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青森で開催されたマスターズ国際陸上大会、90歳から94歳の部門。まず400mリレー。従来の世界記録は、2分22秒37。これを更新。1分43秒69。驚くことに2時間休憩して1600mリレー。つまり、1人がトラック一周!!これまでの記録は12分41秒、これを大幅に更新して9分56秒36!!。大下容子さんの番組を見ていて見つけたほっこりする話題。他は、ハリケーン「アイダ」(あの「カトリーナ」をうわまわる)上陸とか、菅の「悪あがき」内閣改造とか、アフガンの件とかホントにろくでもないニュースと胸が痛くなるニュース。
2021.08.31
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思い立ったが何とやらで、たまっていた新聞の切り抜きを整理してみた。「赤旗」と「神戸新聞」を購読している。今はまだ時間の余裕があるという事もあって八月ぐらいから二紙の気になる記事を切り抜いて保存している。スクラップブックでは何度も失敗しているので、とにかく分類項目を設けることとした。「コロナ」「戦争」「オリンピック」「教育・こども」「中国」「環境問題」「科学」「文化 映画 文学」「女性」「菅」。残った記事はひとまとめにしているのだが、「経済」という項目もできそうだ。あと、「食」も必要になりそうだ。食料自給率がカロリーベースで最低を記録したそうだから。「菅」の項目には、支持率の低下の切り抜きが並んでいる。近づく総裁選の記事がそこに加わるかもしれない。 ただ、9月1日からは出勤。ニトリで、椅子に座ったときに腰を守ってくれそうなクッションを買った。歩くのは支障はないが、座るのが辛い。ついでに車用のクッションも買った。 コロナの問題が気になる。感染している生徒、そして感染を恐れて登校できない生徒。どうケアするかが課題になる。カメラに向かって喋るか、授業内容をプリントするか。前年度の四月からは全国一斉休校になったために、授業内容をすべて打ち込んで、学校のHPにアップするという方法を取った。若い人たちはカメラの前で授業することを難なくこなしているが、私にはやはり「授業のプリント」があっていそうだ。
2021.08.30
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外務省とアフガニスタン在住の日本人とはすべて連絡が取れているという中で、「日本に帰らない。アフガンにとどまる」という選択をしている人たちがいると報じられている。アフガニスタンがこれから大変な時期に差し掛かろうとしているときに出国という選択をしない人たち。どんな人たちであるのかという情報は流れてこない。 ISが存在感を示そうとして自爆テロに走り、北部同盟を率いていたマスード氏の子息がタリバンに反旗を翻している。 国際的孤立を恐れているタリバンがどこまで譲歩し、この20年間の変化と前進を容認するのか。20年前に彼らが模範としていたサウジは、少しづつではあるが変わろうとしている。特に女性の権利の拡大を進めている。そのことをタリバン指導部はどのように受け取っているのか? どんな小さな情報からも目を離さないようにしたい。
2021.08.30
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1983年に放映された「シルクロード」第二部「ラダック」を録画しておいてみた。ラダックにはチベット仏教の寺院があり、そこで修業する人たちとお祭りに参加する人々の映像が流れる。石坂浩二さんのナレーション、喜多郎の音楽が懐かしい。 ふと、ずっと以前に見たある番組のあるシーンを思い出した。父と息子の旅の模様を記録したシーン。旅と言っても、五体投地の旅だ。体を地面に投げ出し、祈りを唱え、また起き上がって体を地面に投げ出し、祈りを唱え・・を延々と行う旅である。 さすがにショックを受けた。こういう人生もあるのだと思った。確か目的地はチベット仏教の総本山のラサであったと思う。自分の家からラサまでずっと五体投地を続けながら旅をする。そこに喜びを見出している父と息子。 日々仕事を続け、文化的な生活(?)を送り、テレビを見、新聞を読んで世界であるいは日本で起きている事柄を知って批判したり共感したり、時々外食し、喫茶店でコーヒーを飲んだりするという生活を送っている私。 親子はラサにたどり着いたら寺院に参り、また同じようにして五体投地を繰り返しながら家路につくのだろうか。人生のある時期を恐ろしいほどの単純な行為に捧げる。自分には到底できないけれど、こういう人生というか生活もありなんだなと思う。
2021.08.28
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https://www.asahi.com/articles/ASP8W5CJMP8WUTIL02N.html 東京都中央区の東京パラリンピック選手村で26日、柔道(視覚障害)男子81キロ級の北薗(きたぞの)新光選手(30)と自動運転の大型電気自動車が接触する事故があったことが警視庁への取材で分かった。北薗選手は頭と両足を打ち、約2週間のけがを負ったという。同庁によると、26日午後2時ごろ、居住棟と食事を提供するメインダイニングをつなぐ横断歩道を渡っていた北薗選手に、右折してきた大型電気自動車「eパレット(e―Palette)」が接触した。北薗選手は選手村の診療所で治療を受けたという。 eパレットはトヨタ自動車が開発した自動運転の電気自動車。選手が村内を移動する際に使われている。ナンバープレートはついておらず、公道の走行はできない。村内の道路は公道にはあたらないという。当時は、車内にオペレーター2人と乗客5人がいたが、いずれもけがはなかった。 ☆トヨタの自動車が起こした事故である。夕方から「キャスト」「報道ランナー」と録画しながらみてきたが、全くこの件は取り上げていない。事故は26日、今日は27日。NHKの7時、9時のニュース。報道ステーションも録画予約している。☆9時のNHKニュースは、「起こったこと」だけを伝えた。事故に遭った選手が「体調不良」のために、明日の試合を欠場するという事は伝えている。しかし、どのメーカーの車であるかという事も、どんな状況で起きた事故であるのかも報じてはいない。報道ステーション、報道なし。トヨタがスポンサー。 各局ともにトヨタ様にお伺いをたてているのか?「あのー、取り上げていいでしょうか?」「うーん、もう少し待っててくれるかな、いま、影響をどうしたら最小に抑えられるか考えているんだよねー」。「はい、了解いたしました」。 忖度しまくって番組作ってるから、テレビは信用されなくなっている。コロナ、アフガン、猛暑、パラ、報道しなければならないことが山ほどあるので、という言い訳は通用しないんだけど。 トップが記者会見しなきゃ済まないだろうな。テスラが事故起こしたっていうのはあるけれど、舞台がパラの選手村。 オリンピックもホントにあれこれあって「呪われたオリンピック」と言われた。パラもこれだ。あれこれ事故が起きたり、不祥事が起きたりというのは、「やめといたほうがいいよ」という「虫の知らせ」の場合がある。どこかで人間は、危険を予知する能力を喪失したのではないか。その最大の理由は、「利権」というものの存在だ。 第一、世界中でコロナ蔓延の最中にオリンピックとパラリンピックを開くという非常識がまかり通ったのも、「利権」じゃないか。 ホントは、「金で買ったオリンピックだ」という事がばれた時点で「開催する資格がありません」と言って返上すればよかった。
2021.08.27
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https://president.jp/articles/-/42285?page=2 「プレジデントオンライン」 によれば、「国別人口千人当たりの急性期病床数」は、OECD調査によれば日本が7.79、韓国7,14、ドイツ6,02。アメリカは2,24で第11位。日本が断然トップ。ところが、「国別人口10万人当たりのICU病床数」は、アメリカ34,7、ドイツ29,2。日本は4,3で8位。ただし、「諸外国の病床数のデータにはIntermediate care bedsといって、ICUと一般病棟に至るまでの間の治療を行うための病床を含めて計算が行われているため、日本でもICUに準じた機能を持つ病床としてハイケアユニット(HCU)、そして救命救急病床(ER)を含めると全体で1万7000床となり、人口10万人当たり13.5床となります」これだと第3位。それでも米、独に比して非常に少ないことがわかります。 「1994年に847か所あった保健所は現在469か所と半減。感染症病床は1998年のおよそ9000床から2019年には約1800床と激減しました」「赤旗」21年8月24日 コロナ患者を受け入れて治療にあたった病院が赤字となり、医療従事者に対してボーナスも出せないという状態に陥ったことは記憶に新しいのですが、このことは日本という国が感染症対策後進国であることを白日の下にさらしました。 「病床逼迫」「コロナ患者の自宅待機」という惨状は、政府の「対策」によってもたらされたと言っていいでしょう。 台湾がSARS蔓延の体験から学んだように、私たち国民は、「学習能力のある政権」を自力で作らねばなりません。
2021.08.25
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東京都教育委員会は18日、東京パラリンピックの観戦機会を児童や生徒に提供する「学校連携観戦プログラム」について、同日時点で都内8自治体の約13万人と都立学校23校の約2千人が参加する意向だと公表した。私立学校にも別途調査しており、最終的な人数は今後確定する。 都教委は18日夜に臨時会を開き、委員5人のうち出席した4人全員が新型コロナウイルスの感染状況を懸念し、学校連携観戦に反対する意見を述べた。委員の議決を取らない報告事項のため、実施の決定には影響しない。https://www.msn.com/ja-jp/news/national/共同通信社 2021/08/19 00:04 ☆いまだに信じられない事態である。各学校現場では、子供たちが楽しみにしていた行事が、「コロナ感染から子どもたちを守る」ために中止されている。 で、パラリンピックへは「学徒動員」ときた。 コイケは、「自治体からの強い要望で」と言い張っている。では、「強く要望している自治体」とはどこなのか? https://news.yahoo.co.jp/articles/66022da14d935ee64632a971e384a98ebbb8d10f?tokyo2020 東京オリンピック・パラリンピックガイドによれば、〇すべての学校を感染(ではなくて観戦)対象とするのは、江東区、渋谷区、千葉市。〇希望校 杉並区、埼玉・新座市、〇検討中 新宿区、墨田区、江戸川区。〇中止 千代田区、調布市、静岡県・伊豆市など22自治体。 さてでは、感染者が出た場合どうするか?「国立競技場の飛沫感染はゼロに近い」と富岳がシミュレーションしたという。問題は、公共交通機関を使って移動する場合。車両を貸し切りにする。バスをチャーターして移動する。もしも感染した生徒がその中に居たらどうする?各学校ともに、夏休み明けの学校での感染防止対策に頭を悩ませている最中にこれである。 保護者は、お子様を休ませればいい。「体調不良」で。こんなバカをやる自治体とそれに従う学校に従う必要はない。どこかの国のことわざで、「上に政策あれば下には対策あり」というものがあるそうな。
2021.08.23
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日本ハムから巨人に電撃移籍をした中田翔(32)が、移籍早々に活躍している。中田は8月4日、DeNAとのエキシビションマッチ前にチームメイトに暴行を働き、11日から日本ハムから無期限出場停止処分を受けていた。だが、20日に巨人への無償トレードが発表されると、同日限りで処分は解除に。21日には1軍登録されて代打で初出場。22日には『5番・ファースト』でスタメン起用され、移籍後初本塁打を放った。プロ野球担当記者が話す。 「普通のトレードだったら、ファンにもっと歓迎されたかもしれません。しかし、相手が脳震盪を起こしたと言われるほどの暴力を振るって“無期限出場停止”になったのに、移籍でそれがチャラになって優勝争い中の巨人の貴重な戦力になっている……。さすがに、プロ野球ファンからも不満の声が多く聞こえてきます」https://www.news-postseven.com/archives/20210823_1685511.html/2 中田を獲得し、すぐに試合に試合に出したのが、読売巨人「軍」である。そう、選手に対しては、「紳士たれ」と説教をし、江川事件を起こしたとても「紳士」と言えないような球団である。そして唯一いまだに「軍」を名乗っている集団である。今回炎上事件を引き起こした張本も「元・巨人軍」である。「元・巨人軍」という肩書はみんなが欲しがる肩書のようで、なるほど、「名球会」でも幅が効くだろうし、解説者などの引退後のポストも保障されているようだ。 私が「江川事件」を機に巨人軍のファンをやめた事は以前も書いた。いまでも大嫌いな球団である。ましてや、相手に怪我をさせて球団では謹慎処分になっていたいわば犯罪者である。それをすんなり出場させる。さすが「読売巨人「軍」」である。もっと嫌いになった。
2021.08.23
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長い間勤務していますと、様々な例に出会うものです。「校則」というものがあり、「生徒指導規則」というものがあります。これらの内容が大きく変化したのは、生徒と保護者が裁判に訴えるという事例が出てきたからです。 たとえば、「煙草を吸ったら一週間の家庭謹慎」という規定がありました。その間、保護者は当該生徒の監督をしなければなりません。共働きの場合、お父さんとお母さんが交代で休みを取って家庭に居なければなりません。担任や生徒指導担当は予告なしに家庭訪問をします。その時、保護者が在宅でなければ事情を訊ね、謹慎の軌間は延ばされます。何度も違反を繰り返した場合、1か月謹慎というケースも出てきます。高校は義務教育ではありませんから教科・科目ごとに「出席を要する日数」が決められており、それを超えた場合は、留年という事になります。 裁判の結果、「家庭謹慎は、学校側が生徒に命じたものであるから、結果として欠席には当たらず、長期の謹慎は生徒から学習の機会を奪うものである」という判断が示され、謹慎の日数は劇的に減少、さらに、欠席にはならないようになりました。 「裁判で負けるから」という理由で、徐々に陰を潜めたものもあります。体罰です。 ある日の職員会議で、校長が「県教委からの通達で、体罰は一切行ってはいけないとなりましたので、先生方ご留意ください」と発言しました。まだ若かったのでしょうか、私は挙手をして、「県からの通達でそうなったのはわかるのですが、なぜ生徒を殴ってはいけないか教えていただけませんか」と言いました。その時の冷たいというか、妙に張り詰めたような空気は今でも思い出します。答えはありませんでした。議長が、ややあって、「では次の議題ですが」となりました。 私は赴任一年目に一人の生徒をぶん殴り、二年目に担任していた時にある体験から「生徒は殴らなくても指導できる」と確信をもって今日に至っています。 そんな私からすれば、今回の旭川の事件は、言語道断というか、容易には信じられませんでした。「10人の加害者の未来を云々」という教頭の言葉、あるいは徹底して「暴行」「犯罪」の事実を認めようとせず、隠ぺいし続けた学校と教育委員会。 この学校には、「社会の風」が吹き込まず、「社会の常識」を持っていない教師が少なくとも複数名いたという事になります。 今回の件は「いじめ」という言葉では語れないような犯罪です。これは最終的には司直の手にゆだねざるを得ないような種類の犯罪だと思います。SNSで語られているような事柄が真実であるとすれば、旭川には、とんでもない組織があるかもしれません。
2021.08.22
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政府は18日、首相官邸のホームページで菅義偉首相の17日夜の記者会見録を公開した。その中で、衆院選の実施時期に関して「感染拡大を最優先に」とした発言をそのまま掲載。内閣広報室は報道機関からの問い合わせを受け、「感染拡大の防止を最優先に」へ修正した。 首相は会見で、まず「最優先すべきは新型コロナ対策だ」と強調。ところが、衆院解散に踏み切るタイミングが限られてきたことに自ら触れた後、「いずれにしろ感染拡大を最優先にしながら考えていきたい」と結んだ。明らかに言い間違いだが、首相はその場で直さず、会見を続けた。https://www.jiji.com/jc/article?k=2021081800999&g=pol 同席していた加藤官房長官も気が付かなかったらしい。HPにアップする担当も気が付かなかったんだろう。間抜けも極まっている。菅が原爆忌の原稿を読み飛ばししたり、ポカを立て続けにやっていることを考えれば、「どうやったらダメージを小さくできるか」を最優先にして緊張感をもって仕事にあたるべきだろうが、この体たらく。どうやら菅は見捨てられているようだ。
2021.08.19
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1972年にハルバースタムが『ベスト アンド ブライティスト』という本を書いた。最も優れたそして輝かしい経歴を持った人々がベトナム戦争を遂行し、そして敗れ去った記録だった。 1971年にはダニエル・エルスバーグが、自らも執筆に加わったベトナム政策決定過程に関する国防総省秘密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を「ニューヨーク・タイムズ」や「ワシントン・ポスト」などに持ち込んで暴露し、世論に反戦を訴えた。 「ベトナム戦争」は、アメリカの威信を大きく傷つけ、ドルショック(ニクソンショック)まで引き起こしている。 アメリカはこの負の記憶から何とか立ち直ろうとし、湾岸戦争、イラク戦争で「強いアメリカ」を取り戻そうとしたと思う。 そして9・11をきっかけとしてビン・ラディンをかくまったとしてアフガニスタンのタリバン政権を攻撃した。あの時、タリバン側は、アメリカの要求に対して、「彼がテロについて有罪であるという確証があったら引き渡す」という意味の答えをアメリカに送ったと記憶している。 ところがアメリカはそんな回答を蹴散らし、アフガン空爆を始めた。タリバン政権は崩壊、アフガンは部族中心の分裂国家となった。 空爆が開始されてしばらくたって、紹介された小さな記事が記憶に残っている。それは、「アメリカの高校生の四分の一が現在アメリカ政府が空爆を実施しているアフガニスタンという国の位置を知らない」という記事だった。皮肉も込めて「アメリカ国民は先進国の中で世界についての知識にもっとも乏しい国である」と言われている意味が分かったような気がした。 ビン・ラディンは殺害され、イラクは無政府状態となったが、その間隙をついてISという「国家」が誕生した。 これらすべての動乱の大本は1979年12月のソ連によるアフガン侵攻だった。これに対してムスリムの戦士たちはアフガンに集結、アメリカは彼らに資金と武器を与えた。その中からアルカイダとビン・ラディンが誕生する。 1980年のイラン・イラク戦争にあたってアメリカは、大量の資金と武器をイラクのサダム・フセインに注ぎ込んだ。その背景を知っている日本の「軍事評論家」の中には、湾岸戦争の際に、「アメリカにとってもイラクはそんなに簡単な敵ではありませんよ」と解説した人もいたくらいだった。アメリカは実に簡単にイラクをねじふせ、街道沿いには破壊されたイラクの戦車の残骸が列をなした。 大岡昇平の『レイテ戦記』の末尾にこんな一文がある。「レイテ島の戦闘の歴史は、健忘症の日米国民に、他人の土地で儲けようとするとき、どういう目に遭うかを示している。それだけではなく、どんな害をその土地に及ぼすものであるかも示している。その害が結局自分の身に撥ね返って来ることを示している。死者の証言は多面的である。レイテ島の土はその声を聞こうとする者には聞こえる声で語り続けているのである。」『レイテ戦記』中央公論社 昭和52年22版 ※中公文庫の三巻本はバラバラ状態になってしまったので、現在はこの本を利用している。 中東の無政府状態から最も多くの利益を引き出したのは、各国の兵器会社であろうことは容易に推察がつく。兵器に対する評価はカタログデータだけでは不十分であり、実戦を経て評価が定まる。そのためには、実際に戦闘が起きてくれないと困るわけだ。起きそうにないのであれば、起こせばいい。印象操作、ある特定の人物に対するマイナスイメージの宣伝。『戦争広告代理店』という本が参考になる。 アメリカは「世界の警察」の地位から滑り落ちつつある。今後、もっともありうるシナリオは、東アジアに限って言えば、中国とアメリカの「手打ち」であると思う。「台湾」をどうするか「尖閣」をどうするか。両国の実務者の間でシナリオが描かれていると言われても私は驚かない。 アメリカも中国も直接戦争を行うという事は絶対に考えていないだろう。そうなると、習近平体制がこのまま続くと仮定すれば、「落としどころ」はどこになるか?どの地域が「犠牲の羊」となるのか。 英・仏・独・伊の間で行われたミュンヘン会談で「犠牲の羊」に供されたのはチェコだった。 ただ、習政権がとろうとしている政策は、「冒険主義」と紙一重と言っていい。失脚するとすれば、その点をつかれての解任という事になるかもしれない。 私たちは、日本は「戦争できない国」(憲法上も、経済的にも、能力的にも)であることを前提としてものを考えた方がいい。
2021.08.18
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買ってきたばかりの『山月記』を音読してみた。文庫本にしてわずか12ページほど。日ごろ黙読ばかりしていたからか、文章がまともに体の中に入ってくる。李徴の恐ろしさが伝わってくる。音読していて何度か読めなくなった。文章が胸に迫ってくる。今まで私は何を読んでいたというのか。師から「文章はなめるように読みなさい」と言われたことがあるが、これもそうかもしれない。 しばらくは、家族に迷惑をかけつつも音読に励みたい。
2021.08.16
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古本屋で二冊本を買った。一冊は『李陵・山月記』、他に「名人伝」と「弟子」が収録されている。新潮文庫。価格は246円だった。 「山月記」については何回か触れたように、高校時代の旺文社模試で問題文として出題された文章を見て、放課後書店に行って購入した。 「隴西の李徴は博学才頴、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、」という書き出しの文章からまず引き込まれた。 最近腰を痛めてから寝る間際に朗読を聞くことにしているのだが、何度も聞いたのは『山月記』である。江守徹氏の朗読はすばらしいのだが、同時に出てくる文章の変換が無茶苦茶で、興の削がれること著しい。明石からの引っ越しに際して多数の本を置いてきてそのまま処分してもらったのだが、『山月記』まで処分するという結果となった。短時間のうちに選ばねばならないという事情が幸い(?)して、一々選んでいたら収拾がつかなくなっていたところだった。 もう一冊は、『蕪村俳句集』尾形仂校注 岩波文庫 価格は473円。 俳句と言えば芭蕉だろうし、私もそう思う。特に『奥の細道』は角川文庫で何度も繰り返し読んだ。 ただ、私の中の蕪村は、「愁ひつつ岡にのぼれば花いばら」とともにある。五・七・五の定型の中に、なんと多くの事が詠み込まれていることか。 そして歴史を教えるに際して蕪村の句を何度か使わせてもらったこともある。 「鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉」 「易水にねぶか流るる寒かな」 この二冊、ぼちぼち読んでいきたい。
2021.08.16
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また「敗戦記念日」が来た。「終戦」という言葉を様々な感慨を込めて使いたい方がいらっしゃるであろうことは理解している。ただ私は、以下の二点が日本国民の共通認識になってほしいと思っている。 (1)日本が負けたということ。それも、「敵国の事も理解せず、自国の事も理解せずに戦争したら百回やったら百回負ける」という『孫子』の言葉通りに負けたという事である。 金属供出ということで寺の梵鐘も供出させられている。仏教というものが日本人の心の中にどのくらい浸透し、僧侶がどれくらいの尊敬を集めていたかについては様々な意見があろう。ただ、町や村の寺の梵鐘というものは人々の心の中に、生活の中に深く根を下ろしているものと私は思っている。それを供出した。負けて当たり前ではないか。 作戦の失敗、機密の漏洩、敵前逃亡などの責任を取らされた高級参謀はいない。 東条に至っては、自ら定めた「戦陣訓」に反してピストル自殺に失敗して捕虜になっている。 山県が定めた「軍人勅諭」には、軍人の政治不関与が定められている。また、上にあげた作戦の失敗、機密漏洩、敵前逃亡を高級軍人が犯した場合を想定した条項はない。それは、山県にとって、そんなことをやれば恥を知る軍人は自死して当然という思いがあったからだろう。 しかし、軍は、見事な官僚組織となった。つまり上層部は責任を取らないという「お友達」組織となったという事だ。 (2)満州事変に始まる「アジア・太平洋戦争」について、日本の加害と被害を自主的に学ぶサークルを地域で作る必要がある。 戦争を直接体験として知っている世代は今後10年たてば、さらに激減する。そうなると、「先の大戦」というものをだれが語り継いでいくのか。語るためには学ばねばならない。 中国・習近平指導部による目に余る行動が目立つ昨今だからこそ、このことはより必要になり、アメリカと中国のはざまで日本がどう生き延びていくかを学ぶためには、まず歴史に学ばねばならない。マスコミの扇動。交渉の失敗の経過。そして、「記録を残すこと」の大切さ。 「アジア・太平洋戦争」については、また書いてみたい。
2021.08.15
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神戸新聞に、「次期衆院選の展望」「内閣支持低迷でも与党大勝か」という記事(21年8月14日)が載っている。筆者は菅原琢という方。(1)内閣支持率と自民党支持率とは直接の関係はない。 ☆これは簡単にわかる。内閣支持率は30%を割ったが、自民党の支持率はそんなことはない。つまり、自民党支持者の中にも菅内閣を支持しない人もいるという事になる。 (2)与党の得票数は、比例・選挙区問わず全有権者の25%程度を毎回集めているに過ぎない。それにもかかわらず与党が大勝できているのは、主に野党に問題があるからである。自民・公明の両与党が全国ほとんどの選挙区で協力関係を深めたのに対して、野党側の協力関係は部分的、地域的である。 この野党の支持不足の背景は、協力交渉が不調になる過程を見るとよくわかる。安全保障、原発、過去のしがらみなど、共闘しにくい理由がいくつか挙げられるが、そのいずれもが多くの有権者の政治への要求から縁遠い、一部関係者の政治的な理由である。 多数の人々の生活や人生を改善、好転させる施策を追求してこそ政党は支持を獲得できる。棄権者を支持者に変える積極的な戦略を打てるかが、各党に課せられた夏の宿題である。 ☆与党は、「金と利権」という強力な接着剤でくっついている。そして、「中央との太いパイプ」=地元への利益誘導(一部の業者であっても)を宣伝することができる。 さらに、消費税率アップの時のように、「私は政府に、自民党執行部に逆らってこの消費税アップを止めて見せます」という「自由」を持っている。その後、当選した自民党議員たちが「執行部に逆らった」形跡はない。当選すればこっちのものなのである。 かたや立憲と共産の共闘が一部にとどまっているのは、「小異を捨てて大同」に付けないからでもあり、立憲が依然として頼りにしている「連合」の体質でもある。「連合」は、徹底して「反共」であり、それしか存在意義がない組織だ。 ただ、「棄権者を支持者に変える積極的な戦略」が両党に欠けているのも事実ではないか。もちろん、「原発」、「安全保障の問題」を棚上げにしろという意味ではない。私がずっと所属していた「歴史教育者協議会」の全国大会で、「安保は地域にゴロゴロ転がっている」という提起があったことを思い出す。「原発」も同じではないか。今自分が生活している地域で「原発」や「安保」がどんな現れ方をしているか。またこのコロナ禍での人々の生活はどうなっているのか。生活相談などを通じてそれを吸い上げ、政策化することで、そしてそのことを「どんな言葉で語るのか」が、両党の課題ではないか。 兵庫県の知事選で、維新の候補が当選した。かれは、徹底して「改革」を前面に押し立てた。本家本元の大阪で、維新府政、市政がどんな失敗をしでかしたか、そのために何人の命が失われたかという「事実」は、県民には顧みられなかった。 昭和初期、軍部は「昭和維新」を唱えた。近衛は、「革新」を唱えて人々の心をつかんだ。 もちろん現在は当時のような弾圧立法(治安維持法)はない。それであるからこそ工夫をしな ければならない。「心に届く言葉」を探さねばならない。でないと本当に日本は沈没してしまう。
2021.08.14
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甲子園が雨天順延となった。ところが、明日13日、明後日14日は予報では暴風雨。休養日が3日となっているが、このままいくとすべて使い切るという事になる。もしも今後、雨天で試合ができないとなったらどうするのか? 夏の甲子園については、「異常気象が予想される中で、暑熱の中での試合は大丈夫なのか?」という疑問があるのだが、ここまで雨天が続くとは。 こうなると、全天候型、つまりドーム球場で今後の「甲子園」は実施しないといけないかもしれない。「甲子園」にこだわるのなら、ドームを建設しなければならない。名前にこだわらないのなら、京セラでもいいし、極端に言えば、ドームなら全国どこでもいいという事になる。そうなると、北は北海道から、九州まで開催可能となる。 ということを心配するのだが、もっと深刻なのが、この日照不足。稲の生育は大丈夫だろうか?あれは何年前だったか、夏なのにエアコンを「暖」にして走った年は、米不足で、タイ米を緊急輸入した。幸い知人を介して農家を紹介していただき、事なきを得たのだが、今年はどうだろう?
2021.08.12
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アフガニスタンから8月末で米軍が完全撤収するのを前に、アフガンの反政府武装勢力タリバンと中国が接近している。28日には中国の王毅国務委員兼外相とタリバン幹部、バラダル師が中国・天津で会談。アフガン情勢の安定などについて意見交換した。タリバンがアフガン政府に攻勢をかけて支配地域を拡大するなか、米軍撤収後のアフガンでの影響力拡大を図りたい中国側と、中国からの支援を引き出したいタリバン側の思惑が一致した形だ。 「タリバンはアフガンで決定的な力を持つ軍事、政治勢力であり、アフガンの和平、復興の過程で重要な役割を発揮することが見込まれる」。会談で王氏はタリバンをこう評価した。21年7月21日https://mainichi.jp/articles/20210729/k00/00m/030/229000c タリバンは、よく知られているように、女子教育に反対し、マララ・ユスフザイさんを銃撃したテロ組織である。 中国は、「女子教育を否定する」タリバンと友好関係を持つようだが、本当になりふり構わないという言葉が適当だろう。中国は、孤立を防ぎ、「一帯一路」政策貫徹のためには「仲間」を増やしたいのだろう。 しかし、こういう場合に一番適当なのは、「類は類を以て集まる」ではないのか。 で、もしやと思って検索してみたら、不公正な選挙で6選を果たしたと批判される東欧ベラルーシのルカシェンコ大統領に対し、中国が積極的な支持を表明し、友好関係を強調している。「欧州最後の独裁者」と揶揄されるルカシェンコ氏だが、中国の習近平国家主席は「兄弟分」として厚遇し、関係強化を図っている。2020年8月 という記事が見つかった。https://news.yahoo.co.jp/byline/nishiokashoji/20200824-00194808 習近平は、「万国の独裁者よ団結せよ!」と呼び掛けているようだ。
2021.08.10
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大分県の高崎山自然動物園で、9歳の雌ザル(「ヤケイ」)がB群(677匹)のトップに立ったと神戸新聞7月31日の夕刊に報じられている。サル社会で初という事だ。 ヤケイは、2月末ごろから2位の雄サルからの求愛を後ろ盾に力を誇示し始め、6月下旬には雄のボスのナンチュウ(推定31歳)との喧嘩で優位に立ち、その後の観察でナンチュウがヤケイを見ると逃げる様子が確認され、ヤケイ優位と判定した。 記事の最後。園を訪れた日田市の安達琳君(8歳)は「僕のお母さんみたいですごい」母の唯さん(31)は、「とうとう女性の時代が来たなと思います」と笑っていた。中々印象に残る記事でありました。
2021.08.09
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五輪が開催されてからよく引き合いに出された言葉がある。「この日は晴れる日が多く、温暖で、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」(2013年 東京立候補ファイル)。前回の東京大会は、1964年10月10日から10月24日までの15日間開催されている。 今回の五輪の日程は、アメリカではフットボールもアイスホッケーもなく、ヨーロッパのサッカーもオフシーズン。だから、莫大な放映権料を払う米テレビメディアがこの時期に五輪開催を求めてきて、開催地はそれをのまざるを得ない。 マラソンでは、106人中30人が棄権している。これは、リオ大会の倍だという。テニスでは、ジョコビッチの抗議もあって開始時間がずらされた。 昨日の「神戸新聞」「正平調」(21年8月8日)に以下のようなことが書いてある。 「5年前、質問主意書で五輪開催の時期についてただした参院議員がいた。「晴れた日が多く、かつ温暖」だから「理想的な気候」と日本はアピールしたが、本当にそう思うのか、梅雨明けの猛暑は危険ではないかと。温暖ではなく酷暑と、誰だって思う。その懸念に内閣は答えた。それは招致委員会の意見なので、政府はコメントを控える。ただし「大会開催期間中の暑さ対策については重要と考えている」。素っ気ない。」 昨年3月のバッハ会長と当時の安倍首相との電話会談で五輪の一年延期は決まったのだが、IOCと開催都市契約を結んでいるのは東京都とJOC。なぜ首相が決定するのか?またなぜ2年延期としなかったのか?どうしても自分の任期中に開催したかったとしか思えない。 そして最初から躓いた。金をかけないと言っていたのに、わざわざ国立競技場を解体して新しい建物を建てた。これについて興味深いシンポジウムの記録がある。https://logmi.jp/business/articles/63841興味がある方はご覧いただきたい。ポスター、そしてエンブレム盗用問題も起きた。極め付けが「金で買った五輪」。ホントに、この時に辞退していればよかった。竹田が辞めただけで終わったが。 トライアスロンの会場の水質問題。そして、マラソン・競歩の会場変更。四者協議の中で確認された事項のトップが、「東京2020オリンピックの会場変更の権限がIOCにある」点だったことは記憶に新しい。(2019年11月1日) 21年2月12日に森組織委員会委員長が女性蔑視発言で辞任。21年3月18日、五輪・パラリンピック開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が「オリンピッグ」発言で辞任。 あと、小山田圭吾氏の辞任、そして開会式直前に起こった「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」五輪開会式ディレクターの小林賢太郎氏の辞任(私は氏の辞任についてはもやもやしたものを未だに抱えている。これは以前にも書いた)。 ついには、天皇陛下の「宣言」は、「祝意回避」の線で調整された。「私は、ここに、第32回近代オリンピアードを記念する、東京大会の開会を宣言します。」 そして今回指摘されたのが、メダリストに対するネット上での誹謗中傷。これに対してIOCは「IOCとしては個別のケースについて助言すべきだとは思っていない」と「対応しない」との見解を示している。なるほど。金さえ稼げばあとは知らん‥という事か。 また、中国の自転車競技代表が、「毛沢東バッジ」をつけて表彰台に上がっている。なぜ、着用していると気がついた時に「外しなさい」と命じなかったのか?北京への忖度か? テレビの視聴率が高いことが「五輪が認められた証拠」という意見もある(バッハなど)。しかし、これは「マスコミに踊らされてコロナ怖いと言っている愚民」というツイッターで見た意見とコインの裏表をなしているに過ぎない。 パラリンピックは残っているが、オリンピックという祭りは終わった。夢の後は、「後片付け」が残っている。IOCは、菅氏と小池氏にメダルを授与してお仕舞にしようとしている。東京五輪で生じた損失を補填しようという気はサラサラなさそうだ。 大量の弁当も捨てられた。なにが、SDG`sなんだ。 フランスのパリでは、お祭り騒ぎが起きているという。私はフランスという国の歴史をある程度勉強したものとしてあの国を決して「自由と民主主義、平等の発祥の国」あるいは「理性の国」とは思っていない。東京大会を細かく分析して早く夢から覚めた方がいいと思っている。 さて、さんざん五輪の悪口を言ってきたが、ひとつだけ「よかった」という点を挙げておしまいとする。 それは、体操のドイツ代表が、露出の少ないボディスーツで試合に臨んだこと。「私たちは体を見せるためにここにいるのではない。隠す選択肢があることに力をもらった」(ジャマイカ代表ダヌシア・フランシス選手)。「神戸新聞」21・7・20夕刊。全世界の「色キ〇ガイ」の皆様、残念でした。
2021.08.09
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札幌が、2030年の冬季オリンピック招致活動を行っている。札幌の降雪量の変化を見てみると、近年は明らかに減ってきている。https://www.sapporotenki.jp/data/record_snow.html 雪まつりの雪も札幌だけではまかなえなくなっているという。 なのに、「日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(62)が28日、札幌市が招致を目指す2030年冬季オリンピック(五輪)の開催地について「早ければ来年にも決まるかもしれない」との見通しを明かした。」2020年1月28日https://www.nikkansports.com/sports/news/202001280000647.html この「来年」とは、2021年、つまりは今年の事。これまでの五輪を振り返って、札幌は本気で招致しようというのか。新たなパンデミックの危険、「雪の量が足りないかもしれない」というリスク、自然災害のリスク、日本と札幌のその時点での経済状況。降りるなら今だ。
2021.08.08
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/292826 丸山知事は東京など首都圏で新型コロナウイルス感染者が過去最悪を更新しているのを受け、県民の近親者の命を守るとして、基礎疾患がある人の一時避難的な帰省を支援すると発表したのだ。 県が公表している支援策によると、対象は東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県に居住し、慢性の呼吸器や心臓の病気などの基礎疾患があり、島根県民の1親等または2親等に当たる親族。帰省直後6泊7日から13泊14日、ホテルなどに宿泊する費用について、県が1泊当たり半額(上限5000円)を補助する内容だ。☆丸山知事は、「島根県民ではない初めての知事」だという。という事は、「竹下王国」関係者ではないという事だ。 これは、確かに賭けかもしれない。しかし、このように知事から告げられた東京在住の島根県民はどれほどうれしかったことだろうか。自分が感染源を広げないように細心の注意を払い、ワクチン接種、PCR検査も滞りなく済ませて帰省しようと思うのではないか。帰省後の行動にも慎重になると思う。 昔風の表現になるが、「漢気(おとこぎ)」を感じる。
2021.08.06
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寝る前に、ユーチューブの朗読を聞いているのだが、昨夜たまたま志ん朝師匠の噺を聞いた。『今夜も落語で眠りたい』という題名の本があるけれど、寝るどころではない。聞き入ってしまった。 まくらの部分に、「名人」の事が出てくる。六代目三遊亭圓生師匠の噺にもやはりまくらに「名人」の事が出てくる。 二人に共通しているのが、「名人なんてそんなに出てくるものではない」という点。 ふと思ったのが、「カリスマ」、「セレブ」、「レガシー」、「レジェンド」と言った言葉の手あかのつき具合。 ちょっと有名になったら「セレブ」が大量生産され、「カリスマ主婦」なる言葉まで出てくる。「レガシー」は、「遺産」と言えばいい。翻訳不能だから原語でというわけでもない。 「レジェンド」も同様。 言葉は生きているから崩れる、変化するという事は理解できる。「全然」という単語は、否定形で受けることが通常であったのが、肯定形で受けることが普通になってきている。江戸の言葉は明治で早くも変化し、明治の言葉は大正、昭和ですでに変化している。漱石や鴎外の文章を読むと、「へぇ、この頃はこんな使い方をしていたんだ」と驚くことも多い。 私は総体に流行語を自分の言葉の体系の中に取り入れるのが嫌いで、その点では保守主義者である。絶滅危惧種と言ってもいいかもしれない。ただ、変わることを受け入れる人間がいる一方で、変わることを拒否する人間がいてもいいと思う。人間、そんなに生き方を変えられるものではない。
2021.08.01
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