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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2015.07.12
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カテゴリ: 教育・子育て

組体操ピラミッドの危険性を指摘 されている方ということで知っていた。
 本著は、その組体操の他、柔道事故や運動部活動における「体罰」と「事故」、
 さらには「2分の1成人式」にまで言及している。

 こうして、一冊を読み通してみると、
 内田准教授の関心がどこに向いており、どんな研究を進めているのかが、よく分かる。
 特に学校安全についての捉え方、考え方については、
 今後の現場における取り組みの方向性を定めていく上で、重要なものがある。


  だが、巨大な組体操は立派な「教育」活動とされる。
  「教育」というお墨付きがあるだけで、
  私たちは途端に、子どもの身体に迫り来る危険を見過ごしてしまう。
  子どもから教員に目を転じてみよう。
  土日も出勤させて若い社員を使い潰していく企業を、
  私たちは「ブラック企業」と呼んで、問題視する。
  だが、部活動の指導のために若手教員が無給に近い状況で毎週土日に出勤していても、
  それはブラックとは呼ばれず、いっこうに社会問題にはならない。
  それどころか、土日の部活動をやめにしようものなら、保護者からクレームがくる。
  こうした事態が生まれるのも、部活動とはすなわち「教育」だからであった。
  企業に使い潰されるのは問題だが、学校に使い潰されるのは、

  こうして、教員の心身に迫り来る危機は見過ごされていく。
  教育が善きものであるばかりに、そこで子どもや教員のリスクが見落とされてしまう。
  しかもそのリスクは、教育関係者のみならず、
  保護者を含めた私たち市民全体が見落としているものであった。(p.256)

「教育」に携わる「教員」という職業を、「聖職」と位置づけ、

今もなお捉え続け、そうであることを期待している人々は、思いの外多い。
そのことが、学校や教員に、一般社会を超えたものを要求する根本原因となっている。

しかし実際には、学校も社会の一部であり、その社会の有り様を大いに反映したものになる。
現実の社会から切り離された、別世界や楽園には決して成り得ない。  
また、教員も労働者であり、社会人であり、家庭人であり、一個の人間である。
その他の多くの公務員同様、それ以上のものでも、それ以下のものでもない。

  未経験であることがとりわけ深刻な状況をもたらすのは、異動があったときである。
  前任者がその競技を得意とし、指導経験も豊富であった場合、
  その後を未経験の教員が引き継ぐというのは、後任者にとってあまりに厳しい。
  顧問は異動で替わることがあったとしても、
  生徒はそのほとんどが3年間、同じ学校、同じ部活動に所属する。
  4月になってまったくド素人の顧問が、指導にあたるというのは、
  在校生にとっても教員にとっても、けっして好ましい状況ではない。(p.191)

部活動についても、市民が求めているところと、学校・教員の実態には乖離が見られる。
それを埋めるためには、学校が実態を正確に世間にアナウンスせねばならない。
(実際、このような部活動の実態がメディアで紹介されることすら稀である)
教員が採用されるのは、どの教科が指導できるかであり、どの部活動が指導できるかではない。

教員は、世間の常識を知らないとよく言われる。
もっと一般社会の感覚を持たないとダメだとよく言われる。
さらに、「学校の常識は、世間の非常識」とまで言われる。
しかし、学校に対する市民の意識も、同じことが言えるのではないだろうか。





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Last updated  2015.07.12 15:23:47 コメントを書く
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