのタイムを変動させる要素は、ドライバーの能力とタイヤの使いこなしにある。マクラーレンはその両方をつかんだらしい。マシンのセットアップが決まったときのハミルトンを抑えることは難しい。限界に近いタイムを出すことができる。その代わり、凡ミスも連発する。この予選のように、集中力を維持できたときのハミルトンを越えることは、アロンソ以外に不可能だろう。そのアロンソはルノーの遅いマシンで我慢を強いられている。終盤は、ハミルトンの独走が続く展開になってくる。 来年度の契約に不安を抱えるコバライネンが2位につけた。さすがに厳しい立場にあることを自覚しているらしい。マクラーレンが契約を狙っているのは、ロズベルグとクビサになる。どちらもコバライネンよりもわずかに速い。タイム差だけがマクラーレンの指定席を確保できる条件だとすれば、コバライネンは二人に勝つしかない。マクラーレンの技術力の高さは保障できたので、この3人によるシート争いは激化していく。 バリチェロはあえて10キロのガソリン量を加えて、タイムアタックしている。マクラーレンの2台がピッとしている隙に、前に出る作戦を取る。スプリントの速さではマクラーレンに軍配が上がるけれど、ロングタイム勝負ならばブラウンにも可能性が生まれる。どのタイヤを使うかによって戦略が変動する。これだけ重いのに、3位のタイムを出したバリチェロにはチャンスがある。ブラウンGPのポテンシャルが戻っていることも間違いない。 上昇気流のレッドブルと下降気流のブラウンの立場が逆転した。ロス・ブラウンはタイヤの温度管理が重要と語っている。ブリヂストンタイヤの温度を高く保てるとグリップを発揮でき、温度が下がるとタイムが落ちる。ハンガリーでは土日の気温が低下したので、ブラウンGPの戦闘力が低下してしまった。温度を高く保つセットアップを見つけられると上位に進出でき、まったく同じマシンでもタイムが大きく変動するのが今年のタイヤの特性になる。その謎を解明することはロス・ブラウンにも難関という。 ベッテルがレッドブルと契約を延長している。レッドブルの戦闘力が絡んでくるので、どういう3年間になるかはわからない。ドライバーとしての素質では1位のベッテルも、マシン性能が伴わないと勝つことは難しい。フェラーリがベッテルに声をかけなかったことを考えると、アロンソを優先するのかもしれない。契約が自由になるクビサもフェラーリ候補にいるから、ワークスの指定席を手に入れることは本当に難しい。 ルノーの新人グロージャンが才能を見せつけた。テストが禁止されてから、新人にとって地獄が始まっている。まったくドライブする機会がないのに、予選と本番を戦わねばならない。バレンシアのガードレールの続く市街地コースをクリアすることは苦痛だろう。フェラーリのバドエルが最下位に終わったことを見ても、厳しさを理解できる。初戦でQ2まで進出したグロージャンは来年の契約をものしたといえる。
2009.08.23
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樹木は春から初夏に花を咲かせて、夏から秋に果実を実らせる種が多い。温帯の果物などは、ブドウも、モモも実りの季節を迎えている。夏の盛りに花を咲かせている樹木は少ないので、貴重な存在になる。 古寺で見かけた無窮花が気に入って苗を探していたら、植木屋さんにモミジと並んでいるのを見つけた。どうやら無窮花を栽培する人が増えているらしい。白と赤と青が花の色になるけれど、青が気に入っていたので植えてみたら、もう咲き始めている。
2009.08.22
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F1グランプリのチケット販売に、世界不況の深刻な影響が出ている。バレンシア市街地コースで行われるヨーロッパGPのチケットが半分も残っているのは、驚き以外の何ものでもない。上海、イスタンブールに続く悲惨な販売状況が起きているとなれば、バレンシア開催を考え直さねばならない。そもそも、スペインで年2回もGPを開催する意味が問われてくるだろう。幸いなことに、市街地サーキットは道路としても使えるので、公共投資は無駄にならない。これが専用サーキットだったならば、主催者団体は倒産の危機を迎えていただろう。 バレンシア当局にとってつらいのは、世界不況だけが原因だけではない事実にある。スペインのF1人気を支えていたアロンソの不遇とルノーの低迷が事態をさらに悪化させている。ルノーチームが欧州GPの出場停止処分を受けていたことも大きい。これだけ不幸が重なると、熱しやすいスペイン人たちの気持ちが冷めてしまったことは間違いない。何事でも、絶頂期を前提として計画を練ると、こういうときに立ち直れなくなる。わずか2年でバレンシアは岐路に経たされてしまった。 チケット販売が50%程度ということは、売り上げが半減することを意味する。F1では、チケットがすべて売り切れることを前提に資金計画が練られる。売り上げが予定の半分に落ちては、開催準備のための費用、ガードレールや観覧席の組み立て費用、警備陣の人件費などが支払えない。これらは満員でも空席でも同じだけ必要になる。つまり、売り上げ予定の半分近い金額が赤字として残されてしまう。さらに、別口で30億円程度の開催権料をエクレストンに支払わねばならない。1年目が順調だったバレンシアGPは、2年目で一気に崖っぷちに立たされてしまった。 バレンシアGPは港湾の再開発とグランプリの開催を売り物にしてプロジェクトが進んできた。まさか、2年目で大幅な赤字が発生するとは思わなかっただろう。主催者団体に支払い能力はないので、自治体が肩代わりするしかない。そうなると、税金の無駄遣いという批判が噴出することになる。バレンシア当局の甘い読みが問われてくる。といって、エクレストンとの契約を7年間も結んでいるので、いまさら破棄するわけにも行かない。バレンシアGPの活性化には、アロンソの活躍しかなく、スペイン人たちはアロンソのフェラーリ移籍を強く訴えることになるだろう。空席だらけの観客席を満員にするには、他に手立てがない。
2009.08.22
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GM取締役会がオペルの売却案を拒否したという。ドイツ政府が中心になってまとめたとされるカナダ企業マグナへの売却案は頓挫させられた。GM取締役メンバーの多くは、米国政府によって任命されている。つまり、米国政府がオペルの買収案を拒否したことになる。きわめて政治的な判断とされる要因だろう。オバマ政権としては、オペル買収劇を買い叩きの典型にしたくない気持ちがあり、買収金額や条件に納得ができなかったのかもしれない。マグナを資金面で支援するロシアの銀行が存在することも、波乱の要因になっている。 ドイツ政府の考え方は、きわめてシンプルなものになる。労働者の雇用と工場の存続が第一になる。オペルをドイツに残すために、さまざまな条件をカナダ側に突きつけていた。ドイツは人件費も高いし、自動車産業の競争も厳しい。コストの高いドイツで生産を続けるには、それなりの覚悟と手腕が必要になる。オペルを買い取ったら、ブランドと技術だけを別の国に移されてはたまらない。そこで、ドイツ政府の方針はオペルの買収金額よりも、雇用の保証などに重きが置かれている。高く売り払っても、オペルの工場が消えたのでは意味がない。 GM再建に税金をつぎ込んだ米国政府が買収金額にこだわるのは無理もない。より高い条件を出したほうを優先するのは必然だろう。買い取る企業が投資ファンドであっても構わない。企業を再建した後で、利益目的に売り払っても、米国資本の倫理観では、正当な行為になる。誰が買うかよりも、いくらで買うかを問題にする。そこにドイツ政府との断絶が生まれた。マグナが何を目的にして、赤字のオペルを買収するかがはっきりしないことも問題だろう。部品企業が自動車企業を買収する意味は薄い。噂されているように、最終的にオペルの技術をロシアに移転するということならば、オバマ政権は許さない。 マグナが駄目となると、RHJなどの投資ファンドか、中国系の新興企業しか残らない。新興企業がオペルブランドを手に入れる価値はある。IBMのパソコンブランドを中国企業が買い取ったのと同じ論理になる。投資ファンドが買い取れば、再建した後で高値で売り払うことが目的になる。最終的な買取先は、数年後にならないとはっきりしない。もちろん、従業員や工場がどうなるかを知る人もいない。投資ファンドは企業を黒字化して、転売することに最終目的がある。生産コストを下げるために、あらゆる知恵を絞る。工場の移転などは気にも留めないから、今度はドイツ政府が承認しない。 自動車企業を経営するには、資金力だけでなく、技術も必要になる。コスト削減と合理化のために技術者などを解雇すれば、黒字になっても企業価値は低くなる。買収する側に高度な技術がないと、オペルの再建は難しい。ドイツに工場を残すという条件が加わると、中国の新興企業や投資ファンドは手を出さない。火中の栗を拾わないというのが日本企業の鉄則なので、日系企業も手を出しそうにない。やはり、オペルの再建は難しい。
2009.08.22
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8月の暑さを耐えるのは植物にもつらいらしく、多くの植物は秋を待って花を咲かせる。女郎花も暑さに負けて花盛りを終わっているのに、セイロン生まれのライティアは、真っ白な花を絶え間なく咲かせ続けている。 朝起きてみると、庭先に白い花の群れが際立っている。猛暑をなんとも思わないタフさと繊細な白さが両立していることがライティアの特色だろう。その姿と美しさは際立っているので、いずれ夏の花の人気者になるだろう。
2009.08.21
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日本人選手が欧州クラブでレギュラーを取ることは珍しい。レギュラー・ポジションを確保できたのは、イタリア時代の中田英寿とセルテック時代の中村俊輔とVVVの本田圭祐くらいになる。カターニアの森本は、ようやく定位置を確保する段階になっているが、実績はまだ残していない。こうなると、どの段階で本田と森本を招集するかの判断が難しくなる。ワールドカップ本番に使うつもりならば、二人とも日本代表のポジションを与えなければならない。それは人事配置の変更を意味する。旧戦力を切り捨てないと新戦力を呼ぶことはできない。 森本は北京五輪でも使われることなく、イタリアに戻っていった。10代でイタリアに渡った森本のサッカーは、セリエA式に染まっている。日本のサッカースタイルにこだわる中村俊輔との違いだろう。日本代表チームの中で、一人だけ別のサッカーをやろうとすれば、ちぐはぐに見える。森本が北京で使われずに終わった理由になる。周囲の選手も意識を変えないと、森本が前線で取り残されて終わってしまう。森本を動かせるMFが北京にはいなかった。 FWが予測可能な動きをすれば、DFに止められる。ストライカーはDFを惑わさないと、なかなかシュートまで持ち込めない。イブラヒモビッチやメッシが高得点を挙げられる理由は、その動きをDFが読めないからになる。確かに、メッシが全速で走り出したら、止めることは難しい。変幻自在にシュートに持ち込むイブラヒモビッチの動きを事前に察知することは難しい。そこまでいかないとリーグの得点王には到達できない。 本田圭祐は強烈な個性を持つ。オランダ式の過激なサッカーを日本代表のピッチでやろうとする。調和型サッカーを否定する二人目の選手だろう。一人目はイタリア時代の中田英寿だった。そういう選手はめったに出てこないが、出てくると複雑な問題が起きてしまう。オランダリーグでは、パスがうまいだけでは一人前に認められない。どうやってシュートに持ち込み、得点に結びつけるかが評価の対象になる。オランダ代表が欧州クラブに根を張る理由だろう。攻撃サッカーの原点がオランダにある。それを日本サッカーに持ち込むことができると、変革が起きる。中田も俊輔も優れた選手だが、日本代表に変革を起こすことはできなかった。本田圭祐に期待する点はその一点になる。
2009.08.21
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マレーシアはイスラム教徒が多く住む多民族国家になる。一番多いのはイスラム系のマレー人、それに仏教徒の中国人とヒンズー教徒のインド人が共存する社会になっている。国家の裁判所とは別に、イスラム裁判所が宗派の規定に反する行為を裁くことになる。多宗教国家の法律は複雑な体系にならざるを得ない。キリスト教徒や仏教徒が飲酒しても罪に問われることはないのに、イスラム教徒だけが犯罪になるという法体系を理論的に構築するのは難しい。さらに、刑が鞭打ちとなると野蛮な行為だと人権団体から批判される。 近代法では、処刑などは非公開で行われることが多い。処刑の公開を望む人々も多く、イラクのフセイン大統領の処刑が密かに撮影されて公開されたのも、復讐を遂げるという思いが強いからだろう。足や手首を切断するという残酷な処罰も近代法成立までは行われていた。 今回の事件がイスラム社会を揺るがしているのは、女性が鞭打ち刑の公開を望んでいるという事実だろう。イスラム法の前近代性を世界中に訴えるという発想に驚いたからになる。つまり、イスラム法体系への挑戦が根底にある。「同じ国民なのに、なぜイスラム教徒だけが飲酒を罰せられるのか。近代法で鞭打ちという罰が認められてよいのか。イスラム教徒であれば、外国人であってもマレーシアの法律で罰せられるのは正しいのか」などぶつけることに狙いがある。 裁判官や刑の執行者たちが悩まされるのは、イスラム法体系が根底から問われる事実にあるのだろう。ムハンマドの時代にコーランに書かれたことを、そのまま現代に持ち込むことは難しい。倫理観や思想が違いすぎる。それを調和させるのがイスラム法学者の役割になっている。コーランそのままでなく、現代に適応させた解釈を説くことがイスラム法学者の役割だろう。国家の法律があるのに、別のイスラム法体系が並存することの是非を問われてくる。 中世のような鞭打ちを行うわけにはいかない。といって、尻を軽く叩いただけでは罰にならない。世界中の人権団体もマレーシアを監視している。イスラム法廷存在の正しさと合理性を納得させないと、法体系だけでなく、イスラム社会が揺さぶられる。原理主義者が権力者によって迫害されるのも、コーランの教えを現代社会に適用させるのは生易しくないことを示している。マレーシアは難しい問題を抱え込んだことになる。
2009.08.20
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ふだん見慣れている紫陽花は、西洋アジサイと呼ばれる丸い花をつける種になる。日本産の原種が品種改良されている。日本の野山に生えている紫陽花は、ガクアジサイと呼ばれる種であり、この花を言葉で説明することは難しい。 古寺の境内にガクアジサイが咲いていた。花弁に見えるのはガクであり、本当の花は中心部にある小さな花が重なった部分になる。蝶などを引き寄せるために、ガクを大きく成長させたものらしい。この独特の姿に紫陽花の風情があるのに、花屋さんなどで見かけることはめったにない。まあ、野草としてひっそりと生きてくれればよいのだけれど。
2009.08.19
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F1レースにおいて、経費の削減は緊急を要する課題になっている。これまでのように、既得権をかざして反対するチームはない。広告予算の削減でスポンサー資金が目減りしているからだろう。敵側のスポンサーを奪い取る作戦すら横取り作戦も横行し始めている。こうなると、何が何でも年間予算を減らさねばならない。いつチームの資金がショートするかさえもわからない。将来が見通せない経済情勢が続いていく。それに対する対応策は、経費の節減だけになる。 遠征チームの人員削減に踏み込んできたのは驚きだろう。何と1チーム総勢45人に制限されるという。メカニックだけでなく、チーム監督や広報、トラックの運転手や料理人などを含む数字を意味しているとすれば、大胆な構想になる。広報や料理人を含めて総勢45人になると、技術部門は大幅な減員を迫られる。これまでクラッシュしたマシンは、一晩のうちに修理が完了するというのがF1チームの腕だった。しかし、これからは徹夜でメカニックが働いてもできることが限られてしまう。F1マシンは数千のパーツで構成されているので、一度解体してから、一晩で完全に組み立てるのは容易ではない。 エンジニアやメカニックやピットクルーだけで総計45人ならば救われる。それでも1台あたり20人程度のメンバーになるから、コースアウトやクラッシュをすると怒られる。雨の予選やテスト走行では、相当慎重にならざるを得ない。これまで数多くの予備パーツを航空機で運んでいたが、これも大幅に減少する。荷物が減れば、航空運賃は減る。 エンジニアやメカニックの数が減少すると、兼任する必要に迫られる。エンジン担当者はレースが始まると、タイヤ交換係を兼任という場面も出てくるだろう。複数の仕事を一人が兼任することによって、総数が減っても、整備に支障がないように工夫するしかない。 マシンの大幅な設計変更は年間3回までとされるから、一度開発に失敗すると立て直すことが難しくなる。開幕戦で遅い車は、次のバージョンアップまで待たされる。レースごとに新たなパーツを投入している現在とは、流れが大きく変化する。失敗は許されない時代が始まる。これだけ経費削減でがんじがらめにして、いったい何が面白いのかと思ってしまうが、ワークスチームでさえも人件費を大幅に削らねばならない時代が迫っている。贅沢は終わった。
2009.08.19
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イースター島の飛行場が数十名の原住民に占拠されたという。騒動の原因は、外国人観光客の到来や本土チリ人の移住により、イースター島の治安や環境の汚染が進み、住みにくい島になったことへの反発にある。イースター島がチリの領土ということに驚かされる。南米から遠く離れた絶海の孤島に、はるばるチリ人がやってきて住みつくのは、本土よりも暮らしやすい環境だろう。南米諸国は経済的に貧しく、多くの人々がスラム街などで貧困生活しているのが実態になる。そんな南米のすさんだ都市に比較すれば、イースター島は天国に見えるらしい。 外国人観光客が反発を受けるのは、豪華なリゾート施設だろう。イースター島は観光と農業だけの島なので、ホテルなどは原住民の生活レベルとかけ離れた豪華さを持つ。そんなホテルに宿泊できるのは外国人だけであり、その区域では先進国並みの生活レベルが可能になる。しかし、豪華ホテルや高級レストランを一歩離れると、イースター島は貧しい島そのものであり、別世界が広がる。豪華なリゾート施設とモアイ像と野生の島というギャップがイースター島の魅力になってきた。しかし、昔から島に住み着いている原住民にとって、露骨な経済格差に反発の声が起きるのは仕方がない。 島外からの住民が増えると治安が悪化してくる。本土からやってきた人間は、イースター島に畑などを所有していないから農業ができず、生きていくために別の手段を取る。違法な取引にも手を出す。観光客目当てのあこぎな商売を始める者もいる。どちらにしても、島の住民から見るととんでもない人間が本土から押し寄せてきたということになる。観光客を喜ばすために繁華街の店を経営するのは島外の人間が多い。原住民の生き方や考え方と異なるので、双方の対話が成立しない。そこで、移住制限を求める声が起き始めた。それをアピールするために、飛行場を占拠したらしい。島に観光客がやってきても、原住民にはほとんどプラスがないのが現実であり、捨て駒にされている。解決は難しい。
2009.08.18
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楓は手の形をしているものが多いけれど、細身の葉を持つ種もある。緑の細くねじれた葉の種を青枝垂れと呼ぶ。小さな苗木は植木屋さんで見慣れているが、大きく成長した青枝垂れは珍しい。赤い葉をつけた赤枝垂れと呼ばれる種もある。 秋になると葉を切り離すために枝と葉の間に壁ができる。光合成で生まれる糖分が流れなくなり、葉に蓄積して赤い色素に転換する。光合成が盛んな葉が真っ赤に染まりやすい理由になる。青枝垂れの夏は涼しげで、秋になると葉の色が黄色や赤に染まるのは化学現象なのに美しい。
2009.08.17
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4~6月のGDPがプラス成長を果たしたという。これまでの数ヶ月間は、輸出の停滞で10%以上の大幅なマイナスを記録していた。これでようやく経済の落ち込みに歯止めがかかる。経済がプラス成長していけば、必ず国民に分配が回ってくるようになる。これまでのように、節約、節約の生活だと皆で足を引っ張り合うような状況がずっと続いてしまう。プラス成長になれば、必ず産業に成長分野が生まれてくる。欲しくてたまらないものがあっても、じっと我慢の子だったのが事態だろう。 世界経済を牽引しているのは、もはや米国でも日本でもない。中国やインドなどの途上国であり、それは原油の輸入量の増加を見れば理解できる。先進国はむしろ石油の需要は減少している。本来ならば、これが原油価格の下落につながるのに、世界不況の中で原油価格は上昇している。中国やインドなどの輸入量がどこまで増えるかを見極められないからになる。そういう場合は、国際投機筋は大もうけを狙って高値に相場を張る。原油の需給は逼迫しているので、不足分はどこかで埋め合わせねばならず、投機筋の罠にはまる。 日本は金融危機の枠外にいたのに、米国や欧州の経済不振で大幅に輸出がダウンして景気低迷に巻き込まれた。輸出額が半減した産業も珍しくないほどに急激な生産の縮小が起きている。それは消費者心理と販売店の心理が複雑に絡まった効果を生み出してきた。日本はすでに世界の工場ではない。世界の工場である中国の危機感は強かった。そこで、数十兆円の莫大な公共投資を決めた。これが何を意味するかはなかなか見えず、日本の公共投資と同じでたいした効果はないだろうというのが大方の予想だった。中国の現実は、驚くべき急激な回復と新たな成長を始めている。1月の時点で、原油や鉄鉱石が足らないなどという状況を予測できた専門家は少ない。そうなってみると、原材料の大幅な値上がりが待ち構えている。 日本の経済が復活してくると、とたんに円高が始まるだろう。限界を超えているのに、さらに限界を目指すのが投機筋になる。双子の赤字を抱えたドルを買い支えることは難しく、円高は進むしかない。誰もがそう感じていると、投機筋は円売りを始めるから、先行きは読めない。必要最低限のものを購入して、そこそこ満足する日々が続きそうな日本かな。
2009.08.17
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大物の抜けた後のメンバー構成は本当に難しい。短期間ならば、他の選手のやる気とハードプレイで補うことができても、長期戦になるとカカやCロナウドの穴をを埋めることは難しい。驚くのは、ACミランとマンチェスターUは獲得した移籍金を金庫にしまっていることだろう。それを他の選手獲得に使わなかったという点が欧州クラブの経済事情を物語っている。多額の移籍金も借金の利子に消えてしまう運命にあるらしい。 ACミランの危機は常に叫ばれてきた。ロナウジーニョなどの獲得したメンバーがほとんど機能しないのに、唯一の頼りであるカカを手放してしまったことへの批判が強い。ベッカムを含めて余計な資金を消耗して、組織を弱体化してしまった。過去の名声に頼る選手を集めても、セリエAでは通用しないことが多い。過去の名声と現在の実力を天秤に図ることをしないと戦力面で苦しくなる。本来、ACミランが獲得せねばならない若い選手の育成は放置されている。2~3年前のミラン全盛期に比較すると、露骨に衰えている。 マンチェスターUはCロナウドとテベスを放出しても、平然としている。戦力的に困らないだけのメンバーをそろえていることが大きい。Cロナウドの移籍は想定されていたので、多くのメンバーを試している。大物の代わりがいるので、さほど困らないというのがマンチェスターの本音だろう。それが強がりなのか、本当にCロナウドを補えるかは、リーグ戦で即座に判明する。Cロナウドを120億円の資金と交換したことは、財政が逼迫していることを暗示している。かつては健全財政の見本だったマンチェスターUも、借金に追われ始めているらしい。 戦力面を不安視されていたアーセナルは、圧倒的な攻撃力で初戦6-1でを圧勝した。アーセナルの戦法が魅力的なのはいうまでもない。クラブを飛び出していったフレブがアーセナルを脱退したことを後悔していると語るのも当然だろう。欧州のクラブには伝統と固有のスタイルがあり、同じパスサッカーでも、アーセナルとバルセロナは方法論が異なる。Mシティに移籍したアデバイヨルとトゥーレも、スタイルの違いとアーセナルの方法論の正しさを理解する日が来るだろう。とはいっても、このところ、あまり実績を残せなかったヴェンゲル監督にとって、勝負の年であることも間違いないのだが。
2009.08.16
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お寺の境内でツバキの実を見つけた。外観は実においしそうな姿をしているが、かじることはできない。熟すとはじけて黒い実が転がりだす。それを集めて絞ると椿油が出来上がる。藪椿などは、行燈油や植物油を採取する貴重な資源だった。 現代では椿の実は採取されずに放置されているので、椿の種が芽を出して、群生するかと思いきや、生存競争は厳しく、なかなかそうはいかないらしい。それにしても、かじりたくなるほどおいしそうに見える。
2009.08.15
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ガザの支配権を握っているのは「ハマス」という政党になる。イスラム世界随一の強硬派で知られる。イスラエルを認めないことでガザの世論を味方につけた。ガザ地区にはパレスチナ難民が多く、イスラエルを承認することは、故郷を失うことにつながる。帰国を願っているパレスチナ民族にとって、イスラエルは領土を奪った敵対者であり、永遠に融合することのできない民族になる。ハマスがガザの総選挙に勝利して、政権を握った理由の一つだろう。 ガザ地区において、さらに過激な主張をするのが「神の戦士」であり、組織を率いていたのが、アブドゥルラティフ・ムーサと呼ばれるイスラム指導者になる。ハマスの行動は生ぬるいと批判する過激派勢力を形成していた。ハマスが和平派と勢力争いをしていたときには、神の戦士は役に立った。しかし、ハマスがガザの実権を握ると、独自の理論と行動を主張する神の戦士は邪魔になってくる。そこで、ムーサ師の自宅を爆破し、神の戦士に先制攻撃を仕掛けたらしい。この攻撃でムーサ師は暗殺され、拠点のモスクもハマスに占拠されたという。 両派の争いの争点は、イスラム法の施行だった。厳格なイスラム法の公布を主張する神の戦士と自由を主張するハマスでは、思想的な落差がある。どこのイスラム世界でも、イスラム法を至上のものとする原理主義と宗教と政治を分離する世俗主義では、常に騒動が起きている。中世のイスラム法を強制されたのでは、現代人は息が詰まるだろう。音楽や踊りさえも禁止されてしまう。女性教育なども無用と切り捨てられる。イスラム世界でも、人権意識は広く認識され始めている。厳格なイスラム法の下で犯罪を犯すと、鞭打ち刑や斬首が日常化してしまう。いつ、自分が死刑台に立たされるかがわからない世界になる。 原理主義の根源はエジプトの教義研究にあるという。イスラム諸国が現代史において敗北しているのは、コーランの教えに忠実でないゆえであり、すべてをコーランの教えのままに生きることが、現代の諸問題を解決することにつながるという思想になる。これを主張する人々を原理主義者と呼ぶ。エジプトから世界各地に広まって、思想の一大勢力をなしている。多くの原理主義者は武器や弾薬を手に入れて、現政権打倒に動くようにもなった。 ハマスにしてみると、神の手がガザの主導権を握り、パレスチナ政策を左右する動きを警戒している。少数派の間ならば叩ける。海外には原理主義者が多数存在するから、その干渉を受けないうちに排除に乗り出したといえる。ムーサ師の自宅を爆破したりすることを見ても、ハマスの警戒ぶりが理解できる。まったく妥協しないのが原理主義の特色だから、その勢力が拡大してからだと身動きできなくなる。ムーサ師の抹殺に出たことを見ても、権力争いの激しさとその行き着く先を暗示している。
2009.08.15
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南太平洋の海底に生きているオウムガイは、先祖から数えると5億年の生命を持つ。何度も起きた大絶滅の危機を乗り越えた奇跡の生物だろう。同類のアンモナイトなどが消えた白亜紀末の大絶滅では、生物の95%が消滅したという。その生き残りにオウムガイが含まれるのも不思議に思える。おそらく、海底深くに生息しているという環境が、気候大異変の影響をさほど受けなかった理由だろう。オウムガイが生き残ったおかげで、古生物の構造が把握できる意味は大きい。 オウムガイは捕食生物であり、触手を伸ばして餌を捕獲する。貝殻は浮き輪の役目をして、海中を自由に移動することができる。多層構造の貝殻の浮力を調整して、上下に移動する。原始的な生物なので動きは鈍く、子孫であるアンモナイトやイカなどに追いやられて、深海に定着したと考えられている。海底は温度も低く、餌が乏しい厳しい環境だが、そこに追いやられたことがプラスに働いたらしい。温暖な海で全盛を誇っていたアンモナイトが、気候の変動に耐えられずに絶滅したのに比較すると、オウムガイの判断は正しかったといえる。 白亜紀末の大絶滅では、海洋生物も95%消滅している。巨大な隕石がメキシコ湾岸に落下し、莫大な量の粉塵を空中に巻き上げた。地球の成層圏が粉塵に覆われて太陽の光はさえぎられると、海洋で光合成を行っていた植物性プランクトンは激減していく。プランクトンが消えると小魚も消え、それを捕食していた大型魚や魚竜なども滅亡していく。低温と飢えに耐えられる原始的生命が生き延びられた。ほとんどの魚類は絶滅したけれど、わずかに生き残った種が進化を始め、海の空白部を埋めていく。 栄養分の豊富な海面表層は、常に厳しい生存競争が働いている。弱者は捕獲されて食われるしかない。弱いゆえに競争から逃げ出して海底に安住していたオウムガイが、絶滅を生き残ったというのは、生命の不思議を物語っている。オウムガイの基本構造は数億年間変化していないので、ほとんど進化せずに環境の激変を耐え抜いたことになる。数億年の間に、魚類は地上に進出して両性類になり、陸上では恐竜や哺乳類が栄えた。ところが、深海ではオウムガイが進化せずに平穏に暮らしている。地上では起こりえない何かが作用したのかもしれない。
2009.08.14
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植木屋さんで珍しい桜の苗木を手に入れた。緑色の花が咲く御衣黄という品種になる。桜の木は圧倒的にソメイヨシノの人気が高く、どこに行ってもソメイヨシノが植えてある。日本には様々な品種があるのだから、ソメイヨシノばかり植えても退屈だろう。 桜の木は意外と丈夫であり、樹木の勢いが強い。庭の木で一番生育するのが桜だったから、緑の花が咲く御衣黄には期待できる。高さは50センチ程度の苗木だけれど、夏の暑さにもめげずに緑の葉を茂らしている。
2009.08.13
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邪魔な人物を抹殺する「殺し屋」は、世界中の地域に跋扈している。マフィアに雇われて仕事をするもの、反政府組織から暗殺を依頼される者、政府の殺人許可を持つものなど多彩である。殺しを本業とするプロを「殺し屋」と呼ぶ。足がついたり、警察に逮捕されてはプロの仕事に泥を塗ることになる。そこで、殺人を隠蔽するために事故を装う。使われる武器はライフルだけではない。女殺し屋も増えている。これはターゲットをベッドに誘惑しておいて抹殺する。いずれにしても、殺し屋に狙われたら助からない。 メキシコでは麻薬戦争開始以来、1万人以上が殺されている。その多くは、マフィア同士の単純な抗争による殺人という。メキシコの殺し方は残酷なものになる。リンチや拷問は普通であり、殺す前に情報を得るためにあらゆる残酷な手段を使う。こういう凄惨な場面に殺し屋は必要ない。殺し屋が雇われるのは微妙な判断を要求される場合が多く、裏切り者の疑いをかけられた者の処分などである。仲間同士の内紛や抗争を防ぐには、闇で消したほうが賢い。 政府側に情報を提供していたマフィア幹部が暗殺された。その言動に疑いを持った仲間が殺人を依頼したという。雇われたのがアメリカ軍の兵士というので話題になっている。「アルバイトの殺し屋」が生まれている。兵士だから腕のほうは一流であり、ターゲットになった男はあっさりと処刑されている。メキシコ政府が事件を調査して、依頼主と殺し屋が判明した。二人は携帯電話で依頼の話をしていたことから、足がついている。プロとしてはお粗末な結末だが、アルバイトでは仕方がない。 メキシコ麻薬戦争を継続させるか、捜査を打ち切るかの瀬戸際に来ている。メキシコ大統領としては、マフィアを追い込んだ麻薬戦争を放棄したくない。といって、1万人以上の犠牲者が出るとメキシコ国民がうんざりする。毎日大量の殺人事件が起きて騒動が続く。政府対マフィアだけでなく、マフィア同士の抗争で殺し合いが続く。メキシコ政府が撤退を決めれば、和平が到来するけれど、麻薬は自由に国境を越える。もともと、アメリカ政府から依頼されて始まった麻薬戦争がメキシコの安定と治安を崩壊させている。麻薬の流通を自由にして儲かる商売に戻すか、それとも国境での麻薬取締りを厳重にして麻薬戦争を続けるかは悩ましい問題になる。コロンビアからアメリカへのコカイン流通ルート上のメキシコ人たちの悩みは続く。
2009.08.13
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韓国で行われたJOMO杯は、オリヴェイラ監督の執念によって4-1で勝つことができた。この試合のオリヴェイラ戦法は、攻勢を仕掛ける韓国側の背後を突くカウンター戦法の典型になる。序盤の韓国側の激しい攻撃が不発に終わると、マルキーニョスのシュートが決まった。DFに当たってコースが変化したので、GKは止められなかった。日本側が最初に点を入れたことで、勝とうという焦りの気持ちが消えたことは大きい。 2トップをマルキーニョスとジュニーニョのブラジル人コンビにしたことが、Jリーグの現実を表している。日本人FWは国際試合で得点できないことを痛いほど実感させられてきた。この試合は、FWが得点すれば強いことを明白にしている。MFは遠藤、中村憲剛、明神、小笠原をそろえて攻守の軸にするアイデアは実戦的だろう。ボール回しと攻守のバランスを考えた配置は勝つための布陣になる。マルキーニョスと小笠原、ジュニーニョと憲剛という鹿島セットと川崎セットを抜擢した。急ごしらえの即席チームを機能させるには、鹿島と川崎セットを使えばよい。これは日本代表への挑戦状になる。 岩政と李をDFに抜擢することで弱点を消している。サイドに内田とジウトンを配置して、カウンターの起点を構築しておく。守りから攻めへの展開は、サイドバックの出来が左右する。このメンバーが日本代表ならば、オーストラリアも怖くない。オランダ・クラスでもまともに戦える。前線にボールが渡ったとき、それを一人でキープできるFWがいれば、カウンターは決まりやすい。まさに、ジュニーニョやマルキーニョスが必要な存在になる。 JOMOカップにオーストラリアと中国が参戦を申し出ているという。確かに二つの国のリーグも人気の起爆剤がほしい。サッカー代表は民族性が強まるので、トラブルが起きやすい。外国人選手の参加も認めたオールスター戦のアジア大会は画期的なアイデアになる。日本代表の試合には、いつもいらいらさせられるけれど、このシステムならば不満が起こらない。アジアの4~8カ国が参加してオールスター戦をやれば、アジアカップなどよりも面白い試合が生まれる。どの国も外国人は戦力になっているから、拡大JOMOカップは期待できるかもしれない。
2009.08.12
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白い清楚な花を咲かせるのは、セイロン・ライティアが一番だろう。日本人好みの姿と形をしている。シンプルで無垢な美しさを持っているから、この花の知名度が高まった。 スリランカはインドの近くにある熱帯の島であり、冬がない。ライティアは熱帯の常緑低木であり、寒さに弱く、日本の冬に耐えられない。そこで鉢植えにして、冬は室内で過ごさせる。冬さえ越えられれば、再びこの清楚な花に出会うことができる。
2009.08.11
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フェラーリF1チームは、バレンシアでのレースにミハエル・シューマッハを復活させることを断念した。二輪での負傷が完治していなかったからという。マッサの代理として、ルカ・パドエルが出場することになる。「シューマッハ復活」の動きは話題を呼んだが、この動きが消滅してみると、来年度に複雑な影響を与える結末になった。 ブラウンGPの失速とマクラーレンの復活も、フェラーリの選択に複雑な影響を与えていく。レッドブルとブラウンの活躍が一時的なものとなれば、有力ドライバーは勝てるチームを希望するから、フェラーリの存在価値が高まる。不遇に沈んでいるアロンソとしては、ルノー脱出を狙ってくるので、移籍市場に混乱が持ち上がるはずである。おそらく、アロンソとロズベルグとクビサが嵐の中心になる。マクラーレンとフェラーリには、指定席が4つしかない。 レッドブルとブラウンが後半戦も強さを維持すると、ドライバーの選択肢はぐっと広がる。フェラーリとマクラーレンは今年度のマシン開発を終了して、来年度型に全力を傾ける。予算の限られているブラウンは迷うだろう。レッドブルは両方のマシンにエネルギーを分散させられる。早めに来年度型の開発をスタートさせたほうが強くなるので、レッドブルとブラウンGPの来年は厳しくなる。むしろ、切り替えの早かったトヨタとルノーにチャンスが生まれてくる。 フェラーリがマッサとの契約を延長するかに疑問が残されている。もちろん、有力ドライバーが移籍市場にいないと交替しようがない。ベッテルはレッドブルとの契約があるので動けない。BMWのクビサは契約から解放されるし、ロズベルグはウィリアムズと契約が切れる。マクラーレンが狙うのはドイツ人のロズベルグなので、フェラーリにはクビサが候補に上る。アロンソはルノーとの契約次第だろう。遅いマシンに苦労させられているアロンソが動き出すことは間違いなく、フェラーリがどういう決断を下すかに注目が集まる。
2009.08.11
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古代バビロニアの都市であるバビロンの遺跡は、多国籍軍基地の地下に埋まっている。イラク戦争の開始時に、アメリカ軍がバビロニア遺跡を占領して、基地を設営した。現在も多国籍軍の支配下にあり、バビロン宮殿がどうなっているかは知ることができない。ユネスコの調査によると、軍事基地の建設によって、バビロン遺跡は大きな損傷を受けたらしい。とはいってもい、ユネスコの調査そのものが自由に行えたわけでもないらしく、遺跡自体が地中に埋もれているので、破壊の実態は不明のままになっている。 バビロンの遺跡に米軍が目をつけた理由はフセイン復元宮殿にあるらしい。周囲は砂漠なので、大型の近代建築群はない。砂漠の砂嵐を避けるには、司令部を設置できる大型建築を確保する必要に迫られていた。そこで目をつけたのがフセイン宮殿だった。フセイン大統領は古代バビロニアを宣伝するために、大規模な復元宮殿を建設したらしい。大統領の権威を示すための復元宮殿を米軍が占領して、司令部として活用した。そのときに周囲に鉄条網を張り、塹壕を掘って防御を固めた。この基地建設工事のときに、バビロンの古代遺跡は大きく破壊されたという。現在は、多国籍軍の基地の下にあり、基地に研究者も出入りできないので、遺跡破壊の実態はわからない。 バビロンの発掘は第二次大戦前にドイツが行っている。英国やフランスと違って、本格的なバビロン科学調査がドイツ隊によって実施された。もっとも、最大の発掘物であるイシュタル門はベルリンに展示されているので、この時代の発掘が盗賊行為に近いのは確かだろう。それ以来、バビロンの科学調査は行われていない。湧き出る地下水が発掘の邪魔をして、古代バビロンの規模や構造は謎のままになっている。でたらめなフセイン宮殿を建設されたときも、遺跡破壊の批判が起きた。米軍はそのことを熟知していたはずなのに、後世に批判されるような行動を取った理由はわからない。 古代都市バビロンは何度も破壊されて地中に埋まっている。最後に目撃されたのは、アレクサンダーの遠征のときだった。このときまでは都市機能が働いていたことは記録に残されている。その後、バビロンは放棄されて、遺跡は砂に埋まったまま数千年が過ぎた。その間に河川の流れが変化して、地下水位が上昇した。少し掘ると地下水が湧き上がるので、この一帯は放置されたままになった。そこにフセイン大統領が目をつけて、新宮殿を建設したため、米軍にマークされてしまった。軍人が文化価値を認めないのはドレスデン爆撃でも証明されている。血で血を洗う戦いの中にいると、文化財の重要性は笑い話になる。しばらくは、バビロン遺跡も多国籍軍基地の地下に埋まったままで過ごすことになりそうである。
2009.08.10
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ミニバラには何百という種類がある。共通しているのは、とても丈夫で育てやすいという特性だろう。野バラを原種にした効果は出ている。鉢に植えるとあまり大きくならないけれど、地面に植えるとぐんぐん成長してくる。 ミニバラの花はすぐ傷んでしまう。美しさを楽しめるのは一瞬にすぎない。それでも、枝を切って地面に刺しておくと、驚くほど根付く。小粒でもバラの棘はかなり痛いので、手入れをやりにくいのがつらい。
2009.08.09
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第二次大戦にさまざまな作戦が行われたが、もっとも愚かな作戦と考えられるのがインパール作戦だろう。この作戦に参加した兵士たちの経験談を聞くと、なかなか信じがたい状況が最前線で生まれていたらしい。そもそも、補給なしの攻略戦法は、近代戦ではありえない。ところが、第15軍は敵から奪った食料や弾薬を頼みにして、補給は無用と考えていた。8万人もの兵士たちが食料の補給なしで長期間戦えば、前線は餓死寸前にまで追い込まれてしまう。ジャングルの中の戦いなので、近くに食料源となるものがないことが致命的になった。 牟田口司令官の無能さを批判する声が強い。しかし、陸軍の統率において上官の命令は絶対になる。そういう人間を15軍の司令官にした中央部の責任のほうがずっと重い。本人は戦後になっても、自分の行った過ちを認めようとしなかったというから、よほどの信念を持ってインパール作戦を進めたらしい。これでは死んだ兵士が浮かばれない。総勢8万人という数は、小都市の人口に匹敵する。食料や弾薬の補給を緻密に計算しておかないと、人数が多い分、弾薬不足や飢餓が早く起こる。2000メートルを越える山脈を乗り越えて、大量の物資を運ぶということが、もともと不可能な話だった。 真珠湾の成功以来、自分に都合のよい状況だけを設定して、相手の反撃を甘く見るといった日本側の作戦が多発する。陸軍が銃剣突撃を捨てることはなかったことも悲劇を大きくした。インパールの英軍基地が戦車と機関銃と迫撃砲によって頑丈に構築されてみると、銃剣突撃では通用しなかった。作戦を立てる参謀たちは、最前線の窮状を見ていなかったのだろうか。水牛や牛に荷物を載せて運搬させるというアイデアは面白いが、英軍の爆撃に驚いて荷物を運んだまま牛が逃走することまでは予想しなかったらしい。 インパールの英軍は陣地を深く構築した。周囲に大量の戦車を配置して、日本側の銃剣突撃を防ぐ戦法を取る。対戦車砲を持たない兵士たちは、戦車から逃げるしかない。たえとえ戦車陣地を突破しても、迫撃砲と機関銃の十字放火を浴びる。小銃しか持っていない日本兵にできることは、塹壕を掘って隠れることだけだった。その塹壕を戦車部隊が踏み潰していく。さらに、1万人の降下兵を日本軍の背後に降ろし、鉄道などの補給路を破壊させた。補給路を寸断されて、物資を前線に送ることが不可能な状況が生まれていた。 雨季の豪雨も日本軍を悩ませた。衛生状況が悪化して、影響失調やマラリアなどが横行する。それを防ぐ手立てを持たない兵士たちは、生き地獄にあえぐしかなかった。やむなく、佐藤師団長は独断で撤退を決断する。しかし、兵士が戻る道には、英軍が待ち構えてゲリラ攻撃する。逃亡する日本兵を狙って爆撃機が爆弾を落とす。多くの兵士は病に倒れ、白骨街道を名づけられた悲惨な光景が出来上がった。これほど過酷なインパールの状況から、兵士たちが帰還できたことは奇跡というしかない。
2009.08.09
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世界不況の影響で、アルゼンチンのサッカークラブが経営危機に追い込まれている。多くのクラブが負債の重圧に苦しみ、選手への給料が支払えない状況にある。そのため、アルゼンチン・リーグの開幕は延期された。実質的に経営破たんしているクラブが多数存在するためだろう。アルゼンチンは途上国なので、国民所得が低い。入場料やスポンサー料も、先進国のように高額には設定できない。TV放映権料も総額60億円程度であり、1000億円を超えるイングランド・プレミアなどとは比較にならない。その中で、サッカー選手だけは優遇されてきた。 アルゼンチンのサッカークラブは、選手への高額な給料を支払うために、埋め合わせの資金を必要としている。その資金源は欧州への移籍にある。才能のある選手を欧州のクラブに売り渡し、そのときに入手できる高額移籍金がクラブ経営を救ってきた。多額の移籍金を受け取るためには、優れた選手を育成するしかなく、欧州クラブ側は格安で優れた選手を獲得できる。これが移籍ビジネスの実態になる。ところが、世界不況は欧州クラブも直撃している。弱小クラブは移籍金が用意できなくなっている。 アルゼンチンのクラブが立ち往生したのは仕方がない。国内だけで運営資金を確保することは難しく、入場料やスポンサー料は先進国よりも一桁少ない額だろう。逆に選手の給料だけは先進国並というのでは、いずれクラブ運営は行き詰る。頼みの綱の欧州移籍金が入手できなくなると、資金難のサッカークラブは財政破綻するしかない。現実に給料を支払えないクラブが出ている。これを見ると、アルゼンチンのサッカービジネスは終わったことが実感できる。 一般国民に比較して破格の給料を支払うことは、数多くの少年たちに夢を与え、プロサッカーを目指す選手層を育ててきた。高額の報酬がプロを目指す動機になっている。アルゼンチンのサッカークラブ破綻はその流れを断ち切るだろう。世界のサッカー界では、ブラジル人に比較してアルゼンチン選手の数は限られている。アフリカ諸国が優れた人材を輩出するようになってみると、アルゼンチンがサッカー王国を続けていくことは難しくなる。この危機は、一時的な現象ではなさそうである。
2009.08.08
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多くの植物は梅雨の湿気や真夏の暑さに弱く、花を咲かせることを休止して、秋になるまで待たせる。インパチェンスは日本の気候に適応しているらしく、6月くらいから花を咲かせ続けている。 アフリカの高原地帯という出自ゆえなのか、それとも元来タフな植物なのだろうか。夏の花壇に植えて花を咲かせるにはもってこいの一族だろう。白だけでなく、さまざまな色彩もそろっている。唯一、寒さに弱くて日本の冬を越せないことが弱点になる。種も丈夫そうなので、来年も植えてみよう。
2009.08.07
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BMWチームの未来に暗雲が垂れ込めている。F1チームの売却交渉が失敗したからになる。ピーター・ザウバーはF1チームを買い取る交渉をBMW本社と行ったが、BMWは「1ユーロ」で売ることを拒否したらしい。ホンダF1チームは「1ポンド」ですべての施設を売却したと言われている。工場や生産設備などを含む資産を合計1ポンドで売り払ったらしい。F1チームの運営には多額の経費がかかるので、低価格で売り払うことにより、F1チームが存続できることを狙ったアイデアだろう。チームを買い取ったロス・ブラウンは何とか持ちこたえている。 BMWの場合は、チーム解散を前提にしている。そのためにコンコルド協定に署名しなかった。署名すれば、3年間の出場義務が生じてしまう。BMWチームには年間200億円以上の運営経費が必要になり、それをBMW本社が負担してきた。不況の時代なので、スポンサーだけでは必要経費をまかなうことができない。ところが、BMW本社が莫大な赤字経営を迫られている。F1チームに投資した資金は500億円近くになっているので、それなりの金額を要求しているらしい。 F1チームを解散してしまえば、工場や生産設備や開発スタッフは、BMWの本来の部門に移ることになる。スポーツカー開発や少量生産などは得意分野だろう。100円程度ですべての施設を売り払うよりも、BMWの開発拠点として活用したほうが有用になる。新たに参戦するF1チームが工場と従業員を買い取ることは難しい。年間60億円程度の予算では、BMWチームを運営することはできない。これはピーター・ザウバーも同じことであり、とてつもなく金のかかる組織になったF1チームを買い取ることができるのは、アラブの石油資本くらいしかない。 ホンダは損を承知で1ポンド売却に踏み切ったけれど、BMWはしっかりと計算している。スポーツカーや低燃費車を開発するには、F1エンジニア集団が役に立つ。世界不況で大型車の売り上げは下がり続けるだろう。BMWは大型車に代わる低燃費車を開発する必要に迫られている。ホンダは100名近いF1スタッフを低燃費部門に投入している。BMWがF1技術者を内部に抱え込むことを考えるのは当然だろう。いまのところ、ザウバーに格安で売却することは難しい話になっている。
2009.08.07
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銀河群段の復活を目指す大補強作戦は、カカとクリスチャーノ・ロナウドの破格の移籍金に端を発して、シャビ・アロンソの獲得で締めくくることになった。このメンバーだけで最強の前線が完成してしまう。攻撃力に関しては、文句のつけようがない。組織プレイを完成するには時間がかかるとしても、メンバーの能力と実績からいうと、史上最強のマドリードが誕生する。強化しなかったバルセロナとは対照的な関係に見える。 世界不況の影で、サッカークラブは厳しい経営を迫られている。トップクラブの収入は、年間300億円前後になる。その額に匹敵する移籍金をマドリードがどうやって探し当てたのか不思議な気がする。すべてを借り入れ金でまかなうと、相当な額の借金がクラブに残る。それを覚悟してまでも、大補強に走った理由が話題になる。世界最強を誇るイングランドプレミアリーグのクラブも、経営の中身は苦しい。マンチェスターUがCロナウドの移籍金120億円を金庫にしまった理由は、借金の重さに苦しんでいるからだろう。アーセナルも苦し紛れにアデバヨルとトゥーレをマンチェスターCに売り払ってしまった。 カカが狙われた理由も、ACミランの経営が苦しく、深刻な資金不足を解消するには大金でカカを手放すしかなかったためだろう。手に入れた資金を強化に使うのではなく、借金の利払いに当てるのが実情になる。年間収入300億円程度のクラブに100億円近い移籍金が入ると、自転車操業から脱出することができる。銀行が新たな融資をすることは難しい時代なので、移籍金を手に入れて過去の借金を消すしかない。 レアルマドリードの悩みは、過剰な戦力を抱えたことによる内部崩壊だろう。レギュラーを外されて、ベンチに並ぶ選手は不満を持つ。もともと実力のある選手がそろっているから、誰を出場させるかで、もめることは避けられない。補強で戦力外になった選手たちを放出をしていないことも不気味でもある。カカやCロナウドが来ると、これに対抗することは難しい。マドリードに残ってベンチを暖めるか、それとも別のクラブでレギュラーを狙うかは、なんとも言えない。マドリードでは、生き残りをかけた厳しい選抜競争が始まる。
2009.08.06
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モミジは紅葉と書かれるので、赤くなる葉をすべて含む用語になる。紅葉の典型的な姿は楓と呼ばれる樹木であり、カエデは蛙のような手をしているのでこう呼ばれる。本来は「楓の紅葉」と表現すべきなのだろうが、誰もが慣用でモミジと呼んでいる。 真夏なのに、古寺で紅葉を見つけた。植木屋さんでも、夏に紫色の葉を持つ野村という種の楓を売っている。秋になって、楓の緑葉が赤く変容するというシステムが、すべての楓に当てはまるわけではないらしい。すでに真夏の段階で、黄色や赤や黄緑の葉が並んでいる。季節はずれでも、光を通した楓の葉の多彩さに心がひかれてしまう。
2009.08.05
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ルノーのフラビオ・ブリアトーレ代表と大喧嘩したピケ・ジュニアが、ルノーチームを解雇されることが決まった。いまだにゼロポイントを続けるピケ・ジュニアに、チーム首脳も愛想が尽きたらしい。ピケ・ジュニアに才能がないのか、ルノーのマシンに問題があるかの論争は続くことになる。ブリアトーレを死刑執行人と呼べば、組織で抹殺されることは避けられない。友好的な関係がルノー解雇で壊れたわけでなく、二人はもともと仲が悪かったらしい。父親がチャンピオンという看板は、現在のレース環境では通用しなかったことになる。 同じように行き先を失うのが、BMWのクビサになる。今年のクビサはまったく低迷している。遅いマシンであっても、それを駆使してポイントを稼がないと、この世界では生き残れない。昨年度の大活躍で高まったクビサの評価も、谷底まで落下してしまった。遅いマシンを使うと成績が低迷するようでは、F1ドライバーとしての才能を認知されない。BMW撤退でワークスの指定席はわずか8つになった。レギュラーシートが確定しているのは、ハミルトンとライコネンとアロンソ程度だろう。つまり、終盤にかけて激しい指定席争いが始まる。 ワークスドライバーへの昇進が可能なのは、ウィリアムズのロズベルグ、レッドブルのベッテル、ブラウンGPのバトンの3人になる。もちろん、ワークスと契約できても、優れたF1マシンが手に入るわけではないが、フェラーリやマクラーレンには大きなチャンスがあるから、移籍希望者は多い。戦闘力を発揮したレッドブルとブラウンGPと契約を続けるのか、それともワークスに移籍するかの選択は悩ましい。うっかりすると、ピケジュニアの二の舞になってしまう。歴史に名前を刻むには、運と実力の両方がないと話にならないのがつらいなあ。
2009.08.05
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ビル・クリントン元大統領が、平壌に到着したという報道には驚かされる。米朝関係はすでに亀裂が入り、とうてい修復は不可能と考えられていたからになる。ビル・クリントン元大統領はヒラリー・クリントン国務長官の夫であるから、事前の打ち合わせの後に、平壌に向かったことは間違いない。北朝鮮の外交は機能を停止している。まったく、どこの国とも有効な外交交渉を行っていない。北朝鮮政府が核兵器の増産に乗り出していることは間違いなく、南北国境地帯は軍事的に緊迫している。いつ、朝鮮戦争が開始されても不思議ではない背景がある。 金総書記の健康不安説が、北朝鮮政権内部の権力闘争を促したことは確かだろう。全権を握ってきた独裁者が病に倒れた場合、即座に後継者を指名しないと混乱が始まる。新たな権力者が誕生すると、邪魔者は消される。消されてはたまらないので、権力奪取の闘いを始める、金総書記の後継者に誰がなるかは不透明だが、後継者をめぐっての権力争いが起きることは避けられないだろう。政府と軍部を統率できる人物が生まれるかには疑問が残る。ほとんど政治に関わっていない三男金正雲が一番の有力者であるとうわさされているが、実現させるには反対派を一掃する必要があるだろう。 朝鮮半島の火薬庫に火がつくのか、それとも和平の動きが始まるかは、予断できない。ビル・クリントンの目的は逮捕された女性記者の解放にあるという。しかし、その程度の外交交渉に元大統領を引っ張り込む必要はない。オバマ政権には、北朝鮮と対決していくのか、それとも和平を試みるかの判断ができない。北に新政権が誕生するまで、外交を凍結するわけにも行かない。柔軟な外交姿勢を見せるか、それとも強行外交を続けるかは、次世代の代表と話し合わないと把握できない。そこで、元大統領の出番になったと思われる。 北朝鮮の政策を放置すると、第二次朝鮮戦争は避けられなくなる。東アジアで戦争が勃発すると、貿易や海外投資などは停止される。数十年間にわたって、戦争に備えてきた北の軍事力を見くびることはできない。イラクやアフガニスタンですら手を焼いている米軍が、北朝鮮に勝てるかには疑問が残る。たとえ、アメリカが勝利しても、朝鮮半島が灰燼に帰しては意味がない。世界有数の東アジア工業地帯が破壊されて終わる。つまり、オバマ政権の解決策は実質的に外交交渉しかなく、次世代の政権誕生を待つしかない。核問題が解決するには、おそらく数年間の時間がかかるだろう。
2009.08.04
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楓の葉は、四季の移り変わりで多彩に変容していく。夏の季節には、緑の葉が繁茂する種が多い。紅葉ばかりを愛される楓の夏は、青々としてすがすがしい。 楓が大木に生長すると、その木陰は涼しくて、居心地がよい。美味しい果物の実らない楓がこれほどまでに大切にされるのは、四季折々の行事の背景として、ふさわしい季節の風情を持つからかもしれない。
2009.08.03
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コンコルド協定が締結された。期限は2012年までの3年間にわたって、FIAとFOMとF1チームを拘束する協定になる。これで独立騒動は事実上休戦を迎える。サインしなかったのはBMWだけであり、全12チームが正式エントリーを済ませたことになる。BMWの撤退が決まってみると、ワークス側はフェラーリ、マクラーレン、トヨタ、ルノーの4チームに減少していて、とてもFIAに対抗できる戦力ではなくなっていることが理解できる。独立運動を継続するエネルギーすら残っていない。 FIAは最大の資金源であるF1を失わずに済んだことで満足するしかない。世界不況も重なって、サーキットの観客動員数は大幅に減少し、レースの主催者団体も赤字運営を迫られる。これまでのようにFOMが大金を吸い上げるわけにはいかないだろう。コンコルド協定締結の条件として、F1チームへの配分も増額する条項が盛り込まれているはずであり、FOMが大儲けするという時代ではなくなった。BMWチームだけではなく、フランス、カナダ・モントリオール、富士などがF1撤退を余儀なくされている。同じような運命になるチームやサーキットが出てきても不思議ではない。 対立が続いている中で、コンコルド協定が成立したのは、バーニー・エクレストンの功績だろう。すべては金を中心に動くという哲学が和平を達成できた要因になる。しかし、わずか3年間の協定であり、それから先は再び騒動が待っているはずである。すでに英国GP、ドイツGPなどが経済的苦境にあり、そこを突いてロシア、インド、韓国などがF1進出を狙っている。撤退を余儀なくされる国がある一方で、大金を投じてサーキットを建設する国が出てくる。先進国には、そういう底知れぬエネルギーが残っていない。新興国がF1参戦メンバーに名前を連ねる野心を持つと、脱落国が出てくることは避けられない。 イタリア・モンツァ、スペイン・バルセロナとバレンシア、ベルギー・スパ、ハンガロリンク、モナコが欧州地域として確実に残るだろう。アジアはバーレーン、アブダビ、シンガポール、マレーシアが残り、新たに韓国とインドとロシアが加わる。オーストラリアとブラジルと鈴鹿は今後も契約が続くことになっている。英国、ドイツ、トルコなどは資金不足で脱落する危険があり、メキシコやアルゼンチンなどが空席を狙っている。要するに、政府や自治体が気前よくF1開催権料を支払えるかの問題なので、どうしても先行きは不透明になってしまう。
2009.08.03
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ASEAN諸国に、いまだ民主主義は定着していない。多くの国で国会議員の選挙が行われても、権力を握った政治家は独裁政治を行う。やがて反政府運動が起きて、やむなく政権は交代する。しかし、新たな権力者が政権の座に就くと独裁者に変身してしまう。東南アジア諸国が民主的な権力機構を持つというのは幻想に過ぎないだろう。 マレーシアは民族構成が複雑で民族間の対立が根底にある。それゆえに政治はマレー人、経済は華人という政経分離政策が行われてきた。しかし、貧しい暮らしを続けるマレー人たちは豊かな華人をうらやみ、政府に圧力をかける。マレー人政治家はマレー人のためのマレーシアを追及せざるを得ない。華人たちは経済の実権を握り続けることにこだわる。マレー人を優遇することは、華人とインド人を不利な立場に追い込む。マレー語を標準語に指定すると、マレー語を話せない人々はあらゆる面で不利な立場に追い込まれていく。単純にはいかない。 住居地区や宗教も異なる民族が融合するのは難しい。6割のマレー人、3割の華人、1割のインド人という構成は、民族対立が表面化すると抜きさしがたいものになってしまう。そこで民族融和が掲げられ、与党はマレー人勢力と華人勢力とインド系勢力の同盟を形成してきた。マレー人を優遇しつつ、華人やインド人の不満を和らげ、マレーシア経済を発展させることは困難を極める。21世紀になっても、やはり貧しいマレー人層が残されている。 長期政権が揺らぎ始めると、治安維持法をどうするかが課題になってきた。令状なしで無期限に拘束できる治安維持法は権力側に都合がよく、野党弾圧の口実になる。警察はテロリスト対策に治安維持法は有効だとして手放さない。政権奪取の動きを開始した野党側が、治安維持法の廃絶に蜂起したのも当然だろう。植民地時代の法律をつかって、野党勢力を弾圧するのは野蛮だが、野党側が政権の座に就けばころりと立場が変わる。治安維持法はテロリストだけでなく、旧勢力の追い落としの道具に変わるだろう。独裁政治を続けるための治安維持法を廃絶せねば、やはり危険だけが残ってしまう。
2009.08.02
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ムクゲは温帯に咲くハイビスカスの仲間になる。無窮花は短期間で散ってしまうけれど、次々に蕾が開花するので、永遠に咲き続けるような感じを受ける花という意味だろう。 寺の境内に咲いていたムクゲは紫だった。淡くて、しっとりとした色彩は、うす曇りの重い空気を解き放ってくれる。紫の無窮花がほしくなっても、手に入れることは難しいだろうな。
2009.08.02
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ロシア経済は厳しい段階を迎えている。石油価格などが不安定になったことで、ロシアは莫大な外貨収入を失った。ルーブルの下落で資産価値が下がると、海外資本の逃避が起きた。国内資金の限られるロシアは海外投資が頼みなのに、資金が引き上げられて、株式市場も暴落している。これが一時的な現象なのか、ロシアの長期低迷につながるかは専門家も読めない。ロシア内部に不安定用度が多すぎるからになる。 NATOとの対立激化で、ロシア軍事部門の強化も避けられない。独自の核戦力と大国ロシアの復活を願うプーチン首相の政策は民族主義的傾向を強めている。その典型が、モスクワのチェルキゾフスキー市場の閉鎖になる。モスクワ随一の卸市場であり、日用品を扱う10万人もの卸売り市場を閉鎖するという強硬手段は、中国などの関係国をあわてさせている。商品の多くは中国などからの格安輸入品であり、行商人によってモスクワに運ばれてくる。当然ながら、密輸品も横行している。さらに不法入国者が多数まぎれている。一攫千金の夢を果たすべく、アジア各地から商人が国境を越えてくる。商人の大部分は外国人であり、これを無法地帯をロシア当局が判断したことになる。 取扱高が数千億円に膨れ上がったチェルキゾフスキー市場の実態は、闇に埋もれている。ソ連崩壊後の国有地に無断で建設された闇市場が拡大して、広大な卸売市場が形成されたからになる。管理するモスクワ市は実態を把握しておらず、市の関係者が賄賂をもらって密貿易の横行を黙認していたという。プーチン首相は市場の実態解明を強く求めていたが、膨大な利益を生み出す闇取引に手を出す官憲はなかった。そこで、不公正取引を立つためにロシア政府は市場閉鎖に踏み切ったのである。閉鎖当時、中国などから持ち込まれた商品が2000億円分も山積みされていたという。 不況でロシア国民の不満は高まっている。目をそらせる生贄としては、これほどふさわしい物件はない。不法入国した外国人商人が密輸した格安商品を売りさばき、ロシアの零細工場を圧迫している。麻薬取引なども横行しているから、取締りの対象としては最適な存在だろう。不法滞在者は逮捕されたが、すべて外国人なので、ロシア国民はむしろ喝采するだろう。10万人もの商人が職場を失い、路頭に迷うと訴えても、ロシア当局の決意は動かず、徹底した取締りを始めるつもりらしい。露店の集合したチェルキゾフスキー市場をプーチン首相は本当に消滅させるつもりなのだろうか。
2009.08.01
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