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500万アクセス記念~いま聴きたい曲(その5) ボブ・シーガー(Bob Seger)と言えば、1970年代から80年代にかけてアメリカン・ロック界で活躍をしましたが、日本ではどうも知名度がいま一つに留まってしまったように思います。そんな彼が1990年代に入ってすぐに発表したアルバム『ザ・ファイアー・インサイド(The Fire Inside)』の表題曲です。 実はこの曲のことは過去に記事(参考過去記事)にしているのですが、このブログでは動画が貼り付けられない頃だったこともあり、この機会に動画紹介を兼ねたいと思います。 過去記事にも書きましたが、40歳代に入って円熟味が出てきて、スティーヴ・ルカサーやロイ・ビタンの客演でどこかリラックスもできているところがこの曲の魅力かと思います。 そして時は流れ、現在、ボブ・シーガーは70歳代。まだ現役で活躍しているのは他もしい限りです。以下は、2019年のライヴ演奏の映像です。 [収録アルバム]Bob Seger & The Silver Bullet Band / The Fire Inside(1991年) ↓ベスト盤です(この曲も収録)↓ 【輸入盤CD】Bob Seger & The Silver Bullet Band / Greatest Hits(ボブ・シーガー) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月31日
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500万アクセス記念~いま聴きたい曲(その4) これまた本ブログではこれまで取り上げていなかったレディー・ガガ(Lady Gaga)です。2018年にエルトン・ジョンのトリビュート・アルバムが発表されましたが、そこで彼女もエルトン曲のカバーを披露しています。レディー・ガガが取り上げたのは、エルトン・ジョン初期の代表曲「僕の歌は君の歌(Your Song)」でした。まずは、レディー・ガガ・ヴァージョンの「僕の歌は君の歌」をお聴きください。 2008年のデビュー以来、その才能は褒め称えられてきましたが、この曲でもまた、見事なエルトンの代表曲のカバーを披露しています。以下は動く映像をということで、エルトンそのまんまの衣装にメガネでの歌唱をどうぞ。 単なる模倣ではなく、オリジナリティがあり、かといって元のアーティストや楽曲を無視するのではなくしっかり尊重してのパフォーマンス。素晴らしいとしか言いようがないように思います。[収録アルバム]Various Artists / Revamp(2018年) REVAMP【輸入盤】▼/VARIOUS ARTISTS[CD]【返品種別A】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2020年07月30日
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500万アクセス記念~いま聴きたい曲(その3) まだこのブログでは一度も記事にしていませんでしたが、何年も前から気に入っていて少しずつアルバムを揃えては聴いているバンドがあります。ソエー(Zoé)というメキシコのロック・バンドです。そんな彼らの楽曲の中で、初めて聴いたときからそのサビが妙に頭にこびりついて離れないというナンバーがこの「レプティレクトリック(Reptilectric)」です。2008年リリースの第4作となるアルバムのタイトル・トラックですが、まずは元のヴァージョンをお聴きください。 この奇妙なタイトルは、“爬虫類(レプティル)”と“電気的(エレクトリック)”を合わせた造語で、要は“電気的爬虫類”という謎の生き物をテーマにしています。そう思えば、何だかおどろおどろしい怪しげな演奏も合点がいくかと思います。 このバンドの演奏力の高さは、ライヴ演奏を見ればよくわかります。この曲のライヴ・ヴァージョンを探していくつかのビデオ映像を見たのですが、どれも演奏力の高さが目を引きます。そうしたものの一つをご覧ください。 [収録アルバム]Zoé / Reptilectric(2008年、米リリースは2009年) 【輸入盤CD】Zoe / Reptilectric (ソエ) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月29日
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500万アクセス記念~いま聴きたい曲(その2) ピーター・グリーン(Peter Green)の訃報が数日前に報じられました。2020年7月25日に亡くなったとのことで、73歳でした。かつてのミュージシャンの中には薬物で人生を棒に振ったり、その才能の開花が道半ばに終わった人も多くいました。彼もまた、薬物により大きなブランクを抱えることになりましたが、後年には復帰して活動を続けていました。 ピーター・グリーン追悼ということで、フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)時代の代表曲の一つ、「ブラック・マジック・ウーマン(Black Magic Woman)」です。1968年にシングル曲として発表され、翌年に英米それぞれでリリースされたコンピレーション・アルバムにも収録されました。 この曲は数年後にサンタナが取り上げて、1971年にビルボードのシングルチャート4位を記録しています。サンタナの演奏も好きですが、どちらかを選ぶとなると、やはり往時のピーター・グリーンには敵わないというのが筆者の率直な感想です。そのようなわけで、若きフリートウッド・マックの面々の映像とともに、ライヴでの演奏をお聴きください。 偉大なるブルース・ロック・ギタリスト、ピーター・グリーンのご冥福をお祈りします。R.I.P.[収録アルバム]Fleetwood Mac / English Rose(英吉利の薔薇)(1969年)Fleetwood Mac / The Pious Bird of Good Omen(聖なる鳥)(1969年) PIOUS BIRD OF GOOD OMEN[輸入盤]/FLEETWOOD MAC[CD]【返品種別A】 英吉利の薔薇(Blu-spec CD2) [ フリートウッド・マック ] 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2020年07月28日
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500万アクセス記念~いま聴きたい曲(その1) 11年ほどかけて500万アクセスというのが多いのか、そうでもないのか、よくわかりませんが、とにかくこんなに長く続けられるとは、このブログを始めた頃は想像もしていませんでした。ともあれ、100万アクセス単位の恒例ということで、“いま聴きたい曲”をピックアップしていきたいと思います。 1曲目は、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のサード作に所収の「ギャロウズ・ポウル(Gallows Pole)」です。先日、突然これを聴きたくなってアルバムを引っ張り出してきたということがあって、今回ピックアップすることにした次第です。 よく知られているように、このナンバーはヨーロッパ各地に伝わるトラディショナル曲です。その内容にヴァリエーションはあるものの、基本的には、死刑執行人から逃げる若い女性というモチーフの内容です。ツェッペリンは1939年にレッドベリーが吹き込んだヴァージョンを元にこれをレコーディングしました。 さて、ツェッペリンが解散した後、ジミー・ペイジとロバート・プラントは、時に合流してこの曲を演奏しました(参考過去記事)。もう一つの映像は、そうした2人の共演の様子をご覧ください。 これまで同様、全30回を目標に“いま聴きたい曲”をお届けしようと思います。しばらくの間、よろしくお付き合いください。[収録アルバム]Led Zeppelin / Led Zeppelin III(1970年) レッド・ツェッペリン3 スタンダード・エディション [ レッド・ツェッペリン ] レッド・ツェッペリンIII<2014リマスター/デラックス・エディション>/レッド・ツェッペリン[CD]【返品種別A】 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月27日
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本ブログの累計アクセス数が500万を突破しました。多くの人にご覧いただき、この場を借りて感謝申し上げます。マイペースながら続けていきますので、今後ともよろしくご愛顧ください。 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月27日
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血筋も遍歴も、いかにも“ジプシー”な演奏者による一枚 エレク・バクシク(またはエレック・バクシック、Elek Bacsik)は、1926年ブタペストの生まれで、いわゆるジプシー(ロマ)の家系に生まれた。1910年ベルギー出身の有名ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの従弟にあたるという。バクシクもまた、従兄と同様にジャズ・ギターを演奏し、さらには、ヴァイオリンも演奏した。1949年にハンガリーを出て、ヨーロッパ各地を経てパリにたどり着き、ジャズ演奏に従事した。やがて1966年にはアメリカへ移住し、1993年にシカゴで亡くなっている。 彼が残した作品の数は少ないようで、これまでのところ、筆者は今回取り上げるこの盤しか有していない。1962年にフォンタナ(オランダのフィリップス系のレーベル)に吹き込んだ最初の作品が、この『ジ・エレクトリック・ギター・オブ・ジ・エクレクティック・エレク・バクシク(The Electric Guitar of the Eclectic Elek Bacsik)』である。 その表題の通り、エレクトリック・ギターによるトリオ演奏であるが、演奏内容はスタンダードなジャズにそんなに近いという感じではなく、むしろロマの伝統の現代的解釈といった趣が強い。そうは言っても、4.「テイク・ファイヴ」や5.「柳よ泣いておくれ」、あるいは、8.「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」や10.「マイルストーンズ」といったジャズの定番曲を彼流に解釈しているところが聴きどころと言えるように思う。 ちなみに、筆者の手元にあるのは、『ヌアージュ(Nuages)』というタイトルでリイシューされた盤である。これは、“Jazz in Paris”というシリーズの1枚として2002年にリリースされたCDである。こちらの盤では、EPとして発表されたボサノヴァ・ナンバー4曲(11.~14.)が併せて収録されている。[収録曲]1. Blue Rondo a la Turk2. Angel Eyes3. Godchild4. Take Five5. Willow Weep for Me6. Opus de Funk7. My Old Flame8. On Green Dolphin Street9. Nuages10. Milestones11. Desafinado12. Recado13. Samba de Uma Nota So14. Stardust[パーソネル、録音]Elek Bacsik (g)Pierre Michelot (b: 1, 4, 5, 7, 8, 10), Michel Gaudry (b: 2, 3, 6, 9)Kenny Clarke (ds: 1, 4, 5, 7, 8, 10), Daniel Humair (ds: 2, 3, 6, 9) The Electric Guitar Of The Eclectic Elek Bacsik 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月25日
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ドイツ発のピアノ・トリオ盤 パトリック・トンパート(パトリック・トムパート、Patrick Tompert)というミュージシャンについて、詳しい情報はよくわからないのだけれど、どうやらドイツのピアノ奏者ということらしい。2000年に録音された本盤『モチェ!(moche!)』は、ピアノ・トリオにはまっているとある友人とのやり取りに端を発して見つけた盤なのだけれど、意外と気に入って時々聴いている。 タイトルがどういう意味なのかもいまだに不明なのだが(まさかアンデスのモチェ=モチーカ文化ではないだろう)、ドイツはシュトゥットガルトで吹き込まれたトリオ録音。ドイツのジャズというと、何だか生真面目なイメージがついついしてしまうのだけれど、往年のユタ・ヒップを思い起こさせるかのようなスウインギーで流れるようなピアノ演奏が印象的な盤である。 収められているナンバーを見ると、メンバーの自作曲とスタンダード曲が入り混じっている。冒頭が有名曲の1.「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」というのも好感が持てるし、アルバムの締めくくりが、テンポよく演奏される「朝日のようにさわやかに」というのがなおいい感じを与えてくれる。その一方、メンバーの自作曲でも、優雅にスウィングしながらマイペースでキレのいい演奏が繰り広げられる。例えば、5.「ジャスト・ドント」(トンパート作)や9.「ア・フュー・ワーズ・フォー・ガリレオ」(イタリア系?のペトロッカ作)なんかが筆者としては気に入っている。[収録曲]1 On Green Dolphin Street2 Sam's Blues3 Moche!4 Song for My Parents5 Just Don't6 Cute7 Secret Love8 On the Highway9 A Few Words for Galileo10 Softly as in a Morning Sunrise[パーソネル、録音]Patrick Tompert (p), David Petrocca (b), Werner Braun (ds)2000年8月12~14日録音。 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月23日
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INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。ここしばらくの最新記事へのリンクを追加しています。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページ(フリーページ欄)からお入りください。 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-M)・つづき(N-Z) アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-B)へ → つづき(C-D)・つづき(E-I)・つづき(J-K)・つづき(L-N)・つづき(O-S)・つづき(T-Z) アーティスト別INDEX~ラテン系ロック・ポップス編(A-L)へ → つづき(M-Z) アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、バナー(1つでも ありがたいです)をクリックお願いします! ↓ ↓
2020年07月20日
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1983年のデビュー盤 1980年に結成され、翌年にインディー・レーベルからシングル「レディオ・フリー・ヨーロッパ」を出したR.E.M.は、1983年に本デビュー盤『マーマー(Murmur)』を発表した。I.R.S.というレーベルから出たアルバムだが、カレッジ・ロックやニュー・ウェーヴ、オルタナティヴ・ロックといったジャンルのアーティストを輩出していたA&M傘下(当時)のレーベルである。 全米36位、全英100位というのがこのアルバムのチャートの最高位だった。けれども、本盤は高く評論される盤でもあり、『ローリング・ストーン』誌の年間ベスト・アルバムにも選出れた。その当時としては新鮮さをもったサウンドでなおかつ完成度の高い作品だったのがその理由と言えるように思う。マイケル・スタイプの独特のヴォーカル・スタイル(ただし何と言っているのかよくわからない歌い方だけれど)、メロディックなベースライン、当時のロックの主流に乗るというよりは、パンクやサイケなど一巡したロック音楽の動向を消化し、自分たち独自の音楽に仕上げている。 注目曲をいくつか挙げておきたい。1.「レディオ・フリー・ヨーロッパ」は、最初にインディーズで火が付くきっかけとなったナンバー。4.「トーク・アバウト・ザ・パッション」、6.「パーフェクト・サークル」、12.「ウエスト・オブ・ザ・フィールズ」といったあたりは、既にR.E.M.の音楽スタイルが出来上がっていたことを如実に示す曲と演奏と言えるように思う。その一方、9.「9-9」なんかに顕著に見られるように、実験的要素も随所に取り入れていて、その後の進化の布石になっていたのだろう。2011年にバンドとしての歩みを止めたR.E.M.だけれども、出発点となった本作は、繰り返し評価され続けて然るべき1枚と言うことができるように思う。[収録曲]1. Radio Free Europe2. Pilgrimage3. Laughing4. Talk About the Passion5. Moral Kiosk6. Perfect Circle7. Catapult8. Sitting Still9. 9–910. Shaking Through11. We Walk12. West of the Fields1983年リリース。 マーマー [ R.E.M. ] 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2020年07月18日
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ジャズ/フュージョン路線を押し進めた1枚 1972年の『キャラヴァンサライ』でジャズ寄りのアプローチを示したサンタナ(Santana)は、しばしその路線を推し進めていくことになった。この路線変更によってバンドのメンバーの入れ替わりも生じたものの、ジャズ・ロックあるいはフュージョン路線はあらたにサンタナというバンドのイメージを定着させるには十分に特徴的だった。ラテンの熱さは秘めたまま、ロック界というよりはジャズのようにその外側に位置づけられる音楽ジャンルを巻き込んだ音楽界の地殻変動に対応した内容の作品制作をしばし推し進めていったわけである。 そうした結果、『キャラヴァンサライ』に続く『ウェルカム』(1973年)、『ロータスの伝説』(日本限定ライヴ盤)、そして、今回取り上げる『不死蝶(Borboletta)』(1974年)といったあたりのサンタナ盤(あと同時期のカルロス・サンタナとジョン・マクラフリンの共演盤も)は実に面白いし、何よりもクオリティが高い。この時期の諸作は、その当時だけでなく、現在に至るまで“後聴き”でハマる人を生み出し続けているのではないかという風に思う。 長短とり混ぜて12曲が収録されているが、過半の7曲がインスト曲である。イントロ的な1.「春の訪れ」に続く2.「花の歌」の幻想的な雰囲気がいい。11.「シナモンの花(フロール・デ・カネーラ)」は精緻な完成度の高さが個人的にお気に入り。 “歌もの”で注目したいのは、3.「新たなる旅立ち」で、レオン・パティロがヴォーカルをとるナンバー。ラヴ・ソング風なヴォーカル曲として終わるのかと思いきや、終盤にオルガン・ソロで一気に盛り上げてギター・ソロが入ってくる。また、5.「太陽のもとへ」はギターとヴォーカルの両方がメインになったような演奏で、キレがありながら幻想的な雰囲気を残しているところがいい。同じくヴォーカル曲としては、聴き進まないとヴォーカルが出てこない(冒頭だけだとインスト曲かと思ってしまいそう)7.「君の教え」も気に入っている。 余談ながら、本盤のジャケット(LP発売当時)は、特殊紙(アルグラス)使用の光るジャケットだったとのことだけれど、残念なことに筆者は現物を見ていない(後に紙ジャケでも再現されたそうだが、それも未見)。いつかLPでその姿を見てみたいと思うのだけれど、それだけのために中古LP売り場に入り浸る余裕もなく、実現していない。[収録曲]1. Spring Manifestations2. Canto de los Flores3. Life Is Anew4. Give and Take5. One with the Sun6. Aspirations7. Practice What You Preach8. Mirage9. Here and Now10. Flor de Canela11. Promise of a Fisherman12. Borboletta1974年リリース。 不死蝶 [ サンタナ ] 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2020年07月15日
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メキシカン・ロックの礎を築いた1枚 1968年に結成されたスリー・ソウルズ・イン・マイ・マインド(Three Souls in My Mind)というバンドは、1971年のアバンダロ・ロック・フェスティヴァル(メキシコ版ウッドストックとも称される音楽イベントで、メキシコ州のアバンダロを舞台に開催された)に代表されるように、アングラ時代のメキシカン・ロック創成期を担った。このバンドは、メンバー間の確執から名義を巡る訴訟問題に発展したが、そのメンバーだったアレハンドロ・ローラを中心に結成され、メジャー・レーベル(WEA)からデビューしたのがEL TRI(エル・トリ)というバンドだった。 EL TRIとしてのファースト作となったのは、1985年発表の本盤『シンプレメンテ(Simplemente)』である。真っ赤な色に塗られたジャケットには、ごくごくシンプルにバンド名のロゴが中央部に配され、下部にアルバム表題(表題は、スペイン語で“シンプルに”の意味)が見える。 知名度・人気度という点では、このバンドの代表曲に数えられる5.「トリステ・カンシオン(哀しき愛の歌)」と8.「メトロ・バルデーラス」が収録されている。前者はメキシカン・ロックの超有名どころの名曲の一つで、後者はメキシコシティの地下鉄を題材にしたこのバンドのライヴでも定番の人気曲。 これら以外にも注目したいナンバーをあと2つほどは挙げておきたい。2.「サン・フアニーコ」は、本作発表前年の1984年11月に起こったLPガス貯蔵施設の爆発事故をテーマにしている。死者500~600人、負傷者2000人という未曽有の大事故の犠牲者に捧げられたもの。こうした社会的テーマを曲にして取り上げるというのは、その後のEL TRIの作品でも続けられていく。一方、3.「ビシオーソ」は、ロック万歳的な内容かつ演奏のナンバーで、筆者的には本盤収録曲では5.と並んで特別にお気に入りの曲だったりする。[収録曲]1. Sópleme usted primero2. San Juanico3. Vicioso4. Juanita5. Triste canción 6. Agua, mi niño (La curva)7. Violencia, drogas y sexo8. Metro Balderas 1984年リリース。 ↓ベスト盤です。↓ Lo Mejor De El Tri【中古】 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2020年07月12日
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シカゴを脱退し、ソロ・アーティストとしての挑戦 ピーター・セテラ(Peter Cetera)は、シカゴのオリジナル・メンバーで、このバンドの中ではヴォーカリストとしても次第に成長し、成功を収めていた。そんな彼は、1981年に初のソロ作品をリリースしていたが、第2作となった本盤『ソリテュード~ソリティア(Solitude/Solitaire)』は、シカゴを脱退してのソロ作としては最初のものとなった。シカゴはその後、彼に似た声質のジェイソン・シェフを公認ヴォーカルに迎えているが、それまでの“シカゴの声”がそのままにやりたい楽曲をやっているのは、きっと当時のファンにとっても楽しめる1枚だったのではないかと思う。 収録曲は自作(共作)曲が中心で、アレンジは当時の感覚での“今風”なサウンド色が強い。マイケル・オマーティアンのプロデュースというのもなるほどといった雰囲気である。 筆者的に本盤のベストは、ヒット曲の3.「グローリー・オブ・ラヴ」。上記のようなシカゴのイメージから抜け出せないリスナーの意見ということになるかもしれないのだけれど、実に彼らしいナンバーであり歌唱でもあると思う。この曲は、映画『ベスト・キッド2(THE KARATE KID PART II)』の主題歌にもなった。 他の注目曲としては、まずは1.「ビッグ・ミステイク」が挙げられる。シカゴ時代との差異を出そうという意図が感じられるナンバーだけれど、この高音はなかなか真似できなさそう、などと素人的なことも考えてしまう。それから、外せないのは、エイミー・グラントとのデュエット曲で、全米1位に輝いた6. 「ネクスト・タイム・アイ・フォール(Next Time I Fall)」。ある種、わざとらしいバラード曲ではあるけれども、ピーター・セテラ、エイミー・グラントのどちらのヴォーカルも絶品のデュエットである。さらにもう1曲挙げるとすれば、アルバム表題曲の8.「ソリテュード~ソリティア」だろうか。これもまたシカゴでのピーター・セテラとは違ったテイストを意図的に狙ったものと思われ、80年代らしい曲と呼んでしまえばそれまでなのかもしれないけれど、筆者的としては、その変化球な感じを評価したい。 彼の特徴は“ハイトーン・ヴォイス”であるが、年齢と共にハイトーンの維持が難しくなるのは宿命ではある(今現在、彼は既に75歳で、多くの曲を元のキーで歌うのはだいぶ前から困難である)。筆者はまだそうした年齢ではないので、想像しかできないけれど、“かつてできたことをできない”というのに、ある時期、人は苦しむのかもしれないが、人生の先輩方の話を聴いていると、それを過ぎるとそうでもなくなるらしい。そういう意味では、現在の彼とは関係なしに、当時のこれはこれで聴けばよいのかもしれない。そう、これは確かに澄んだハイトーン・ヴォイスをうまく生かした80年代的なポップ・アルバムなのだと言えるのだろう。[収録曲]1. Big Mistake2. They Don't Make 'Em Like They Used To3. Glory of Love4. Queen of the Masquerade Ball5. Daddy's Girl6. The Next Time I Fall (w/Amy Grant)7. Wake Up to Love8. Solitude/Solitaire9. Only Love Knows Why1986年リリース。 【輸入盤CD】【ネコポス100円】Peter Cetera / Solitudo/Solitaire (ピーター・セテラ) 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月09日
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酔いどれ詩人、デビュー作 トム・ウェイツ(Tom Waits)は、1949年、ロサンゼルス郊外で生まれたシンガーソングライター。1970年代にロサンゼルスを拠点とし、その後、1980年代にはニューヨークに拠点を移して活動した。今も現役だが、2011年にロックの殿堂入りを果たしている。 そんなトム・ウェイツのデビュー盤となったのが、1973年発表の『クロージング・タイム(Closing Time)』である。当時はまだ新興のレーベルであったアサイラムと契約して制作されたデビュー盤であったが、ヒットはしなかった。とはいえ、聴きどころは多い。収録曲の大半は、アサイラムとの契約前の1971年にデモ録音をした楽曲の再録である。初作というせいかいくぶんきれいに収まっている感はあるものの、初期トム・ウェイツの魅力が満載の盤と言っていいように思う。 有名なナンバーとしては、冒頭の1.「オール'55」。これが彼のデビュー・シングルであったが、有名になったのは、翌1974年にイーグルスがカバーしたことによる。目立った感じはしないかもしれないが、アルバム前半では、3.「ヴァージニア・アヴェニュー」や6.「マーサ」が筆者としては好みであったりする。さらに、アルバム後半(アナログB面)では、密かな名曲の11.「グレープフルーツ・ムーン」(後にサウスサイド・ジョニーがトム・ウェイツのカバー・アルバムを制作しその表題にもなっている)、そして、表題曲の12.「クロージング・タイム」が特に聴き逃がせないナンバー。あともう一つぐらい挙げてよければ、10.「愛の翼(リトル・トリップ・トゥ・ヘヴンーオン・ザ・ウィングス・オブ・ユア・ラヴ)」もこれらと並ぶ好曲である。 本盤の後、1974年の『土曜の夜』を皮切りに、1970年代後半にかけて、『娼婦たちの夜』(ライヴ盤)、『スモール・チェンジ』、『ハートアタック・アンド・ヴァイン』など必聴の名作が目白押しのため、このデビュー作の影が薄いことは否めない。けれども、曲のよさという意味では上で挙げた何曲かのように突出したナンバーが含まれていて、トム・ウェイツの1970年代作を新たに聴き進む人には、ぜひ聴いてもらいたい一枚だと思う。[収録曲]1. Ol' 552. I Hope That I Don't Fall in Love with You3. Virginia Avenue4. Old Shoes (& Picture Postcards)5. Midnight Lullaby6. Martha7. Rosie8. Lonely9. Ice Cream Man10. Little Trip to Heaven (On the Wings of Your Love)11. Grapefruit Moon12. Closing Time1973年リリース。 【輸入盤CD】【ネコポス送料無料】Tom Waits / Closing Time 【K2018/3/9発売】(トム・ウェイツ) 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2020年07月06日
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“これぞ王道”的なジャズ・ピアノ・トリオ盤 ギド・マヌサルディ(Guido Manusardi)は、1935年、北イタリア生まれのジャズ・ピアノ奏者。イタリア出身とはいえ、北部のスイスとの国境に近いキアヴェンナ出身ということもあるせいか、スイス、ドイツ、オランダなどから活動を始めた。アート・ファーマー、デクスター・ゴードン、ジョニー・グリフィン、ブッカー・アーヴィン、ルー・ドナルドソンなどそうそうたるミュージシャンたちとの共演経験を持つ。 本盤『ザ・ニアネス・オブ・ユー(The Nearness of You)』は、2003年にミラノで吹き込まれたトリオ盤であるが、ある意味、実に分かりやすい盤であると思う。このように言うと、“真髄を分かっていない”などと批判されてしまいがちなのは承知の上で、敢えて言えば、“これぞジャズ・ピアノ”然とした盤なのである。録音時のマヌサルディは既に70歳近く、お世辞にも若くはない、というかむしろ老齢である。言い換えれば、その経験の積み重ねをピアノで紡ぎだす、そしてその演奏は、“これぞジャズ・ピアノ”とでも言える内容に仕上がっていると思う次第なのである。 全編を通じて統一感があり、通して聴くのがその雰囲気を感じるにはいちばんだとは思うが、敢えていくつか注目の演奏を挙げてみようと思う。1.「スピーク・ロウ」は、ある種、お手本的演奏であるが、変なタメがあまりない(言い換えると流れるような演奏)というのが個人的には好感の持てる点であったりする。そうした流れのある演奏という意味では、5.「アイ・ネヴァー・ニュー」は外せないように思う。さらに、テンポとキレのよさという点では、7.「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」も聴き逃がせない。他の演奏者も少し意識してみると、6.「エヴリタイム・ウィ・セイ・グッバイ」あたりのベースに注目したいところ。他のいくつもの曲でもこのマルコ・ヴァッジというベース奏者の演奏は結構本盤の演奏の鍵になっているように思う。 ありがちなまとめ方で恐縮だが、“これぞジャズ・ピアノ”な演奏という意味では、決して超メジャーな奏者ではないけれども、こういう演奏と最初に出会えるのは結構幸せなんじゃないかと思ってみたりもする。つまりは、初めてジャズを(あるいは、ジャズ・ピアノ盤を)聴く人にも勧められるような、そんな盤ではないかという風に感じる。[収録曲]1. Speak Low 2. The Nearness Of You 3. Time After Time 4. Spartacus 5. I Never Knew 6. Ev'ry Time We Say Goodbye 7. The Way You Look Tonight 8. Everything Happens To Me 9. My Heart Stood Still 10. The Wasted Years 11. If I Should Lose You[パーソネル、録音]Guido Manusardi (p), Marco Vaggi (b), Tony Arco (ds)2003年10月録音。 ギド・マヌサルディ・トリオ / THE NEARNESS OF YOU [CD] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年07月03日
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1か月ほど滞っていましたが、INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。ここしばらくの記事へのリンクを追加しています。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページ(フリーページ欄)からお入りください。 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-M)・つづき(N-Z) アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-B)へ → つづき(C-D)・つづき(E-I)・つづき(J-K)・つづき(L-N)・つづき(O-S)・つづき(T-Z) アーティスト別INDEX~ラテン系ロック・ポップス編(A-L)へ → つづき(M-Z) アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、各バナー(1つでもありがたい です)をクリックお願いします! ↓ ↓ にほんブログ村 : 人気ブログランキング:
2020年07月01日
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