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こんばんは、ほうとうです。 29日(金)、フェスティバルホールで行われた、大フィルの第544回定期に行って来ました。 四つ橋筋の夕暮 指揮は、エリアフ・インバル。コンサートマスターは崔文洙。 曲目は、プロコフィエフの交響曲第1番「古典交響曲」ニ長調とショスタコーヴィチの交響曲第10番ホ短調。 インバルさんは今年85歳になられる、マーラーとブルックナーのスペシャリストですが、ショスタコーヴィチも交響曲全集をリリースしており得意のプログラムです。今回の来日で都響(東京都交響楽団)も数公演振る予定でしたが、コロナの緊急事態宣言で半分が中止になってしまい、本人もちょっと残念だったのではないでしょうか。 メインの「タコ10」(ファンはこう略す)は、作曲家の名前のモノグラムである、D-Es(S)-C-H(簡単に言えばレーミ♭ードーシ)の音形が色々な形で沢山現れることで有名です。 大フィルも持ち前のパワーで熱演でしたが、凝ったところや趣向はなく、オーソドックスな演奏だったと思いました。できればもう少しアンサンブルが丁寧だったらなお良かったかも。 また、一方で「古典」は、清々しくて綺麗な響きの方が、タコ10と良い対比となったと思いました。
2021.01.30
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こんにちは、ほうとうです。 昨19日(土)、フェスティバルホールで行われた、「大阪クラシック2020」の第18公演に行ってきました。(2月1日以来の久し振りのコンサートです) 新型コロナ対策として、今年はオフィスビルやホテルのロビー、カフェでの無料公演は行われませんでしたが、大阪市中央公会堂やフェスティバルホールでの有料公演は対策を講じた上で開催されました。(もちろん、この公演専用の大阪コロナ追跡システムのQRコードも配布されました。)無料動画配信(ユーチューブ)も行われ、多くの視聴者が利用し、例年通りの聴衆数が確保できたようです。 両隣は発売されていないので、客席は半分以下です。 なので、ホールの響き方(反響)がこれまでと違います。客席が埋まっていると、ある程度観客の衣類に音が吸収されますが、半分以下だとやや響き過ぎます。 曲目は、ベートーヴェンの交響曲第8番ヘ長調とチャイコフスキーの序曲「1812年」。(アンコールは、エルガーのエニグマ(謎)変奏曲より「ニムロッド」と外山雄三の管弦楽のためのラプソディーより「八木節」。何だか大阪城西の丸庭園で行われていた大阪クラシックの前身「星空コンサート」みたいですね。) 「1812年」が選ばれたのは、コロナ禍を大砲で吹き飛ばしたいという思いからだそうです。やっぱり。でも最後のチューブラーベルは少しうるさかった。 今年はベートーヴェンイヤー(生誕250年)で、彼の作品を取り上げやすいことで、コンサートが開催しやすくて良かった。ブルックナー、マーラーやR.シュトラウス、ストラヴィンスキーだと、多くの団員を舞台に載せなければならないので(でも「第九」は合唱団が必要なので、ピリオド様式で人数を少なくした演奏でないと上演できないだろうなあ。)、多くを曲目変更しなければならなくなって、公演ができなくなっていたでしょう。 何はともあれ、指揮者や観客の息づかい(管楽器以外の奏者はマスク着用)、演奏者の熱意が肌で感じられるライブは「いいね」と再確認したのでした。
2020.09.20
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こんにちは、ほうとうです。 昨26日(金)、神戸国際会館こくさいホールで行われた大フィルの神戸特別演奏会に行って来ました。 曲目は、スメタナの連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」、シルクレットのトロンボーン協奏曲(独奏:中川英二郎)(アンコールは、ガーシュウィンのサマータイム)とドヴォルザークの交響曲第8番ト長調。(アンコールにハイドンの「水上の音楽」より終曲。) 指揮は大友直人。 今回の主な目的は、ズバリ協奏曲です。当然初めて聴きます。作曲者のシルクレットは、ニューヨークで録音・放送業界の指揮者・作編曲家として活動した人で、クラリネットの名手でもあったそうです。この曲は、ジャズ・トロンボーンの名手T.ドーシーのために書かれたものです。 ソリストの中川さんは、NHKの朝ドラ「瞳」のテーマ音楽の演奏でお馴染みですが、クラシックを主としない活動スタイルの中川さんにこの曲はうってつけです。第1楽章こそクラシックの構成ですが、第2、第3楽章はジャズの音楽です。柔らかくて甘い中川さんの演奏を楽しむことができました。 交響曲は、ドヴォルザーク特有のリズムをきっちり演奏することを中心に考えていたようで、楽しむことができました。が、スメタナの方は、何をポイントにして演奏するのか全く聴こえて来ず、残念でした。出だしの1曲目はウオームアップではなく、出だしから気合充分で演奏して欲しいです。(決して添え物として扱う曲ではないと思うのです。)
2019.07.27
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こんばんは、ほうとうです。 昨22日(木)、将棋の藤井六段と糸谷八段が戦っている最中の関西将棋会館の前を通り過ぎて、ザ・シンフォニーホールに行って来ました。(無理矢理くっ付けた?笑) 聴いたのは、同ホール35周年特別コンサートである、大植英次指揮大フィルによるベートーヴェンの交響曲第3番変ホ長調「英雄」とR.シュトラウスのアルプス交響曲。 特別コンサートと言うだけあって、盛り沢山で聴き応えあり、お得なプログラムです。 「英雄」は、近年の研究やピリオド演奏を参考として、第2楽章を除いてかなり快速なテンポで、逆に第2楽章の葬送行進曲はゆっくりめでした。この交響曲をもってロマン派音楽の幕開けを大きく宣言したととも感じられる、良い内容の演奏でした。 正面階段踊り場の絵「臥龍の松」 アルペンシンフォニーは、トランペット等に超ハイトーンが何度も出てくるのですが、何とか頑張って当てていました。 R.シュトラウスの大管弦楽曲は、譜面が極めて複雑・緻密なので、しっかり練習しておかないと、もやもやしてしまうのですが、もう少し練習が欲しいと感じた所がありました。 上手くなれば、より上が望まれます。R.シュトラウスの曲では、ウィーン、ハプスブルク家を思わせる典雅な響きが望まれるのですが、大フィルにもそれが出せるようになって欲しいなあ。(でも、それに変身してしまうと大フィルではなくなるような・・・。)余談。 コンサートが終わって間もなく将棋会館では藤井対糸谷戦は、藤井君の勝ちで終わったとのことでした。(普通なら終電が気になる時間に勝敗が決まる。)スゴい若手が上を目指して爆進中ですね。
2018.03.23
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こんばんは、ほうとうです。 昨16日(金)、大フィルの第515回定期に行って来ました。 指揮は、イタリア出身で東京フィル首席客演指揮者のA.バッティストーニで、曲目は、O.レスピーギの交響詩「ローマの噴水」、「ローマの祭」、「ローマの松」というローマ三部作。(誰ですか?ローマの休日は?とか言っているのは?あれは1953年のA.ヘプバーンが主演したアメリカ映画ですよ。笑。でも第2次世界大戦を挟んで同世紀の作品ですね。) さて冗談はさておき、バッティストーニを聴いてみたくて、また、大フィルがどちらかと言うと苦手とするであろう、レスピーギ作品をいかに演奏するか、聴いてみたくて行ったのです。 コンマスは崔文洙さんで、その方がうまく行きそうで、正解だったと感じました。 バッティストーニは、演出を得意としているようで、バンダ(金管の別働隊)の配置(高さを変えた左右のバルコニー席)や舞台袖のチューブラーベルの鳴らし方が良かったと思いました。 曲順も、「松」を最後に持ってきたのは、大フィルの個性に合っていて、うまく盛り上がり良かったと思いました。
2018.02.17
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おはようございます。ほうとうです。 19日(木)、フェスティバルホールで行われた大フィルの第512回定期に行って来ました。 指揮はチェコのラドミル・エリシュカさん。同国のドヴォルザーク協会会長を務めるなど、国内での活動が多かったのですが、年を取ってから外国へ客演し始め、知られるようになった人で、日本では札幌交響楽団を多く振っています。 曲目は、言わずもがなドヴォルザークの伝説曲第1~4曲、テ・デウム(ソプラノ:木下美穂子、バリトン:青山貴、大阪フィルハーモニー合唱団)、交響曲第6番ニ長調。 伝説曲は、初めて聴きました。間奏曲的な小品を集めたものです。 テ・デウムは、キリスト教の日曜や祝日の朝課の最後に歌われる聖歌なのですが、ドヴォルザークの手にかかると、リズム感が強く、チェコの舞曲をイメージさせます。ノイマン=チェコ・フィルのCDで聴き、良い曲だと知りましたが、生で聴くのは初めてです。 エリシュカさんは、今回の来日が最後とのこと。お国物の演奏でもあるので、聴いておきたかったのです。その指揮ぶりからはお歳(86歳)を感じさせませんが、日本までの長旅はやはりしんどいのでしょうし、本国でやっておきたい仕事もあるのでしょう。 さて、大フィルの方は良い演奏で、最近余りコンサートに行ってなかったのですが、ちょっと見直しました。指揮者や曲目等をチェックしてもう少し行かんとあかんかなぁ。
2017.10.21
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とでも、題名が付けられそうなプログラム構成の大阪フィル第507回定期に行って来ました。 こんばんは、ほうとうです。 その曲名とは、ベートーヴェンの交響曲第7番イ長調とオルフの世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」。 指揮は大植さん。ソプラノ:森 麻季、テノール:藤木 大地(カウンターテナー)、バリトン:与那城 敬、大阪フィルハーモニー合唱団、大阪すみよし少年少女合唱団。 ベートーヴェンは、リズムや音程がキッチリキメきれない所が幾つもあって、鮮やかさが足りませんでした。 一方、オルフは、良くまとまっていて、聴き応えあり、春の高揚を感じられました。ソロ歌手の各パートはこんなにも難しかったのかと驚きました。流石に森さん、与那城さんは当然のように歌いこなしていました。 一晩の演奏会をキッチリ演奏出来れば、大フィルのコンサートにもっと通うのになあ。
2017.04.27
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新手のPPAPではありません。 こんばんは、ほうとうです。 昨8日、フェスティバルホールで行われた大阪フィルの第504回定期に行って来ました。 曲目は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調とショスタコーヴィチの交響曲第10番ホ短調。 指揮はチェコ出身のヤクブ・フルシャでピアノ独奏は西宮出身の河村尚子。(何と二人は同い年でした。) フルシャは都響との共演で、日本では知られてきていますが、同い年の指揮者ドゥダメルと比べると、少し遅れを取った感がありますが、今回聴いてみて、そんなに差は無いと思いました。上手くオケをまとめていると感じました。むしろこれから年を取るに連れて、二人共、どんな味が出てくるのか楽しみです。 河村さんは、風邪?にもかかわらず、頑張ってくれました。 そうそう、冒頭のDSCHですが、ショスタコの第10交響曲の3・4楽章でDーEsーCーH(分かり易く言うとレーミ♭ードーシ)の音型が何度も出てきます。これ、作曲者ドミトリ・ショスタコーヴィッチのモノグラムなんですね。ただ、単に自己主張の強い人、というだけでなく、実際の音からは、強い不安を抱えていたと感じるのです。 PPAPとこのブログのタイトル、どちらも「I have a」で始まっているのですが、何の影響もありませんでしたね(笑)。
2016.12.09
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おはようございます。ほうとうです。 昨17日(土)、フェスティバルホールで行われた「大阪クラシック」の最終第81公演、大フィル=大植さんによるマーラーの交響曲第1番ニ長調(「巨人」)を聴いてきました(これは有料)。 注:「巨人」を括弧書きにしたのは、この副題、1983年のハンブルク演奏時 に付けられたもので、その後、この副題と各楽章の標題が外され、2番目に あった「花の章」が外され、交響詩から現在の4楽章の交響曲となった経緯が あるからです。 大植さんがマーラーを演奏するのは珍しくないのですが、第1は比較的珍しい方です。どんな演奏をするのか、興味がありました。 本編の後、アンコールと言うよりは余興の、山本直純編の日本の歌メロディーより七つの子、ふるさと、と外山雄三の管弦楽のためのラプソディーより終曲八木節がありました。これがあったからクラシックイベントと分かりそう・・・ さて、本編ですが、指揮者もオケも気合十分で、リハもしっかりされていたようです。大植さんは、テンポを急に落とすルバートを大胆にやっていましたが、オケも付いて行っていました。でも、雑にはならず、第2楽章のレントラーや第3楽章の中間部が美しかったのは感心しました。定期公演でもおかしくないし、レコーディングしても良かったのでは、思うほど良い演奏でした。
2016.09.18
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こんばんは、ほうとうです。 25日(木)、フェスティバルホールで行われた大阪フィル第501回定期に行って来ました。 指揮は大植さん、コンサートマスターは、首席客演の崔文洙さん。 で、曲目は小倉朗の管弦楽のための舞踊組曲とブルックナーの交響曲第9番ニ短調(ノヴァーク版)。 大植=大フィルがブル9を演奏するのは、変わったことではありませんが、小倉朗を取り上げたのは珍しい。夏に現代作品を演奏するのはありがちですが、大フィルは関西出身の作曲家を取り上げることが多いのですが。 プログラムを見ると、小倉朗は1916年生まれで、生誕100周年なんですね。なるほど。舞踊組曲と言えば、バルトークがまず思い浮かびますが、小倉もバルトークの基本的な考え方を踏襲したようです。ですから、日本的な音楽(でも日本民謡からは引用していない。)を西洋楽器のオーケストラに演奏させています。 なかなか良い曲でしたが、大フィルが曲の魅力を十分に伝えられなかったように感じました。もう少し練習ができていれば良かったかなあ。 ブルックナーを得意とし、年に数回は演奏し、繊細な表現はどちらかと言うと苦手なのにブルックナー・オケとも呼ばれる大フィル(珍しい立ち位置?)が演奏するブルックナーは、さすがと言うべきか、本質は捉えていました。が、少し演奏が雑になっていました。大植さんが監督のときは、もっと細部までこだわって作っていたけどなぁ。ブルックナーは、調性の移動的転調や、エコーの様な音楽、三連符と四分音符系の同時演奏とかあって、気は抜けないと思うのですが・・・。過去の遺産に頼ってばかりでは、将来は危うい。
2016.08.26
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こんばんは、ほうとうです。 昨30日、ラ・フォル・ジュルネびわ湖2016の、びわ湖ホール(大)で行われた大植英次指揮大阪フィルによるR.シュトラウス「アルプス交響曲」を聴いてきました。 今年は「自然と音楽」がテーマですから、この曲が演奏されても何の不思議もありません。 ただ、演奏出来るとなると関西のオケでは限られてしまいますね。 さて、1曲プロで料金も¥2000と格安なことから、演奏中に平気で雑音を出す客がいることはやむを得ないでしょう。 普段コンサートに来ない人を取り込むのも、この催しの狙いでもありますからね。 大阪フィルもこうした人達を釘付けにする演奏をして欲しかった。 慣れない(オペラ向きの)ホールで響かせるのに苦心していたこと(例えばコントラバスがしっかり聞かせたいフレーズを演奏する時に楽器を揺らして視覚で補っていた。)は理解できます。 金管もハイトーンを比較的良く当てていましたし、全体的に整った演奏でした。しかし、何か楽しくない。(この曲でそこまでやるのは難しいかなあ?) 「私には音楽で表現出来ないものは無い。」と豪語したこの作曲者ですが、「演奏できない曲は無い。」と豪語できるオケは日本では厳しいかなあ。
2016.05.01
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こんばんは。ほうとうです。 とうとうこの日がやって来ました。 大フィルの大植英次スペシャルコンサート。ザ・シンフォニーホールへ出掛けてきました。 9年間、大フィルの音楽監督を務めてきた大植さんの最後のコンサートです。(もちろん今後客演としては指揮しますが。) 曲目はブルックナーの交響曲第8番ハ短調(ハース版)。大フィルらしい大曲を持って来ましたねえ。でもマーラーの第9交響曲は定期公演にとっておくってことで、この曲を演奏するってどういう理由か良く分かりませんが(笑)。この曲も定期で演奏したって全然おかしくないでしょっ(と、突っ込まずにはおれません。) まあ、それはさておき、演奏は・・・。 渾身の力を込めた大熱演!でした。もう大植さんの やりたい放題みたいなテンポの動かし方で(演奏時間約95分にもなってた。)、思いっきり溜めたところでは、誰か先に飛び込んで(音を出して)しまっていました。でも大フィルも良く頑張ってついていっていました。しかも良く音が出ていました。 この演奏に好き嫌いはあるでしょうが、これだけ出来れば、大植さんも満足でしょうし、花道として立派だったのではないでしょうか。 大植監督、本当にありがとう。お疲れ様でした。 ファンからの花 ザ・シンフォニーホールも当分見納めかなぁ。 ザ・シンフォニーホール で、ここでワタクシからのお知らせ。 実は、横浜へ転勤することになりまして、単身赴任します。ですからこのブログの更新もぐっと減ることとなると思います。(携帯からの更新を勉強しておきまーす。)今までのご贔屓ありがとうございました。 りゅうびちゃんは何があってもマイペースでやっていくでしょうから、これからも温かく見守って下さいませ。 ホール前
2012.03.31
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こんばんは。ほうとうです。 大阪フィルの第455回定期に行ってきました。指揮は大植さんですが、監督として振る最後の定期となりました。 曲目は、ベートーヴェンの交響曲第6番ヘ長調「田園」とストラヴィンスキーの「春の祭典」。このプログラムは、2001年、大植さんがミネソタ管を連れて凱旋来日公演のために予定していた曲目でした。(9.11同時多発テロの影響で来日中止となったのです。そしてその後の2003年、大植さんが大フィル監督に就任したのでした。) まずハルサイ(春の祭典)から。ややゆっくりめのテンポで、所々にアクセントを加え、アーティキュレーションが良く分かることを目指した演奏でした。でもヴァイオリンに縦線が乱れる事故があって、ハッとしました。 ベートーヴェンは、今まで聴いてきた「田園」と少し違うなと思って、終演後、ヴィオラのトップ小野さんに尋ねたところ、「譜面はいつものもので、スコア(総譜)を読み直した大植さんの指示があった。」とのことでした。大植さん、常に楽譜を見直して進化しているんですね。楽器の配置も弦5部は下手から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリンで、チェロと第2の後方にコントラバスでした。ウィーンと関係の深いベートーヴェンですから、ウィーン・フィルと同じ並び方もあるかなと思っていたのですが、今回の「清新」なアーティキュレーション(演奏スタイル)にはこれが丁度いいのかも知れません。 3月31日のファイナルコンサート改め「大植英次スペシャルコンサート」の曲目が発表になりました。ブルックナーの第8。当然行くつもりですが、チケット確保大変そうだなぁ。
2012.02.16
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こんばんは。ほうとうです。 今日は、ザ・シンフォニーホールで行われた大フィルの第81回新春名曲コンサートに行ってきました。 普通なら、この手のコンサートには行かないのですが、(市長が橋本さんになって戦々恐々としているのか?)大フィルから招待されたので応援に行くためと、ソリストに美形が多いので出掛けてみました。(ソプラノ:嘉目(よしめ)真木子、テノール:錦織健、バンドネオン:三浦一馬、フルート:高木綾子で、指揮は円光寺雅彦) で、窓口でチケットを渡されると、定期公演S席の席だったので、恐縮してしまいました。 ソリストは皆良かったと思います。錦織さんのPブロックのお客さんにも振り返って歌ったところなど、ショーマンシップを感じたし、三浦君は21歳と若いのにオケ伴奏の編曲もするんですね。高木さんは生後3ヶ月のお子さんを連れての来阪で大変ですね。 大フィルも悪くはなかったけど、ただウェストサイド物語より「トゥナイト」のスネアドラムはテンポ感が?でちょっといただけなかった。 閑話休題。 大フィルの2012-13の定期演目が出ていました。大植さんは退任しますが、結構魅力的なプログラムがあります。 また、3月31日の大植さんのファイナルコンサートのリクエスト曲を募集していました。当然、ワタクシなりに色々考えて(交響曲を2曲提案)応募します。
2012.01.15
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こんばんは。ほうとうです。 大フィル第453回定期に行ってきました。指揮は大植英次監督。 曲目は、シューベルトの交響曲第5番変ロ長調とマーラーの交響曲「大地の歌」。 マーラーの歌手は、テノールがジョン・ヴィラーズと体調不良でキャンセルとなったメゾ・ソプラノ、ナタリー・シュトゥッツマンの代演で二期会の小川明子。 うーむ、シュトゥッツマンのあの深い声が聴きたかっただけに残念!ああ残念! シューベルトは、まずまずの出来。まあ、VPO=ムーティ来日公演で聴いた愉しい演奏と比べるのは酷か。大フィルは重厚長大志向だからね。でも、大フィルが軽妙洒脱な演奏が出来るようになったら、それはそれでスゴイ! マーラーですが、かつて大植さんはミネソタ管とこの曲をCDにしていますが、最近の彼の手法とおり、テンポを大きく動かしていて、4楽章の急速なアッチェレランドに小川さんが付いていくのに苦労していました。 でも、終楽章(第6楽章)「告別」の後半では、フレーズごとのテンポ・ルバートが、1フレーズごとにため息をついているようで、最後の歌詞「Ewig(=永遠に)」が心に染み入ったのでした。
2011.11.09
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こんばんは。ほうとうです。 今日は、大阪フィル第452回定期を聴いてきました。 指揮は、札幌交響楽団首席客演指揮者のラドミル・エリシュカで、曲目はスメタナの連作交響詩「我が祖国」(全曲)。 エリシュカさん、今年80歳で、日本デビューが74歳と遅かったことから、「遅れてきた巨匠」と呼ばれることもあります。そして、2009年N響との「我が祖国」が、聴衆からその年のN響ベストコンサートに選ばれています。 さて、そうした前評判もあったことから、今回期待していたのでした。 エリシュカさんの指揮ですが、指揮法の指導を母国チェコで長くやっていたことから、非常に丁寧で、まるで学生相手に振っているかの様ですが、全く年齢を感じさせない非常に若々しいタクトです。チラシにはエリシュカさんの発言「全曲通すには体力が要る。いつまでもやれる訳ではない。」が載っていましたが、そんなこと言ったんかいなと思ってしまうほど若々しかったです。(自分も三十数年後、あれぐらい元気でいたいなぁ。) 大フィルは、第1曲「ヴィシェフラド(高い城)」では、エリシュカさんとの間合いを計っている感じがありましたが、すぐに慣れて指揮についていき、大きなミスもなく、熱演だったと思いました。欲を言えば、美しい響き・余韻がもう少し出せれば良かったかなあ。でも総じていい演奏だったことに間違いありません。
2011.10.05
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こんばんは。ほうとうです。 大阪クラシック第70公演、ブラスアンサンブルを聴いてきました。場所は中之島の大阪市中央公会堂中集会室。出演は、大フィルの金管セクション。 曲目は、W.バードのオックスフォード伯爵のマーチ、グリーンスリーブス、スザートのルネサンス舞曲集とアンコールがヘイゼルの三匹の猫よりバレジ。 フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)の定番曲目で、同編成(10人)でPJBE版の演奏でした。 はっきり言って、良い所はありませんでした。 普段使わない会場なので、響き方にはもっと気を使うべきだったし、トロンボーンやチューバは、弱音かつ低音は音の立ち上がりが遅れ気味になりやすいので、その辺の処理をきちんとしておく必要があったのに出来ていませんでした。演奏効果やアゴーギクについても検討されていたとは思えませんでした。(私ならアンコールは思いっきりスイングさせる。)そして、どれも難曲でもないのに、ポロポロやってしまっていました。 大フィルはやっぱり金管を何とかせんといかんなあ。(アマチュアのアンサンブル・コンテストでももっといい演奏が聴けると思う。アン・コンはしっかり練習してくるけどね。) 良かったものは、・・・ 「会場の器」でしょうか。(笑) 赤レンガの外観 ウィーンのムジークフェライン(楽友協会)と同じ赤レンガです。 そして、ロビーの装飾もいい。 壁画 天井画 これらは、国生みの日本神話をテーマにしたものですね。 大窓 見事な装飾の大窓でした。
2011.09.09
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こんばんは。ほうとうです。 日曜日から始まっている、毎年9月上旬恒例の「大阪クラシック」第35公演(有料)に行ってきました。 プログラムは、尾高尚忠のフルート協奏曲(独奏:大フィル首席フルート奏者、野津臣貴博)とショスタコーヴッチの交響曲第5番ニ短調。(アンコールは、ショスタコーヴッチ編タヒチ=トロット(二人でお茶を)でした。) 演奏は当然大フィルで、指揮は大植英次。 フルート協奏曲は、いい曲だと感じたのですが、曲の良さをもう少し出せたのではないか、と思ったのでした。 ショスタコ(よくこう略す)の交響曲は、大植さんの十八番のひとつ。任期があと約半年となったからか、はたまたテレビドラマ、チームバチスタシリーズ「アリアドネの弾丸」で放射線科の技師が好きな曲として頻繁に取り上げられているからか、意図があってここで取り上げたのでしょう。 テンポはいつもの大植さんらしく、結構ゆっくりめ。数年来大植さんのテンポは遅めですが、こうして聴いていると、他の人にはちょっと真似できない大植ワールドとして聞こえてきます。他の指揮者に対して「こんな演奏ができるかい?」とでも言っているようにも感じます。例えば第2楽章の最後の音は、はっきりとテヌート(音を伸ばすこと)で演奏していました。こんな癖のある演奏にとり憑かれたら、病み付きになってしまいそうです。大フィルもこれに応えて定期演奏会に負けないほどの熱演でした。
2011.09.06
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おはようございます。ほうとうです。 昨26日、ザ・シンフォニーホールで行われた、大フィルの2011チャイコフスキーセレクション第2回に行ってきました。指揮は大植英次監督。 曲目は、1曲目が?。つまり、曲名当てクイズになっているのです。会場入口で解答用紙が配布されました。で正解は9月2日、大フィルHPで発表されるそうです。こんな趣向もたまにはいいですね。(クラシックファンなら誰でも知っている超有名曲ではありませんでした。) 2曲目は、ヴァイオリン協奏曲ニ長調。独奏はボリス・ベルキン。 曲については、超有名曲ですから紹介するまでもありませんが、彼の演奏は、大らかでロシアの憂愁をたっぷり含んだものでした。(1楽章は、ムキになりすぎて、金切り声っぽくなる演奏もあったりする。)ところが、3楽章は一転して猛烈なスピード。(特にはじめの主題)毎年夏には、イタリアでマスタークラスを行う彼の演奏スタイル・力量を見せつけられたのでした。(アンコールは、協奏曲第2楽章前半。) メインは、交響曲第5番ホ短調。大植さんのやりたい演奏というのは良く分かり、オケもそれに応えていたのですが、ちょこちょこ小さい事故があって、大植さんも細かくタクトを振らざるを得ないところがあって、盛り上がりに欠けました。ちょっとじれったかったなあ。もしかして、協奏曲で疲れてしまったかなぁ。 とすれば、大フィルの今後の課題は精神的にタフになること、でしょうか。
2011.08.27
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こんばんは。ほうとうです。 昨28日、西宮の芸術文化センターで行われた、大阪国際フェスティバル特別公演大植英次指揮大フィルの演奏会に行って来ました。 曲目は、モーツァルトの「ドン・ジョバンニ」序曲、シェーンベルク「浄夜」(弦楽合奏版)とマーラーの交響曲第4番ト長調。 大植さんがマーラーを取り上げることは珍しくないのですが、この第4はCDも出しておらず、珍しいので聴いてみたかったのです。 公演プログラムを見て初めて知ったのですが、シェーンベルクの「浄夜」って、標題音楽だったんですね。その内容を簡単にまとめると、「妻の不倫・妊娠と夫婦の和解」。ひょえー。そりゃぁ、100年ほど前のウィーンの聴衆から激しく非難されるわな。 大フィルの演奏は、鮮やかさはないもののうまくまとめていたと思いました。 さて、マーラーの第4ですが、ソプラノ独唱はハイディ・エリザベス・マイヤー。ドイツの若手歌手ですが、ドイツ人にしてはかなり小柄ですが、なかなかの美声です。技術的にはまだ伸びそうなので、今後が楽しみです。 曲は、トロンボーン(業界ではボントロと略す)・チューバのないオーケストラが天上の音楽を奏でるのですが、3楽章は非常に清浄で心地よかった。第5交響曲の4楽章アダージェットも美しいことで有名ですが、こちらは暗さがなく清々しいのです。 大植節は健在で、ゆったりめのテンポで、ルバート(フレーズ最後のテンポを落として溜めをつくること)もしっかりやっていました。 大植さんがまだ取り上げていない曲をやるときは、是非行ってみたいと思うのでした。
2011.07.29
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こんばんは。ほうとうです。 大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)の第447回定期演奏会に行ってきました。 曲目は、L.バーンスタインの交響曲第2番「不安の時代」とシベリウスの交響曲第2番ニ長調。指揮は大植英次監督で、ピアノソロは小曽根真。 大植さんの師であるバーンスタインの作品をどう演奏するか、また、大植さんにしては珍しいシベリウス、どんな演奏か、聴きたくて出掛けたのです。 さて、演奏会に先立ち、今回の震災で亡くなった方々のために、指揮者なしで賛美歌320番「主よ、みもとに近づかん」が演奏されました。これはあのタイタニック号が遭難した時に、船内の楽団が乗客のために演奏した曲だそうです。弦楽で演奏すると何か心に染みますね。 バーンスタインの交響曲第2番ですが、実は私は初めて聴きました。 交響曲とタイトルが付いているものの、ソナタ形式でも循環形式でもなく、変奏曲を主な骨組みにしているので、オーケストラのための協奏曲とピアノ協奏曲が合体したような曲で、W.H.オーデンの詩にもとづく標題音楽でもあります。後半にはジャズを丸ごと取り入れており、若いバーンスタインの個性も良く表れていると思いました。 演奏も皆よく頑張っており、現代音楽チックな難しさはなく楽しめました。 (ピアノアンコールは、ウエストサイドストーリーよりトゥナイト、勿論ジャズバージョン。) メインのシベリウスですが、終楽章後半からの大団円は見事でしたが、それまでのテンポの動かし方・揺らし方が急すぎて、オケもついていくのが大変で、縦線が乱れそうなところがいくつか見受けられました。ちょっと酷な言い方をすれば、北の大地にひび割れを作ってしまったかなという気がします。(歌心を大事にしたい気持ちは共感しますが・・・) ほうとう流なら、エンディングの2つの和音は、3度のホルンを強めに吹かせて、祖国よ永遠なれとアーメンコーラスを効かせるとともに、大地の象徴である根音を途中からぐっと盛り上げて曲を閉じさせるところです。 大植監督も今年度が最後、有終の美を期待したいところです。
2011.04.15
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こんばんは。ほうとうです。 大阪フィルの第455回定期を聴きにザ・シンフォニーホールへ行ってきました。 今日の曲目は、ショスタコーヴィチの交響曲第9番変ホ長調とブルックナーの交響曲第9番ニ短調(ノヴァーク版)、という「第9交響曲」の組合せ。 変ホ長調というのは、ベートーヴェンの第三交響曲がそうであるように「英雄」的調性なのですが、このショスタコーヴィチの曲に関しては、人をおちょくったと言うか諧謔的な曲です。 さて、開演前のステージを見ると、対向配置にコントラバスがひな壇一番上一列ながら上手(客席から見て左側)寄り、打楽器群は下手(客席から見て右側)に、となっており、大植さんはウィーンに関係の深い作曲家の場合、対向配置にしていますが、ショスタコーヴィチで?と思いました。 演奏を聴いてみると、この配置もありかなと思いました。 なぜなら、新古典派とも言われるプロコフィエフや彼の第1交響曲のようにシンプルな構成・響きに合っていると感じたからです。ショスタコの第九は、丁度第二次世界大戦が終る1945年の夏作曲されたものですが、まさにこれから来るであろう新しい時代に向け、またシンプルな曲をと考えたのかも知れません。そんなことを思わせてくれました。 ブルックナーの第九は、このコンビでは2回目。前回は2008年7月の朝比奈さん生誕100周年記念の演奏会。 この間のブラームス・チクルス最終回でも感じていたのですが、最近大植さんの大フィルへの振り方が変わってきたと思います。以前は、結構細かく振り分けたり指示を出していたのですが、今回でも振り方が大まかでゆったりしていました。それだけ、互いが理解し合い、親密で阿吽の呼吸となったということでしょう。 その結果、演奏も余計な力が入らなくなり、自然でリラックス感のあるものになってきました。気にしていた朝比奈さんの影から解き放たれ、おおらかな演奏に仕上がったと感じました。 東京公演に行かれる方、お楽しみに。 でも、楽器配置に対する大植さんの考え方を、一度本人から聞いてみたいなあ。
2011.02.18
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こんばんは。ほうとうです。 今日は、南紀の話はひと休み。 ザ・シンフォニーホールで行われた、大阪フィルのブラームス交響曲全曲演奏会(第4回)に行って来ました。 曲目は、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調と交響曲第4番ホ短調。 指揮は勿論、大植英次監督。ヴァイオリン独奏が竹澤恭子で、チェロ独奏がダーヴィド・ゲリンガス。 まずは、二重協奏曲ですが、通常の協奏曲と比べ独奏者の華やかな表現や技巧を楽しむようには書かれておらず、自身の室内楽との影響が強いものなので、人気の出にくい曲です。かく言うワタクシもそれほど好きな曲ではありません。 で、演奏ですが、1楽章は全体的にもう一つ波に乗り切れていない感じでしたが、後半はうまくまとまったと感じました。驚いたのは、アンコールとしてもう一度3楽章を演奏したこと。ステージ上でゲリンガスさんが「やろう」と言い出したようでした。 メインの交響曲第4番ですが、ヨッフムが1979年5月にドレスデン・シュターツカペレを指揮した時のように、ゆったりとしたテンポで演奏することも考えられたのですが、大植さんは割と快速テンポで目立ったことをやらずに演奏しました。でもそのおかげで、曲の持つ純粋な面が増したと感じました。大フィルも良くついて来て、このチクルスを締めくくるに相応しい良い演奏だったと思いました。 ここまでは普通の進行だったのですが、カーテンコールで大植さんが舞台袖から持ってきて観客に見せてくれたのが、ブラームス直筆の第4交響曲の総譜。 第1楽章を書き上げた直後、友人のヴァイオリン奏者ヨアヒムの意見を取り入れて始め易くするために冒頭に付け加える4小節を書いているそうです。今ではその4小節は演奏されることはないのですが、今回特別に幻の4小節を演奏してくれました。 やっぱり無い方がいい、というのが私の印象。 続いて、ブラームスの4つの交響曲の調性について、ピアノを弾きながら説明してくれました。さすがハノーファー音楽大学終身正教授。でもこれ以上は詳しく書けません。(ブログには決して書かないで!と釘を刺されたから。笑) コンサート前のプレトークが増えてきている中(関西では京響や関フィルなど)、アフタートークという趣向を見せて(聞かせて)くれました。
2011.02.09
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こんばんは。ほうとうです。 9月5日(日)から大阪の御堂筋界隈で行われている、 パンフとうちわ 「大阪クラシック」 の第24・25公演(6日・月曜日)に行ってきました。 この催しは大阪フィル監督の大植英次さんがプロデュースして、同オケのメンバーが御堂筋あたりの市役所・金融機関・企業等からホールなどの場所を借りて室内楽の無料コンサート(ザ・シンフォニーホール、ザ・フェニックスホール、大阪市中央公会堂での公演は最高で¥1500の有料です。)を11日までの一週間、約90公演行うものです。 実は今までまだ行ったことがなく、今年は5周年という区切りの年でもあったので、仕事帰りに行ってみました。(残業がないんだよ) 会場近くでは、係の人がパンフとうちわを配りながら案内していたので、スムーズに会場入りできました。ありがたや~。 第24公演は、閉館となった新歌舞伎座のそばのカフェ・ド・ラ・ペで行われた、チェロ独奏(ピアノ伴奏付き)の庄司さんの演奏会で、フォーレのシシリエンヌ、夢のあとに、蝶々 という小品に続いて、チェロ・ソナタ第2番ト短調でした。 チェロ独奏 会場は立ち見も出るほどの盛況で、↓ こんな感じでした。 カフェ・ド・ラ・ペ しかし、公演とその前後はこのカフェ営業ができませんが、場所を提供するなんて立派ですね。(拍手) 公演の終わりには、大植監督も会場に現れ、この後の有料公演の宣伝をやっていました。 ワタクシほうとうは、そちらではなく引き続いて低弦のデュオの無料公演を聴きにスイスホテル南海大阪のロビーに行きました。 ヴィオラとコントラバスのデュオ こちらでは、ヴィオラの小野さんとコントラバスの松村さんのデュオで、クレメンティのソナチネとディッタースドルフのヴィオラとコントラバスのためのソナタという曲目でした。 こちらも盛況で、ホテルの客室係の人もちょっと立ち止まって聴いていましたよ。 こちらにも大植監督が現れて、営業トークと演奏者が暗そうだと言って、ホテルからランプを借りてきて公演スタッフを差し置いて照明係をやっていました。(監督、何が面白いか分かってるんですね。) 照明係:大植英次 両公演とも30~40分の公演で、無料ということもあって、非常に気楽で家族連れもいたりしてリラックスできるものでした。 でも、監督が顔を出して営業活動していくなんて、続けていく努力はやっぱり大切だけど並大抵じゃないなあ。
2010.09.08
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こんばんは。ほうとうです。 今日は大フィルの「ブラームス交響曲全曲演奏会2」に行ってきました。 曲目は、ヴァイオリン協奏曲ニ長調(独奏は大フィル首席コンサートマスターの長原幸太)と、交響曲第2番ニ長調。指揮は大植監督。 今回は外部からソリストを呼ばずに、身内から独奏者を立てました。それが良かったのか、協奏曲では全体の団結力が明らかに強かったと感じました。独奏の長原幸太くん(まだ若いのでそう書かせていただきます。)、コンマスの仕事に慣れてしまったのか、ソリストのオーラが足りなかったように感じました。(彼は五嶋みどりのレッスンを受けたり、サイトウ・キネン・オーケストラに参加したりと、才能のある人物なんですが。) で、1楽章はソロ・オケとも何かしっくりきていなかったのですが(1楽章終ったところで長原くん汗を拭きまくっていました。緊張したんでしょうね、暑さのせいではなく。)、2楽章はじめの管楽器によるセレナード風提示部をソツなくこなしてからは、全体として調子が出てきたようで、うまくまとまったと思いました。 交響曲第2番は、アルプス近くの避暑地で作曲され、ブラームスの田園交響曲とも呼ばれることもある、明るく伸びやかな曲ですが、オケ全体に伸びやかさがもう少し欲しいと感じました。この暑さのせいで、ちょっと調子がでなかったのでしょうか。それともワタシがより清涼感を求めすぎたのでしょうか? 合奏のまとまりはあったので、ちょっと残念。なお、交響曲もコンマスは客演の崔文洙さんでした。交響曲は長原くんがコンマスを担当するかと思ってました(ある意味長原くんは大フィルの顔的存在ですから)。崔さんも新日本フィルのソロ・コンサートマスターですから、途中交代というわけにはいかないのでしょう。 大植=大フィルではベートーヴェン、ブラームスと全交響曲のチクルスをやっていますが、次はどの作曲家になるのでしょうか?大植さんの得意で、全交響曲を取り上げるようなものとしたら・・・ チャイコフスキーかなとも思ったりします。(マーラーだと1年で終れないでしょうから)
2010.08.27
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昨7月9日、大フィルの第440回定期に行ってきました。 曲目は、バルトークの管弦楽のための協奏曲(Concerto for Orchestraだから通称オケコン)とシューマンの交響曲第2番ハ長調。 ウィーンとは直接関係の無い作曲家だからか、コンバスをひな壇最上段に上げない、通常の楽器配置に戻しています。大植さんの配置スタイルも確立されたようですね。 さて、1曲目のオケコンですが、ゆっくり目ながらよく考え練り上げられた、大植流とでも言うべき、オリジナリティある演奏でした。オケもよく応えていたと思います。 2曲目、シューマンですが、少し軽めになるのかなと予想していたら、逆でした。大植さんの師、L.バーンスタインはウィーン・フィルとのレコーデングでこの曲を42分以上かけていましたが、それよりも長かった。プログラム・ノートに書かれていた、「シューマンがシューベルトの「グレート」交響曲(同じハ長調)の楽譜を発見し、それの影響を受けた。」とする説をよりはっきり肯定したのかも知れません。 先日のブラ1に続き、今月の大フィルは充実した演奏を聞かせてくれました。 (あのブラ1ならミュンヘン・フィルに演奏させてもいいかなと思った私は変?でしょうか。) ほうとう
2010.07.10
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おはようございます。ほうとうです。 昨7月2日にザ・シンフォニーホールで行われた、大フィルのブラームス交響曲全曲演奏会1に行ってきました。指揮はもちろん監督の大植さん。 プログラムは、ピアノ協奏曲第1番ニ短調と交響曲第1番ハ短調。 ソリストは、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ。昨年2月の大フィル定期でモーツァルトの9番協奏曲「ジュノム」を弾き、なかなか良かった人ですね。 さて、今回はブラームスの協奏曲ですが・・・。 この曲、優に40分を超える大曲で、交響曲と見まがうほどの堂々たる構成をしています。これに負けないようなピアノソロでしたが、大フィルの響きが固かったですね。リハーサルにもっと時間を掛けたかったところです。(ピアノアンコールは、同じくブラームスの6つの小品より第2番間奏曲。) さて、メインの交響曲は・・・。 大植さんがハノーファー(北部ドイツ)で吸収し、培ってきたであろう本場の、そして大人のブラームスの音楽を表現していました。そのためにしっかりリハーサルをこなしていたことは聴いていて良く分かります。 ブラ1の一つの形として、自信を持って提示できた演奏で、大植さんの巨匠としての姿が垣間見られたように感じたのでした。
2010.07.03
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こんばんは。ほうとうです。 大阪フィル第438回定期演奏会に行ってきました。大植監督の指揮でないのに行くのは本当に久しぶりです。 では、指揮者はと言うと、ルーマニア出身でウィーン国立歌劇場常任指揮者を務め、現在、ロシア・ナショナル管の首席客演指揮者であるイオン・マリンさん。 この人、譜面台を左斜め前に置くのですね。珍しい。 プログラムは、ムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」(原典版)、ラヴェルの組曲「クープランの墓」、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)と一点を除いてありがちなものですが。 では、メインの「展覧会の絵」から。 ビドロでは、ユーフォニウムを使わず、テューバの川浪さんがF管に持ち替えてソロを吹きましたが、やはり高音が苦しかった。苦役の辛さを表現するのなら当たっていたかも。あのソロは悩ましいんですね。ユーフォを使うと楽なんですが、音色がまろやかで、ぴったりと来ない。でもテューバでは音が高い。なぜならラヴェルは「フレンチ・チューバ」を念頭に編曲したはずです。普通のチューバよりひと回り小さくてチューバより高い音が出るのです。ドイツを中心に「テナーチューバ」という楽器もありますが、音色がやはり少し違う感じがします。 かつてフランスのコルトワ社がこのフレンチ・チューバを作っていましたが、今ではそんな話を聞きません。ですからどの楽器で演奏するか、悩ましくなるんですね。 古いフレンチ・チューバを調達して演奏した、という話も聞かないですから、使いにくい楽器なのでしょう。 大フィルの各管楽器奏者も頑張って吹いていましたが、自信を持って吹けるようになったらいいですね。 「はげ山の一夜」は一般的なR-コルサコフ編曲によるものではなく、原典版でした。初めて聴きましたが、原典版は、鐘が鳴ってフルートのソロとともに夜明けを迎える、という終曲にはならないんですね。悪魔の饗宴で終ってしまうのです。でも最後にタンブリンが出てきて、悪魔も楽しそうでした。 同様に夜明けを迎えない形のものにオネゲル編曲があります。 以前、C.アバドがオネゲル編曲を演奏したのを何かで聴きましたが、悪魔の3つの主題を執拗に繰り返すので、本当に怖かったです。お子ちゃまなら泣き出してしまうかも。 まるで音楽の「なまはげ」ですね。
2010.05.20
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こんばんは。ほうとうです。 今日は大阪フィル第435回定期演奏会に行ってきました。指揮は大植英次監督。 曲目は、シューマンのピアノ協奏曲イ短調とR.シュトラウスのアルプス交響曲。 ピアノ独奏は、スイス生まれの若手、F.ピエモンテーシ。 今年はショパン・イヤーであるのは有名で、あちこちでショパンが演奏されますが、シューマン生誕200周年でもあるんですね。ロマン派の中心にあたる頃ですから、1810年前後は次々作曲家が生まれています。 さて、実際の演奏はどうだったかと言うと、ソリストが室内楽的な演奏を指向していたのに(ピアノアンコールもシューベルトのソナタ第13番第2楽章)、大フィルの方はいつも通り大管弦楽的な指向で、何か統一性がなく、盛り上がりに欠けたように感じました。 メインの「アルペン」ですが、去年11月の「カルミナ・ブラーナ」がなかなか頑張っていたので、ちょっと期待していたのですが、R.シュトラウスとなると難しかったか? 弱音はおぼつかなかったし、合奏の大きな響きは、ブレンドされふわりと拡散していくこともありませんでした。今回、エキストラが多いので、もっとたっぷりリハをするべきではなかったかと思いました。(R.シュトラウスの大管弦楽って、日本人にとって難しい響きではないでしょうか。) これでは東京のお客さんから(2月20日東京公演)あまり拍手をもらえそうにないなあ。ちょっと心配。
2010.02.17
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こんばんは。ほうとうです。 今日は大フィルの第432回定期演奏会に行ってきました。 指揮は監督の大植英次。曲目はハイドンのチェロ協奏曲第1番ハ長調(独奏:ピーター・ウィスペルウェイ)、アンコールはJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第6番より「サラバンド」及び同第1番より「プレリュード」そしてメインがオルフの「カルミナ・ブラーナ」シモーナ・サトゥロヴァ(s)、五郎部俊朗(t)、サイモン・ポーリー(br)、大阪フィルハーモニー合唱団、大阪すみよし少年少女合唱団でした。 今年はハイドン・イヤーでもありますね(没後200年)。忘れかけていました。 さてソリストのウィスペルウェイ、オランダの出身であのビルスマに師事したとのこと。さすがに音色が古楽系です。でも弓使いが自由闊達なのが注目されました。 メインの「カルミナ・ブラーナ」ですが、1936年に作曲されながら、素材は中世修道院の歌という面白いものです。大フィルがこれを演奏するというのが、ちょっと目新しく気になって今回聴いたのです。大植さんは合唱を付けたときは、大胆なことはやらないような気がします。オケは大曲にもかかわらず、最後までほころぶことなく丁寧に大植さんに付いていっていました。歌手や合唱とのバランスを保ち、どちらかと言えば理性的とでも言える演奏でした。それはそれで集中力が必要で、大フィルも「辛抱強くなった」とちょっと感心した訳です。これなら2月の定期、アルプス交響曲も期待できそうです。
2009.10.30
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おはようございます。ほうとうです。 2月20日(金)、大阪フィルの第425回定期演奏会に行ってきました。 毎年2月は東京公演もあるので、大曲のプログラムになりますね。 曲目は、モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調「ジュノム」K.271(独奏:ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ)とマーラー:交響曲第5番嬰ハ短調(ペータース版)でした。ピアノアンコールはドビュッシー:亜麻色の髪の乙女でした。 「終演予定は21時45分です」という掲示があったので、東京公演のアンコール曲でもやるのかな?と思っていましたが、その謎はマーラーが始まって解けました。 「遅い」、今まで聴いた中で最も遅い演奏でしょう。第5楽章が始まるときにちらっと腕時計を見たら、21時23分でした。開演が遅れた訳ではありません。普通なら終演の時間です。お尻も痛くなるはずです。もしかしたら、マーラー嫌いの人を作っちゃったかも。 おそらくこの日は大植さんが演奏スタイルを変えたはずです。と言うのは、楽団員もこの遅さについていききれていなかったから。ピチカートが揃わないところも散見されました。終演後ホール出口で、馴染みのお客さんから「今日は(非常に遅いテンポで)ご苦労様」と声を掛けられている団員が苦笑いで応対していました。 マーラーの交響曲は、急速楽章で速過ぎると音がスカスカになったり、粗くなってしまいます。(音符が多く、忙しいので。)大植さんは響きを重視してゆっくりテンポを採ったのではないでしょうか。世紀末作曲家マーラーの特性はよく出ていたと思います。 トランペットのトップはもう少し心臓が強くならないかなぁ。この日も緊張しまくりで吹いていました。いつもこれだとちょっとねぇ。 前プロのモーツァルトですが、第1楽章はオケの響きが悪かったですねぇ。疲れが溜まっているのかなぁと気になりました。大フィルにフランス系オケのような明るく柔らかい響きを求めるのは無理ですが、モーツァルト20歳代前半の作品ですから、もっと生気が欲しかった。 この日発売された、去年7月9日の朝比奈さん(前の大フィル監督、創設者)の生誕100年記念ライブCD(ブルックナー交響曲第9番など)を購入し、楽屋口で大植さんにサインしてもらいました。 大植サインCD 大植さんもダイエットして体調管理に気を付けているようですね。だいぶすっきりした感じです。かく言うワタクシほうとうも1年前よりは-5キロです。 さて今年の6月、大植さんはハノーファー北ドイツ放送フィルの大阪公演でマーラーの交響曲第9番を演奏しますが、どんな演奏になるでしょうか。
2009.02.22
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昨日のことですが、帰宅が遅くなったので今日書きます。 昨日(11月13日)、京都コンサートホールで行われた、大フィル=大植さんの京都特別演奏会に行ってきました。 プログラムは、武満徹「弦楽のためのレクイエム」、マーラー「亡き子をしのぶ歌」(独唱:ナタリー・シュトゥッツマン)、R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」という、定期演奏会では考えられないゴージャスなものでした。 これで満席にならなかったとは・・・、京都のクラシックファンはどうしたのでしょうか? こんなに「お得!」ポイントの高いコンサートはそうそうあるもんじゃありません。 大植さんも「京都の秋」を意識して、こんな色彩感たっぷりのプログラミングをしたのでしょう。コンサートの副題が「大植英次スペシャル」となってましたからね。 という訳かどうかはよく分かりませんが、とにかく 入魂 の演奏会であったことは間違いありません。 私の好きなナタリー・シュトゥッツマンが歌うということで、期待して聴きました。 元々、彼女はコントラルトというアルトよりも低い声域を歌うのですが、今日はメゾ・ソプラノ。でも全然問題なかったですね。 かつてこのホールで小澤塾オケとマーラーの第2交響曲「復活」を演奏し、私ばかりでなく、共演した日本の若いソプラノ松田奈緒美をも「歌はこのように歌うのよ!」と言わんばかりにその力量を見せつけ、圧倒したのです。そして歌うときの体の使い方が、呼吸法を含め非常に上手いのがよく分かりました。 昨日もその深い歌声で楽しませてくれたのですが、調子がどうも100%ではなかったのでは?それでも聴衆をぐいぐい引き込んでいるのだからすごい。昨日の主役は彼女で決まりかな、と思っていたら、その上を行ったのが大植さんでした。 「英雄の生涯」については、以前大植さんはミネソタ管弦楽団とでなかなか良いCDを出しており、得意な曲のひとつでしょう。今回はその時よりもゆっくりしたテンポで「豊穣の秋」を表すかのような美しい響きを出していました。 そして「亡き子」が「悲哀の秋」、「レクイエム」が冬間近で霜の降りた寒い朝とでも言うべき「沈潜の秋」を表現していたと思います。 欲を言えば、大フィルに弱音を美しく響かせる技術があれば(特に管楽器)、なお良かったのに。 それでもいい演奏会だったなぁと浸れる1日でした。 ほうとう
2008.11.14
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こんばんは。ほうとうです。 きのうりゅうびちゃんがばらしちゃいましたが、大阪・柏原市のリビエールホールで行われた西本智実指揮大阪フィルの演奏会に行ってきました。このコンサートの副題が「西本智実と大阪フィルの暑い夏」。本当に暑い日が続いちゃってます。 今月末の神戸国際会館の同じ演目・出演者のに行きたかったのですが、あいにく早々に売切れてしまい、別の会場のを探して見つけたのでした。 プログラムは、チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、バレエ組曲「くるみ割り人形」より(行進曲、トレパック、アラビアの踊り、中国の踊り、葦笛の踊り、花のワルツ)、そしてR.コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。アンコールは、ブラームスのハンガリー舞曲第1番でした。 西本さんが大フィルをどう振るか、注目でした。 さすが人気のある西本さんで、柏原でもほぼ満席でした。収益的な面からも大フィルは名曲コンサート的なプログラムでは、彼女にタクトを任せてはどうかと思いました。 で演奏の中身ですが、西本さんに引っ張られて熱演でした。が、西本さんが頑張って細かく振り過ぎており、もう少しオケに任せ、俯瞰的に曲を見て振っても良かったのではないかと思いました。大フィルだってプロなんですから。世界的な一流オケだったら、へそを曲げてしまうかも、とちょっと心配になりました。 りゅうびちゃんの例えによると、藤川球児に先発完投させるようなものです。それは「確かに暑い!」 かなり細身の彼女が太ることはなさそうです(指揮ダイエット?)。 でも彼女はチャイコが相当得意そうなので、遠くない将来、大フィル定期でのチャイコプロに登場することもありそうな気がします。
2008.08.08
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おはようございます。ほうとうです。 メンテも終わったので、書きますぞ。 昨日(6/7)は、大阪国際フェスティバルの大フィル=大植(監督)の演奏会を聴いてきました。このフェスティバルホールで大フィルを聴くのもこれが聴き納め?大フィルももうすっかりザ・シンフォニーホールでの響かせ方になっています。 曲目は、モーツァルトの交響曲第36番ハ長調「リンツ」とマーラーの交響曲第1番ニ長調。マーラーのこの交響曲は「巨人」という副題が付けられることが多いのですが、私は好きではありません。別にお気に入りさんにタイガースファンが多いからではありませんよ。確かにこの曲ハデな曲ですが、作曲者は副題を付けていませんし、(実は出版や興行主側の事情で付けられたもの)内容的にも全く関係ありません。 マーラーの交響曲の中では、この曲が一番出来が悪く(それでも一般的には立派なのですが)、私の本音を言えば、他の交響曲を聴きたかったです。でも若さ溢れる曲で大衆受けする曲ですから、フェスティバルとしてはやむを得ないかも。実際、終曲後は会場は大受けでした。 さて、モーツァルトの「リンツ」ですが、梅雨の鬱陶しい(うっとうしい、難しい漢字や)気分を癒してくれるような優しい演奏でした。最近はピリオド系のはつらつとした感じの演奏が多いのですが、このような演奏もいいですね。 それからマーラーですが、大植さんの解釈はよく分かり納得できました。フレーズのつなぎ目でのテンポ・ルバートが普通より多かったのです。でもオケはもっとキメて欲しかった。(キメ所が余りにも多いので厄介なのですが)高音など難しいのは分かるけど、金管群はそれをものともせず吹き切ってしまうほど(世界一流のオケと匹敵するほど)成長して欲しい。 私もこの曲については、自分流の演奏・音響効果のやり方を考えていますが、それは秘密・・・。 そして、アンコールは無しかと思っていたら、大植さんの解説後、初稿にはあった「花の章」(旧第2楽章)を演奏して、完全版にしてくれました。もしかしたら、若きマーラーはこれをアルマに聴かせて口説き、結婚したのかなぁとか思いながら聴いていました。 余談。 終演後、新梅田シティの滝見小路(ウェスティンホテルの東側)で行われている蛍の放流に行ってきました。蛍が数匹飛んでました(写真にはできませんでした)。蛍を見ることも珍しくなったので、ちょっと癒されましたが、圧倒的に「ヒト」の数が多いので、もっと自然豊かな所でいっぱい飛んでいるところを見たいというのが、正直な感想です。
2008.06.08
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おはようございます。ほうとうです。 私としては珍しく当日券でコンサートに行きました。昨日行ったのは 大フィル第413回定期(指揮:大植英次、ヴァイオリン独奏:ルノー・カプソン)。曲目は、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番ト短調とラフマニノフの交響曲第2番ホ短調2人の作曲者はいずれも19世紀から20世紀前半まで生きた人で、特にラフマニノフはロマン派の生き残りと言うか、遅れてきたロマン派と言うか、ロマン派の残照とでも言うべき人でしょう。 さて、カプソンというヴァイオリニスト、ガリガリと弾くタイプではなくしっとりと聴かせるタイプで詩的な音楽性を持っていて、それはアンコールのグルック「メロディ(クライスラー編曲)」という選曲からもわかります。大植さんもそれを生かした曲作りをしていて、緩徐楽章である2楽章は非常に美しかった。 後半のラフマニノフも、TVのトレンディードラマでBGMとして使われ、甘美なメロディーが次々現れる有名な曲です。私はA.プレヴィン指揮ロンドン響のレコード(EMI、CDで復刻されています。)でこの曲を知りましたが、叙情性たっぷりながら、かのメジャーなピアノ協奏曲第2番をはるかに凌駕する構成にちょっと驚いたものです。 これも緩徐楽章の第3楽章は、甘美で美しく、そしてほぼ1時間かかる全曲を通して大フィルがだれることなく演奏したのは大変良かったと思います。若いアツアツのカップルがこの演奏会を聴いたら、それは盛り上がることでしょう(・・・)。ただ欲を言えば、3楽章のクラリネットの長いソロは頑張っていましたが、もう少しふくよかな色気があっても良かったし、4楽章前半にある接続部分のトランペットのソロはしっかり決めて欲しかった!(ちょっと残念)大フィルのラッパはプレッシャーに少し弱いところがあるのかなぁ。ときどき音を外したりしてます。オケのラッパを野球で言えば、中継ぎや抑えのエースあるいは代打の切り札ですから、もっと確度を上げてほしいなあ。 大植さんはやっぱロマン派が得意やね。 おまけ 本日りゅうびちゃんとコンサートに行きます。(たぶんりゅうびが感想を書くでしょう。)
2007.12.08
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こんばんは。ほうとうです。 本日、ザ・シンフォニーホールで行われた 大植英次指揮大フィルの ベートーヴェン交響曲全曲演奏会3(交響曲第7番イ長調、交響曲第8番ヘ長調)を聴いてきました。 いゃあ、大植=大フィルのコンビは安心して聴けるようになりましたね。充実した演奏でした。べト7で何かあるかなとちょっと色気を期待していましたが(かのTVドラマ「のだめ・・・」ではコントラバスがくるっと回転しましたね。)、C.クライバー(指揮者)のように軽やかに舞うこともなく、「芸術は爆発だ!」とばかりに炸裂する訳でもなく、きっちり仕事をしていました。 オケの並び方は、以前べト3を聴いた時と同じ対向配置でコントラバスが正面奥でしたが、今日はヴィブラートをかけていましたし、ティンパニもモダンのものを使っていました。ですから、もはやピリオドという感じではありませんでした。大植さんは、ベートーヴェンがこれらの曲を書いた時には新しい時代の到来を感じていた、と解釈したのでしょう。 あと残るは「第9」だけですが、オケの並びはこのままでいって欲しいと思います。ベートーヴェンのコントラバスの使い方は天才的ですから。
2007.11.29
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大阪クラシック 本日の第8公演 大植=大フィルの演奏会(ザ・シンフォニーホール)に行ってきました。 大植さんのプロデュースで昨年から行われているこのイベント、大フィルを中心とした演奏家達により9月始めの1週間、御堂筋界隈の店舗やビルのホールなどで開かれているもので、大半は無料なのですが、オーケストラとそごう劇場で行われるものだけが有料です。とはいえ、このコンサートでも¥500~¥1500なのでとてもお得です。 プログラムは、大植さんの弾き振りによるモーツァルトのピアノ協奏曲第21番第2楽章とチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」。 大植さんの弾き振りに興味津々だったのですが、譜面の音はちゃんと並んでいるのですが、何ともまあ、もっさりしたおじさんのモーツァルトって感じでした。 「悲愴」の前に大植さんによる簡単な解説があって良かったのですが、リハーサルが少なかったのか、解説でちょっと間延びしたのか、1楽章前半はオケの集中力が欠けていました。しかし、ペースを取り戻していき、3・4楽章は完全燃焼の素晴らしい演奏となりました。定期演奏会だったら完璧だったのでしょうが、1週間毎日昼前から夜まで色々なコンサートをやっているので、厳しいものがあったかも知れません。特に今年は残暑が厳しいし。演奏者の負担を考え、7日間ではなくて5日か6日間がいいのかも知れないと思いました。 ほうとう
2007.09.07
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昨日(6/8)、神戸国際会館で行われた大フィルの演奏会に行ってきました。 指揮は大植さん、ピアノ独奏は小菅優で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番変ロ長調と交響曲第3番変ホ長調「英雄」が演奏されました。ピアノアンコールは、シベリウスの「樹木の組曲(いかにもフィンランドっちゅうタイトルじゃのう)より唐檜」とリストの「超絶技巧練習曲集より第5番鬼火」でオケのアンコールが、シュトラウス父子の「ピチカート・ポルカ」(冒頭部分を思いっきり溜めて、奏者の力が入りすぎてバルトークピチカート(注)になってしまうのではないかと心配させたり、大植さんとコンマスの幸太君がチンチンと鳴る小ベル担当で、もうぐちゃぐちゃにして笑いをとっていました。)でした。(注)ハンガリーの作曲家バルトークが使った奏法で、弦を力いっぱい指ではじかせ楽器の真ん中にある黒い指板に当てさせてバチンと音を立てる。 このコンサートに興味を持ったのが、ソリストが小菅優であるということ。最近活躍が目ざましく、2005年11月にニューヨークのカーネギーホールでリサイタルを開き、大いに観客を沸かせたようです。そのライブCDを聴いて、おっなかなかいいじゃん、などと思っておりました。そこに大植=大フィルと共演と来たもんですから、食指が伸びてしまいました。さて、彼女の演奏ですが、アンコール曲でもそのテクニックは遺憾なく発揮されていましたが、余韻まで音の響きを大事にしていることが印象的でした。その点日本的な感性を強く持っていて、それが欧米の聴衆に受けているのかも。ただちょっと残念だったのが、楽器(ピアノ)がいまいちで、わずかにカシャカシャとしたかさついた音がまとわりついていたこと。もう少し良いピアノを弾かせてあげたかったなあ。 そして注目なのが、大フィルが対向配置をとったこと。対向配置とは第一ヴァイオリンが指揮者の左、第二ヴァイオリンが指揮者の右側に互いに向かい合うように並ぶことです。そして交響曲ではコントラバスが後方横一列にずらっと並び、ウィーンフィルがよくやる並び方と同じになりました。これはコントラバスの使い方が上手いベートーヴェンの演奏には非常に効果的と感じました。そしてテンポ感も、作曲当時の演奏に近づけるというここ数年流行っているピリオド奏法を意識したもので、爽やかさを感じさせる響きでした。(ビブラートはかけているし、楽器も普段のものでしたが。)ここにもピリオドの波はやって来ていました。 今年、大植さんは大フィルとベートーヴェン交響曲全曲演奏会シリーズを進行中ですが、一度ザ・シンフォニーホールに行って聴いてみたくなりました。 ほうとう
2007.06.09
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29日、大フィルの星空コンサートに行ってきました。 大阪城・西の丸庭園で行われた野外コンサートです。ベルリン・フィルのヴァルトビューネがクラシックの野外コンサートとして有名ですが、去年のG.W.から大フィルも大阪城で開催しています。今年は天気を心配することがなかったので、開場30分前に行ってみたのですが、既にずら~っと大行列。良い場所がとれるのか?と冷や汗をかきました。 何とか場所を確保して、後ろを振り向くと、 お月様をはべらせた大阪城が夕日に照らされて、楽団員がステージに上がって、いよいよ始まります。 コンサートの中盤では、小学校6年生(ぬぁんと11歳)の見渡風雅(みわたし・ふうが)ちゃんが、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」を演奏。 なかなか見事な演奏でしたよ。(全日本学生音楽コンクール第2位は伊達じゃない) 続くE.T.のフライング・シーンでは、E.T.をチャリに乗せた大植さんが、夜空に! 体重オーバーで飛べませんでした。 チャイコフスキーの序曲「1812年」で大砲音を大阪城にぶっ放した(草葉の陰で淀君と秀頼公もまたか!とびっくりしているかも)後、アンコールは、外山雄三「管弦楽のためのラプソディー」より八木節 (上の写真は、アンコール後終演時であって、大フィルの春闘やメーデーではありません) ライトアップされた大阪城に見送られて、帰宅の途についたのでした。 1万4000人近くも入場者があったそうで、大盛況。野外コンサートの雰囲気を楽しむにはとても良かったですね。小さい子供も入れるし、弁当も持ち込めるし、大阪人向きかも。(事情で家族を連れてこられなかったのがちょっと残念でした。) ほうとう
2007.04.30
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大阪フィル、略して大フィル(だいふぃる)の感想の続き。 ショスタコーヴィチの交響曲第5番ですが、この曲は大植さんの師匠、L.バーンスタインが1979年ニューヨーク・フィルを連れて来日し、東京文化会館で名演を残した(ソニーからCDが出ています。)ことが余りにも有名で、大植さんはいやでもこの曲のときは気合が入らざるを得ないことと思います。彼は、昨年5月、教えているドイツのハノーヴァー音楽大学管弦楽団を振って、この曲のCDを出しています。 今回も基本的なアプローチはそれと同じでしたが、教授を加えた学生オケと大フィルとでは、技量が違います。大植さんもやりたいことを十分にやれたようで、充実した力演となりました。ブラヴォー。あそこにはあんなフレーズがあったのか、あんなハーモニーが鳴っていたのか、と気付かされることもままありました。大植さんはそこまでスコア(総譜)を読み込んで演奏に臨む人なのです。プロの中のプロだなぁ。今回の演奏会ではマイクが立っていましたが、CDが出るのでしょうか?ハノーヴァー音大より、今回の方が良いのは明らかなので、CDが出れば購入したいと思います。 2003年大植さんが音楽監督に就任してから、大フィルは飛躍的に伸びてきています。 これからも応援したいと思います。 ほうとう
2007.04.24
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ほうとうです。 21日に書いたとおり、大阪フィルハーモニー交響楽団の第407回定期演奏会を聴いてきました。指揮は、音楽監督の大植英次、ピアノ独奏はウクライナ出身のオレグ・マイセンベルク。曲目は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番ニ短調と、ショスタコーヴィチの交響曲第5番ニ短調という、ロシア物のプログラムでした。実は、大植さんは2月の定期演奏会(マーラー:交響曲第9番)を首のケガで休んでおり(聴きたかったなあ)、代役で曲目変更だったので、もう完全復活なのか?と少々心配な気持ちと、彼の振るショスタコーヴィチの5番はぜひ聴いておきたい、という気持ちで出かけたのです。 恥ずかしながら、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番は今まであまり本気で聴いたことがなかったのですが、なかなかの名曲だと感じました。(2番コンチェルトは余りにも有名で、僕もこの曲のオーケストラのメンバーとして舞台に上がったことがあるのですが。)2番コンチェルトと似たメランコリックな響きで、ロシア的な旋律も現れます。とは言え、独奏ピアノの技巧が格段に難しく、めまいがしそうです。で、演奏は最後に向かって大きな盛り上がりを作っており、熱演で良かったです。この曲の良さも分かったつもりです。もっとも、このやり方はいつも大植さんが協奏曲を振るときのもので、ヒラリー・ハーンとパガニーニやシュポアのヴァイオリン協奏曲を録音したときも、この路線でした。 ショスタコーヴィチについては、後ほど。
2007.04.23
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