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2020.02.26
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第34話「少辛の願い事」

白浅(ハクセン)は夜華(ヤカ)が青丘を離れても食事にありつける良い方法を思い付いた。
青丘の小仙から選抜した者を夜華に弟子入りさせ、料理を覚えさせればいい。
そこで早速、迷谷(メイコク)に告示を出すよう命じた。

天君から罰を受けた元貞(ゲンテイ)は人間界へ堕ちた。
少辛(ショウシン)は居ても立ってもいられず、青丘へ白浅を訪ねることにする。
しかし歴劫(リャッコウ)は青丘白浅でももちろん、折顔(セツガン)上神でさえ手助けはできないだろう。
桑籍(ソウセキ)は妻の白浅に対する過剰なまでの信頼を心配した。

「心配しないで、姑姑は私に破雲扇(ハウンセン)を返し、ひとつだけ願いを許してくれた
 彼女は有言実行よ、私を決して拒絶しないはず…」

青丘の池のほとりに小仙たちの長い列が出来た。
迷谷と阿離(アリ)は弟子志願者の受付を担当し、白浅はそばで優雅にお茶を飲みながら見守っている。
そこへ夜華がやって来た。
「迷谷に聞いたよ、君が私の弟子を選ぶことにしたって?」
「し-あ(是啊)」
「皆を解散させてくれないか?誰にも才能がなさそうだ…私から見れば君の方が向いている
 だが本当に学ぶ必要はない、私たち2人のうち1人が出来ればいいことだからね」
仕方なく白浅は迷谷を呼び、夜華が気に入らないので皆を帰すよう頼んだ。
すると夜華は少し散歩に付き合って欲しいという。


「そなたはものぐさだが、池で自生自滅する花はそれがかえって天然の美しい造形を培っている
 天宮の瑶池(ヨウチ)と比べても遜色ないな、まことに珍しい」
「なーり(哪里)、ここは湖にある野池(ノイケ)だもの、瑶池とは比較できないわ
 そちらの瑶池はこの数万年で仙人や人間が数千首も詩に詠むほどよ、皆が賞賛しているわ」
「浅浅、見てみたくないか?」

「九重天の瑶池」
「ぁぁ~機会があれば…@社交辞令」
「浅浅、君の言い回しだと、これまで天宮に関心がなかったようだね?」
「…この四海八荒には行ったことがない場所がまだたくさんあるわ
 その全てに関心をもったら疲れないかしら?」
「(ふふ)」
「あの有名な崑崙虚(コンロンキョ)にも行ったことないのに…」
「ォゥ、崑崙には憧れているようだね?」
「(ふぁぃら[坏了]、なんで崑崙虚のことなんか)ぁは…💧」
その時、不意に池から物音が聞こえた。
白浅が振り返ると舟には迷谷の姿がなく、阿離が一人で遊んでいる。
「迷谷は…(あ〜)迷谷が洞口に敷いてる仙碍(センガイ)に誰かがぶつかったんだわ…」
すると2人のもとへ迷谷が破雲扇を持って戻って来た。
「…どうやら願い事を思いついたのね、彼女を入れて構わないわ」

迷谷は谷の入口まで少辛を迎えに戻った。
確かに姑姑は少辛を召したが、文句のひとつも言わねば気が済まない。
「少辛?もし俺がお前だったら、姑姑に合わせる顔なんでないけどね(フン)」
「これが最後です、少辛、今後は2度と青丘に足を踏み入れることはありません」

白浅が涼亭で待っていると少辛がやって来た。
迷谷は再び阿離を連れて遊びに行ったが、少辛は息子の一件を知る皇太子の姿に困惑する。
「夜華の君は部外者じゃないわ、どうぞ話して」
「姑姑…私の息子・元貞をお助け頂くことはできませんか?」
少辛は皇太子の手前、言いにくそうだったが事情を説明した。
天君の誕生日で桑籍が賀礼に元貞を連れて行ったが、なぜか元貞が洗梧宮(センゴキュウ)に迷い込み、危うく素錦(ソキン)に乱暴するところだったという。
「素錦にいたずらを?(うっそーん)」
驚いた白浅は思わず夜華の表情をうかがったが、夜華はひとり涼しい顔で茶を飲んでいた。
∬*ತ _ತ)oO(太子がいくら変わり者とは言え、緑帽子をかぶらされても平気なんてね〜)

白浅は元貞が天君から罰として人間界での歴劫60年を命じられたと知った。
しかし少辛は元貞が蟻さえ踏み殺すことができない善良な子供だと訴え、助けて欲しいと懇願する。
「でもね~彼がいたずらしたのが夜華の君の側妃じゃ…(チラッ)」
「…私への義理なら無用だ、私もいささか重い判決だと感じている…」
「(イヤイヤイヤ…)だって彼がいたずらしたのはあなたの側妃なのよ?」
「(フッ)私に側妃などない…グビッ@お茶」
少辛はそれが皇太子からの許しだと判断し、思わず笑みがこぼれた。
しかし白浅はどうも合点がいかない。
劫を経験すれば元貞は60年後に仙班に復帰できるのに、一体、何を助けろと言うのか。
すると少辛は聞いたところによると元貞が18歳で大きな試練に遭うと分かったという。
「この劫で息子は一生、苦しみます
 少辛、あの子がこんなひどい苦しみを受けるなど耐えられません
 ですから姑姑に切にお願いします
 あの子の劫数を変える手助けを、そうすればあの子は一生、平穏に過ごせます」
「つまり~あなたは子供の渡劫を助けて欲しくて私に会いに来たと?」
「はい、少辛は間違っても自分の罪を免じてもらおうなどとお願いするつもりはありません
 ただ姑姑に元貞を陰ながら手助けして頂きたいのです」
確かに少辛は賢い。
白浅が元貞の気運を変えたのであれば、天君も見逃すと考えたのだろう。
「いいでしょう、約束するわ、あなたのためにやりましょう
 但し事を成した後、お前と私の主従関係は尽きたとみなすわ
 以後、お前と青丘白浅は何の関係もなくなる」
「…少辛(うっ)お聞き入れくださったこと、感謝いたします」

…かつて少辛は青丘でよく小仙たちにいじめられていた
『みんな小巴蛇(ハダ)って笑うんです、狐狸洞の青丘女君にお仕えするにはふさわしくないって』
『そこまで落ち込むこと?私が幼い頃にいじめられた時なんて殴っちゃたけどな~』
そこで白浅は破雲扇を授けた
少辛はそんな貴重な物を受け取れないと断ったが、白浅は側仕えの少辛にどんな法器を送ろうが自分の自由だという
『その団扇はとても強力なの
 また誰かにいじめられたら、その団扇で青丘から吹き飛ばしちゃいなさい』
少辛はすっかり元気になって嬉しそうに微笑んだ…
そんな少辛の無邪気な姿を見ることはもうないだろう。
白浅は遠くから少辛の背中を見送っていたが、少辛は決して振り返らなかった。


白浅が狐狸洞に戻ると、迷谷が不満そうにやって来た。
池での話を盗み聞きしていた迷谷は、白浅が少辛を賢いと褒めたことが不思議でならない。
少辛は主従の情誼(ジョウギ)も顧みず、何より四海で白浅が嘲笑されることになった原因だ。
「九重天ではね、神仙が人間の気運の物語を改ざんできるの
 でも天族には掟があって、物語を見直したくても禁止されてるわ
 天族は我ら白家に1籠分も借りがあるけど、少しも返してない
 私が少しくらい首を突っ込んだところで、天君は見て見ぬ振りをするだけよ
 こんな小さな事だもの、つまり首を突っ込むなら私が一番の適任者ってわけ」
「あの小巴蛇、ホント、策士っスね」
「彼女はね~聡明なのが長所、だから北海でもいじめられることはないでしょうね
 大したことじゃない、これが終われば彼女ともきれいさっぱり切れるわ~♪」

白浅は夜華の部屋を訪ね、東華帝君(トウカテイクン)に仕える司命星君(シメイセイクン)に会いに行くと伝えた。
「元貞が18歳でどんな劫を経験するのか知りたいの
 一体、いつ、どこで、どんな事が彼の身に起こるのかしら?」
「司命星君は変わり者だ、天君さえ彼が握っているこの気運簿を見せてもらえない
 そなたが下手したら面倒になるぞ」
「(はぁ~)じゃあどうしましょう?」
「…幸いなことに東華帝君のことで司命星君は私に借りがある
 もし必要なら私が代わりに行って来よう、その方が都合がいい」
「本当?!助けてくれるの?」
「ただし1つだけ約束してくれ」
「何かしら?」
「人間界では仙力を封印してくれ、気運の改ざんは天に逆らう行為だ
 君が多少でも仙力を用いて気運を改めれば、君の身体が反噬(ハンゼイ/害悪)を受ける」
「(フムフム)」
「浅浅、君は上神かもしれないが、それでも何度も反噬を受ければ由々しい
 もし我らが天君と天后の位を引き継ぐ時、どう影響がでるか…」
「天后を引き継ぐ?」
「忘れたのか?君は遅かれ早かれいつか洗梧宮に嫁ぐ
 天君と天后の位を引き継ぐには81道の猛火と9道の天雷を受ける必要があるんだ
 もし仙力を消耗してしまったら、君の命にかかわる」
「ぉぅ…そう、じゃあ約束するわ、ァ…でもあなたと私はまだ結婚していない
 もしあなたが近いうち天君を引き継ぐことになったら、私はあなたに嫁ぐことができないわね
 81道の猛火と9道の天雷は無理だから…」
すると夜華が白浅に急接近した。
「Σ(°∀°ノ)ノ な、何?私、何かおかしなこと言ったかしら?」
「浅浅、君は私を責めているのかい?一日も早く縁談を申し込みに来なかったから…
 もし300年前に君を娶っていたら、こんな心配も不要だった」
「ァァ…深い意味はないの(汗)ん~早くしないと夜が明けちゃう
 夜華の君もすぐ手伝いに行ってくれるわよね?私も元貞の渡劫を変えに行かなくちゃ~」

夜華は天宮へ戻り、司命星君に事情を説明して元貞の運簿を見せてもらった。
「ォャ~姑姑は誠に心が広い方ですな?あの小巴蛇のことを気にもしないとは~
 300年前に許嫁の二殿下を盗まれたって言うのに~(あっ)」
うっかり口を滑らせた司命は咄嗟に話題を変え、人間界へ堕ちた元貞の話を聞かせた。
人間界の元貞は帝王家に託生(タクショウ)し、姓は宋(ソウ)、宋元貞と呼ばれているという。
12歳で皇太子に封じられ、間もなく18歳、劫数は目前だった。
元貞の人間界での母親は貴妃だが、元貞を産んだ後に息子を連れて道観へ出家、そして16歳の時に師父と一緒に宮中へ帰っている。
実はこの師父が我が子を案じる北海水君・桑籍が密かに送った侍女だった。
そこで司命星君は白浅が気運をかく乱しないよう、この師父と入れ替わってはどうかと提案する。
夜華は納得し、拝礼して感謝した。
しかし司命星君は結魄灯(ケッパクトウ)の件で白鳳九(ハクホウキュウ)を見逃してもらった恩があり、これで東華帝君に代わって借りを返せるという。
するとやはり司命星君も白浅に人間界では仙力を使わないようにと助言した。

夜華と司命星君の話を盗み聞きしていた繆清(ビュウシン)は素錦(ソキン)に報告した。
白浅が元貞を助けるため人間界へ降りることになり、しかもその間は仙力を封印するという。
すると素錦はまた悪巧みを思い付き、繆清に一度、人間界へ行ってもらえないかと頼んだ。
(^ノꇴ^)<じぇじぇは側妃って肩書上、冒険はできないの~その点、めいめいは身軽でしょう?
(* ゚ェ゚)?<私は何をすればいいんですか?

夜華は運簿を持って狐狸洞へ戻り、白浅に渡した。
白浅はまさか原物を見られるとは思わなかったと感心すると、夜華が早速、冊子を広げる。
「(ほらここ)司命の作った気運、良く書けているだろ?」
「司命星君、芝居の台本でも書かないともったいないわね~」

司命が書いた物語はこうだ。
…6月1日、皇帝が漱玉川(ソウギョクセン)へ出遊、皇太子・元貞も同行する
…すると大鵬(タイホウ/伝説の大鳥)が現れ、驚いた美人が落水してしまう
…元貞は美人を助けるために飛び込み、2人は水の中で互いを見初める
「しかし残念ながらその女子は皇帝にも見初められ、宮中で寵幸されるんだ」
「この皇帝は気が多いわね(ふふ」
「で、元貞は生涯の愛を失って悔やむ」
…そしてある夜、酔っぱらった元貞は美人と曲画通幽へ、やがて美人は皇子を生む
「つまり元貞は人間界の父親に緑帽子をかぶせちゃうのね」
「その通り」
…当初、元貞は皇子が自分の子だと知らない
…しかし十数年後、皇帝は病膏肓(コウコウ)に入る
…これを機に皇子と元貞が太子の位を争い、皇子は元貞の剣で命を落とす
…知らせを聞いた美人は絶望し、遺書を残して首を吊って自害、元貞が真実を知るところとなる
…悲嘆に暮れる元貞は首を斬ろうとしたが、当時、皇朝にいる男子は自分1人
…結局、泣く泣く龍座に就き、60歳で寿命を全うするまで惨じめな一生を送る
「何とも波乱万丈な運命ね、元貞の一生って本当に戯曲みたい
 この通りだとすれば18歳で落水した美人と出会うのが運命の分かれ目ってことね?
 彼がその美人を助けなければ、一生、平穏ってこと?」
「その通り」
「どうやら人間界に半年は住む必要があるわね
 6月1日を待って、彼がその美人を助けるのを阻止するわ」
「すでに手配はしておいた
 君は人間界に到着したら元貞の道姑師父が入宮に推薦してくれる、君が元貞の新しい師父だ」
「道姑にならなきゃダメなの?」
「(ふっ)そうだ」

こうして白浅は人間界へ降り、元貞の新しい師匠となった。
元貞はこれまで自分の側にいてくれた師匠との別れを惜しんだが、生母の貴妃に諭される。
そこで白浅は皇太子が九重天の仙班に属する神仙で、過ちを犯し人間界で歴劫していると教えた。
皇太子が一心に修行すれば仙班へ復帰するのも難しくはないという。
すると貴妃も元貞もすっかり新しい師匠を気に入った。

その頃、翼君・離鏡(リケイ)は崑崙山の山門にいた。
崑崙を守る子闌(シラン)は激怒して剣を突き付けたが、離鏡はなぜか司音(シイン)に会いたいという。
実は離鏡は数日前、東海の北岸で司音に会っていた。
すると子闌は自分たちが司音の行方を探すと伝え、離鏡を無下に追い返してしまう。
離鏡は聞くだけ無駄だったとぼやいた。
思えば司音は師兄たちにも身分を偽っていたのだから…。
その時、離鏡はふと思いついた。
「火麒麟(カキリン)!大紫明宮へ帰る!」

( ఠ‿ఠ )アイラインがね…

夜華は再び天宮へ戻り、紫宸殿で疊風(チョウホウ)と一緒に天枢(テンスウ)の報告を聞いていた。
例の刺客を追跡調査していたところ、翼界から多くの者が各地へ散り、司音上仙を探していることが分かったという。
彼らはみな司音の肖像画を持っており、いずれも翼君が描いた写しだった。
疊風は確かに16師弟から知らせが来たと驚き、翼君が司音に会ったと言って崑崙山へ探しに来たという。
しかし7万年も消息がないことから、疊風は離鏡の嘘だと思っていた。
司音の肖像画を見た夜華は動揺を隠し、念のため疊風に見せて確認する。
するとその絵姿は紛れもなく司音だと認めた。
しかも離鏡が司音に会ったのが東海北岸だと知り、夜華は合点が行く。
…やはり東海か
…崑崙虚の17番弟子・司音が墨淵(ボクエン)の仙体と一緒に失踪して7万年
…これは天族にとって最大の懸案だった
…何ということか、浅浅、君が司音上仙だったとは
夜華は思わぬ事実を突き止め、ひとまず皆を下げた。
白浅はなぜ墨淵の仙体を連れて逃げたのか、門弟たち全員まで避けて…。
…浅浅、もし私がこの件を尋ねたら、君はありのまま打ち明けてくれるだろうか

離鏡は急いで大紫明宮へ帰った。
玄女(ゲンジョ)は300年経っても未だに病児を手放せずにあやしている。
応児(オウジ)が目覚めれば自分が元気な子を産める証しになると言うのだ。
離鏡はいい加減にあきらめろと言い聞かせたが、なぜか急に司音の正体を問いただす。
すると玄女はそれまでの笑顔が消え、眉をひそめた。
「7万年も経ったのに、まだあんな男のことを考えているの?!」
「君は本当に知らないのか?彼女が君と同じ狐族の女人だと」
「狐族の女?ぶくかぁのん(不可能)!
 崑崙虚で彼が着替える所を見たけど、彼は天族の男よ!
 君上もかつて彼と一緒にいたことがあったでしょう?なぜ彼が天族の男だと分からないの?」
「俺は早くから女だと知っていた、ただ彼女は狐族だとは言ってくれなかった」
驚いた玄女は当てはまる狐族がいるか考えを巡らせ、ふとある女人にたどり着く。
しかし離鏡の思い違いだとはぐらかし、再び子供をあやし始めた。
離鏡はあきらめて出て行ったが、玄女は思わず乾いた笑いが漏れる。
「浅浅…あなただったの?まさか思いもしなかったわ、司音があなたなんて…
 私の最愛の男はまだずっとあなたを気にかけているわ
 墨淵はあなたの所にいるんでしょう?どうして離鏡まで奪い取る必要があるの?!
(はっ)墨淵?その手があったわ…」

玄女は白浅になりすまし青丘へやって来た。
すると何と幸運なことか、市場で白浅が人間界に行ったと知る。
しかも驚いたことに狐狸洞には白浅を母と呼ぶ幼子がいた。
出迎えた迷谷は白浅の様子が少し変だと気づいたようだが、確信はないらしい。
そこで玄女は迷谷に墨淵を連れて来るよう頼んだ。
しかし迷谷は皇太子にバレないよう炎華洞(エンカドウ)へ隠して姑姑が封印したはずだと首をかしげる。
こうして玄女は墨淵の居場所を知り、狐狸洞を出た。

玄女は炎華洞の結界を解けなかったが、2度目に放った仙術で入口が現れた。
するとついに墨淵の仙体を発見する。
しかし師匠に拝礼もしない白浅を見た迷谷は偽物だと気づいた。
「お前は姑姑じゃない!玄女だな!この叛徒(ハント)め!よくも青丘に来られたもんだ!」
迷谷は偽物を捕らえようと襲いかかったが、玄女の幻術にかかってしまう。
「姑姑…ご用はありますか?」
「(ふっ)小殿下ももらって行くから連れて来てちょうだい」

その頃、人間界の白浅は元貞の劫数をどう回避するか考えていた。
「美人が落水した時、私が助けに行けばいいかしら?
 だめだめ!万一、美人が私を気に入ったら、余計に面倒になっちゃうわ~ふう~」
すると突然、夜華が現れる。
「浅浅、数日、顔を合せてないと君が恋しくておかしくなりそうだ、そなたはどうだい?」
「( ತ _ತ)…」
「(冗談冗談)ここへ来たのは君に大事なことを伝えるためだ
 知っているだろうか、元貞の今生の父親が誰の託生か?」

つづく

※緑帽子=″緑の帽子をかぶる″→妻を寝取られているという俗語
※曲径通幽=薄暗い静かな場所に通じる小道のこと


|ω・`)…またしても打ち当たる壁…
なぜ離鏡は青丘に行かないのかと小一時間w





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最終更新日  2020.02.27 12:36:48
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