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「それじゃ、深夏ちゃん。来週までに完璧にしてきてね」「はい。分かりました」 わたしはピアノの前にある楽譜を片付け始める。「深夏ちゃんは、芸大に進学希望だったよね?」「はい」「やっぱりピアノ専攻?」「んー、一応そのつもりだけど……でもね、最近、作曲専攻もいいなーって思ってて……」「作曲?」 わたしの予期せぬ言葉に先生は驚いていた。「はい。いろんなメロディーができるのが楽しくって……」 音って楽しいんだよね。 何通りもパターンがあって、正解がないから自由に発想できる。 いろんな組み合わせで新しい音が生まれるのが楽しいの。「そっか……深夏ちゃんにも音の楽しさが分かってきたか……」 先生がそう微笑む。「音って楽しいです。いろいろアレンジできるし……」「そうね。ピアノで音の楽しさが分かってくれるなんてうれしいわ」 本当に先生はうれしそうにグランドピアノを見つめる。「潤もねー。ピアノだったらよかったのに……」 そう言う先生は、ちょっぴり寂しそう。 潤くん。 先生の息子で、3才まで一緒にピアノやってたんだ。 すごくかわいい男の子で、先生の血を受け継いだのか、ピアノがすごく上手かった。 わたしがピアノ教室に行くと潤くんはもうピアノのところにいて、深夏ちゃん、早く早く! ってわたしを待っていたかのように手招きするんだ。 いつも一緒にいて、すごく仲も良かったんだよね。 だけど……。 先生のダンナさんの関係で、確か……。 ドイツに行っちゃったんだよね。 先生はピアノ教室を続けるから日本に残って……。 ダンナさんは潤くんのことを連れていきたいって……。 突然の別れだった。 ずっと会えなくなるなんて思ってもいなくて、結局、わたしは潤くんに、バイバイしか言えなかった……。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月29日
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Precious loveを読んでくださったみなさま、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか?竜也と花澄だけでなく、今回は優也の気持ちも載せてみました。実は花澄が好きだった…本人も言うように今はそうでもないとのことですが…機会があれば、優也のその辺りの気持ちも書いていけたらなぁ…と思っています。さて、次のお話ですが、ちょっと、竜也と花澄のお話はお休みします。二人のお友達、深夏ちゃんのお話をお届けしたいと思います。Precious loveよりはすごく短くなってしまいますが…楽しんでいただければ…と思っています。そして、もう一つ。わたしと、わたしの友達光流さんと二人でブログを始めました。じゅんちが女の子side、光流さんが男の子sideを書くリレー小説です。思いつきで始めたので、今後の展開やら、結末やら、本人たちもさっぱり未知な世界です(笑)でも、楽しくベタに展開を進めていくのを目指して頑張っているので、よかったらこちらも是非、覗いてみてくださいね♪「夏ノカケラ~一緒にいたいね~」↓↓いつも楽しみに読んでくださる皆様に感謝しています。これからも頑張っていくので、よろしくお願いしますね♪
2006年09月27日
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「そういえばそうだ! ありがとう……」「……プ、プレゼントだけどね……ほ、本当は、わたしを……」「いいよ。十分、もらった……かな……」 竜也がわたしの頭をくしゃくしゃっとする。「も、もうちょっと一緒にいてもらってもいい?」「えっ?」「日にち変わるまで。竜也の誕生日中、一緒にいたい……」 あと30分ちょっと。 せっかくの誕生日だもん。 わたしのプレゼントも台無しになっちゃったし……。 もうちょっと、一緒にいたい。「……いいけど……服は……着て……」 苦笑いの竜也。 オレが脱がせといて言うのも何だけど……ってつぶやきながらわたしに背を向けた。 わたし、慌てて、さっき竜也から借りたTシャツを着る。 ふわ~っと竜也の匂いが覆いかぶさる。 ちょっぴりうれしくなる。 やっぱり、こういう竜也のほうがいい。 正直、男っぽい竜也は苦手かも……。 だから、竜也には悪いけど、まだ、先でもいいかな……って思う。 ムリにそういうことするのもね……。 きっと、自然にそうなる時がきっと来る気がする。 それまでに、わたしたちはまだ時間が必要かもしれない。 だから……。 もうちょっと待ってね。 竜也 happy birthday <<END>> ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月26日
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「……そうかもな……」 苦笑いの竜也。「兄キいるけど、泊まっても大丈夫?」「あっ……いい?」 今更、家に帰れないし……。「うん……でも、さすがに花澄と一緒には寝れないから……」「えっ?」「……何もしない自信がない……」 きっと、それが竜也の本音なんだと思う。「と、とりあえず、着替え……パジャマ代わりになるもの……」 竜也が立ち上がって、クローゼットをあさり始めた。 そんな竜也の姿がかわいくて、目を細めてしまう。「オレのだけど……」「ありがとう」 竜也がTシャツとトレパンを出してくれる。「オレ、隣にいるけど……何かあったら携帯に電話して。じゃぁ」「あっ……待って!」 わたし、出て行こうとする竜也の腕をつかむ。「何?」「……キ、キス……してもいい?」「えっ?」 竜也の目が丸くなる。 わたし、シーツで体を隠しながら背伸びをして、竜也にキスをした。 自分からしたのって、初めてかも……。「……誕生日、おめでとう……わたし、まだ、言ってなかったね……」 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月24日
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お兄さん、ひとり暮らしって聞いてたけど……。 廊下に立っているお兄さんがわたしを見た。「お前なぁ……」 呆れたようにため息をつく。「あっ……オレら何も……てか、何でいるんだよ!」 竜也が慌てふためいてるのが分かる。「聞いてねーの? 今日、同窓会で帰るって……」「聞いてねーし! てか、みんな、いねーじゃん」「しょーがねーだろ。旅行なんだし……悪かったな、帰ってきて……」 お兄さんがわたしの方を見た。「……母さんたちには黙っといてやるから。避妊だけはしろよ!」 そう言って、ドアを閉める。 この状況だもんね……。 そりゃー何やってたかなんて分かりきってるよね……。 うわっ。 急に恥ずかしくなる。 ど、どうしよう……。 ドアが閉まっても、竜也はそこに立ち尽くしたままだし……。 当たり前だよね……。 気まずすぎるんだけど……。「……花澄、ごめん……」 竜也が謝りながらベットに近づいてくる。 わたしに背を向けるようにベットのふちに座った。「……兄キが帰って来るなんて全然知らなくて……」「いっ、いいよ……」「……ごめん……えーっと……」 竜也自身、動揺してるのが分かる。「あ、あんまり謝らないでよ……」「えっ?」 竜也がわたしのほうを見た。 わたし、思わず目をそらしてしまう。「だ、だって……竜也が悪いんじゃないし……」「そうだけど……」「……まだ……わたしたちには早いのかな……?」「えっ?」「……分かんないけど……そんな気がする……」 前もそうだったけど……。 そういうタイミングで何かが起こるってことは、まだ早いってことを言われてる気がして……。 平均的な期間からみ見れば、ちょっと遅めだけど、わたしたちには早いんじゃないかな? もっと、ゆっくりでもいい気がする。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月21日
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「たっ、竜也……ねぇ、誰か……」「……ん?」 竜也がわたしの頬にキスをする。「い、今……ドアの音…………」「……誰もいないよ」 竜也の唇が再び胸まで降りる。 右手はまだ、スカートの中のまま。「……アッ……ま、まっ……て…………」 わたし、思わず、竜也の腕をきつくつかんでしまう。 驚いたように竜也がわたしを見た。 そんなふたりの耳に階段を上る足音が聞こえてくる。「だ、誰……?」 次第に大きくなる足音。 こっちに向かってるのが分かる。 にわかに怖くなる。 だって、今日は誰もいないはずじゃ……。 もしかして、ドロボウ? うそ……。「ちょっと待ってて」 竜也がわたしから離れる。「き、気をつけてよ?」 竜也がドアに近づいた瞬間。「竜也? 誰か……」 急にドアが開いて、男の人が立ってたんだ。 暗闇の部屋に廊下の光が差し込む。 わたし、慌ててシーツで体を覆う。「兄キ!」 驚いた竜也の声。 えっ? 兄キ? 何で? >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月20日
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も、もぉーどおにでもなれっ! わたし、えいっとキャミソールを引き抜く。 と、同時にさっき竜也にホックをはずされたブラが肩から抜ける。 わっ。 竜也がわたしの腕をつかんだ。 暗闇の中で、目が慣れてきたせいか、竜也と目が合う。「花澄……かわいいな……」 竜也が笑ってわたしを抱きしめる。 わっわっ……。 か、かわいいって……。 竜也? 心臓のドキドキが止まらない。 再び竜也がわたしをシーツに寝かせる。 さっきよりも柔らかく触れてくる竜也の唇。 頬、唇、首筋、胸、わき腹……。 わたしの体中に唇を落としてくる。 徐々に体が熱くなり始めた頃、竜也の右手がスカートの裾に入り込んでくる。「あっ…………」 右手が遠慮がちに上に上がってきて、太腿辺りを掠める。 ど、どうしよう……。 すごい太いんだけど……。 竜也、ビックリしてないかな……? そんなことを考えてる間に、竜也の指は太腿の付け根から下着のほうに伸びてくる。「やっ……ちょっ…………」 そ、そんなとこ……。 さっ、触らないで……。 恥ずかしさで顔から火が出そうになる。 そんな時。 ガチャン。 幽かだったけど、ドアの閉まる音が聞こえたんだ。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月19日
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「あっ……ねぇ……ンッ…………で、電気……消して……」 わたし、頭が朦朧になりながら竜也に言う。「電気?」「うん……は、恥ずかしいよ…………」「……消したら、服、脱いでくれる?」「うっ…………うん……」 ど、どんな交換条件よ! でも、電気消してくれないことにはわたしも困る。 明るすぎる。 こんな体、見られたら困る……。 竜也が体を起こすと、ドアまで行って、部屋の明かりを消す。 慌てて、たくし上げられたキャミソールを引き下ろす。 カーテンの隙間から月の明かりが差し込む。 幻想的な雰囲気。 電気をつけている時とはまた違った明るさで……。 この方がえっちっぽい……。 そんな気がするのはわたしだけ? 竜也がベットに戻ってくる。「おいでよ」 竜也がわたしの腕を引っ張って体を起こす。「服、脱ぐって言ったのに……」「ぬ、脱ぐわよ……」 ま、待ってよ……。 わたし、カーディガンを脱ぐと竜也がそれを手に取る。 しっかり見えないけど、竜也の視線がわたしにあるのが分かる。 ど、どうしよう……。 キャミソールのすそに手を置いたのはいいけど……。 脱ぐ勇気がない……。 手が震える。 竜也は何も言わないでじっと待ってる。 そんな空気が重たくて……。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月17日
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竜也の唇が首筋に落ちてくる。「…………アッ…………」 温かくて柔らかいキス。 ちょっとくすぐたい。 そして、竜也の手がキャミソールの裾を割って入ってくる。「……やっ…………」 わたしの素肌に触れる竜也の指先。 徐々にその指が上に上がってくる。 持ち上げるように触れてくる。「あっ…………ンッ……」 再び竜也がわたしの唇を塞ぐ。 背中が仰け反るような力強いキス。 頭の芯がおかしくなりそう。 徐々に体が熱くなる。 竜也がわたしのキャミソールをたくし上げた。 冷えた外気がわたしの素肌に当たる。 ヤ、ヤダ……。 おっ、お腹が……。 わたし、お腹のことを気にしてる場合じゃなかった。 その間に竜也がブラをはずす。 う、うそぉ~。 竜也が唇を放したかと思うと、すぐに胸に唇を落とす。「やっ…………ああっ……」 子犬が甘がみをするみたいにそこをかんでくる。 かと思えば、軽くキスをしたり、やさしく舐めたり……。 指先で触れるのとは全然違う感覚で、体が痺れてくる。 も、もう……。 大きく呼吸が乱れる。 体の芯が熱くなる。 竜也に見られてるっていうだけで恥ずかしさが倍になる。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月15日
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体から熱いものが込み上げる。 驚いた表情の竜也。 次の瞬間、笑い始める。「な、何で笑うの?」「いやっ……さっきまで、すげー真剣に聞いてたのに……」「あっ……だって……」「やっぱ、そういうの、すげーいい!」 竜也が笑ってわたしを抱きしめる。 わっ、わっ! ちょっ……。 あまりに不意のことで、体が一気に熱くなる。「……花澄……」 竜也がわたしを見ると、唇が落ちてくる。 瞳を閉じる。 耳からは甘くて心地よいバラードが流れ入ってくる。 角度を変えてキスが深くなる。 そう。 あの時と同じような感覚。 でも、すごく強引ではなくて……。 伺うような感じのキスだった。「竜也……」「……本当に……大丈夫……?」 不安そうな竜也の瞳。 わたし、静かにうなづく。 それを合図に竜也がわたしをベットの白いシーツの上に寝かせる。 わたしの目の前にある竜也の唇がそっと降りてくる。 体の上にある竜也の重み。 ドキドキドキ……。 急に心臓が暴れ始める。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月13日
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程なくして竜也が部屋に入ってきた。「何もいらないって言ってたけど、りんごジュースあったから持ってきた」 竜也がわたしに差し出した。「あっ……ありがとう……」 こういうとこ、やさしいなって思う。「……何か聞く?」 竜也がコンポの前に向かう。「うん……」「何がいい?」「竜也のオススメは?」「最近は……これかな?」 女性ボーカリストの声が流れてくる。 ちょっとハスキーボイスでR&Bにすごく合っている。「これって……日本人……?」 どっちかっていうと、アメリカっぽ感じのテイストの声と曲調。 でも、思いっきり日本語なんだよね。 しかも、上手いし……。「うん。日本人だよ。でも、ハーフだったかな? 花澄、好きそうだなーって思って……」 竜也がそういいながらわたしの隣に座る。「うん……すごく好きかも……」 何ていうかなぁ……。 嫌味なしに心に染み込んでくるっていうか……。 わたし、オペラとか好きだから、太い声の人って好きなのね。 厚みがある声っていうの? だから、すごく心地いいんだけど……。 英語の発音もすごくキレイだし……。 憧れてしまう。 わたし、聞き入っちゃって……。 気がつけば竜也の肩に体を預けてた。 すると曲調もバラードに変わる。 っていうか……。 何? この人! バラードのほうが断然いい! こんなにキレイに歌い上げるなんて……。 声の延びもいいし……。「竜也! すごい! ね、すごくない? この曲、めちゃくちゃいいじゃん!」 わたし、竜也から離れて竜也を見る。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月12日
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さすがにホテル行こうとは言えなくて……。 一緒にいたいことを伝えて……。 そうしたら、竜也の両親は旅行で、お姉さんも泊まりに行ってるらしくて……。 竜也の家には誰もいないって……。 だから、わたしは竜也の家に行くことにした。 正直、ホッとした。 だって……。 ホテルとかって、やっぱりまだ、早い気がする……。 いかにもだし……。「花澄、何か飲む?」 玄関に入ると竜也がわたしに聞いた。「あっ……ううん。いいや」「じゃぁ、先に部屋、行ってて」「あっ、うん……おじゃまします……」 何か……緊張する……。 竜也の家なんて何回も来てるのに……。 わたし、竜也の部屋に入る。 思わずベットが目に入ってドキドキしてしまう。 ヤ、ヤダ……。 当たり前だって! ここは竜也の部屋なんだし……。 わたし、部屋のどこに座ろうか考えてしまう。 いつもは……。 ベットに背中を預けて座るんだけど……。 何か……。 すごく意識してる自分がいる。 ど、どうしよう……。 やっぱ、まずったかな? 自分から誘っといて……。 さすがにそれはないよね? わたし、変に意識してるのを竜也にバレるのが嫌で、やっぱりいつもの場所に座ることに決めた。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月11日
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8.17歳のバースデー わたしと竜也。 手をつないで竜也の家に向かう。 家はもうすぐそこ。 長かった30分。 今まで竜也と一緒に歩いてて、こんなに長く感じたことはない。 何でかわたしも竜也も言葉を交わさなかった。 いやっ……。 交わせなかった……。 帰りたくない……竜也と一緒にいたい。 自分でもビックリするくらい。 口から出てきた言葉。 でも……。 これが本心だった。 もっと、竜也と一緒にいたかった。 竜也に触れていたかった。 思いがけずに買ってくれたシルバーリング。 ペアリングでもいいって思ってくれてたのがもっとうれしくて……。 指にはめてくれたときは、心臓、飛び出るかと思った。 それくらい、ドキドキして……。 でも、それ以上に竜也のこと、いとおしいと思った。 本当に好きなんだなって……。 だから……。 怖いけど、竜也に自分の全てを捧げたいって……。 このまま竜也と離れるのはイヤだった。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月09日
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ちょっ……。 な、何だって? そ、それってさ……。 てか、深夏んとこ泊まる? でも、オレと一緒にいたいんだろ? つまり……。 オレと……泊まるって? そういうこと? えっ? ち、ちょっとそれは……。 オレ……このまま花澄と一緒にいたら、その……理性を抑えられる自信がない。 花澄はそれを承知でゆってんのかな? オレ、花澄に触れたら今度こそ、歯止め、きかないよ? まぁ、だから、あの日以来、花澄に触れてないんだけど……。 ほ、本当に? 花澄は、いいの? そんなオレの気持ちも知らず、花澄が口を開いた。「……め、迷惑だった……?」「いやっ……すげーうれしいんだけど……」 オレのその言葉で花澄が再びオレに抱きつく。 うわっ。 だからっ……。「竜也と一緒にいたいの……」 もう……。 ダメだった。 そんな花澄の声を聞いて、オレは花澄を突き放すことなんてできなかった。 オレも花澄を抱きしめる。 この感触。 今でも忘れてない。「……オレんちでいい?」「えっ?」 オレの胸の中で花澄が少し、顔を上げる。「今日、誰もいない……」「……うん……」 そうして、また、顔を埋めた。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月08日
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「はっ?」 今、何て……? 帰りたくないって……。 え、っと……。 ちょっと頭、混乱。 不意に花澄がオレに抱きついてきた。 えっ……?「……竜也とずっと一緒にいたい……」 今にも消えてなくなりそうな声。 オレの胸元で響く。 ってか……。「ちょっ……花澄?」 待て。 待てって! な、何言って……。 分かってんのか? うわっ。 ドキドキしてきた。 花澄のぬくもりが蘇る。 ヤバイ……。「一緒に……」「か、花澄……ダメだって! ほ、ほら、お母さん、心配するって!」 オレは花澄の肩を掴んで引き離す。 声が上ずってしまう。 な、何なんだよ……。 心臓に悪い……。「……しないよ……」「えっ?」「……み、深夏んとこ……泊まるってゆってきたもん……」 震えた花澄の声。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月06日
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そう思ってると、花澄の携帯が鳴る。「あっ、深夏だ! ちょっと待って!」 花澄が立ち止まって、電話に出る。 そーいえば……。 深夏と潤くん、大丈夫だったかな? 無責任にもふたりっきりにしてきちまったからな……。 でも、オレはふたりなら大丈夫だと思ってふたりにしたんだけど……。「竜也、深夏と潤くん、仲直りしたって!」 花澄が深夏と電話しながらオレに言う。 よかった……。 すごくホッとする。 ふたりを合わせたことは間違ってなかったんだ。 もし、こじれちゃったらどうしようってちょっと思ったけど……。 ふたりだったら大丈夫っていうのもあった。 やっぱ、まわりがうまくいってないのもちょっと寂しいし……。 特に深夏なんて、うまくいってると思ってたから……。 だって、潤くんのグチとか言いわねーしさ。 そういう相談も花澄にしてない感じだったし……。 まっ、でも、ちゃんと納まってよかったよ。「竜也、ごめんね……」「深夏、よかったな」「うん……」「……じゃぁ、行くか」 オレは歩き出す。 気配を感じなくて振り向くと花澄は立ち止まったまま。「花澄? どうした?」 オレが近づくと花澄はうつむく。「……帰りたくない……」 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月05日
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「うん……いいけど……」 花澄と海が見える所まで歩いていくと、そこにあるベンチはカップルでいっぱい。 空いてるベンチはない。「……やっぱ、いっぱいだね」「うん……時間も時間だしな……」 8時半を回ったくらい。 早くもなく遅くもない時間。 けれど、オレたちにはもうそろそろ帰らないと遅くなってしまう。 オレは遅くなってもいいんだけど、花澄はそういうわけにはいかない。 家からちょっと距離があるからいつものようにのんびりしていられない。「やっぱ、帰ろうか?」「えっ?」 一瞬、寂しそうな目をする花澄。 オレはそれを見逃さなかった。「ほら、遅くなっちゃうし……明日、花澄のプランデート、やり直そう?」「……うん……」 そう言った花澄は浮かない顔をしてる? 何だ? その反応……。 オレたちは海ぞいを歩きながら駅に向かう。 何か……。 花澄の様子がおかしいと思うのはオレだけかな? ちょっとしたことなんだけど……。 さっきから、身構えてる気がする。 変なの……。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月03日
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花澄の手に輝く真新しいリング。 オレのものって示してるみたいで……。 それもくすぐったいくらいうれしかった。「……ありがと……」 照れくさそうな声が聞こえる。 そんな花澄の感じも花澄のかわいらしさだと思える。 オレは、花澄から何もいらない。 このリングをしてる花澄を見てるだけで十分だった。 それからオレたちはもう少し、いろんな店を回った。 花澄の右手をつなぐと、肌の感触とは全然違う硬いものがオレの手にも感じ取れる。 初めは何か、違和感があったんだけど、それがオレのあげたものだと思うだけで、くすぐったくうれしい。 いつもと違う感覚がオレの心を満たす。 そして、お腹も空いてきたし、夕ご飯を食べようと店を回るけど、すごい人。 どこのお店に行っても並んでる人の数は変わらなく……。 仕方なく、並ぶことにした。 結局、夕ご飯にありつけたのは7時半。 いつもより少し遅めの夕食だった。「……まだ、プラン残ってるんだけど……」 うつむいたままそう言う花澄にオレはドキッとする。 ご飯も食べ終わって、ショッピングモールから出てきたところ。 花澄が立ち止まる。「う、海……見たいんだ……」 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月02日
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でも、オレは花澄と付き合い始めて、花澄のこと好きだし、ふたりにしかないものっていうか……。 それって、すげーいいなって思った。 ふたりにしかないものって、すごく意味があるから。 でも、そんなこと、オレが言うのも何だし……。 花澄が言ってこれば別にしてもいいって思ってた。 けど、付き合う前のオレを知ってたからか、花澄は何も言わないけど……。 女の子にとっては憧れらしい。 ペアリングというか……。 リング自体、意味を持つらしく……。 やっぱり、欲しいもんなんだろうな……と思って。 結局、花澄が見てたものはペアリングではなかったから、オレの分は買わずに、花澄のだけをオレは買ったんだ。 最後まで、花澄はいらない! って言い張ってたけど……。 オレがどうしても買ってあげたかったんだ。 誕生日とかそんなの、どうでもよかった。 本当、これは花澄に似合いそうと思ったから……。 レジを済ませて近くにあったベンチに座る。「開けていい?」 オレは先ほど買ったリングを出す。「はい。花澄、右手。出して!」「えっ?」「はめてあげる」「えっ、いいって!」 驚いたように花澄がオレを見る。「何で?」「……恥ずかしいし……」 真っ赤な顔で花澄はうつむいた。 てか……。 それがすげーオレのツボなんだけど……。 かわいくてかわいくて仕方がない。「わっ!」 オレは強引に花澄の右手をとり、薬指にはめる。「うん。かわいーじゃん」 オレはすごい満足だった。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆
2006年09月01日
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