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2020年を振り返って(3/3) 今年を振り返って、この1年で更新したアルバムの記事からの曲のピックアップをしてきました。最後は、ジャズ・ナンバーを少し取り上げてみたいと思います。 まずは、エンリコ・イントラ・トリオの『ジャズ・イン・ストゥーディオ』に収録された「フィオーラ・ブルース(Fiora Blues)」です。1960年代の録音盤ながら、現代ピアノ・ジャズ・トリオに通ずる演奏スタイル、そしてイタリアのトリオらしい楽曲の魅力(ちなみに、この曲の表題の“フィオーラ”は、英語では“フラワー”、つまりは花の意味です)に筆者は虜にされています。 続いては、リー・コニッツです。2020年にこの世を去った、それも新型コロナを原因として死去したミュージシャンと言えば、4月に亡くなったリー・コニッツを思い起こす人も多いかと思います。彼の『アット・ストーリーヴィル』は、彼の若き日の全盛期をよく表しているライヴ演奏盤です。そこに収められた「サウンド・リー(Sound Lee)」の演奏をお聴きください。 最後は、再びイタリア系のジャズです。ピエトロ・ルッス(Pietro Lussu)を擁するLTCによる「シブヤ・クロッシング(Shibuya Crossing)」です。現在のジャズ・ピアノのお気に入り奏者の一人が、このピエトロ・ルッスなのですが、この曲はそのタイトルが示す通り、かの渋谷のスクランブルを題材としたものです。日本にいるとテレビでいつも目にする(あるいは東京にいる人にとっては普段通る場所かもしれない)あの交差点の光景がこの曲とともに思い浮かび上がってくるでしょうか。 2020年も残りわずかとなりました。除夜の鐘やNHKの紅白を聴きながら余韻に浸るのもよいですが、ジャズを聴きながら年の瀬、そして新年を迎えるというのもまたよいかもしれません。皆さまどうぞよいお年を。[収録アルバム]Enrico Intra Trio / Jazz In Studio (1962年録音)Lee Konitz / Lee Konitz at Storyville(1954年録音)LTC / A Different View(2007年?録音) 【国内盤CD】リー・コニッツ / アット・ストーリーヴィル 【中古】 Enrico Intra エンリコイントラ / Jazz In Studio 【CD】 【中古】 LTC (Piertro Lussu/Lorenzo Tucci/Pitro Ciancaglini) エルティーシー / Different View 【CD】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓
2020年12月30日
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2020年を振り返って(2/3) さて、2020年を振り返っての動画紹介を続けます。今回の1曲目は、リトル・スティーヴン(スティーヴ・ヴァン・ザント)の「真夜中の疾走(Out of the Darkness)」というナンバーです。この曲は、セカンド作の『ヴォイス・オブ・アメリカ』(1984年)に収録されたものですが、実は本ブログでは、2017年に出された彼の18年ぶりのアルバム(過去記事はこちら)というのも取り上げました。何が言いたいのかというと、70歳(今年70歳を迎えたはずです)が近づく年齢になっても、現役で頑張り続けているということです。そのようなわけで、昨年(2019年)夏のライヴでのこの曲のパフォーマンスをご覧ください。 さらにロック系が続きます。ロイ・ブキャナンのライヴ・アルバムを本年掲載の記事で取り上げました。そこに収録されていた「ロイズ・ブルーズ(Roy's Bluz)」というナンバーをお聴きください。このブキャナンという人は、見た目は地味なのですが、そのパフォーマンス、演奏内容はさにあらず。とにかくテレキャスター1本でがっつり聴かせる演奏を披露してくれます。上記ライヴ盤とほぼ同時期の映像をどうぞ。 最後にもう1曲、取り上げておきたいと思います。この1年の間に、マリア・マルダーのアルバムを2枚取り上げました。一つはセカンド作の『ドーナッツ・ショップのウェイトレス』(1974年)、もう一つは5枚目に当たる『オープン・ユア・アイズ』(1979年)でした。今回は、前者に収録された「スウィートハート(Sweetheart)」(アルバム表題の“ドーナツ屋の女性店員はこの曲の詞の中に登場します”)をお聴きください。このマリア・マルダーという人は、本当に“聴かせる”ことに長けたシンガーだと実感する次第です。 [収録アルバム]Little Steven / Voice of America(1984年リリース)Roy Buchanan / Live Stock(1975年リリース)Maria Muldaur / Waitress in the Donut Shop(1974年リリース) 【国内盤CD】マリア・マルダー / ドーナッツ・ショップのウェイトレス 【輸入盤CD】Roy Buchanan / Livestock (ロイ・ブキャナン) 【輸入盤CD】Little Steven / Voice Of America (w/DVD)【K2020/7/17発売】(リトル・スティーヴン) 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2020年12月29日
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2020年を振り返って(1/3) 2020年も残すところあと数日となりました。今年を振り返ってと言っても、1年間の出来事やコロナ禍の話ではありません。本ブログで記事にしたアルバムの中から、筆者の独断と偏見で聴きたいと思う曲をピックアップし、動画と共にお届けしたいと思います。 まずは、比較的最近に取り上げた盤からの1曲です。フリートウッド・マックの『フューチャー・ゲーム』というややマイナーなアルバムに収録された「千年の女(Woman of 1000 Years)」です。当時のフリートウッド・マックを牽引したギタリストであるダニー・カーワン(2018年没)の音楽性が生かされたナンバーです。 次は、エリック・クラプトンの『バックレス』所収の「プロミセス(Promises)」です。よく知られたヒット・ナンバーですが、淡々と進む軽快な曲調は、(これがクラプトンの本領と言えるかどうかは別にして、)筆者は気に入っています。 最後は、トム・ウェイツの1985年作『レイン・ドッグ』の表題曲です。この「レイン・ドッグ(Rain Dogs)」については、アルバム所収の音源ではなく、往時のライヴ・パフォーマンスをご覧いただきたいと思います。 [収録アルバム]Fleetwood Mac / Future Games(1971年リリース)Eric Clapton / Backless(1978年リリース)Tom Waits / Rain Dogs(1985年リリース) バックレス/エリック・クラプトン[SHM-CD]【返品種別A】 レイン・ドッグ [ トム・ウェイツ ] 輸入盤 FLEETWOOD MAC / FUTURE GAMES [CD] 【輸入盤LPレコード】Fleetwood Mac / Future Games(フリートウッド・マック) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2020年12月28日
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INDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。1か月半以上も更新が滞っていましたが、この間の記事へのリンクを追加しました。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページの「フリーページ欄」からお入りください。 アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-M)・つづき(N-Z) アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-B)へ → つづき(C-D)・つづき(E-I)・つづき(J-K)・つづき(L-N)・つづき(O-S)・つづき(T-Z) アーティスト別INDEX~ラテン系ロック・ポップス編(A-L)へ → つづき(M-Z) アーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、各バナー(1つでもありがたい です)をクリックお願いします! ↓ ↓
2020年12月26日
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2020クリスマス曲集(3/3) コロナ禍疲れの2020年ということで、最後は優しくまったりとできる定番曲をピックアップしたいと思います。定番中の定番、王道中の王道で、“クリスマス・ソングの王様”とも言われる、ビング・クロスビー(Bing Crosby)の「ホワイト・クリスマス(White Christmas)」です。オフィシャル・ビデオのヴァージョンをどうぞ。 あちらこちらでよく耳にし、広く聴かれているのは、1947年に録音されたものです。すでに70年以上前で、これを聴いたらクリスマス気分が出るというのは、本当に定番中の定番として根づいているといったところでしょうか。余談ながら、アメリカのチャートでは、リリース年に限らず、何年ものチャートのランキングに時期が来れば顔を出してきた曲だったりします(チャートの記録上は、リヴァイヴァルでチャートインという時期もあれば、ホリデー・チャートで別扱いという時期もあります) さて、実はビング・クロスビーが最初にこの曲を吹き込んだのはさらに古かったりします。最初のリリースは1942年でした。もうすぐ2021年が始まるわけですから、ほとんど80年近く前のこと。世は戦時中です。前回のルイ・アームストロングも同世代でしたが、ビング・クロスビーはサッチモよりも2歳年下の1903年生まれでした。2020年から見ると、1942年というのは、遠い過去という感じですが、最後は、その当時のオリジナル・ヴァージョンをお聴きください。 【輸入盤CD】Bing Crosby / White Christmas (ビング・クロスビー)【定番】【★】 【輸入盤CD】Bing Crosby / Best of Bing Crosby: 20th Century Masters/The Christmas Collection(ビング・クロスビー)【定番】 【中古】 【輸入盤】Sings Christmas Songs /ビング・クロスビー 【中古】afb 【中古】 【輸入盤】Christmas With Bing Crosby /ビング・クロスビー 【中古】afb ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年12月24日
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2020クリスマス曲集(2/3) 続いては、“サッチモ”の愛称で知られるルイ・アームストロング(Louis Armstrong)によるクリスマス・ナンバーです。偉大なるトランぺッターであり、シンガーでもあった彼は、1901年ニューオーリンズ生まれで、1971年に没しています。 サッチモによるクリスマス曲を2つばかり取り上げてみたいのですが、まず1曲目は「クリスマス・ナイト・イン・ハーレム(Christmas Night in Harlem)」というナンバーです。1955年にシングル盤「クリスマス・イン・ニューオーリンズ」のB面としてリリースされたのが初出のようです。 続けてもう1曲。1952年にシングルとしてリリースされた「ホワイト・クリスマス」のやはりB面に収録された「ウィンター・ワンダーランド(Winter Wonderland)」をお聴きください。 生前のクリスマス・アルバムのリリースがあったのかどうかは、調べた限りではよくわかりませんが、彼がなくなった後にはいくつものクリスマス曲のコンピ盤が出されています。古臭いと思われがちという理由なのか、街中のBGMでは、もっと現代的で明るいクリスマス曲を耳にすることの方が断然多いような気がします。けれども、こういう味のある歌や演奏でクリスマスの気分に浸るとういのもいいのではないでしょうか。 Louis Armstrong ルイアームストロング / What A Wonderful Christmas 輸入盤 【CD】 送料無料【中古】Christmas Through the Years [Audio CD] Armstrong, Louis 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2020年12月23日
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2020クリスマス曲集(1/3) 気がつけば年の瀬も迫ってきました。クリスマス・アルバムを2枚ほど取り上げて記事にしましたが、そろそろクリスマス本番ということで、動画とともにいくつかの曲も見ておきたいと思います。3回に分けてお届けできればと思っています。 最初は、「メリー・クリスマス・ベイビー(Merry Christmas Baby)」というクリスマス曲です。この曲は1947年にジョニー・ムーアズ・スリー・ブレイザーズがシングルとしてリリースして以来、様々なアーティストによってカバーされてきました。 本ブログでは、B・B・キングがカバーしたものや、ブルース・スプリングスティーンが歌っているものを取り上げたことがありますが、今回は他のアーティストによるカバーを2つほど挙げておきたいと思います。 まずは、オーティス・レディング(Otis Redding)によるものです。1967年のカバーで、R&B系のクリスマス曲としての“らしさ”が存分に発揮された、この曲としては定番のヴァージョンと言えるかと思います。 そして次は、筆者の個人的な意見としては、必聴の「メリー・クリスマス・ベイビー」です。カバーしているのは、レイ・チャールズ(Ray Charles)です。1979年、西ドイツの修道院でのパフォーマンスとのことですが、圧巻の演奏と歌です。 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年12月22日
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平成元年、日本人女性ヴォーカルによるクリスマス盤 30年以上前にリリースされたクリスマス・アルバム、それも普段はほとんど聴かない和モノなのだけれど、なぜか年末が来るとその存在を思い出し、時に1枚通して聴いてしまうという不思議な盤がある。それがこの『MERRY CHRISTMAS TO YOU』というアルバムである。FUN HOUSE LADIES’ VOCALと銘打たれているが、当時、東芝EMI系のレーベルだったファンハウスが所属の女性ヴォーカリスト4名のオムニバス盤(すべて未発表曲)としてリリースしたものだった。 その4人のヴォーカリストとは、「恋に落ちて」の大ヒットで知られる小林明子、デビューしてまだ2年ほどだった永井真理子、当時はまだ珍しかった沖縄出身シンガーの麗美、永井真理子への曲提供もしていて本盤の後にヒットを送り出すことになる辛島美登里の4名だった。アルバムは好評を博し、第4回日本ゴールドディスク大賞を受賞した。 10曲が収録されているが、その内訳は、4人の各々のソロ曲が2曲ずつ、そして4人全員で歌っているものが2曲収められている。バブル期真っ只中ということもあり、当時の雰囲気を漂わせている部分もあるのだけれど、少し聴きどころを挙げてみたい。 4人揃い踏みのナンバーは、前半と後半それぞれの最後に収められている。個人的には、5.「Merry Christmas To You」が断然いいと思うのだけれど、アカペラで演じられているスタンダード曲の10.「The Christmas Song」も聴かせどころと言える。個々のナンバーの中で出色なのは、辛島美登里の3.「Silent Night-祈り―」と麗美の9.「走るそよ風たちへ」。前者は辛島美登里らしい楽曲で、曲作りのよさが光る。後者は兵士とクリスマスという重いテーマですがなかなかの名曲。残りの2人についても1曲ずつ挙げておくと、小林明子の6.「クリスマスの贈り物」。表題は日本語ですが、英語の詞の部分が多く、カレン・カーペンター的などと言われる彼女独特のヴォーカルが楽しめる。永井真理子の8.「Lonely クリスマス」は今となっては時代を感じさせる部分もあるけれど、当時の文脈ではよくできた鉄板ナンバーで、かつサビも印象に残りやすいのがいい。 海外では、有名アーティストともなればこぞって“ホリデー・アルバム”を出すけれども、クリスマスが本来的な意味で定着していないせいか、日本の音楽業界ではなかなかそうはならない。そういう意味でも、このアルバムは日本の音楽史にも目立った成功例と言ってもいいのかもしれない。[収録曲]1. 今日こそは心を着がえて(永井真理子)2. 街に消えたクリスマスカード(麗美)3. Silent Night -祈り-(辛島美登里)4. 星空のクリスマスパーティ(辛島美登里)5. MERRY CHRISTMAS TO YOU (小林明子、永井真理子、麗美、辛島美登里)6. クリスマスの贈り物(小林明子)7. 真夏のSilent Night(小林明子)8. Lonely クリスマス(永井真理子)9. 走るそよ風たちへ(麗美)10. The Christmas Song(小林明子、永井真理子、麗美、辛島美登里)1989年リリース。↓アルバムは絶版ですが、以下は関連する中古CDのリンクです。↓ 【中古】 【8cm】サイレント・イヴ/Merry Christmas To You /辛島美登里 【中古】afb 【中古】走るそよ風たちへ 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年12月21日
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クリスマス・アルバムの“お手本” ナタリー・コール(Natalie Cole)は、かのナット・キング・コールの娘で、1970年代にデビューしてヒットを飛ばすものの、その後は麻薬中毒で活動休止、1980年代末には再びヒットを生み出すなど、不安定な活躍をした。偉大な父というプレッシャーもあったかもしれないが、結局は病で体調を崩し、2015年に65歳で亡くなっている。 そんな彼女は1991年に父ナットのカバー曲集を発表し、シングルとなった「アンフォーゲッタブル」では、オーバーダブによる亡き父との共演が大ヒットを記録した。ナット・キング・コールと言えば、「ザ・クリスマス・ソング」などクリスマス曲でも知られるが、上記の“デュエット”の成功後に、彼女もクリスマス・アルバムを複数制作している。その一つが1994年発表の本盤『ホリー・アンド・アイヴィ~ナタリーとクリスマス(Holly & Ivy)』ということになる。 一言で言えば、本盤は“お手本”とも言えるようなクリスマス盤だと思う。選曲も王道であれば、歌唱も本人の得意分野でのアレンジが中心で個性が出ている。個人的に気に入っているナンバーをいくつか挙げてみると、1.「ジングル・ベル」は個性が実にうまく発揮されたアレンジであると思う。3.「まきびとひつじを」のような曲が合間にさらりと挟まれているのもよい。その一方で、スタンダードではないナンバーも上手に収められている。4.「ノー・モア・ブルー・クリスマス」なんかはなかなかの好ナンバーだと思う。続く5.「クリスマス・メドレー」は定番中の定番の有名曲のメドレーで、こういうのが雰囲気を盛り上げる役割を果たす。かと思うと、6.「メリー・クリスマス・ベイビー」のブルージーでソウルフルな演奏は、いい意味で予想を裏切るものである。10.「きよしこの夜」のような定番も着実にこなし、何よりも聴きどころは父ナットの有名曲11.「ザ・クリスマス・ソング」。アルバム表題の12.「ホリー・アンド・アイヴィ」でアルバムは幕を閉じるが、こうした伝統的キャロルを表題曲に選んでいるのも好感が持てる。 実は近年、日本の12月の街に出かけて不満なことがあったりする。「ラスト・クリスマス」みたいな、いかにもな曲ばかりを耳にするのである(これはこれでいい曲なのだけれど)。言ってみれば“画一化”が目に余るというか、果ては“クリスマスだからこれを流しておけ”という風潮なのか…。そんなことを考えるにつけ、それぞれの個性のクリスマス・アルバムを落ち着いて聴く、そんな機会がもっとあってもいいのかななどと思ってみたりしている(無論、本盤もそうした盤の一つということだったりする)。[収録曲]1. Jingle Bells2. Caroling, Caroling3. The First Noel4. No More Blue Christmas5. Christmas Medley: Jingle Bell Rock, Winter Wonderland, Little Drummer Boy, I'll Be Home for Christmas6. Merry Christmas Baby7. Joy to the World8. The Little Boy That Santa Claus Forgot9. A Song for Christmas10. Silent Night11. The Christmas Song (Chestnuts Roasting On An Open Fire)12. The Holly and the Ivy1994年リリース。 【輸入盤CD】Natalie Cole / Holly & Ivy【K2019/11/8発売】(ナタリー・コール) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ 人気ブログランキング
2020年12月19日
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若きピアニストと円熟のアルト奏者のデュエット盤 リー・コニッツ(Lee Konitz)は1927年米国生まれのアルト・サックス奏者で、2020年4月に死去している。共演者のミシェル・ペトルチアーニ(Michel Petrucciani)は1962年フランス生まれのピアノ奏者で、生まれつきの骨形成不全症を抱えており、1999年に亡くなっている。 本盤『トゥート・スウィート(Toot Sweet)』は1980年代に録音されたもので、欧州での2人の共演を治めた演奏盤である。コニッツにとっては50歳代の円熟期、ペトルチアーニにとってはアメリカに拠点を移して活動の幅を広げていった時期の吹き込みということになる。 ピアノとサックスだけという演奏スタイルだと、マンネリやワンパターンに陥る(言葉を換えると、最初はよくても聴き進むうちに聴き手に退屈や眠気を誘ってしまいかねない)恐れはあると思うのだけれど、本盤はそういったところがまったくない。両者ともがいいところを発揮するのはもちろんなのだけれど、それらがちゃんと噛み合っているところがその理由なのだろうと思う。お互いに、出るところは出る、引くところは引く、絡み合うところは絡み合うという意識が結果的にこの演奏につながったということだろうか。 聴きどころとしては、まずは冒頭の1.「アイ・ヒア・ア・ラプソディ」。コニッツはこの曲を表題曲(ヴォーカルはヘレン・メリル)にした『ラプソディ』というアルバムも制作しているのだけれど、個人的にはこの演奏の方が断トツにいい。次に注目したいのは、3.「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」。15分越えの長尺の演奏なのだけれど、緊張感の部分が強くなりがちなこの有名曲にして、まったり感が残るのがいい。これら2曲に限らず、他の曲でもそうなのだけれど、コニッツのアルトはゆったりとした大らかな演奏で、ペトルチアーニのピアノ演奏はある種テクニカルなのだけれど、優雅な雰囲気を決して壊さない。この点が本盤を成功に至らしめた最大の要因ではないかと思うのだけれど、いかがだろうか。[収録曲]1. I Hear A Rhapsody 2. To Erlinda 3. Round About Midnight4. Lover Man5. Ode6. Lovelee[パーソネル、録音]Lee Konitz (as), Michel Petrucciani (p)1982年5月25日録音。 【輸入盤CD】Lee Konitz & Michael Petrucciani / Toot Sweet 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2020年12月16日
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時代の産物であると同時に、新時代へのチャレンジの証 第二次世界大戦の後、米ソの冷戦構造の中で、20世紀半ばを過ぎると宇宙開発の競争なるものが起きた。ソ連が初めて人工衛星を飛ばすのに成功したのは1957年、そしてアメリカがあのNASAを設立したのは翌1958年のことである。そして、本盤『ジャズ・イン・ザ・スペース・エイジ』(つまりは“宇宙時代のジャズ”)が吹き込まれたのは、そのわずか数年後の1960年のことだった。 何が言いたいのかというと、要するに、“これからは宇宙の時代”、宇宙空間こそこれからの人類が目指す最新トレンドだったわけである。正直、現代の私たちから見て、“宇宙の時代のジャズ”というのは、必ずしも魅力的に響かない。けれども、理論家でもあるジョージ・ラッセルにとって、“次の時代”を考えた時、新時代のジャズと新時代の宇宙空間が重なり合うのは、当時の時代背景を考えれば、ある意味で必然の選択肢だったのかもしれない。 さて、ジャケットには、惑星風の丸い球形が描かれていて、表題の他に“ジョージ・ラッセル&ヒズ・オーケストラ”と記されている。さらに“with ビル・エヴァンス”の文言も見られる。これらからわかるように、ジョージ・ラッセル楽団という大編成で、しかもピアノ奏者のビル・エヴァンスが参加しているというものである(そして、ラッセル自身は演奏をしていない)。他に目立ったメンバーとしては、アルト奏者のハル・マクーシック(ハル・マキュージック)、トロンボーン奏者のボブ・ブルックマイヤーなんかも名を連ねている。 曲名にも“ユニバース(宇宙)”とか、“アウター・スペース(宇宙空間)”とかいった表現がつけられているが、目を引くのは、収録曲6曲のうち半分を占める「クロマティック・ユニヴァース」。“PART 1”から“PART 3”までが、収録曲の1.、3.、6.となっている。彼の音楽理論(リディアン・クロマティック・コンセプト)は、水平的(ホリゾンタル)および垂直的(ヴァーティカル)に、いわば横と縦の両方向で音を捉えるというものだから、それはそれで“音の宇宙”を意識したものだったと言えるのかもしれない。だからといって、特別に宇宙をイメージさせる楽曲や演奏かというと、そんなこともないように思うのだけれど、やっぱり“宇宙”という喩えに行ってしまうのは、上で述べたような時代背景があったということなのだろう。 本番は、きっとジョージ・ラッセルがその当時やりたかった理論的・実験的試みが存分に発揮された内容となったものと思われる。そういう意味では、従来の形にとらわれないジャズの胎動が結実した成果の一つと言える。本盤を聴くときに、“次は何が出てくるのだろう”、“次はどういう方向に演奏が向かうのだろう”とついつい考えながら耳を傾けてしまう筆者というのは、見事に彼の術中にはめられてしまっているのかもしれない、などと思ってみたりもする。[収録曲]1. Chromatic Universe, Part 12. Dimensions3. Chromatic Universe, Part 24. The Lydiot 5. Waltz from Outer Space6. Chromatic Universe, Part 3[パーソネル、録音]George Russell (comp, arr), Hal McKusick (as; 2, 5), Walt Levinsky (as; 1, 3, 4, 6), Sol Schlinger (bs; 1, 3, 4, 6), David Young (ts; 1, 3, 4, 6), Bob Brookmeyer (tb; 2, 5), Dave Baker (tb; 1, 3, 4, 6), Frank Rehak (tb; 1, 3, 4, 6), Alan Kieger (tp; 1, 3, 4, 6), Ernie Royal (tp; 1, 3, 4, 6), Mark "Marky" Markowitz (tp; 2, 5), Milt Hinton (b), Charlie Persip (ds; 2, 5), Don Lamond (ds; 1, 3, 4, 6), Jimmy Buffington (French horn; 1, 3, 4, 6), Barry Galbraith (g; 1, 3, 4, 6), Howard Collins (g; 1, 3, 4, 6), Bill Evans (p), Paul Bley (p; 1, 3, 4, 6)1, 3, 4, 6: 1960年5月録音。2, 5: 1960年8月1日録音。 【中古】 ジャズ・イン・ザ・スペース・エイジ /ジョージ・ラッセル 【中古】afb JAZZ IN THE SPACE AGE +5 [ ジョージ・ラッセル ]↓こちらはLP盤↓ 【輸入盤LPレコード】George Russell & Orchestra / Jazz In The Space Age【LP2017/2/10発売】(ジョージ・ラッセル) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2020年12月12日
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“羊頭狗肉”の秀逸演奏盤 『マイルス&モンク・アット・ニューポート(Miles & Monk at Newport)』という表題を初めて目にした人にしてみれば、まさか共演していないと思う方が珍しいのではないか。しかし、実際には、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の演奏は1958年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルでのもの、セロニアス・モンク(Thelonious Monk)の方は1963年の同じくニューポート・ジャズ・フェスティヴァルでのライヴ演奏がこの盤には収められている。つまるところ、違う年(しかも5年も間が空いている)の同じジャズ・フェスティヴァルでの演奏をカップリングしたわけであって、共演でもなんでもない。要するに、“羊頭狗肉”と呼んでいい(まあ、当時の売り込み方がそうだったと言ってしまえばそれまでなのかもしれないけれど)。 だからといって、この“羊頭狗肉”盤が駄盤だったのかというと、そんなことはまったくもってない。LP盤の区分によるA面(マイルス・デイヴィスによる1.~4.)も、B面(セロニアス・モンクの5.~6.)も、どちらも極上のライヴ演奏なのである。結論から言ってしまえば、A面とB面が連続していると思って聴くと疑問符がつくかもしれない。しかし、最初から両者が別物であると思って聴けば、どちらも素晴らしい演奏というわけである。そんなわけで、これは“1枚”の盤ではなく、“0.5枚×2”の盤と認識したほうがいいように思う。 マイルスの演奏については、キャノンボール・アダレイ、ジョン・コルトレーンとの三管で、何と言ってもマイルスのグループの初ライヴである。個人的好みはテンポのいい2.「ストレート・ノー・チェイサー」。他には、1.「アー・リュー・チャ」も、4.「トゥー・ベース・ヒット」もアップテンポに迫力のある演奏だが、マイルスのオリジナルである3.「フラン・ダンス」が、ことマイルスの演奏に関してはいちばん彼らしい演奏になっていると言ってもいいように思う。 一方、モンクの方は、尺の長い演奏で2曲が収められているが、どちらも彼らしさそのまんまといった演奏である。特に6.「ブルー・モンク」は数あるこの曲の演奏音源の中でも1、2の出来を争うと言えそうな気がする。 最後に、しつこいようだけれども、本盤は“羊頭狗肉”である。けれども、決して“詐欺”ではない。適切な喩えかどうかわからないけれど、高額な“幸運を呼ぶ壺”が安物だったら、それは詐欺である。けれども、その壺が値段相応に実は価値のあるものだったらどうだろうか。壺の美術性なり品質なりは値段相応やそれ以上というわけである。“売り方”に問題はあるという印象は、筆者的にはいまだに拭えないのだけれど、その中身は品質保証済みといったわけである。まあ、マイルス・デイヴィスにセロニアス・モンクという、ジャズ界の巨匠なわけだから、怪しげな“幸運を呼ぶ壺”のままであってもいいのかもしれないけれど(笑)。 [収録曲]1. Ah-Leu-Cha2. Straight, No Chaser3. Fran-Dance4. Two Bass Hit5. Nutty6. Blue Monk[パーソネル、録音]1.~4.: Miles Davis (tp), Cannonball Adderley (as), John Coltrane (ts), Bill Evans (p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds)1958年7月3日録音。5.~6.: Thelonious Monk (p), Pee Wee Russell (cl), Charlie Rouse (ts), Butch Warren (b), Frankie Dunlop (ds)1963年7月4日録音。 輸入盤 MILES DAVIS / MILES & MONK AT NEWPORT (MONO)(LTD) [LP]↓こちらはLP盤です↓ 【輸入盤LPレコード】Miles Davis / Miles & Monk At Newport (Mono Vinyl) (Mono)(マイルス・デイウ゛ィス) 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2020年12月09日
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セカンド作にしてクリスティン在籍のラスト作 チキン・シャック(Chicken Shack)は、1968年にファースト作『40ブルー・フィンガーズ』を発表し、アルバムチャートで全英12位を記録した。その勢いのまま、翌年に発表されて全英9位となったセカンド作が、この『O.K.ケン?(O.K. Ken?)』という盤である。 スタン・ウェブ(ギター、ヴォーカル)とクリスティン・パーフェクト(キーボード、ヴォーカル)の中心に、アンディ・シルヴェスタ(ベース)、デイヴ・ビドウェル(ドラムス)という4人のメンバー編成は前作と同様だが、クリスティンはジョン・マクヴィーとの結婚により、本盤を最後にバンドを脱退することとなった。前作との違いとしては、ホーン・セクションが拡充されている。実際、収められた楽曲の演奏は、トランペットやサックスといった楽器の演奏が比較的目立つ。あと、曲間(トラックとしては各曲の冒頭)には、メンバーによる“会話”が挿入され、曲の説明らしきことを行っているが、個人的にはひたすら曲だけを聴かせるスタイルでもよかったのではないかという気もする。 収録曲に目を向けると、前作よりも自作曲(ウェブ、パーフェクトおよびこれら2人の共作)が増え、カバー中心のファースト作よりもオリジナル色が濃くなっている。以下、本盤収録曲の中から、個人的好みに基づいて推奨曲をいくつか挙げてみたい。まず、スタン・ウェブのギターを堪能したい向きには、4.「ポニー・アンド・トラップ」、8.「レミントン・ライド」といったインスト曲がお勧め。ただし、8.の方から感じられる雰囲気に比べ、アルバム全体としてはもっと演奏が分厚いという印象が強い。自作のナンバーで特にいいと思うのは、アップテンポで分厚い演奏の2.「ザ・ライト・ウェイ・イズ・マイ・ウェイ」、ウェブとパーフェクトの共作でパーフェクトが歌う3.「ゲット・ライク・ユー・ユースト・トゥ・ビー」。クールで、何よりもカッコよさが光る6.「ア・ウーマン・イズ・ザ・ブルース」。もちろん、しっかり(そして、べったり)とブルースを聴かせる部分も健在で、そうした点では、11.「スウィート・シックスティーン」が特にお勧めである。[収録曲]1. Baby's Got Me Crying2. The Right Way Is My Way3. Get Like You Used to Be4. Pony and Trap5. Tell Me6. A Woman Is the Blues7. I Wanna See My Baby8. Remington Ride9. Fishing in Your River10. Mean Old World11. Sweet Sixteen1969年リリース。 O.K.ケン? [ チキン・シャック ] [期間限定][限定盤]O.K.ケン?/チキン・シャック[CD]【返品種別A】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年12月05日
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前作を上回るセールスを上げた第9作 1998年に若干15歳でデビューして以来、マルー(Malú)はスペインだけでなく、スペイン語圏のポップ界の王道を歩んできた。現時点で彼女は38歳なのだけれど、デビューが若かったこともあり、既に貫禄もある20年選手である。そんな彼女の余裕と貫禄はいつから出てきたのかと考えてみると、スタジオ作として9枚目となったこの『シー(Sí)』の辺りからではなかっただろうか、と思ったりする。 本盤がリリースされたのは2003年秋だったが、母国スペインのチャートでは初登場1位を記録し、最初の1週間でゴールド・ディスクになった。その後、翌年にかけて国内チャート10位内に51週間も留まるという驚異的セールスを上げた。この間にはアルバムから4曲(1.,3.,4.,7.)がシングル発売され、さらにリリース直後から翌2014年12月まで60都市を超える大規模な国内ツアー(+1公演のみ海外のメキシコシティ公演)を行い、推定45万人を動員した。 個人的な好みで本盤収録のお勧め曲を挙げておきたい。まずは、本盤からのファースト・シングルとなった1.「ア・プルエバ・デ・ティ(あなたから放たれて)」。曲の演奏も展開も、そしてもちろん歌唱も、攻めの姿勢の勢いのあるポップ・ナンバーである。苦悩の末に男性の元を去る女性をテーマにした3.「メ・フイ」は、マルーの十八番とも言える叙情系バラード曲。4.「デサパレセール」もシングルカットされたが、元のヴァージョンに加えて、11.のアコースティック・ヴァージョンもいい。8.「ニ・ウン・パソ・アトラス(一歩も引かない)」は、筆者的には上記の1.に次ぐ本盤のお気に入り曲。さらに、もはや余裕や貫禄すら感じるバラード曲として、6.「アンヘル・カイード(堕ちた天使)」と10.「オハラー」の2曲も聴き逃がせないという風に思う。 以上のとおり、完成度の高さと表現者(ヴォーカリスト)としての成熟が本盤のキーワードと言ってもいいように思う。この後も現在までにもう2枚のアルバムを制作しているが、まだまだ名作を残していきそうなアーティストなので、個人的にもマルーの今後を楽しみにしていたりする。[収録曲]1. A prueba de ti2. Te voy a olvidar3. Me fui4. Desaparecer5. Qué más me da6. Ángel caído7. Deshazte de mí8. Ni un paso atrás9. Lo mismo que yo10. Ojalá11. Desaparecer [versión acústica]2013年リリース。 ↓本盤とは異なりますが、Maluの他のアルバムへの商品リンクです↓ 【輸入盤CD】Malu / Guerra Fria 【輸入盤CD】Malu / Oxigeno 【K2018/11/2発売】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2020年12月01日
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