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チェルシー監督だったルイス・スコラーリが解任された事情は、さほど明確ではなかった。選手と口論する姿が目撃されたことなどから、ドログバやバラックなどの有力選手との衝突が噂されていた。モウリーニョ解任以来、チェルシーの監督交代劇は続いている。モスクワのCL決勝で敗れたグラントも解任されて、実績を重視する立場からブラジル人スコラーリに白羽の矢が止まった。ポルトガル代表監督からの横滑りであり、元ブラジル代表監督という看板を背負っての登場に期待が集まった。 しかし、プレミアサッカーの雄であるチェルシーが、ブラジル人監督の方針を素直に受け入れるかには疑問が残されていた。サッカースタイルがイングランドとブラジルでは違いすぎる。そもそも、ブラジル人選手の少ないチェルシーで、ブラジルサッカーができるかという疑問が強くあった。鉄の規律と集団戦法に重きを置くチェルシーと個人技を磨くブラジル式サッカーでは、かなりの距離がある。練習方法や作戦や重点項目も異なってくる。そこを調和させないと何も動かないのが組織だろう。 監督の人選は難しい。大物選手の多いチェルシーでは、元ブラジル代表監督といえども、新参者に過ぎない。チーム事情に通じた人物を配置しないと軋轢が生まれることは明らかだった。チェルシーの選手たちは、自分のサッカーにプライドを持っている。ブラジル人もサッカー理念にこだわる。そして、それが正面から衝突していく。練習グラウンドで、選手が監督命令を聞かないという話は珍しいだろう。よほど間抜けな監督でない限り、監督命令が無視されることはない。 ドログバやバラックが従わない姿に、絶対権力を持っていると錯覚していたスコラーリは衝撃を受けただろう。バラッククラスになると、監督に説得力がないと話さえも聞いてもらえない。長年の経験で、バラックは何が正しいのか、何が優れているかを体に叩き込んでいる。単なる権威や過去の実績では、選手たちは動いてくれない。意志の疎通ができなかったのは、言葉の問題もあるかもしれないが、命令を無視している選手は先発を外すしかない。そうなると対立が鮮明になって、練習場で口論が始まり、チームは瓦解するしかない。 スコラーリの失敗は、権威主義者に多い錯覚だろう。自分の理論や方法論が絶対であり、それを実施することに価値を見出そうとすると、ベテラン選手と対立が起きやすい。チェルシーのつわものを権威で押さえつけることはできない。サッカーの戦術や選手の起用法になると、どのやり方が正しいかは女神でさえ判断できない。選手の信頼を獲得できなければ、ピッチの上で行われる試合に監督の作戦や戦術は伝わらない。スコラーリはやるべきことの順番と方法論を知らなかったというしかない。権威主義者の陥りやすい罠ではあるけれど。
2009.06.30
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ランタナは中南米原産の七変化と呼ばれる鮮やかな花をいう。熱帯出身なので暑さに強く、夏にたくましく成長する。日本原産の花は寒さに強くて冬越しできるのに、暑くなるとへばってくる。あらゆる植物は気候に適応していることを実感させられる。 ランタナの夏の鮮やかさは卓越している。濃い赤や黄色の原色が際立っていて、記憶に刻み込まれる。ランタナ独特の花の姿は、やはり夏の風物詩になるかなあ。
2009.06.29
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ヨハネスブルクのコンフェデ決勝戦がブラジルの勝利で終わった。ブラジルの底力には言葉もない。スペインが惨敗した姿をブラジルが繰り返すことはなかった。2点差を跳ね返して、アメリカに勝利するには強烈な圧力が必要になる。日本はドイツ大会でブラジルに粉砕されたが、同じことが起きてしまった。パワフルなアメリカでも、ブラジルを仕留める事はできなかった。それを実現させた運動能力は計り知れない。 ヨハネスブルクで混乱もなく、コンフェデ大会が終了したことは、南アフリカの現状を考えると予想外の成功だろう。「世界最悪の犯罪都市」と呼ばれるヨハネスブルクで、本当に国際大会が行えるのかという疑問に明快な答えが出た。後は、ワールドカップに向けて準備を続けるしかないけれど、ワールドカップ以外には難問が山積している。解決策も持っていない。ワールドカップを起爆剤に経済発展をという言葉は美しいのに、実がないことも歴然としている。 ワールドカップが開催されることになったのは、政治的な理由だろう。アフリカでワールドカップが行える国は少なく、エジプトは国内にイスラム過激派を抱えている。シリアは独裁政治が続いている。ナイジェリアは産油地帯の民族紛争に悩まされている。南アフリカは政治的に唯一安定していて、テロも少なく、国際大会が可能に見えた。国連とFIFAは都市の表面だけしか見ないので、ワールドカップ開催にふさわしいと思っても仕方がないだろう。 ヨハネスブルクでは外国人に厳しい警告が出ている。「一人歩きをしてはいけない。公共交通機関に乗車してはいけない。札束をもって歩いてはいけない」高級ホテルだと警備しているから身の危険は少ないけれど、バスやタクシーから降りた瞬間に危険が迫ってくる。政府は安全地域と安全時間帯を設けて、そこに警備陣を集中するというが、安全地帯以外はむしろ警備が手薄になってしまう。 ヨハネスブルクの犯罪率が高い理由は急激な都市化、世界不況、難民流入などがある。貧しい人々が富を求めてヨハネスブルクに集まる。そこには仕事や収入の当てもないのに、貧しい農村部から多くの人々が集まる。南アは豊かではないのに、他のアフリカ諸国よりも所得が多いので、難民も流入してくる。裏通りでは民族対立やマフィア勢力の拡大が始まる。金さえ出せば、武器も自由に手に入る環境では、犯罪を防ぐことは難しい。警察は多すぎる犯罪に手が回らない。これらの問題の解決に、ワールドカップは役に立たないことが悲しい。
2009.06.29
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FIAのモズレー会長とフェラーリのモンテゼモロ会長の喧嘩が再現している。これがFIAとFOTAの主導権争いに火をつけるのか、影響を与えないかは不透明だろう。和睦の条件に「モズレー辞任」が含まれているかどうかは、文書化されていないので定かではない。辞任するという口約束を守ることが重大事か、些細なことかは人による。FOTAにしてみれば、そんなことよりも重要な議題を解決しなくてはならない。 3年間の契約期間中はF1を続けるしか選択肢はなく、その後、FOTAがどの方向に進むかは、まったく別の問題になってくる。FOTA8チームが最後まで団結を崩さなかったことは、ブリアトーレの政治力による貢献が大きい。フェラーリとトヨタは巨大化しすぎた組織の崩壊を恐れていた。それゆえに、予算制限が白紙に戻れば、F1に残留することにためらいはない。レッドブルは「フェラーリなしのF1」が機能しないことを察知していた。メルセデスとBMWは本社の赤字に悩まされている。FOTAの未来を見据えた計画を練れる人物は、事実上ブリアトーレしかいない。ブリアトーレの目標は、単なる予算制限の削除ではなく、F1の主導権をFIAからFOTAに取り戻すことにあることは間違いない。 FOTAが分裂シリーズを設立すると、FIAは二軍F1を売り出すしかない。F1チームが離脱したのに、本家F1を名乗られるのは具合が悪い。ブリアトーレの秘策は、FIAの主導権とFOMの興業権を奪い取ることにある。FOTAがF1レースの規則などを自主的に決め、F1レースの世界開催を自主的に行い、莫大な利益を手にする構想になる。そんな壮大な話が可能なのだろうか。主導権をFIAから奪うには時間がかかるし、運営権をFOMから奪うにも権力闘争が必要になる。CVCは法外な金を要求するだろうし、FOTAの勢力拡大をモズレーが黙って見逃すわけがない。 つまり、今回の妥協は表面的な解決であり、本質は何も変化していないことになる。モズレー会長が引退しても、FIAが主導権を握り、FOMが利益を独占している状況は続く。条件闘争で解決できる面もあるけれど、F1の本質を変えるには、FIAと手を切り、FOTAが独立するしかない。FIAの権力構造や1000億円の利益をどう分配するかに関与できない限り、FOTAの不満は解決できず、問題は解決しない。いずれ、F1の主導権争いに火がつくことになるだろう。
2009.06.29
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テンドロビウムなどの蘭は、樹上生活をしている。熱帯雨林などの幹や枝の上に着生する。どういう過程で発芽するかという秘密が解けないので、希少植物として扱われていた。生長点の細胞を培養する技術が進歩して発芽が可能になり、花屋さんに蘭が並んでいる。 テンドロビウムを増やすには、株分けをするか、幹の途中に出てくる高芽を育てるしかない。不思議なことに、高芽には根が生えているので、切り取ってバークに植えればよい。(花が咲くまでは2年くらい待たねばならないけれど)
2009.06.28
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サッカー欧州市場では、イブラヒモビッチとエトーの交換トレードが噂されていた。「カカ並みの移籍金」を解消するには、大物トレードがふさわしい。イタリア最強のFWとスペイン最高得点のFWならば、インテルとバルセロナ双方に戦力的な不満は残らない。多額の移籍金が打ち消しあうので、獲得金額も少なくてすむ。双方にプラスの交渉が挫折したのは、高騰する報酬にあることは間違いない。インテルとバルセロナは優勝しているので、報酬全体が増えてくる。年間10億円を超える高額選手を受け入れることは、クラブの財政が大幅赤字になる危険をはらんでいる。 選手との契約が切れると、サッカークラブは移籍金を受け取れない。1・2年後にイブラヒモビッチとエトーを無償で出すのはつらい。イタリアとスペインの大型トレードならば、移籍金が打ち消しあうので、クラブの懐は痛まなくて戦力を確保できる。二人とも最高のストライカーであることは間違いないので、戦力として当てが外れる危険性も少ない。クラブ側がトレードを真剣に話し合ったのは、不満分子を追放できる意味が大きい。移籍を口にする選手を内部に残留させることは、統率の妨げになる。 これほど理想的なトレードがご破算になった理由は解きがたい。来年度の必勝を求められる監督とすれば、イタリアサッカーになじんだイブラヒモビッチとバルセロナ流のサッカーが染み付いているエトーを手放すのは怖い。移籍したFWが新チームに慣れるには、1~2年の猶予が必要になる。環境に慣れずにお蔵入りしてしまったFWも多い。二人の新任監督にとって、そんな危険を冒すわけにはいかない事情もある。トレードが実現すれば、最高の話題になったことも確かだから、惜しいといえば惜しい。 コンフェデレーション杯で名前を挙げたのが、ブラジルのDFマイコンであることは疑いない。鮮やかな攻撃プレイを構築できるDFという認識は、所属しているインテルでも少なかった。マイコンは故障が多く、守備的なイタリア・サッカーでは、独特の能力を発揮できにくい事情にもあった。それでも、「世界最高のサイドバックを売り出すことはない」というのは、インテル首脳陣の共通認識だろう。インテルがマイコンを生かす戦術を取るようになれば、超攻撃的なサッカーが実現できる。というわけで、インテルからの移籍は確実と思われていたイブラヒモビッチとマイコンは、残留することになったとさ。
2009.06.28
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「トルコキキョウ」がアメリカ原産であり、トルコとは無関係という話には驚かされるだろう。明治時代には、トルコという国名がアラビア文化を象徴するイメージがあったので、新しい花の名前にしたという。 トルコキキョウは華麗な花として人気が高い。日本人の好みに合わせて品種を改良しているから、菊と並ぶ勢力をもつに至った。平凡な名前を付けられていたら、話題にもならずに終わった可能性があるので、名称は大事なのである。
2009.06.26
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アメリカンパワーの凄さを日本は身にしみている。「高さと強さ」にまったく対抗できなかった。単に高いだけではなく、動きの速さとエネルギーの強さが日本勢を圧倒した。まさにアメリカン・フットボールのエネルギーを注入させたサスタイルだった。ガツンとあたられると小柄な日本人選手は飛ばされてしまうから、逃げ腰になる。センタリングしても、高さを利用してボールをとられてしまう。サッカー後進国と呼ばれる米国には、アジアと別の戦略論が存在していた。 世界最強のスペインが敗北した理由は語りがたい。フェルナンド・トーレスも、シャビやビジャも出場しているので、戦力面の問題ではない。シュート数「27」という数字は、アメリカに完封されたのではないことを証明している。攻めても、攻めても、高さと強さを持つアメリカのDFラインに止められてしまう。トーレスのようなFWに対応することには慣れているらしい。小柄な選手の多いスペインがアメリカの壁を破るには、個人技を生かした速攻しかない。しかし、スペインにはメッシやカカのような軽業師はいない。 アメリカの弱点は、国際経験の不足だろう。予選でイタリアとブラジルに惨敗しているのを見ても、パワフルサッカーは空回りしやすい。南アメリカでの連戦によって、アメリカの選手たちが国際感覚を養い始めたことは間違いない。コンフェデのような短期決戦に勝つには、守備を固めないと話にならない。そこで、コンパクトな「4-4-2」のシステムを採用して、スペインのパスサッカーを封じることにした。16:9の画面は陣形が見やすいが、これほど4-4-2の陣形がTV画面にくっきりと映ることは珍しい。前後の幅を縮めることで、枠の中に閉じ込める。パスの得意なスペインが横パスを出さざるを得ない状況に追い込んでいく。 攻撃力という面では、アメリカはブラジルやアルゼンチンに見劣りする。アイデアが豊富ではない。しかし、一瞬の集中力はすごい。「決めるときは決める」ことができる。最後まで粘って、ゴールの枠のかなにシュートを打ち込む努力を続ける。これで世界レベルのFWが育ってきたら、欧州勢も苦労するだろう、あれだけの破壊力を持つスペイン勢が封じられてしまうのだから、ピッチの上の高さと強さは想定外のレベルにあることは間違いない。こうなると、予選でコテンパンにやられたブラジルとの決勝を予測することは難しい。
2009.06.26
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新たな選手権の旗揚げが行われると予想されていた中で開催された世界モータースポーツ評議会の場で、取り決めが結ばれたという。会議には、フェラーリのモンテゼモロ会長が出席して、和睦の条件を煮詰めたことは間違いない。詳細は公表されていないが、強硬な姿勢を見せていたモズレー会長が退任し、FIAが打ち出していた予算制限などの案件はすべて廃棄されたらしい。FOTA側の要求を呑むことで、F1に代わる独立シリーズを抑止するという政治的な妥協が行われたことになる。 世界モータースポーツ評議会は、各国の代表で構成されているので、モズレー会長の思惑に動かされない。F1を継続させるには、対立の火種を消すしかない。妥協案は公正な運営を行える人間が会長職に就き、FOTAの意見に耳を傾けるということだろう。今回の騒動の火種は、チーム側の意向を無視したルールの改正にあるので、抑制システムも合意されているはずである。自主的な予算制限案というのがその目玉になる。 この妥協策に力を尽くしたのがエクレストンであることも予想できる。FOTAが独立すると、F1レースからフェラーリとマクラーレンが消えて衰退してしまう。それだけではなく、世界中のTV局やサーキットも動揺する。彼らは多額の契約金を使ってFOMと契約している。F1が二軍レースになったら、観客は集まらないし、視聴率も低下して、誰もFOMと契約しなくなる。そうなると多額の放映権料と開催権料が入らなくなり、FOMは破産する。 FIAは「世界自動車連盟」ということになっている。各国の代表で構成されているが、実態はモズレーの賛助機関に過ぎない。運営資金を出しているのがFOMであり、各国は一切の負担をしていない。モズレーが長年支持されてきたのは、無料で運営できるシステムを構築したからになる。独占的な運営権を得たエクレストンは、FOMを主導して莫大な利益を収めるようになった。その資金の一部をFIAが吸い上げて、世界組織を運営している。FIAとFOMとF1は一体化しているのに、それを踏み外したモズレーが排除されることで最終決着したのも、当然な成り行きだろう。和睦によって、2012年度までF1レースが継続される。
2009.06.25
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この百合の花には、一つの蕾しかつかなかった。それがとてつもなく大きい。昨日、開花すると、まさしく「大輪の百合」と呼ぶにふさわしい姿をしている。これほど大きな花を育てたことがないので、驚いてしまった。下のマリーゴールドを圧倒している。 百合は日本で品種改良が進められている。日本人の育成法は、どこまでも美しさを追求する姿勢に特色がある。花の姿や色彩の多様性を求めず、正統派のユリを徹底して追求するらしい。科学的栽培技術の進歩も功を奏して、大輪の百合が咲くようになっている。奇抜な変種を求めない育成者の姿勢にも賛同したい。
2009.06.24
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夜は人通りのない道にセブン・イレブンが開店した。24時間営業なので、これは便利と使っているが、予想通り客が少ない。セブンイ・レブンといえども店舗の運営が厳しい時代に入っている。年間800の新店舗が誕生する一方で、600店舗が廃業に追い込まれるという。原因は赤字経営と奴隷労働というから、これはきつい。赤字の要素は不況による売り上げの不振と廃棄食品の山になる。月間30万~40万円の食品が期限切れで廃棄される。すべて店主側の負担になるシステムなので、年間では500万円近い赤字が生まれる。 レジのデータは中央に伝達されるので、無駄な仕入れをしないように指導すればよいのに、むしろ過剰な陳列を強制していたというから、あきれてしまう。食品棚に並べるために余分に仕入れされて、売れ残った食品は廃棄する。損失分は店主側の負担というのでは、まさに踏んだり蹴ったりだろう。本社と店主の立場の強弱が一方的な仕打ちにつながったらしい。一部の店主は、期限寸前の食品を値引き販売することで損失を抑えようとした。これに対して、本部側は強制閉店を脅しに使ったという。 公取が排除命令を出したのは当然だろう。年間売り上げが1億から2億円程度のコンビニが、500万円もの廃棄食品を出していたら儲かるわけがない。値引きを禁止することで、本部の利益の確保とチェーンのイメージ維持を狙ったというが、その影で多くの店舗が犠牲にされてきた。1万円の廃棄食品は、500円の弁当ならば20個、100円のパンならば100個にも相当する。こういうコンビニの実態がまったく知られていなかったのは、閉鎖社会ゆえだろうか。 もうひとつの闇が24時間無休の営業になる。パート社員は交代勤務するからよいけれど、店主は休む暇がない。店舗が黒字ならば左団扇で経営できるが、多くの店が赤字すれすれだとすると、気の休まる暇がない。年中無休が2億円の売り上げにつながっても、夜間の電力や人件費を計算すると儲けは限られている。ロイヤリティで本部が売り上げの一部を吸い取るシステムも過酷だろう。コンビニ本部が大もうけできたのも当然といえる。次々と廃業する店舗が出ても、開店希望者が多いから、コンビニのスクラップビルドが続いていく。苛酷な労働で疲れ果てるのは店長ということになる。コンビニ規制が始まる予感がしてきた。
2009.06.24
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アフリカ象に天敵は少ない。人間とライオンくらいだろう。体重が数トンにもなるアフリカゾウを襲うのは、象牙を狙う人間と飢えたライオンしかない。用心深く、知能の高い象は危険を感じると、一瞬にして危険な野獣になる。闘争心を燃やした象を止めることは難しい。ライオンでさえも踏み潰される。人間などは、牙で空中に放り出される。普段はおとなしい草食動物も、危険を探知すると野獣の本能をむき出しにする。 コンゴの熱帯雨林の中に「象の道」が続いているという。鬱蒼と樹木が茂った密林は、人間に閉ざされた空間になる。そこではアフリカの野性が生きている。象の体重は数トンにもなり、家族などの集団で行動するから、自然と土が固められ、幅数メートルの道ができる。出発点は果物の木であり、到着点も果物の木になる。その道がジャングルに網の目のように張り巡らされている。 象たちは、記憶した道を通ることにこだわるらしい。あるホテルが「象の道」をふさぐように建設されたとき、象はホテルをよけて通過するだろうと予想したのに、象たちはホテルの玄関を通過し、裏口から果物の木に向かったという。象が伝統としきたりにこだわった生き方をしている証拠になる。 「象の道」は他の動物も生活道路に利用している。樹木の密集した密林では、開放された空間などは「象の道」くらいしかない。道の両側には、象が種を撒き散らすので、果物の苗が生えてくる。まさしく、「象の果樹園」が出来上がり、これを生活の糧にしている動物も多い。毎日大量の餌を必要とする象にとって、確実に果物と水が手に入るルートを確保することが家族の生存につながる。 果物の木や地下水の井戸のありかなどは、親から子供に伝達されていく。象は争いを好まず、家族の生命の保護を第一に考える。象は絶滅危惧種に数えられるけれど、どの地域にどれだけの象が生息しているかさえもはっきりしない。象牙のために数多くの象が乱獲されて、草原や密林から消えていった。畑のとうもろこしなどを奪うため、村人は象を敵視して殺し続けてきた。アフリカ各地に保護区が設置されて、やっと安住して暮らせるようになった。それでも、密猟者たちは象の群れを追い続ける。
2009.06.23
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ゼラニウムの原種は、2メートル近い高さがあるという。それを家庭栽培できるように品種改良を続けてきた。ゼラニウムの種類は多様であり、咲いている花の品種をたどることは難しい。ゼラニウムに詳しいサイトを見ていたら、とても似ている花を見つけた。 ピンク色の花の姿は、天竺葵「常盤」と呼ばれる日本改良種に近似している。秋に5センチ程度だった苗は、すでに30センチを超えて拡大を続けている。花も次々と咲かせてくれる。ゼラニウムは予想外にパワフルな一族なのである。
2009.06.22
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イタリアがエジプトに敗北したと聞いたとき、悪い予感がしていた。スペインが上昇気流なのに、イタリアは下降局面に入っている。イタリアサッカーは、ワールドカップ優勝から3年間で、大幅に衰退している。陣形もばらばらで、ブラジル人に翻弄されてしまう。こんなに弱いアズーリにどうしてなったのだろう。個人技の卓越したブラジルと戦うにはチームプレイしかない。攻撃と守備の組織力が機能しないと、体格的に劣るイタリア人に戦う手段がない。 世界一になると、その後の戦略が難しくなる。次の大会も優勝することを強く求められる。世界一のメンバーを使えば、新世代がなかなか育たなくなる。新世代を使うと、とても世界一に届かない。世界一になった圧力が選手を押しつぶそうとする。トニの不振はその典型だろう。少なくとも鉄の守りは消滅している。ワールドカップは1年後なのに、やらねばならないことが多すぎる。リッピ監督が本当にイタリアを復活させることができるだろうか。 ブラジルのドゥンガ監督は、このところ厳しい批判にさらされてきた。情けない内容の試合を続けてきたからになる。すべてがドゥンガの責任だとして、炎のような攻撃を受けている。厳しい日程の続くブラジル代表にとって、体調を維持することは難しい。中2日の選手権ほどつらい大会はないだろう。消耗せずに勝ち続けるには、要領が必須になる。相手がライバルのイタリアとなると、別人のような切れのある動きを見せることに秘密がある。確かに、全力を尽くさなくても勝てる相手に、全力を尽くすことはない。 ブラジルのサッカーは3年前と大きく変化している。カカが組織の中心になり、攻撃はロビーニョとファビアーノが担当する。マイコンのポジションはどこだというくらいに前後左右に大きく動く。個人技だけでなく、それを生かす機動力が新世代ブラジルの特色だろう。カカは6戦連続先発なのに、ぜんぜん平気な顔をしている。南米予選、コンフェデ杯と続けている間に、チームとしての一体感が形成されてくる。これだけ機動力のあるブラジルというのも、相手に脅威を与えるだろう。不完全燃焼に終わったドイツ大会に比較すると、新世代のブラジルは期待できる。
2009.06.22
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ベッテルの速さは突出していた。誰もベッテルの後姿を追いかけることはできず、最終ラップまで走りきってしまう。ブラウンGPとの速さの比較が問題になるが、バトンはまったく対抗できずに6位で終わっている。つまり、立場は逆転している。そのきっかけになったのは、フロントウィングなどの空力パーツの効用ということになっている。いずれにしても、レッドブルが上げ潮に乗ったことは間違いない。ベッテルがドライブするという条件を加味すれば、今後の戦いはレッドブルが圧倒的な優位に立つ。 ベッテルの才能は、トロロッソ時代にすでに認められていた。プラスして、高性能のマシンを手に入れると、まさに「鬼に金棒」になった。序盤戦に先行したバトンと、中盤戦から追い上げるベッテルの勝負は面白い。これにフェラーリとマクラーレンがまったく絡んでこないのも、歴史の変動を感じさせる。ロス・ブラウンとエイドリアン・ニューイという天才的なエンジニアの汗の結晶が歴史の変化を呼び出した。とはいっても、もともとはフェラーリとマクラーレンのエンジニアなので、これだけ近代化されたF1マシン設計の現場においても、人間の才能や知能が結果を大きく左右するというのが泣かせてくれる。 レッドブルの立場は複雑だった。FIAと契約を結んでいたので、契約を優先するのか、それともFIAを裏切るかという難しい選択を迫られていた。ウィリアムズはさっさとFIAと手を握ったのに、レッドブルは用心深くフェラーリとの提携を優先させた。伝統のないレッドブルは、「フェラーリのいないF1レースの未来」を予感できたのだろう。古強者だったウィリアムズのほうが流れを読み違えている。5ワークスだけでなく、レッドブルとブラウンGPがFOTAに残留したことで、FIAは面目を失っている。低予算のプライベートチームを味方にできないようでは、予算制限のアイデアも企画倒れに終わってしまう。 ベッテルがレッドブルと契約したとき、いずれフェラーリに移籍するか、それともBMWに復帰するかと騒がれた。レッドブルではチャンピオンになれないという思い込みが世論に形成されていた。それを覆したのが、ニューイの設計力であり、チームの組織力になる。トラブルの出ないマシンというのは、熟成されたパールを使うので、革新的な設計ができない。斬新な設計は数多くのトラブルを引き起こしやすい。高性能で安定感があるマシンを開発製造することは、ワークスにおいても困難な目標なのに、レッドブルが成し遂げたということに価値があるだろう。歴史の転換点が近いのかもしれない。
2009.06.21
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南アフリカ原産のインパチェンスは、花屋さんではありふれた種になっている。苗を買う場合はカードを見て花色を決める。最初は小さな苗だったのに、気温が高くなると一気に花を咲かせ始める。これほど絶え間なく咲く花はないだろう。 面白いのは、花を引っ張るとすっと抜ける点にある。痛んだ花はむしろ抜いたほうが、次のつぼみの開花にプラスに働くらしい。とはいっても、受粉して種をつけることが目的の花が、これほど簡単に抜けてしまう秘密の答えは思いつかない。
2009.06.20
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FOTA8チームは、来年度から開催する新レースの準備に入ることになる。2010年5月ころに開幕するとすれば、準備期間は1年程度しかない。この間にプロモーターを決め、世界各地のサーキットと契約し、TV放送網と中継方法を相談しなくてはならない。「新レース」に成功すれば、FOTAは利益を独占できる。そこには、儲けを独占してきたFOMとエクレストンがいない。FOTAの課題は、FOMのように1000億円のビジネスに仕上げることができるかになるだろう。 「旧F1レース」は厳しい立場に立たされることになる。ウィリアムズとFインディアのブランド力は、フェラーリやマクラーレンに露骨に見劣りする。これに無名の新チームが加わっても、サーキットやTV局側は不安に感じてしまう。高額な指定席が売れ残ったり、TV視聴率が激減すると契約を維持することは難しくなる。スポンサーだって、宣伝効果が減るとなればさっさと逃げ出す。天下の形勢を判断するために、有力スポンサーなどは高みの見物に出るので、FOMとFOTMの双方が利益を確保することは難しい。 新レースの開催候補としては、エクレストンに切り捨てられたサーキットが並ぶだろう。英国シルバーストーン(設備が古いとエクレストンに開催権を奪われた)、フランス・マニクール(資金難でF1開催を諦めた)、カナダ・モントリオール(高額な契約金を払えなくなって日程から削除された)、イタリアのイモラ(サンマリノGPが開催されていた名門エンツォ・フェラーリ・サーキット!)、米国インディアナポリス(契約金を値切ろうとしてFOMに干されてしまった)、高額契約金を支払うために隔年開催でやりくりするドイツ(ニュルブルクリンクとホッケンハイム)と日本(鈴鹿と富士)などが候補になってくる。 モナコはフェラーリと運命を共にすると宣言しているので、新レースの開催を優先するだろう。スペインやポルトガルに建設された新サーキットも、フェラーリ側に鞍替えするはずである。F1から排除されたサーキットを並べるだけで、10近くのコースを計算できてしまう。いかにFOMが利益優先の無慈悲な行動をとっていたかが理解できる(20億円以上の契約金を支払わないとGP開催権を他に奪われてしまうという悲劇がずっと続いていた)おかげで、新レースは開催地に困らない。つまり、プロモーターがしっかりしていれば、「新F1レース」を無事に開幕することができる。野心家のフラビオ・ブリアトーレ(ルノー代表)が中心になって、チーム側が儲かる「新F1レース」を目指すことになる。
2009.06.20
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FOTAは来年度から、新たな世界選手権を創設することを表明した。数ヶ月間にわたって、FIAと予算削減問題について交渉を行ってきたのに、話し合いが決裂したことを受けて、独立を表明した。フェラーリ、マクラーレン、トヨタ、ルノー、BMW、ブラウンGP、レッドブル、トロ・ロッソの8チームが結束して、新シリーズを立ち上げることを選択している。F1に残留するのは、ウィリアムズとフォース・インディアの2チームだけというのが意外に思える。比率からいうと8対2なので、F1分裂というよりも、FOTA独立という言葉がふさわしい。 最終段階で妥協案がまとまらなかったことは、FIAの誤算だろう。いずれFOTAは全面降伏すると読んで、強気の姿勢を崩さなかった。10以上の新規参入を希望するチームがあったことも、モズレー会長の意志を固くさせたらしい。なんとしても、予算制限制度を断行するという方針を最後まで貫いたことになる。たとえ8チームが離脱しても、ウィリアムズとフォースインディに加えて、新たな8チームを加えれば問題ないと考えたことは愚かにしか思えない。もちろん、フェラーリの消滅したF1レースが興行的に成立するかは、開幕する3月にならないとはっきりしない。 フェラーリは予算制限案が撤廃されない限り、F1から撤退すると公言していた。フェラーリの行動を支えたのが資金力のあるトヨタであり、会議の中心になったのがルノー代表のフラビオ・ブリアトーレであることも間違いない。ゴーン社長が全面的な支援を行うというのが心強い。財政的に赤字なのはブラウンGPだけなので、おそらく資金的な問題は起きないだろう。スポンサーも当然ながらFOTA側を支持しているので、来年度に危機を迎えるのは「旧F1グループ」になってしまう。 FOTA独立の動きをつぶしにかかるのは、F1を支配してきたバーニー・エクレストンになるのは間違いない。すでにフェラーリに対する訴訟も準備しているというから、手回しがよい。FOMの売り上げは1000億円以上もあり、TV放映権料とF1開催権料が中心になっている。フェラーリやマクラーレンがコースから消えると、どれだけのTV局が再契約してくれるかわからなくなる。サーキット側に対して、これまでのように契約金を支払うことを求めるのは難しくなる。いずれにしても、F1主催団体のFOMは存亡の危機に立たされてしまう。今年のトルコGPのように、サーキットに観客が3万人程度しか集まらなかったら、主催者団体側にパニックが起きる。未来に果てしない泥沼が待ち構えていることは間違いなく、それに浸かってしまうのはFOM側だろうか、それともFOTA側だろうか。
2009.06.19
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桜や桃の花に慣れていても、カランコエのピンクの鮮やかさには驚かされる。まさしく原色という言葉にふさわしい。カランコエはマダガスカル原産の多肉植物で、寒さに弱く、屋外では日本の冬を越せない。それでも愛好する人がいるのは鮮烈な色彩ゆえだろう。 短日植物であり、冬に咲き始めて6月頃に終わる。すでに、色彩は鮮やかさを失いつつあり、花期を終わろうとしている。熱帯系の種は冬に室内で保存することになるけれど、寒すぎて枯れたり、落葉したりして、無事に春を迎えさすことは難しい。カランコエは?
2009.06.18
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ほとんど攻撃シーンのない90分に耐えることは、試合を戦っている選手にも、観戦している観衆にも、厳しい現実を突きつける。バルセロナのCL制覇を見ていると、ポゼッション・サッカーこそ頂点を極めるための戦略に見える。しかし、ポゼッション・サッカーには、厳しいパス練習と豊富な攻撃力が要求される。スタイルだけを真似ても、1対1の競り合いに負けてしまっては、オーストラリアを倒すことはできない。オーストラリアを倒せないと、スペインやアルゼンチンに勝つことなど夢のまた夢になる。 日本らしいサッカーは、短いパスを細かくつなぐスタイルだろう。他のアジア勢は引いて守るスタイルなので、日本のパスサッカーが通用してきた。この流れを変化させたのは、もう負けられない立場に追い詰められたウズベキスタンだった。勝ち点を奪うために点を取る攻撃サッカーを採用すると、岡田ジャパンは苦戦に回らざるを得なくなった。パスを通すどころか、ボールをつなぐことさえもできない。このゲームを見ていたアジアの監督たちは、日本の弱点をかぎつけたことは間違いない。厳しいプレスに弱いこと、ドリブル突破よりも横パスで逃げること、守備陣に高さが足らないこと、得点を取るために決定的な仕事をできるストライカーがいないことなどが露呈した。 アジア勢が受身にまわり、日本がパスを多用して攻撃するという時代は終わったらしい。ウズベキスタンとカタールにゲームを支配されると、岡田ジャパンに対する厳しい意見が目立ってくる。このレベルの相手に苦戦するようでは、「どうやってスペインと戦うのだ」と集中砲火を浴びてしまう。堅守速攻は弱い相手に通用しても、オーストラリアクラスになると、防戦一方に追い詰められる。欧州流DFという壁を味わった選手たちは、その高さを痛感しただろう。突破するには、まさしくスペインのような戦術と技量が求められてくる。 スペイン、イタリア、イングランド、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、クロアチア、ポルトガル、フランス、オランダ、ロシア、カメルーン、ナイジェリア、コートジボアールなどを並べてみると、オーストラリアよりも手ごわい。このままでは、南アフリカで3連敗が待っている。さまざまなトレーニングを重ねてきたのに、一番大切な強靭な体と強い精神力を鍛えることを忘れてしまった。頼みの松井の足がつり、プレスに転がされてしまう選手を見ていると、ワールドカップへの道は遠いことを痛感させられる。
2009.06.18
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日本人がイタリアからスイスに運び込もうとしていた米国債の総額が「13兆円!」というとてつもない金額だったので、世界中の話題になっている。香港などで偽造される精巧な偽造品と違い、いかにもインチキ風の雑な印刷だったことがイタリア当局を笑わせている。いったい、何のために13兆円もの米国債が必要だったかは謎だろう。運び屋は目的や持ち主を何も知らされない。 世界不況の真っ只中であり、各国金融機関は貸し渋りを続けている。その中で、信用力を高めたのが日本の金融機関になる。それが日本人ビジネスマンの信用力を高め、逆に日本人詐欺師や運び屋を生み出している。日本人が運び屋に指名されるのは、世界中の税関検査が緩いからになる。アフリカ人や南米諸国のビジネスマンだと徹底した検査をやられるのに、どこも日本人には甘い。 日本人は金持ちだし、麻薬を運んだりしないという観念を逆手に取った商売が生まれてきている。中東などでは、日本人はほとんどフリーパス扱いになるので、運び屋としてはぴったりな存在になる。小遣い稼ぎのために、ドルや麻薬の運び屋をやる日本人までが増えている。麻薬はもちろん、多額の外貨を運び出せば違法になるので、運び屋はヤバイ仕事である。どこの国の税関も、日本人ビジネスマンのカバンの中身まで調査したりしないので、キアッソの日本人運び屋はよほどの間抜けか、不審な行動をとったのだろう。 この証券が偽物だったので、イタリア当局は日本人を釈放したたという。本物だったならば、証券の密輸は違法行為なので、莫大な罰金を課せられる。偽証券を使えば、詐欺罪で逮捕される。イタリアの法律では、偽証券を保有したり、運搬しただけでは罰せられない。結局、スイスに運ぶ目的が何だったかは不明なままで終わりそうである。ばれるような偽物では金融機関の担保には使えないし、使えもしない偽物を危険を冒して運ぶ目的はいったい何なのだろうか。
2009.06.17
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モミジが日本人に愛されてきたのは、葉の色の七変化だろう。桂は春に赤い葉が芽吹く。その赤が黄色に変身して、やがて黄緑色の葉に染まる。夏になると、濃い緑の葉に変容していくのだが、その色彩は複雑に変容する。 緑の葉と黄緑色と白っぽい葉が層になり、桂独特の風情を醸し出している。秋に赤くなるのがモミジの本領だと考えていたことは、浅はかだった。晩秋の紅葉に至る過程までに、桂は色とりどりの葉の舞を見せてくれる。
2009.06.16
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コンフェデレーションカップ初戦、ストライカーの枯渇に悩むイタリアに「期待できるFW」の誕生を予感させる瞬間が生まれた。イタリア対アメリカの試合で、ジュゼッペ・ロッシは強烈なロングシュートを決め、切れ味のよいボレーシュートで2点目をたたき出した。これほど鮮やかな得点シーンは、イタリア代表の試合では久しぶりだろう。不完全燃焼の続いていたイタリアFW陣に新星がようやく登場した。 守備を重視するイタリアサッカーでは、FWの役割は1点を取ることに集中する。1点が取れれば、イタリアが楽勝できる場合が多いのに、なかなか得点できずに苦しむことが多かった。トニは欧州選手権で無得点という汚名を残してしまった。国際試合特有の緊張感に負けて、ゴールを外し続けるという屈辱を味わった。点が取れないと敗退するしかない。スペインのように、攻守兼備のチームが出てくると、守りだけでは苦しい。といて、トニとジラルディーノは国際決戦に弱い。 そこに飛び出してきたのが、ロッシになる。FWというよりはMFに近い身のこなしが得意技になる。さらに、大胆なシュートを思い切って打てる精神力を持っている。精神的な弱さのために、世界一に到達できないトニやジラルディーノに比較すると、思い切りの良さと大胆さを持つのがロッシだろう。点を取らないと勝てない厳しいワールドカップ本戦を勝ち抜くには最適の素材が見つかった。FWが枯渇していただけに、アメリカ出身のロッシに期待がかかる。 ロッシの弱点は170センチという身長になる。現代サッカーシステムの1トップとして使いにくい。むしろ、2列目のサイドや中央から飛び出す動きが面白い。アメリカ戦の1点目は、中盤でボールを奪い、そのまま駆け上がってロングシュートを打ち込んでいる。2点目はセンタリングを正確にボレーで打ち抜いている。ヘッドでなく、打ち抜くというスタイルがロッシの武器になる。前後左右にすばしっこく動き回って、チャンスにシュートを叩き込むというFWが生まれたことはうれしい。得点力不足のFWが堅い守備陣の足を引っ張るという図式が消える日が来るかもしれない。
2009.06.16
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北朝鮮の政治情勢が緊迫している。対外強硬路線を突き進む政権内部に、分裂の兆しが出ている。中国公安当局が探知した「金正男暗殺事件」は、まさに権力争いの最終局面を示している。後継者争いを制したといわれる三男の金正春を担ぎ出した一派は、ライバル関係になる長男の金正男の暗殺を企てたという。それを事前に探知した中国側が保護に動いたことから、暗殺事件が明るみに出た。正当な後継者以外を抹殺するという政治路線の先に何が生まれるかを中国公安も理解したのだろう。外からは見えることのない権力争いが続く。 海外企業部門を担当する金正男の権力基盤は弱い。軍部や外交部に対する影響力は、ほとんどない。本人も行動の自由を束縛されることを嫌って、マカオに住み続けているという。これでは、後継者争いに参加することは不可能になる。一族には、長男である金正男を後継者に推すグループが存在したことは確かなのだが、すでに逮捕監禁されてしまったという。ほとんど政治的な影響力を持たない長男一派を拘束するという動きは、権力の安定を狙っての行動としか考えられない。 不思議なのは、この事件に金正日総書記がどう関わっているかが不明な点になる。自分の息子を暗殺するという行動を独裁者が許すはずがない。このままでは次男などの生命も危うくなってしまう。一族が互いに不信感を抱いたり、憎しみの感情を持つと、権力構造が崩壊する。中国政府が暗殺事件の制止に動いたという点が重要になる。他の国にまで出向いて要人暗殺を企ているという発想は、中国首脳部を怒らせたことは間違いなく、すでに石油などの輸出を停止するという話も出ている。中国としては、要人暗殺などを企てる危険な新政権の存在を認めるわけにはいかない。中国も何らかの行動をとらざるを得ない。 独裁国家の世代交代は難しい。三代目には、それなりの政治的な力量を求められる。核問題や南北融和やオバマ政権との外交交渉などをやり遂げるには、政治的な判断力と決断力を求められる。ところが、それだけの能力を持つ人物かどうかを判断する材料がない。北朝鮮の権力を握っているのは、100万人の兵力を持つ軍部と国民を監視する秘密警察、そして経済を握る官僚ということになる。その権力構造を受け継ぐ金正春が本当に政府を統率できるかは、いまだ未知数というしかない。
2009.06.16
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ケイトウの花は、普通ビニールのカップに入って200円程度で売っている。単色もあるし、複数の苗を組み合わせたものもある。派手な雰囲気がほかの花とはまったく異なるので、好き嫌いが分かれる花だろう。 偶然訪ねた花屋さんの棚に、花瓶に入ったケイトウが並べてあった。陶器の花瓶入りなので、高価で売れ残ったらしい。つい、白い花瓶欲しさに購入してしまった。売れ残りのケイトウは根がかなり傷んでいて、やむを得ず花壇に植えて養生させていた。やっと、復活してきた。
2009.06.15
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FIAが行った「来年度F1参戦リスト」の公表は、FOTAの反発と怒りを呼んでいる。不可解なのは、無条件申請を行ったグループに「フェラーリとレッドブルグループ」が含まれていることだろう。FIAはウィリアムズ、フォースインディア、フェラーリ、レッドブル、トロ・ロッソの5チームが無条件参戦を申請済みとして扱っている。トヨタ、ルノー、BMW、マクラーレン、ブラウンの5チームに、無条件参戦の申請を行うことを要求している。さもないと、来年度F1レースから除外されてしまう。この段階にいたっても、モズレーは脅しを仕掛けて、FOTA分裂を誘うつもりらしい。 現在も、FIAとFOTAは秘密裏に条件交渉を行っているはずである。ところが、モズレー会長の予算削減への決意は固く、この条項が取り消される可能性は低い。といって、200億円以上の予算を持つフェラーリやトヨタが、即座に100億円や60億円に予算を減額できるわけがない。大量の解雇やリストラが避けられなくなってしまう。FIAの命令だからといって、長年勤務してきたベテランエンジニアを解雇できるわけがない。そこで、ルマン参戦が噂されるようなってくる。現在の組織を維持するには、FOTA自身で新たなレースを行うか、ルマン24時間などに参戦するしかない。 6月が限界点だという認識も正しいだろう。マシン開発には、少なくとも6ヶ月の期間が必要だから、F1に継続参戦するか、それとも別のレースを創設するか、ルマン24時間などに逃避するかの決断を迫られる。フェラーリは強気なので、モズレー会長側が妥協しないと、話し合いは平行線が続くだろう。こうなると合意したとしても、決裂したとしても、マシンを準備する時間が足らなくなる。レース開催やTV中継そのものは、レース現場の経験が必要なので、委託先はそれほど多くはない。 FOTAが独立してレースを開催するとなれば、過去にエクレストンとトラブルを起こしたフランスやカナダやアメリカが手を上げるだろう。F1に手を焼いている富士なども賛同するかもしれない。それには、フェラーリとマクラーレンが一致団結して行動できるかが鍵になる。8チームでもレース開催は可能なので、FOTAが最後まで団結できるかが運命を分けるだろう。前回、フェラーリが突然に脱退して、FIAに降参するしかなかったワークス側が、最後まで方針を貫けるかに疑問が残るのだが。
2009.06.15
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太陽系の成立時に、無数の隕石が合体して、原始地球が誕生している。莫大な量の隕石には、金属や水蒸気などが大量に含まれていて、地球の組成物質の基本になった。落下する隕石が衝突するエネルギーが高熱を発生させて、原始地球は溶けていく。赤いマグマの塊となった地球の中心に、核としてマントルが形成された。灼熱化していた地球がいつから冷却化して、いつ岩盤が構成されたかは、実のところよくわかっていない。 地球誕生から数億年の歳月を経て、海と大陸を持つ惑星が成立したことは間違いない。大陸の岩盤は花崗岩で構成されていることが多い。花崗岩が生まれるには、大量の水が必要になる。その水を供給できるのが海であり、海水が地球内部に浸透するためには、プレートテクにクスが起動しなくてはならない。海なくして大陸は存在せず、海が誕生して花崗岩が形成される。最古の花崗岩を発見できれば、それが海の誕生を意味する。さらに海底の移動が始まったことを証明する。これまでの地球史が書き換えられる可能性が出てくる。 岩石に含まれるジルコンの中の放射性元素を測定することで、40億年以上の年代が確定できるようになった。一度成立した岩石も風化したり、地熱で変成されたりして、原型をとどめることは難しい。カナダハドソン湾の変成岩は、地下の花崗岩がマグマの熱作用を受けて変成したものだろう。もともとが花崗岩だとすると、40億年前には、すでに海が存在したことになる。地球が冷えて表層が岩盤になった時代の遺物は、カナダハドソン湾に残されていた。 マグマの熱が宇宙空間に逃げて、原始地球が冷えるには、計算上数億年もかかるという。隕石に含まれていた水蒸気と二酸化炭素が、原始地球の大気を形成していた。地球が冷えると水蒸気は雲になり、大量の雨が地表に降り続ける。そして、地表の大部分は海水に覆われてしまう。海が成立すると、マグマの対流により、表層の地殻が動く「プレートテクにクス」が起動する。それによって、大量の海水が海溝から地球内部に浸透すると、花崗岩が生まれ、大陸が誕生してくる。その時代の遺物がハドソン湾には残されているかもしれないというのは、冒険心をくすぐるなあ。
2009.06.14
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サルビアの花の赤は、深い悲しみを含んだような色彩になる。原始的な森の花を予感させる赤に見える。花びらの赤系統は、薄いピンク色から、深みのある深紅まで、さまざまな色合いがあるけれど、サルビアほどの露骨な赤はないだろう。 植物にとって、独自性や個性を出すのは花びらの色と形しかない。それによって、生存競争を生き抜くことができる。地味で目立たない花を咲かせると滅亡につながる。淡い色彩が多い日本の花は、孤立した島国という環境がプラスに作用した結果なのだろうか。
2009.06.13
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2010年度の「F1参戦リスト」がFIAから公表された。モズレー会長はFOTAを切り捨てると噂されていたが、最終決定は1週間順延になった。現在の10チームにマイナー3チームが加わった暫定リストが何を意味するかは鮮明でない。このリストを読んだフェラーリとレッドブルは、強い調子でFIAを批判している。どうらやリストは暫定的なものであり、トヨタとルノーとBMWとマクラーレンとブラウンの5チームは、無条件申請を行わない限り、除名されるらしい。 1週間の間に、FIAとFOTAの話し合いがまとまる可能性も残されている。それはFIAが妥協案を飲み込んだ場合に起こりうるだろう。モズレーが予算制限案の主張を貫くと、FOTAは脱退して、他のカテゴリーに移籍するしかない。FOTA8チームが無条件申請を行うわけがなく、話し合い期間1週間は短すぎる。要するに、モズレーは無条件降伏を求めていて、それを受け入れないチームは、F1レースから除外すると警告している。落選した予備チームは残り12もあるので、F1レースを行うことに不具合はないとモズレーは考えているらしい。 交渉期間が1週間延ばされた理由は、イスタンブールサーキットの空席を見せ付けられたためだろう。10万人収容の豪華サーキットは、わずか3万人程度しか観客を集められなかった。空席を隠すためにグランドスタンドのTVカメラが外され、空席は青いシートでカモフラージュされていた。世界恐慌の嵐がトルコにも到達していたのである。観客3万人程度では、F1レース主催者は大幅な赤字を抱えることになる。 フェラーリやマクラーレンが脱退したら、どこのサーキットもトルコと同じ情景が続くだろう。最高の利益を上げ続けてきたFOMは滅亡の危機に立たされる。そこで、無理やりリストにFOTAのメンバー名を掲載することになった。F1レースを統括するFOMが危機に陥れば、FIAも無事では済まない。とはいっても、トヨタやルノーは主導権をFOMから奪うことを模索しているので、交渉は簡単には進まない。どこの誰が犠牲になるかは、来年の3月にならないと明確にはならないだろうな。
2009.06.13
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史上最高額でCロナウド移籍が実現する。世界最強のクラブ建設を目指すリアル・マドリードは、すでにACミランからカカを獲得している。これに加えて、Cロナウドを手に入れるとなれば、確かに世界最強クラブへの階段を上ることになる。二人に費やした資金は合計200億円を超える。マドリード以外のクラブでは、到底出せない資金額だろう。総収入の半分にもなる大金を投じても、カカとCロナウドを手に入れるという執念がすごい。といっても、話題の選手を集めただけでクラブは強くならないことが、過去の銀河軍団でも証明されている。 こうなった背景には、クラシコでバルセロナに惨敗した試合経過が深くかかわっていることは間違いない。負けることを許されない宿敵に大敗したことが、現在のマドリードの弱体ぶりを浮き彫りにした。「弱いマドリード」では、観客とマスコミも厳しい批判を浴びせる。メッシやイニエスタを育て上げたバルセロナのようなユース組織を持たないとすれば、外部から最強の助っ人を招くしかない。200億円をぽんと払ってしまうのが、マドリードの豊かさをあらわしている。金に糸目をつけない補強によって、マドリードは黄金時代を目指す。 誰もが驚いたのがマンチェスターUの売却方針だろう。世界最強の実力と財政力を持つマンチェスターUがCロナウドを手放してしまうことが衝撃を与えた。プレミア第一の座さえも危うくなることを覚悟の上で、120億円の移籍金を受け取ることにしたのである。欧州のサッカー選手はクラブとの契約期間が終われば、自由に移籍できる。Cロナウドはマドリードにあこがれていたので、契約期間が終わると無償で移籍を認めねばならない。120億円と無償ではあまりに落差が大きい。契約期間中の移籍ならば、最高額の移籍金をもらえるので、マンチェスターUとしてはスペイン行きを認めるしかなかった。この不況で、どこのクラブも本音では金がほしいことをあらわしている。 横浜復帰を表明していた中村俊輔の移籍先がスペインになるらしい。セルティックとの契約期間が満了した俊輔は、移籍金なしで帰国できる。横浜マリノスは10億円近い移籍金を節約できるのだから、無条件にサインすればよかった。俊輔は契約金の減額さえも容認していたという。しかし、セルテック時代に年間3億円で契約していた俊輔に、横浜は半分しか支払わないと通告したという。これでは契約トラブルが起きてしまう。セルテックと同額を支払うのが儀礼だろう。スペイン側は4億円を提示しているというから、これでは勝負にならない。日本に帰りたいという俊輔の願望を逆手にとって、半値での獲得を狙ったマリノス側のケチケチぶりはサッカー史に残るだろう。
2009.06.12
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梅雨の中休みで強烈な日差しが照りつけると、ガザニアの花が一斉に開いてきた。目にも鮮やかな花の色彩と姿が強い印象を与える。アフリカ原産なので、本来タフで病虫害にも強い品種になる。 花の鮮やかさは和風の種とは異なる。研ぎ澄まされたような色彩と姿は、存在感があり、見た人間の心にガザニアの姿を刻み込む。キク科の花といっても、日本種のおしとやかさとは無縁な激しい生きざまを持っているように見える。
2009.06.11
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北朝鮮の情報を手に入れることは本当に難しい。専門集団の米国CIAでさえも、正確に分析できない国でもある。特に、後継者問題には厳しい情報統制が敷かれている。誰が次の総書記に任命されるかは、韓国などのうわさだけが先行してきた。いずれも、三男の「金正雲」が有力者であると報じている。独裁国家にとっては、後継者問題は国家最高機密になる。後継者を読み違えると、その人間は権力から脱落させられる。 長男「金正男」と 次男「金正哲」の二人は後継者争いから脱落しているという。自分たちが後継者に向いていないことを自覚して辞退したらしい。その責務が重すぎることが、二人を躊躇させた要因だろう。これだけの統制国家を指導するには、周囲が認める人物でないと長続きしない。北朝鮮の政策は過激な方向に進んでおり、それを継承するのか、それとも和平を目指すかさえも読みがたい。 北朝鮮の政権内部に、統制派と開国派の二つのグループが存在することは間違いないだろう。核実験の強行や南北交渉の断裂を見ると、韓国との友好関係を探ってきた開国派は衰退している。ディズニーが好きだった国際派の金正日周辺に危機が迫っているというのも、統制派勢力の拡大を暗示している。平壌では、秘密警察が長男の同級生や側近の逮捕に乗り出したというから、外交交渉で解決するという道は閉ざされていくだろう。米国との核交渉を進展させるのか、それとも破談に追い込むかは、平壌政府にとって最大の関門になる。 民主党のオバマ政権は、脅しや北朝鮮の強硬姿勢による妥協を拒否するはずである。核実験やミサイル発射によって、アメリカ側の譲歩を引き出す作戦だとすれば、むしろ逆効果になる。このままだと、北朝鮮が核保有国に進む道は避けられない。すでに経済制裁を受けているので、貿易制限などを課しても、ほとんど効果がない。食糧不足を我慢で解決する風土だとすれば、餓死者が出ても核開発は続いていく。 後継者となる「金正春」がどのような人物で、どのような考えを持っているかはわからない。和平派であることを期待するだけだが、戦争に突き進む危険もある。地政学的に、日本、韓国、中国東北部に近いので、戦争が起きると東アジアは大混乱に陥る。それを避けるために、中国とロシアが6カ国協議に参加していたのに、南北対立を緩和させることができなかった。オバマ政権が戦争を覚悟して交渉に臨むのか、それとも和平を第一にするかで、東アジアの流れが大きく変化する。対外強硬派が実権を握った平壌政府の方針がどこに進むかは誰も知らない。
2009.06.11
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ウズベキスタンに圧倒される日本代表の姿を見ていたら、誰でも危機感を感じてしまう。予選段階でこういう試合をやっていたら、ワールドカップ本戦では、とても勝負にならない。悪夢が現実なのか、それとも夢なのかは、カタール戦ではっきりする。そういう意味で、横浜の最終予選は注目を集めた。情けないことに、カタールに攻めまくられる日本代表という図式が再現されてしまった。機能しない攻撃と、ミスの多発するパス、そして簡単に破られる防御網、カタールのFWが下手なおかげで救われた。これでは、とうていスペインやブラジルと戦うことなどできない。 アジア予選突破1位は実力1位を意味しない。高さを生かした手堅いサッカーを続けるオーストラリアに比較すると、日本のシステムが機能していないことが露呈する。カタール相手に防御一方で、攻撃が機能しないというのはあきれてしまう。連戦の疲れとカタールの捨て身サッカーに足元をすくわれた面はあっても、ワールドカップの強豪国は、はるかに高い攻撃力と防御力を持つ。ワールドカップ本戦に向けての戦略を練り直さないと、再び「ドイツの悲劇」が繰り返されてしまう。 日本が弱体化した原因は、アジアサッカーの進化にある。ウズベキスタンの組織力にも驚いたが、カタールの組織力も大幅な強化を果たしている。個人技に頼るのではなく、組織を利用して攻めのサッカーができるように進化している。数年前までは、カタールは引いて10人で守り、カウンターでチャンスを作るという戦法を得意にしていた。そういう作戦を取ってもらうと、日本側はパスが回せるし、正面からカタールに攻撃される危険度が低い。予選脱落寸前で負けられないカタールとしては、前線で圧力をかけてボールを奪い、速攻に出るという戦術に徹するしかなかった。これで本物のストライカーが育ってきたら、あるいは才能あるアフリカ人たちを帰化させていたら、日本に脅威が生まれる。 日本は「黄金の中盤」を構成していた時代がある。しかし、彼らが衰えると、次世代が育っていないことに気がつかされる。敵から圧力を受けても、周囲を取り囲まれても、ボールを保持して前に突進できるMFが消えている。パスを受けて、次にパスをまわすのがMFだと誤解している。これではシュートまで届かない。中村俊輔も4年前とは動きが違う。体に切れ味がなく、フリーキックも精度が落ちている。確かに、岡田ジャパンには「くじ運」があった。もし、韓国、北朝鮮、サウジ、イランのいるグループBだったら、どんなことになっていたやら。
2009.06.11
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一つの株に複数の色の花が咲く理由はよくわからない。偶然に生まれた種を挿し木などして育ててきたのだろう。小さな苗のうちは、花の色はわからないから、咲いて初めて色を知ることになる。 この株には、白とピンクと両方が混ざった花びらの3種類が咲く。その中でも、ピンクの色合いがしっとりとしていて好みに合う。サツキは初夏にしか咲かないので、色合いを楽しめるのも短い期間になる。なんともいえない淡い色合いだなあ。
2009.06.10
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オバマ政権とイタリア・フィアット社との合意によって、クライスラー再建は順調に進むと考えられていた。しかし、破産した企業の資産売却は複雑な過程が必要であり、政府が考えるほど甘くはなかった。オバマ政権は債権者たちへの配分率を切り下げ、株式の多くを政府とフィアットとUAWが保持する案をまとめている。この結果として、クライスラーに投資してきたファンドは打撃を受けることになった。そこで、インディアナ州の年金基金が連邦最高裁に売却の差し止めを求めて提訴した。当初は、最高裁が提訴を却下すると考えられていたので、クライスラー再建に影響はでないと考えられていた。ところが、最高裁判事が判断の先送りを決めてしまい、クライスラー売却が実現するのか、しないのかが不透明になっている。 企業破産によって、すべての工場を操業停止しているクライスラーの頼みは、フィアットだけになる。世界の自動車メーカーの中で、クライスラー救済に名乗りをあげたのは、フィアット1社しかない。もし、フィアットが心変わりをすると、クライスラーは清算に進むしかなくなる。土地や工場や在庫などの価値のあるものがすべて売り払われて、返済資金に回される。クライスラーは跡形もなく消滅させられてしまう。オバマ政権としては、フィアットとの合意を維持するしかないのに、6月15日までに売却が決まらない場合は、フィアットは再建事業から撤退することができる契約になっているという。 投資によって損失を出す年金基金が売却差し止めを提訴したのは、ほとんど嫌がらせに近い。これによって、配分率の見直しを求めているのだろう。清算されると二束三文になるクライスラーの資産も、自動車生産が再開されれば価値が上がる。再建を成功させることが投資家にとっても利益になるのに、足を引っ張る行動をとるというのがアメリカ的になる。配分率をアップさせるための「ぎりぎりの交渉」を政府に求めているのだろう。そんなものを認めていては、クライスラーは資金不足になって再建が難しくなる。そういうゴタゴタが敬遠されて、クライスラーは孤立したのに、この段階で水入りになってしまった。 クライスラーの工場で生産を再開するには、難問が待ち構えている。フィアットの小型車をクライスラーの工場で生産するには、かなりの時間がかかる。設備を取り替える必要があるし、部品も輸入しなくてはならない。小型車生産に慣れていない工場設備の見直しも求められる。その上、小型車は安くて利益率が低い。儲からない小型車で何兆円もの借金が返済できるだろうかと考えると、オバマ政権の再建案は、机上の空論に見えてきた。
2009.06.10
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アメリカと南米地域の自由貿易協定によって、アマゾンの開発を米国企業が行えるようになった。ペルーのアマゾン地域には、石油資源が埋蔵されているという。ペルーが自力で石油開発を行うのは無謀なので、海外資本の投資を期待している。しかし、この地域に南アメリカ先住民が暮らしていることが問題を複雑化した。アマゾンの開発を行うためには、先住民を土地から切り離す必要がある。そこで、ペルーの法律が改正されて、先住民が土地を米国企業に売却できるようにした。 自由貿易協定の精神は海外企業の自由な活動にある。南米地域には、国内企業と農業を保護するために、さまざまな制約がある。これが南米経済の発展を遅らせてきた要因だとして、自由貿易協定が締結されている。小さくまとまってきた南米をEUやASEANのように大きな枠の中に入れるのが目的だろう。自由貿易協定は一方的に米国企業を有利にする政策だとして、アマゾンの先住民たちは実力行使に出た。道路の封鎖や石油施設の占領を断行した。ペルー政府はパグアに陸軍部隊を派遣して、力で先住民を封じ込める意思を明確にしたのである。 南アメリカには、もともと反米感情が強い。南米が「アメリカの裏庭」と呼ばれた歴史の裏返しでもある。CIAの陰謀で暗殺された政治家やクーデターも多い。反米を貫いてきたキューバを目の敵にしてきた。南米が民主主義と遠い独裁政権の集団になっているのは、米国政府の軍事援助の影響が強い。政府を握るには軍事力が第一であり、それを手に入れるには米国から軍事援助を受けるしかない。軍事援助を受けるには、米国の海外政策を素直に実施する必要がある。そういう政府の姿勢を先住民たちは批判する。 石油資源開発と投資が順調に行われると、ペルーは有力な産油国になれる。石油埋蔵地帯には、反中央政府姿勢を持つ先住民が暮らしていて、自分たちの土地が奪われることを警戒している。石油地帯の確保と反政府運動撲滅と石油開発とペルー経済成長を同時にこなすには、パグアの反政府運動を制圧するしかない。多くの産油国で見られる紛争と同じだろう、。アマゾンの石油が発掘されても、地元住民には利益が配分されないことを予感している。もちろん、石油メジャーとペルー政府には莫大な利益が転がり込むので、パグアの反政府暴動などさっさと片付けるしかないとペルー政府が考えるのも無理はないのだが。
2009.06.10
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クリーピアはナス科のペチュニアを人工的に改良した花という。地面を這うように成長して、多数の紫色の花を咲かせる。木陰でひっそりと咲いているので、本当に目立たないけれど、紫の花は秋まで咲き続ける。 クリーピアが人気を集めたのは、1株が成長すると、あふれかえるように多数の花が同時に咲き誇るという姿だろう。きわめて強健な種というのも、花壇に植えるにはふさわしい。木陰でひっそりと咲いているクリープピアが、秋にはどんな姿になっていることやら。
2009.06.09
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日本では「クロマグロ絶滅の危機」は伏せられている。ほとんどマスコミにも登場しないから、極上のクロマグロが絶滅に追い込まれていることを知る人は少ない。しかし、日本近海の生息数が激減したことを漁民は熟知している。1頭300万円という価格は、希少種ゆえの贅沢だろう。そこで、商社は海外でクロマグロを発掘してきた。しかし、高値のために乱獲が続いて、世界中の資源が枯渇している。現在では、クロマグロは地中海などの限られた地域に生息しているにすぎない。 世界におけるマグロ類の漁獲量は闇に包まれている。日本ではマグロとサバは厳密に区別されるが、欧米では一括してツナと呼ばれる。それゆえに、マグロ類だけの漁獲量は不透明になってしまう。さらに、密漁の横行が闇市場を形成してきた。漁獲規制枠の数倍のマグロが乱獲されていて、その多くを日本の商社が輸入していた事実がある。日本近海の漁獲の減少を海外の密漁で補い、世界のマグロの25%を日本人が食べてきた。そこに、便宜地籍船などの問題が起きて、マグロ密漁を放置することが海の生態系を危険に追い込むことがはっきりしてきたため、密漁マグロの輸入規制が始まった。 マグロ類は海の捕食者の最上位に君臨する。それゆえに、もともとライオンと同じように数が少ない。その多くは太平洋や大西洋やインド洋を回遊して育つ。どこかの海域で密漁が行われると、回遊するマグロ類全体の生息数が激減する。マグロを高値で買う国は限られているので、日本が輸入規制すればマグロは救われるという図式になっている。漁獲規制を逃れるために、マグロ船を保有していない国を便宜地籍にして乱獲するやり口も、クロマグロを絶滅に追い込んだ。 和食だけでなく、フランス料理や中華料理でも、マグロを素材にする高級魚メニューが増え、マグロの需要を押し上げている。日本が輸入規制しても、それだけでクロマグロを救うことはできない。大型マグロの漁獲が難しくなり、幼魚を網の中で育成する畜養技術が進んでいる。そのために、今度は幼魚の乱獲が増えている。マグロは産卵させることが困難であり、孵化させることはもっと難しいので、絶滅から逃れられないものと考えられてきた。ようやく、マグロの産卵や孵化ができるようになったので、少し前途に光が灯り始めている。
2009.06.09
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ロス・ブラウンの思想と設計とレース戦略が卓越していることが立証されたイスタンブールになった。前戦のモナコとまったく異なる状況のコースなのに、ジェンソン・バトンは強烈に速い。レッドブル以外のマシンがバトンの行く手をふさぐことはなかった。低速市街地コースのモナコと高速コーナーのトルコを両取りしたことで、マシンバランスの卓越していることがあらわになったといえる。ブラウンGPに課せられた唯一の課題は、スポンサー獲得だろう。それを阻害しているのが、F1未来の不確定という状況というのは皮肉になる。 低予算を望むブラウンGPとしては、本来予算削減案に賛同する立場にある。資金不足のウィリアムズとフォースインディアは、すでにFIAと結託している。ロス・ブラウンがF1を継続したかったならば、無条件参加を申請する書類に署名するしかない。そうすれば、来年度以降のF1参戦が保障されるので、スポンサーも安心して契約できる。FOTAのメンバーはF1離脱を覚悟しているから、FOTAメンバーである限り、スポンサーを確保することが難しい。 予算に限界のあるブラウンGPが最終戦までレースを継続できるかによって、優勝戦線が変化してくる。大物スポンサーを発掘するには、さらに勝ち続けなければならず、来年度以降の方針も明確にする必要がある。FIAとFOTAとの政治交渉は山場を迎えているはずなので、「6月12日」にすべてが明らかになる。FIAが予算制限方針を貫くと、FOTAはF1を離脱する覚悟を決めている。フェラーリとマクラーレンの存在しないF1が現実のものになる。 ブラウンはフェラーリ育ちだから、「フェラーリのいないF1」に躊躇するのも無理はない。フェラーリとマクラーレンの消えたF1が観客や視聴率を集めることは難しい。世界でもっとも高収益を上げてきたスポーツF1は破綻に直面する。それがわかっているならば、むしろフェラーリと行動を共にするほうが賢いと考えても無理はない。といって、フェラーリが主導する「新レース」が成功するかどうかは、未知数だろう。いつもならば、積極的に裏工作に動き出すはずのバーニー・エクレストンが沈黙しているのも気になる。まあ、「6月12日」のFIA発表を静かに待つしかないのだが。
2009.06.08
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ベランダに並べてある小さなサボテンが変容してきたのは最近だった。丸い幹の上につぼみが出ている。「おおっ」と思っていたら、今朝花が咲き始めた。濃い赤色の花びらは、不思議な雰囲気を醸し出している。 メキシコ原産のサボテンは、中南米の乾燥地帯に適応して、最も進化を遂げた被子植物になる。花も咲くし、実もなる。サボテンは世界中の砂漠地帯に移植されて、花を咲かせている。こうなれば、サボテンの実のなるのを楽しみにして待つだけなのだが。
2009.06.07
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拡大する世界不況は、トルコGPに深刻な影響を与えている。石油産出国ではないトルコが背伸びして建設したサーキットは、観客不足で経営危機に瀕している。赤字を埋め合わせられるのは政府だけなのだが、財政的にそんな余裕があるはずがない。一攫千金のプロモーターと借り手探しに奔走していた銀行のコラボレーションは、まさに危機に瀕している。数百億円の建設費を返済するには、魔術でも使うしかなく、火中の栗を拾う人間はいない。 ベッテルのポールポジションに沸いているころ、フォース・インディアのFOTA追放が決まった。フォース・インディアはF1チームの結束を破って、FIAに無条件エントリーを申請している。要するに、このままだとF1レースから除外されるFOTAを脱出して、何とかF1レースに残留する試みだろう。無条件降伏ならば、モズレー会長も鞍替えを受け入れると読んでいる。ウィリアムズに続いて、フォース・インディアも逃亡したことで、FOTAの結束と存在は影の薄いものになりつつある。 名門フェラーリは、F1参戦によって1000億円近い売り上げを得ている。それらは、グッズ売り上げやゲームなどから入ってくる副収入になる。F1を脱退すると、F1の権利は消滅するので、フェラーリの経営に響いてくる。多くの人々がモズレーとモンテゼモロの喧嘩が茶番だと感じた理由になる。しかし、いつもはエクレストンと謀議を行うフェラーリ首脳が、今回は自己主張を貫いている。予算削減案を廃棄しない限り、フェラーリはF1に参戦しないと言い切っている。 フォース・インディアにすると、そんなフェラーリ戦術に巻き込まれて、F1出場権を失ったのでは元も子もないと考えているのだろう。F1チームを買収したのに、出場権を失ったのでは、投資が無駄になる。そこで、ウィリアムズに歩調を合わせて逃げ道を作ったらしい。フェラーリとトヨタは激怒しているけれど、他のメンバーは微妙になる。金のないブラウンGPや不調のマクラーレンなどは声を潜めている。フェラーリと運命を共にするか、それともモズレーに無条件降伏するかは悩ましい。 FOTAに残されているのは、フェラーリ、トヨタ、ルノー、BMW、マクラーレン、ブラウンGP、レッドブル、トロロッソになる。この8チームが最後まで結束を維持できれば、局面は打開できるだろう。フェラーリのいないF1レースは、買い叩かれる。放映権料や開催権料のの大幅値下げを迫られてしまう。FOMは過去数年間にわたって、1000億円近い売り上げを記録してきたが、フェラーリが脱退すれば、終焉を迎えてしまう。つまり、どこかで妥協しないとFIAとFOMとFOTAは共倒れになるのに、まったく妥協できない人間たちが角を突き合わしている。
2009.06.07
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インドは中国とともに高度成長を続けている。ムンバイに仕事や観光で出かけた日本人は多いだろうが、スラム街について語った人はほとんどいない。ムンバイの中心地にありながら、海外からは目の届かない街並が続いている。そこは、世界でもっとも貧しい地域でもある。このレポート(http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0705/feature04/multimedia2/index.shtml)は現地の事情について詳しい人の取材だろう。日本のメディアでは取り上げられることのない「現代インド」の実相が見えてくる。 一家族が8畳程度の家に住んでいるというのも、インドの住宅問題の深刻さを実感させる。10億人という人口を考えると、すべての国民に最適な住宅を与えることは不可能な話になる。レンガやセメントや木材などの建築材料が根本的に足らない。単に雨風をしのぐだけの家でさえも、ダラヴィではとてつもなく狭い。狭い住宅に住んでいる家族が幸せかどうかは別の問題としても、住宅問題の解決に政府が乗り出さないと、100年経っても状況は変化しないだろう。 近代都市の「リオネジャネイロ」や「上海」も、一歩裏通りに入ると同じような光景が並んでいる。政府が大量の資金を投入しても、スラム街の解消は難しいことを示している。スラム街から金を儲けて脱出する人々がいる一方で、農村部から新たな人々が押し寄せてくる。高層ビルの並ぶ近代都市は、それだけで農村部の人々を引き寄せる。そこに地獄が待っていることを知っていても、途上国では誰も気にしない。表通りの高層ビル群を見ているだけでは、ムンバイを理解することができない。 人口の増加によって、ムンバイの環境汚染は深刻化している。あまりに狭い地域に数多くの人間がひしめき合うと、地上だけでなく、海洋も汚染される。川はどぶと化し、汚泥が沖の海底に蓄積する。あまりに急速な汚染拡大なので、政府の対策も間に合わない。10億人という人口は過大すぎて、人智で対応することは難しい。まあ、そんなことを気にしていたら、インドでは暮らしていけないことも確かなのだが。
2009.06.06
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野生の花は強い。寒暖の差の激しい日本の気候を生き抜くには、さまざまな耐性を持たないと絶滅する。野バラを原種にしたミニバラは、乾燥や汚染や病虫害に対する耐性があり、放置しておいても生き残る。 花屋さんに売っているミニバラの苗は本当に小さくてかわいらしい。その苗も地面に植えるとたくましく成長する。枝が伸びすぎて、樹形が乱れてきたら剪定する。切った枝を地面に植えておくと、根が生えてきて一株に成長する。無数に咲いている花は本当に小さい。
2009.06.05
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GP2やF3などに参戦しているチームがF1に昇格するには、さまざまな壁があって、実現は不可能に近かった。ところが、来年度だけは様相が違う。予算制限をめぐるトラブルのおかげで、無名のチームもF1エントリー申請をFIAが受理してくれる。こんなチャンスはめったにない。続々と新チームが名乗りを上げたのも当然だろう。ペーパープランだけのチームも、このチャンスに賭けている。FIAに申請したのは、ウィリアムズを除いても10チームに到達するというから驚きになる。誰もがF1参戦のチャンスを待ち望んでいたのだろう。 FOTAはこの動きに危険を感じて、締め切りの数時間前にエントリーの申請を行っている。しかし、FOTAの強気な条件をモズレー会長が受け入れるとは思えないので、6月12日のメンバー発表には、名前が記載されていない可能性がある。フェラーリやマクラーレンの存在しないF1レースが開催されるという緊急事態に突き進む可能性がある。ウィリアムズだけは、その危険を察知して単独でエントリーを申請している。さすがに、フランク・ウィリアムズは抜け目がなく、無駄に30年もレースで飯を食ってはいない。 US-F1、ローラ、ブラバム、マーチ、カンボス、スーパーファンド、ライトスピード、Nテクロノジー、エプシロンなどが名乗りを上げている。3月までにF1マシンの開発を終わって、グリッドに並べることのほうがずっと難しい。自力でマシン開発を行えるメンバーは少なく、ほとんどは紙のプランだけなので、どうやってレース開催に持っていくかが難題だろう。F1規格の詳細を知らない外部のエンジニアが最新スペックのマシンを設計できるわけがないので、おそらくウィリアムズの果たす役割が大きくなってくる。 イスタンブールでも秘密交渉が行われるだろう。FIAは予算制限条項を受け入れるように主張するだろうし、FOTAは予算条項を破棄するように求めるだろう。来年度だけは100億円程度の予算を認めるという妥協案も浮上しているが、フェラーリやトヨタが受け入れるとは思えない。年間100億円の予算に縮小するには、苛烈なリストラや経費削減を断行するしかない。そんなことをしたら、チーム内部が崩壊する。現在の組織を保ったままでチームを運営するには、FIA側の大幅な譲歩が必要になるが、そんなことをモズレーが受け入れるはずがない。というわけで、6月12日のリスト公表にフェラーリやトヨタの名前が記載されているかに注目が集まる。
2009.06.05
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DVD-Rの寿命は数年間といわれるだけで、耐久性の明確なデータはない。メーカーによって、品質の格差が大きいからだろう。とはいっても、日本製は大部分太陽誘電が独占的に製造して、各メーカーに出荷している。つまり、日本製のDVD-Rは太陽誘電製ということであり、事実上独占製造されている。それゆえに、低価格の商品は台湾などからの輸入に頼らざるを得ない。価格競争と品質のバランスが録画した映像の寿命を大きく左右してくる。 金属系の素材にレーザーで書き込むDVD-RAMやRWが100年という寿命を豪語するのと違って、DVD-Rの寿命は10年程度と考えられている。色素変換で記録するDVD-Rは紫外線に弱く、長期間保存するには、記録面の保護が必要になる。低価格メディアには、コスト優先のためにさまざまな面が犠牲にされている。それゆえに、どれくらいの確率でエラーが発生するかは、10年程度たって見ないとわからない。つまり、現時時点では何もわからないことになる。 5年近く経つ古いDVDーRを再生してみると、エラーの出るものがあった。2年くらいまでは、毎日DVDレコーダーでアナログ録音をしていた。デジタル時代になり、コピーワンスなどの問題が出て、DVD録画からは離れている。それでも、3年近く録画していたので、DVD-RAMとDVDーRをあわせると300枚近いコレクションがある。ワールドカップなどは、全試合の記録が残っている。(ほとんど見ることもないのに) 貴重な録画はDVDーRAMに記録してあるが、安いDVDーRを優先したものも半分程度ある。楽天ショップで、最近の日本製DVDーRの価格を調べてみると、50枚スピンドルがなんと2000円くらいで売っている。データ用も映像用も実質同じなので、かなり破格の値段がついている。そこで、5年前くらいの危なそうなDVD-Rを再録することにした。PCを使うとあっという間にコピーできる。アナログ映像のよさだろう。50枚を再録するには、それなりのエネルギーが必要になるけれど、ビデオテープから録画することに比較したら雲泥の差が出てくる。CPRMは一度しか録画できないので、こういう荒業が通用しない。 50枚の再録を3日がかりで仕上げてみると、どうしても過去の映像を見たくなってしまう。バルセロナの3年前の優勝やアロンソの速さを実感させられえう映像が出てくる。あまり変化していないように思える5年前は、まったく過去の出来事になっている。中田英寿がブラジル戦に出場しているコンフェデ杯の映像は貴重だろう。(サッカーをやる魂と気迫がすごい)多くの人がDVD-Rの危険を忘れかけている。そろそろ用心すべき時期に入っている。CPRMは再録が不可能だが、アナログ録画は簡単にできるから、DVD-Rの貴重な映像を見直しておくことも大切な気がしてくる。
2009.06.04
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透かしユリは太平洋や日本海の海岸に生育している頑強な植物になる。強風と塩害に耐えられる種は少ないので、その地域を独占して生命を維持してきた。近代になり、海岸が開発されるようになって、絶滅危惧品種に数えられるようになっている。 今朝、透かしユリの花が一輪咲き始めた。江戸時代から、園芸品種として愛されてきた理由も理解できる。他を圧倒するサイズと鮮やかな色彩を兼ねている。野生の草原では生きられない運命を背負う悲劇の花は美しい。
2009.06.03
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どうやら、カカがACミランを去る時期が近づいているらしい。マンチェスターCの巨額オファーの時には、プレミア移籍を拒否したカカも、相手がレアル・マドリードだと悩んでいるらしい。スペイン移籍の背景には、実のところACミランの苦しい財政状況がある。ミランに限らず、セリエAの人気が低下したことで、イタリアのサッカークラブはどこも経営が苦しい。そこで、TV放映権料の増額を狙って、セリエAの独立を狙っている。このままでは、イタリアで破産に追い込まれるクラブが続出する危機に立たされていることを経営陣も自覚している。世界不況の真っ最中では、多額の資金を出してくれる有力スポンサーも集まらない現実もある。 カカをスペインに放出すれば、100億円近い移籍金が手に入る。数百億円の負債を抱えるACミランとしては、のどから手が出る金額だろう。今シーズンはCL出場を逃し、ロナウジーニョやシェフチェンコの無駄な移籍で資金を消耗している。危機的な財政を立て直すには、カカの放出を容認するしかないということになる。2年前には、絶対的な輝きを放っていたカカも、今シーズンは目立った働きをしていない。チームもセリエA3位に終わっている。多額の移籍金を受け取れる時期は今しかないと首脳陣が考えても不思議ではなく、相手がレアル・マドリードならば遺恨も残らない。 ACミランは、この数年間ほぼ同じメンバーで戦っていた。それにベッカムとロナウジーニョとシェフチェンコが加わったけれど、戦力的な補強にはならなかった。アンチェロッティ・サッカーは確かに錆びつき始めていた。それを打ち破るだけの戦略と選手育成法を持っていないのが苦しい。本来ならば、ユース世代が育っているはずなのに、若手の登場する機会は限られている。ベテランを偏重して、若手の育成が進まないことが、長期戦のリーグで勝ち抜けなかった理由のひとつになる。 新たに就任するレオナルド監督がどのような戦略を示すかはわからない。それでも、ミランがブラジル式の攻撃サッカーに変貌することは間違いなく、中心選手のMFカカが離脱するとすれば痛い。さらに、ロナウジーニョやベッカムの処遇もはっきりしていない。新生ACミランを形成するには、新戦力の補強が欠かせない。カカが移籍して、ロナウジーニョの不調が続くとミランの来年度のサッカーは苦しくなる。とはいっても、財政的な危機に比較すれば、なんと言うことはないのかもしれない。
2009.06.03
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竜舌蘭というユリ目の単子葉植物が摩訶不思議なのは、100年に一度花を咲かせるという習性があることだろう。実際に栽培すると、熱帯では30年程度、温帯では50年程度経過すると花が咲くという。いずれにしても、竜舌蘭の開花はめったに見られない現象になる。ところが、原産地のメキシコのテキーラ周辺では、この竜舌蘭が大量に栽培されている。その目的は、樹液を発酵させて蒸留すると、銘酒テキーラが生まれるからになる。 テキーラという蒸留酒は厳しい格付けが行われていて、テキーラ村の周辺で精製されたものしか政府が認めない。竜舌蘭から多様な酒が蒸留されていても、メスカルとしか呼ばれない。テキーラと認められるのは限られた地域の「アガベ・テキラーナ」と呼ばれる竜舌蘭のみから精製されたものという。日本人がテキーラをぐい飲みすると、そのアルコール度の高さにひっくり返ってしまうが、メキシコ人たちは平気で塩を肴にきゅっとやっている。 竜舌蘭は100年に一度花が咲かない植物なのに、どうやって生存競争を生き抜いたのだろう。何のために100年間に一度しか花を咲かせないのだろう。どうやら、メキシコでは植物の進化の過程において、毎年花を咲かせるよりも、数十年に一度しか開花しないほうが都合のよい環境が存在していたらしい。竜舌蘭は花を咲かせると枯れてしまう。一度の開花のために、数十年間もでんぷんを蓄積させ続ける。竜舌蘭は開花の時期が来ると、大量のでんぷんを糖に変化させて、開花のエネルギーとして発散させる。すべてのエネルギーを消耗した後は、枯れていくしかない。あまりに発芽から開花までの歳月が長いので、100年花と呼ばれてきた。日本では観葉植物として愛好されているのが楽しい。
2009.06.02
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チョコレートの香りがするので、チョコレートコスモスというらしい。一輪咲いたばかりなので、クンクンしてみても、チョコの香りはしていない。色合いは、まさしくチョコレートの濃さを感じてしまう。赤やオレンジの花と違って、すごみと迫力がある。 花屋さんの苗には、カードが付いているので、色合いや姿を咲く前に予想できる。しかし、チョコレート・コスモスは異次元の雰囲気がある。そこだけが別の世界のような空間を感じてしまう。メキシコ原産ということだが、野山にこんな花が咲いているなんて。
2009.06.01
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6月1日、GMが破産手続きに入る。これが最悪のシナリオになるのか、それとも再建の第一歩になるかはわからない。オバマ大統領の主張する低燃費乗用車を生産していないことが、まず障害になる。これから低燃費車を開発するには、莫大な費用と時間がかかり、赤字体質のGMに可能かどうかが問われてくる。はたして、GMを再建させることがプラスなのか、それとも税金を投入せずに破たん処理するほうが賢明なのかは、いまだに不透明である。GMの関連産業の損失を考えると、ここで消滅させるわけには行かないという政治的な配慮から生まれた再建案になっている。 GMを救済する法案が上院で否決されてから、GMは米国民の袋叩きにあっている。議会証言に首脳陣が豪華な自家用機で乗りつけたことが批判を浴びて、税金での支援が不可能になってしまった。傲慢な経営者だけでなく、破格の待遇を受けていた従業員にも批判が強い。まさしくGMは四面楚歌であり、唯一オバマ大統領を頼るしかない。長年赤字続きだったGMを放置していた共和党政権の責任は忘れられている。自由経済の下では、市場の敗者は消えていくしかないと割り切っていたらしい。突発した金融危機で、米国背う不はGMどころではないというのが本音だろう。 米国政府の考えていたGM救済策は、債権者団体の反対で賛同を得られず、破産手続きに入ることになった。破産手続きに入ると、優良資産だけを残して、赤字部門は切り捨てられる。すでに、数多くのGM販売店が見捨てられている。乗用車の需要が急減しているので、工場だけでなく、部品企業も、販売店も青息吐息になっている。政府が数兆円の公的資金を投入しないと生き残れない。その税金は赤字補填で消えていく。GMが数兆円もの負債を返済することは、到底不可能な話だろう。それを覚悟の上で、資金を投入するというのだから、オバマ大統領には度胸がある。 GM再建プログラムが機能しなかったのは、債権者団体の強硬な抵抗だった。融資をしている金融機関やファンドなどは、GMが破綻すると損失を出すかに見える。金融機関などは損失を恐れて、政府案に賛同すると考えられていた。実際はクレジット・デフォルト・スワップのおかげで、GMへの投資は保険金で埋め合わせられる。GMが倒産したほうが、むしろ多くの金が保険で戻ってくる仕組みになっている。GMを倒産させずに、再建手続きに入ると、銀行や投資家は保険金を受け取れずに大損してしまう。これがGMを一度破産させてから、再建処理に進ませる背景にある。 GMの再建は、正直言ってこれほど難しい話はない。儲けの大きい大型SUVから低燃費車に生産を切り替えるといっても、開発費用や工場の設備投資に金がかかる。そんな金は金庫に1ドルもない。頼みになるのはオバマ政権の公的支援だけであり、それで赤字を穴埋めしていくしかない。工場の半分を廃棄し、生産効率を高めて、利益を出せる体質になるのは、おそらく数年先だろう。それが絵物語だと米国民の多くが認識しているので、GMに公的資金を投入することに強く反対している。そんなメーカーの車が売れ続けるわけがない。
2009.06.01
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