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2003年07月26日
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カテゴリ: music
前任校の神奈川県立K高校の吹奏楽部の指導に行ってきた。


今回行くことになったのは伝説の鬼部長Tから
「先生、曲がヤバイです・・・レッスンにきていただけませんか」
と連絡がきていたのだ。

しかしヤバイのは曲だけではなかった。
部の雰囲気自体も悪かったようだ。

伝説の鬼部長Tに電話して、1時間ほど電話で話した。
伝説の鬼部長Tは自分の中に色々溜めやすい。
溜めて溜めて、自分の中に溜めているものを誰にもわからないようにしている。

(私って昔から他人の秘密とか聞き出すのうまいんだよな~爆)
堰を切ったように溢れだす。

今回の電話でも、愚痴や不満が溢れ出た。
電話のむこうでも泣いていたくらいだった。
私が昔、K高校に居た時も、何気なく準備室に来て、
愚痴って、スッキリして帰っていった・・・ということが2回ほどあったなぁ・・・。


話を元に戻して。

とにかく、私は部内の状況を知って、レッスンに行くのを辞めようと思っていたのだった。
K高校は横浜にあって私の家からは2時間かかる。(昨年はよく通ってたよなぁ・・・滝汗)
今、私は結構・・・いやかなりお金がないので、横浜までの交通費は痛い。
レッスン代なし、交通費自己負担。

私を頼ってくれているなら、それに応えたい。

でも、交通費を自分で負担してまで行く価値があるのか?
ただでさえ家庭教師などで忙しいのに、行く価値があるのか?

部内の状況を聞いて私が下した決断は
「交通費を負担してまで私が行く価値はない」だった。



全員が揃っていない合奏で心をひとつにできるか?
できるわけがない。


だから断るつもりで電話をしたのだった。
「そういう状況では、レッスンしたくない。レッスン以前の問題を解決してからにして。」と。


しかし伝説の鬼部長Tの涙にやられた。

伝説の鬼部長Tは3年生。
周りが勉強の為にどんどん引退していく中、最後まで残った。
『正直、今のままじゃ、残った意味がないです。
他にやらなきゃいけないこととか、やりたいこととかあって、
それを犠牲にしてまで残ったのに・・・。
だからコンクールに賭けてるんです。
最近は部内もだんだんまとまりだしたんです。
でも、曲に対して言ってくれる人がいないんです。
先生、一度レッスンに来てくださいよ・・・・・・』


あーーーもう、わかったわかった!!!!
行きます、行かせていただきます!!!!
じゃあ木管セクションのレッスンをさせていただきますよ!!!

ということで、クソ忙しい家庭教師の合間をぬって、行くことになってしまった。


そのかわり、条件つき。

1.「楽しんで演奏したい」という人が一人でもいないこと
聴いてくれるお客さんがいる手前、「自分が楽しく演奏できれば良い」という者が一人でもいたなら、レッスンはしない。

2.遅刻者、欠席者が一人でもいたら、そのパートははずす
全員揃って合奏しないと、全くもって意味がない。


ということで行ってみると、9時に全員集合していた。
Saxパートは遅刻者が1名出たので、容赦なくはずした。
フルート、オーボエ、クラリネット、の3パートのみでレッスンスタート。

『7期生(3年)と8期生(2年)の皆さん、おひさしぶり。9期(1年)の皆さんは初めまして。』
(※K高校は単位制の学校なので1年生、2年生・・・とはいわず、入学した「期」でいう。だって中には4年生の人とかもいるもん。笑)
9期生の為に、軽く自己紹介。それからレッスン開始。

「お願いしま~す!」
相変わらず礼儀はしっかりしてるなぁ。


今回コンクールで演奏する曲はグラズノフ作曲「四季」より、「秋」。

『ハイ、グラズノフは何年に何処で生まれて何処で没しましたか?そしてこの曲は何年に作曲されましたか?』

誰も答えないので、3年生に指名する。

「・・・す、すみません、調べてません・・・」

だろうなー。ていうか、調べてたら指名する前に誰か答えてるだろう。

『まず、作曲者の生没年と場所を調べること。
それからその作曲者の生きた時代はどういう時期だったか、歴史的背景も調べること。
そしてこの曲が作曲された年と歴史的背景も調べること。
じゃないと、この曲を演奏する資格はありません』

レッスン開始から厳しい言葉を浴びせる。
7期と8期は私の厳しさには慣れてるけど、9期はかなりビビっていた(笑)


それから曲の演奏へ。


悪くはない。
しかし、決して良くはない。
ところどころ「ここの部分、いいじゃん。」という箇所はあるけれど、「すごくいい!」という部分はない。
とにかく甘い。甘すぎる。

技術がない子たちではない。そして頭もいい。
とにかく甘い。意識が低い。そう言うしかない。


意識が低いから妥協する。
「これくらい吹けてればいいか」と。

妥協するから揃うべき部分で揃わない。

揃うべき部分で揃わないから濁って聞こえる。

濁って聞こえると、耳に障る。自然に聞こえない。


一通り、練習の仕方などは伝達してきた。
リズム練習、刻み練習、音色を揃える練習。
でも大事なことはそれらの練習がどうして大切なのか、ということ。


K高校の演奏を聴いていると、明らかに練習不足。
「練習してないでしょ?」と聞かなくてもわかるほど、練習していない。
もしかしたら、練習する時間がないのかもしれない。
いや、でも時間がないながらにも精一杯している気配はない。


最後に、全員に質問してみた。
「この中で、金賞とりたいと思ってる人。」
全員の手があがる。

う~ん。まいった。この甘さでそれなりに賞はほしがってるのか・・・。
それならば、説教たれるしかない。


「そっか。金賞とりたいのね。

あのね、今の演奏じゃ、金賞なんてちゃんちゃらおかしいよ。
金賞どころか、ステージにのって演奏するのを恥だと思いなさい。
この演奏を聴く人がいるんだよ?
コンクールかもしれないけど、1人でも聴く人がいるんでしょ?
聴いてくれる人がいるのなら、その人の為にいい演奏をしなきゃ。
いい演奏っていうのは努力から生まれるものでしょ?

じゃあ努力って何よ?
練習でしょ?
自分の腕を磨くことでしょ?
本番で自分の能力を最大限に発揮する為に行うものでしょ?

それをあなた達は怠けている。
そんな態度で取り組んで、いい演奏ができると思う?
たとえヘタでも、最後の最後まで努力するのが、聴いてくださる人への礼儀だよ。

今聴かせてもらった演奏は、あなた達の精一杯じゃなかったでしょう?
じゃあどうして精一杯まで努力しようとしないの?
妥協した音楽をお客さんに聴かせるの?
精一杯努力したのに本番にミスするのは構わない。
私たちは機械じゃないんだからね。
でもとにかく、本番ギリギリまで努力するのがお客さんへの礼儀だとは思わない?
それができていないあなた達は、舞台にのる資格がないです。

舞台にのるのなら、聴いてくれる人の為に精一杯の努力をしなさい。
楽器を吹く時間がないのなら、楽譜をみてイメージトレーニングしなさい。
この曲と多くの時間関わりなさい。」


こんな説教される為に私はここにいるのか、と思った生徒もいるかもしれない。
私のことを、あの人何なの?と思った生徒もいるだろう。
でも私はただやみくもに叱ったわけではない。
「誠意をもって」叱ったつもり。

きっと皆も、このままじゃいけないって思ってたんだよね。
今のままじゃヤバイって思ってる子たちばっかりだったんだよね。
ただ、喝をいれてくれる人がいなかったから、ここまでなあなあに流されてきてただけだよね。

今回私が言ったことによって「やっぱりヤバイんじゃん!」って思えたはず。
頭のいい子たちばかりだから、何が足りないか、
そしてそれを補うには何をすればいいのかはわかるはず。


時間がなくて合奏が聴けなかったけど、
コンクールの本番、楽しみにしてるからね。


夏休みなのにわざわざ私に逢う為に学校にきてくれた7期の生徒も何人かいたので
本当はゆっくり話したかったのだけど、家庭教師の時間もあったので、急いで学校を後にした。


次、K高校の皆に逢うのはコンクール当日。

K高校吹奏楽部の健闘を祈って・・・・・・





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最終更新日  2005年06月28日 18時10分44秒
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