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【2021年6月発売『ディスカバリーセット(8種×各4ml)』より】■コンセプト太陽に照らされ、そよ風に吹かれ、オレンジの花が咲き誇る。 その風景、その豊かさが そのままひとつの香りとして結実した一瓶。 あたたかみ、まぶしさ、新鮮な生命感、風の動き… すべてがつけるひとの周りで豊潤に立ち上る。 ■香調:空気を自然な花で満たすような香り オレンジの花、ホワイトジャスミン、チュベローズ、ホワイトローズ、ムスク。幸せな香り。花のエキスでは自然に咲くオレンジの花のように、その豊かで上品なみずみずしさを空気中に伝えることはできません。しかし敢えてセルジュ・ルタンスは挑戦を試みました。芳醇でいてなお鮮度の高いフレッシュなオレンジのアロマを用い、パラドックスを含んだ香水を生み出そうと。芳醇な香りを秘めた白く厚い花びらはホワイトジャスミンとインド産チュベローズと出合い、よりその太陽のような暖かさが引き立てられ、光沢も加えられました。ぴりっと熱いグリーンノートに引き立てられたホワイトローズの青々しさが、オレンジの花の軽やかな鮮度を再現しています。上品なムスク、官能的なあたたかさを持つクミン、異国情緒を感じさせるナツメグ、これらの要素が混ざり合って優美で繊細なニュアンスが生まれたのです。■感想:私の好み度<75-80>オレンジ×ネロリ×ジャスミン&ローズセルジュルタンスの暗さ重みを感じる作品のコンセプトは私には難解ですが明るさのある『フルールドランジェ』はシンプル!トップはフレッシュでキラキラとしながらオレンジメインのシトラスノートにネロリのほろ苦さも感じ、シャープで清涼感のあるジャスミン。ほんのりローズの甘みが加わると咲き始めのさわやかな金木犀の香りを思わせます。ここまではよくありそうな流れですが、スプレーから数分後にはクミンでアクセントがついているように感じ、ほうじ茶のような香ばしさも少々。主張は控えめですがウッディノートも開き始めると、前半で感じた普通っぽさからひねりある作品へと表情を変えているように思います。ジャスミン30、オレンジ系シトラス(オレンジブロッサム、ネロリ)20、ローズ20、クミン15、ウッディ10、ムスク5。■液の色オレンジイエロー■拡散性・持続性普通からやや長め。フローラルが強いもののシトラス系としてはロングラスティング。■季節春夏。一番似合うのは5月から梅雨明け前まで。5月にバラ園へ出かける日につけたところ家人から「バラの香りをつけたらバラの匂いが分からないんじゃない?」と言われたことより人によっては『フルールドランジェ』はローズの香りと感じるようです。■年齢20代後半以降。女性向き。若い層であればオフィスでも、40代以降であれば普段使いかカジュアルシーン。■リピートは?ふわぁっと元気がでてくるような香り(勢いよくトップギアへ入る感じではない) 好きな香りだけどあと20-30年生きるのなら、5-10ml程度でいいかな。
2022.07.16
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【2021年6月発売『ディスカバリーセット(8種×各4ml)』より】■コンセプトセルジュ・ルタンスは暑いマラケシュの街中から自宅に戻り庭で休んでいた。いつの間にか空気が透明になり、虫たちの話し声が聞こえ出し、空には星の姿が映り始め、夜の帳が下りる。“なんという素敵な時間なのだろう”“この空気や気配、すべてのものをラッピングしてプレゼントして差し上げたい”美しい夜行性の虫たちがリクエストする。「もしもしお嬢さん。このあたりの空気をぜんぶ包んでいただけますか?」「贈り物ですか?」「ええ、あなたへの」。高貴なキンモクセイとマンダリンの香りが伴う、透明な空気を通して香るほのかなフルーティー・フレッシュノート。神秘と繊細さで彩られる夜行性生活の秘密への賛辞。■香調:透明なホワイトフローラルの香り中国のキンモクセイ、マンダリン、ホワイトフラワー ■感想:私の好み度<70-85>洋梨っぽいキューカンバー×ホワイトフローラル全体的にやわらか、まろやか、まるみのある、おだやか、といった雰囲気のそれぞれの要素の青味と若干の臭み(生っぽさ)を引き出されたような香り。トップのキューカンバーは瓜系の青味があるけど野菜っぽいフルーティーさ(野菜というには果物感が強い)まとまるとさっぱりとした洋梨、それにホワイトフローラル。同時に4-5月には感じにくかったけれど、梅雨時期6-7月ではカマンベールチーズの白カビっぽい匂いもあり、これはハニー、アーモンドと花のめしべかおしべの苦味が混ざったもの?よって、時期によってはトップはやや個性的、クセのある香りかも。瓜系が苦手な私ですが、このトップの瓜の表現については許容範囲です。十数分後にはウッディとムスクが感じられ、この作品ではトラディショナルな時。ここでも表現はやわらかまろやか…といったものなのでウッディ、ムスクが苦手な人でも受け入れやすい濃さと思われます。その表現で終わるのかと思っていたらオスマンサス、ジャスミン、リリーの青白さを引き出したような感じ。オスマンサスを日本で一般的なオレンジ色の金木犀の香りと比較した場合、あの黄桃のような甘さではなく、熟れていない白桃の皮をむいた青い水っぽい透明な甘さ、烏龍茶の桃フレーバーみたいな…。それに混ざるフルーティーノート、マンダリンも同じく完熟ではなく、青いバナナのようなイメージ。骨太なゴージャスではなく、青白さのあるフローラルフルーティー。ちなみに、ムエットでは生花のフルーティーなローズのようでしたが、肌ではかなり印象が変わるタイプでした。ネーミング、コンセプトの『夜』ですが、色っぽい夜ではなく、月が星が夜空がきれいだな、夜風がここちいいななと自然を感じてゆったりしたりほっとするようなシーンを思います。でも日中も合わせやすい香り。■液の色淡いベージュオレンジ系■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性は普通。■季節通年。似合うのは春から初夏。梅雨明けの7月では香水として骨格はしっかりあるものの重さはないため使いやすいです。セルジュルタンスで同じような重さは『サンタルブラン』。季節ごとに表情の違いをしっかり感じたので、試香はいつもより回数を重ねた方がベター。私の場合、試香が梅雨時期なら買わないけれど(70)、春ならちょっと買ってみようかな(85)、と珍しい感覚。■年齢20代後半以降。オフィスなら30代前半あたり。カジュアルなら年齢問わず。女性向き。■リピートは?サンプルサイズで満足したのでレギュラーボトル購入予定はなし。
2022.07.15
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【2021年6月発売『ディスカバリーセット(8種×各4ml)』より】■コンセプトいにしえのベルリン。幻想の都市。 ディナージャケットを着てたたずむ少女の姿。 彼女は棘を持つ花。干渉しない方がいい。雪の上、銀色の薔薇が放つ慰めと情熱の香り。 ■香調:壮麗でスパイシーな薔薇の香りローズエッセンス、ペッパー それは壮麗な花。血と夜と雪と恐怖と栄光からつくられた香り。それは衝撃的なローズ。その激しさが美なのです。金属製の薔薇が雪の上に横たわる色と熱情を持つ香り自己主張する香りなのになぜか落ち着く香り。誰かのためにフレグランスを選ぶ時相手のイメージを膨らませ香りが似合うかどうか、好みかどうかその人を思う時間の幸せなこと。真っ赤な「ラフィーユドゥベルラン」を贈られたならきっと忘れられない瞬間になるでしょうトップ:ローズ、ゼラニウムミドル:パルマローザラスト:ハニー、モス、パチュリ■感想:私の好み度<70-80>メタリック×スパイシーローズスプレーするとパウダリーでキリっとしたグリーン系ローズ。トップ特有のシャープさがおちつくと微かにだけどシナモンのようなスパイス感。すると『ラヴィエルジュドゥフェール/鉄の百合』と似た鉄の匂いを感じます。『鉄の百合』では生ぬるい血の匂いに近いですが、こちらは冷たい鉄、鋳物の冷たさといった違いを感じます。さらに、水で薄めた蜂蜜ウォーターのようなコクのある甘さにパチュリ。湿度や体温が高い時のラストはハニーの臭みがでやすいですがローズは最後まで香り続けます。怖さはないけれど静かな冬の街に一人佇んでいるような気持ち。ちなみに『鉄/メタリックなローズ』の作品でパルファンロジーヌパリ『ローズパーエッセンス/2020』『ローズエッセンス』はローズエッセンスの特徴をいかして創作された。それは比類ないメタリックさと、グリーンなフレッシュさ。調香師のセルジュ・オリヴィエラはそれらを理想的に生かして若々しさのある香りに仕上げた。とあるように、スプレーするとツンとしたグリーンに鈍く生ぬるさを感じそれが穏やかになるとローズらしさを感じながらさらに生ぬるさが増す。これがコンセプトの『メタリックさ』にあたるようで錆びた鉄、血液を思わせる匂い。この部分が一度気になり始めるとローズより鉄を感じ楽しむことが難しい作品が『ローズパーエッセンス』。というわけで『鉄/メタリックなローズ』三作品での好みは『鉄の百合(85)』、『ベルリンの少女(70-80)』、『ローズパーエッセンス(65)』■液の色ワインな赤■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は長め。■季節11月から2月。秋冬の甘さと重さのあるローズ。曇り、太陽が沈んでから。■年齢30代以降。女性向き。■リピートは?10~30ml程度なら。落ち着く甘さのローズだけど、明るい気分にはなれない。闇へと連れ込まれそうな印象がちょっと重いかも。
2022.07.14
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【2021年6月発売『ディスカバリーセット(8種×各4ml)』より】■コンセプト美の中には絶望がある。自らを犠牲に喜びを与える。堰を切ったようにあふれ出す高笑い。 過去の痛みを孕む狂喜こそが、 奇妙なことに神秘性を深めてゆく。 私は「喜びの申し子」だ!親しみと刺激が尾を引くかぐわしさ。 お忘れなきように。美しさの底にあるものを、暴いてはいけない。 ■香調:官能的でかぐわしい夜のジャスミンの香りジャスミン、イランイラン、ムスク 「フィスドゥジョワ」は「娼婦」を意味するフランス語「フィーユドゥジョワ」にかけた言い回しです。日暮れを待ちかねたように花開き激しく強い芳香を放つナイトジャスミンが主役の包み込むように濃密な香り。親しみやすいのに刺激的。いつまでも心に残ります。■感想:私の好み度<40-45>『イランイラン×ハニー×パウダリー×ジャスミン』『暗・濃・夜』トップはレッドローズ。咲き開いた蜜のような甘いローズと切り花の青味に近い香り。バラの香りが好きな私には「これは現品を買いたい!」と思うほど心躍る時。しかし、それはスプレー直後の1-2分であって青味が消え始めるとローズからジャスミンと変化。徐々にこの作品のキーノートにあたるイランイランの香りは蜂蜜のようでそれは蜜源がアカシア、クローバーなどライト/クリアな香りではなく、栗のような渋皮の苦味のある甘さ。さらに時間が経過しイランイランのなかにムスクが見え隠れするあたりでは祖母・母の『日常の身だしなみを整える鏡台の香り』ではなく日頃自分を可愛がってくれる近所のお姉さんの『子どもが知らない女を仕上げる鏡台の香り』とやけに官能的。それが強く香り続け、ミドル/ラスト以降はイランイラン&ハニー7、ムスク2、ジャスミン1。蜂蜜の匂いもいろいろありますが、それに『臭み』を感じやすいなら『フィスドゥジョワ』はおすすめしません。私も蜂蜜の種類によっては苦手なものがありラストではそれに近く苦手です。稀に調子がいい?相性がいいときは『茹でたトウモロコシを食べ終えた芯』のような香ばしさに感じ、少しはいいかな??■液の色ローズレッドしっかりとした着色、衣類の付着に注意。■拡散性・持続性拡散性はやや高め、持続性はしっかり長め。■季節秋冬。10月から2月あたりまで。日本で夏は不可。■年齢うーん…年齢は30代以降。女性向き。ナイトシーン。■リピートは?チューブ4mlをアトマイザーへ移し替え、噴射口をかぐと好み。一年かけてのんびり使ってみたけれど臭みを含む蜂蜜っぽさが好きになれずレギュラーボトルの購入はなし。『美の中に絶望がある』『美しさの底にあるものを、暴いてはいけない。』というコンセプトの解釈が違うかもしれないけど、ごもっとも!
2022.07.12
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■コンセプト豪奢に咲く、ダチュラの白い花。世界のあらゆる場所で、さまざまな儀式に使われてきた花。 自ら強いパワーを放ち、周りのエネルギーを吸い込んでさらに魅力を増す。ひとをひきつけ、また惑わすような、比類の無い香り。 ■香調:心を奪うような花と果実の香りダチュラ、ビターアーモンド、ヘリオトロープ、チュベローズ、ブラックバニラ■感想:私の好み度<70>『プラスチック×杏仁豆腐×スウィートフローラル』ダチュラとは、チョウセンアサガオ、エンゼルトランペットとも呼ばれ細長いラッパ型の花。見かけたことはある気がしますが香りは知りません。トップは、大衆的な香水の始まりに比べるとやや奇妙かもしれません。スプレー直後1-2分は無機質なプラスチックにフローラルのような印象。この時点で「この硬い表現は好みじゃない…」と思いそれが落ち着くと今度は生っぽいオシベとメシベの香り。ここでも「悪い意味で植物の生々しさが苦手だなぁ…」とこの香水を突き放しそうになるのですが5-10分後にチュベローズのクリーミーさとアーモンドとヘリオトロープで杏仁豆腐のような甘さがでてくるころにはすっかりこの香りの虜!これほど振り幅が大きいアンビバレントな香りはめずらしく面白いです。ヘリオトロープの桜餅のようなパウダリーさが足され、アプリコット、バニラ、トンカビーン、ミルラでラクトン系の甘いピーチのようになり、それらが混ざり合うと最終的に牛乳石鹸系の香りで体を洗った残り香のようになります。香りを色に例えるなら、トップは黒、ラストはクリームイエロー。ちなみに、『トップ』で感じた近い作品はコーダリー『パルファンディヴァン/2014』ジャックキャバリエ大きく共通するのはバニラがメインであること。<コーダリー>キレがありクラシカルな香水らしさがあり少し冷んやり。ムスク、バニラ、セダー、ローズ、ピンクペッパー、グレープフルーツ。<セルジュルタンス>グルマン要素が強く(バニラ、アーモンド、ココナッツ)温もりがある。また『ミドル』あたりで感じた作品はマークジェイコブス『マークジェイコブス/2001』のガーデニア、『メン/2002』のココナッツ、それぞれのメインを足したような香り。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性は長め。ミドル以降はボディーソープの残り香系、といっても香りはしっかりとしどちらかといえば香水酔いしやすい、いつもより周囲に配慮が必要。■季節秋から春/5月あたりまで。夏の間はチュベローズにアーモンド&バニラがさらに強く香りくどいかも。■年齢年齢は30代以降。40代からがベスト。20代では自身のもつ若さの匂い/個性が消されてしまいそうでもったいないかも?逆に加齢臭が気になり始めた年齢、私にはこの甘さがカバー、マスキングしてくれるようです。■リピートは?ミドル以降はかなり好きなのに、どうもトップに気分がのらないためレギュラーボトル購入はなし。もしトップが違っていたら廃番状態の『マークジェイコブス』の代わりにしたかも?
2022.07.11
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■コンセプト鉄の教義は処女を、処女は百合を求めた。光あれ!暗闇はもうけっこう。 望みを抱く者の魂は暗黒ではない。 鉄の処女にようやく追いついた。 我らの内なる恐怖の深淵まで荊に潜み咲く百合を探しに行こう。 ■香調:グリーン×ホワイトフローラルユリ、西洋ナシ、白檀(サンダルウッド)■感想:私の好み度<85>フルーティ×グリーンフローラル生々しいタイトルに対して、香りのイメージはファンタジー(闇系)スプレー直後はやわらかな百合。1分後には甘さが足されてくると洋梨を感じます。人工的な感じがあるもののしっかりと熟れた洋梨を思わせ、コンポート・砂糖のような甘さではありません。その洋梨から思い浮かべた3種類の香水。・アニックグタール『プチシェリー/1998』・パルファンロジーヌパリ『ミュゲ ド ロージヌ/2015』Nicolas Bonneville(ホワイトフローラル×ペア×シトラス)・パルファンロジーヌパリ『モナミ ラ ローズ/2019』Delphine Lebeau(ホワイトティー×ペア×ローズ)『プチシェリー』使用が5-10年前で記憶が曖昧ですが、このあたりの洋梨の甘さとフローラルの組み合わせが好きな方には『鉄の百合』も受け入れやすいはず。ただ、セルジュルタンスの作品を8-10種類使って感じたコンセプトにもある陰、冷たさが隠し味のように潜んでいることが多いこと。宗教的な世界観も含まれ、私は疎いため勘違いもありますが『鉄の百合』の場合は『鉄=血の匂い/メタリックさ』をひっそり感じとれます。その点がアニック、ロジーヌパリとの大きな違いでこれらが陽光のファンタジー、対してセルジュルタンスは闇のファンタジー。その闇のメタリックノートがベースとなり、百合、洋梨が中心にあり、ラストにむけて微風で運ばれるサンダルウッドの香り。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性は普通。■季節季節は春、3月から6月。真夏以外であれば他のシーズンも。■年齢20代以降。女性向き。・20代オフィスでもデートでもあらゆるシーンに馴染む香り。・30代カジュアル、40代以降デイリー向き。・50代を目前としている私にはアニックよりも『鉄の百合』が似合い落ち着きます。クリアなフレッシュではないけれど初なフルーティグリーンフローラル。少女から女性へと変わろうとしている無垢で繊細さ脆さ、それに初々しい妖艶さを表現している点ではキリアン『Good girl gone Bad/2012』にも感じます。■リピートは?とても好きな香りですがレギュラーボトルを買うなら、他の作品を冒険したい感覚。(プレゼントなら嬉しい!)
2022.07.07
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■コンセプト2020年発売『Les Epures de Parfum Discovery Set』3種類の香り、各15mlのセット。¥7,755-(@2021.10)・Pur Kinkan Eau de Toilette <ピュール キンカン>・Pur Muguet Eau de Toilette <ピュール ミュゲ>・Pur MAGNOLIA Eau de Toilette <ピュール マニョリア>「レ ゼピュール ドゥ パルファン」は生物の美しさや独特の共鳴を祝福したコレクション。調香師マチルド・ローランによって、この上なく写実的で、印象深く、心を揺さぶる3つのフレグランス。 ■香調:マグノリア、シトラス。今回だけはロマンスはなし。木の上で、みずみずしさを際立たせ、輝きに満ちた香り。さて『マグノリア』というと『木蓮』、この花を思い出しますが 一般的に香水でのマグノリアはどうもこちらではない?といつだったか気づきました。『マグノリア』は、おそらくこちら『泰山木/タイサンボク』を指しているようです。私は長いこと『マグノリア=日本でいう木蓮だけ』という認識だったため映画『マグノリア』の花が「木蓮ではなさそうだけどなぁ…」という謎も解けました。■感想:私の好み度<30-50>オフィシャルのコピー通り、本物の花の香りを忠実に再現した作品。大半の香水は美化されますが『ピュールマニョリア』は写実的。スプレーした瞬間はラムネっぽい爽やかな甘み!と思ってもすぐにホワイト&イエローフローラルが打ち消し酸っぱく臭みのある匂いは菜の花畑の匂いとクローブのスパイシー。『香り』というより『匂い』『臭い』に近い感覚。数分後には少しは臭みは落ち着くものの、この作品の中心にあるものは最後まで変わりません。これは『ピュールキンカン』『ピュールミュゲ』も同様でテーマの香りが終始香りの軸になっています。このクセがあることでくっきりとエッジが引き立つのが柑橘の爽やかさに、梅・スモモのような酸味のあるフルーティー。グリーンノートが強めな時はエゴマの葉を食べ鼻からぬけて感じるような、梅干しの仕込みで赤紫蘇を塩揉みしている時のような、フルーティな青葉の香りにも感じます。個人的にはこのあたりが続けばいいのですが、体温が上がり軽く動くとトップでの臭みがふわりと戻り広がります。人と触れる距離、すれ違うのも躊躇われる感じです。とはいえ、香水は体臭との相性もあるので人によってはこの臭みがでないケースもあるはず。体温が低い方なら、もわっとした花粉&スパイス感が抑えられキリっとした印象でフルーティーフローラル(すこしスパイシー)となるかも。■液の色・ボトルかなり淡いオレンジイエロー。ボトルはクリアガラスベースにフロントにゴールドでブランド名と作品名背面に少し透け感がある白に写真調の花びら。形状は下底が短い台形に近く、上底はゆるくカーブ。何れの角もカッティングされエレガント。キャップは艶ゴールドに上部にロゴマーク。現代的で洒落たデザイン。約w28×d28×h80mm[15ml]フランス製■拡散性・持続性拡散性はやや高め、持続性はやや長め。EDTにしてはしっかりとして、3作品では一番かミュゲと同じ持続性。■季節3-5月あたり。■年齢いつもは似合いそうな『年齢層・シーン』が思い浮かぶけど『ピュール マニョリア』については年齢は問わず・この香りと相性の良い人・とにかく花のリアルさを追求する方、におすすめ。使用した3作品(キンカン・ミュゲ・マグノリア)では表現の追求としては一番優れていますが一般受けは厳しい香り。■リピートは?3種類では一番苦手でどうも上手く香らないのでレギュラーサイズを買うことはありませんがミドルあたりのフルーティー×グリーンの香りは好きです。この木蓮の庭は福岡市『奈古窯』春の窯開きで訪れたときは木蓮、菜の花、木瓜と乱れ咲きでした。
2022.06.29
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■コンセプト2020年発売『Les Epures de Parfum Discovery Set』3種類の香り、各15mlのセット。¥7,755-(@2021.10)・Pur Kinkan Eau de Toilette <ピュール キンカン>・Pur Muguet Eau de Toilette <ピュール ミュゲ>・Pur MAGNOLIA Eau de Toilette <ピュール マニョリア>「レ ゼピュール ドゥ パルファン」は生物の美しさや独特の共鳴を祝福したコレクション。調香師マチルド・ローランによって、この上なく写実的で、印象深く、心を揺さぶる3つのフレグランス。 ■香調:ミュゲ、グリーンノート。歴史あるこの一輪挿しを現代的に解釈。斬新かつ、極限まで推し進められたリアリズム。スズラン:それは気取ることない花。 ■感想:私の好み度<70>芯のあるグリーンフローラル。スプレーした瞬間は花屋の冷気から感じ取る青さと花粉のような香り。1分もしないうちに香りが開き(温もり?)はじめると春の午前中に野原を歩く時に感じる草の苦味と土の匂い…『この上なく写実的で、印象深く、心を揺さぶる』のコンセプトに偽りなしで香水用に整えられてはいるものの、通常の香水よりリアリズムに重きを置いた香り。ネロリ、バンブー、ベルガモット、レモンなどが混ざり合ったような香りからグリーン×ゴールドの色彩が思い浮かび自然光が降り注ぐような煌めき。トップらしさのある透明感と青々とした世界が落ち着くと香りの世界での時間も進むようで、午後の日の暖かさをしっかりと感じ始めジャスミン、リリー、ミュゲのフローラルをコーティングまではいかないけど上部を注ぐフロートするようにアクアノートが広がります。アクアノートが強いものはあまり好きではありませんがこの『ピュールミュゲ』で感じるものは私にとって適量で良いアクセントとなっています。目まぐるしい香りの変化はなくラストまでミュゲらしさが存在する点は優れています。よって、スズランの香り、シンプルなグリーンノートが好き、という方には好まれると思います。『ピュール ミュゲ』の方がおそらくモダンでシンプルだと思いますがふと思い出したのが、ディオール『ディオリシモ/1956』香りを比較してみたくなったので近々『ディオリシモ』を購入するかも?■液の色・ボトルクリア。ボトルはクリアガラスベースにフロントにゴールドでブランド名と作品名背面に少し透け感がある白に写真調のスズラン。形状は下底が短い台形に近く、上底はゆるくカーブ。何れの角もカッティングされエレガント。キャップは艶ゴールドに上部にロゴマーク。現代的で洒落たデザイン。約w28×d28×h80mm[15ml]フランス製■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性はやや長め。EDTにしてはしっかり。■季節春・夏。このセットの3種は春夏の香りで、この『ミュゲ』は花の時期の5月にはぴったり。爽やかでフレッシュな香調ですが夏に向かうに連れ湿度の高い日本ではクローブ・シナモンっぽさが出てくることがやや汗臭く感じがちなため7月・8月は避けた方が良さそうです。■年齢20代以降。女性向き。オフィスでもオフでも。年齢を重ねるほどにカジュアル向きに。■リピートは?15mlで楽しめたこと、「レ ゼピュール ドゥ パルファン」シリーズは75ml/¥32,340-は価格設定が高く感じるため好きな香りですがリピートはなし。ですがディオール『ディオリシモEDT』(50ml/¥11,220-、100ml/¥16,720-)を久々に買おうというきっかけに。
2022.06.20
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■コンセプト2020年発売『Les Epures de Parfum Discovery Set』は3種類の香り、各15mlのセット。¥20,460-(@2020.11)・Pur Kinkan Eau de Toilette <ピュール キンカン>・Pur Muguet Eau de Toilette <ピュール ミュゲ>・Pur MAGNOLIA Eau de Toilette <ピュール マニョリア>シンプルで感覚的な美しさを求める人のための「レ ゼピュール ドゥ パルファン」コレクション。カルティエの調香師マチルド・ローランは香水をハイジュエリーのように捉えることで、抗いがたい魅力を放つフレグランスを生み出しました。レ ゼピュール ドゥ パルファンを通して、カルティエは生物の美しさや独特の共鳴を祝福します。レ ゼピュール ドゥ パルファン ピュール ミュゲ、レ ゼピュール ドゥ パルファン ピュール キンカン、レ ゼピュール ドゥ パルファン ピュール マニョリア この上なく写実的で、印象深く、心を揺さぶる3つのフレグランス。■香調:キンカン(kumquat)肌から漂うのはこの香りだけ。柑橘類をこの上なく純粋に表現した香り。■感想:私の好み度<75>スプラッシュ×ビターシトラス。スプレーすると霧が黄金の粒に見えてくるようなキラキラとしたシトラスノート。作品としては複雑ではありませんが香りの変化はおおらかで豊か。トップが数分続くと金柑の甘さの部分、もしくは温州蜜柑のような日本人に馴染みのあるシトラスが広がります。このあたりのシトラスの甘さはディプティック『オイエド』を思い出しました。ミドル以降にはクローブやカーネションっぽい少しスパイシーなローズをほんのり感じますが中心にはシンプルなシトラスの甘さがあり、それが好みの方はリラックスできそう。ラストは香水にある重さはなくさっぱり。「キンカン/金柑」を意識すれば金柑らしさを感じます。柑橘の果皮なのに噛むと苦味よりも甘味が追い越してくる不思議な果実。皮の内側の少しゼリーっぽいところの甘みを深追いし噛むと目の覚める酸味。こうして舌と鼻からの刺激を深く考えてみると、苦味×甘味×酸味が口のなかで広がるフレーバーは「食べられるシトラスフレグランス」として優れたもの。その再現性抜群な香水が「レ ゼピュール ドゥ パルファン ピュール キンカン」!! ■液の色淡いイエロー■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続性はEDTにしてはやや短め。2-3時間後にはしっかり姿を消してしまうことが多い。■季節春・夏。春の陽気さを感じ始めた頃に使うと自身にもヒョコっと新芽がでてくるような元気と明るさ。■年齢20代以降。ユニセックスですが女性向きなシトラス。普段使いなら年齢・性別問わず。オフィスでも使えますが新人の頃までで20代半ば以降はフローラルやシプレなど何かに寄せたシトラスが雰囲気にあいます。■リピートは?3種類のなかでは一番好きでしたがミニボトル15mlで楽しめたのでレギュラーボトルの購入予定はなし。自宅での気分転換にはとても使いやすかったです。コーダリー『フルールドヴィーニュ/2002』『ゼストドヴィーニュ/2011(生産終了)』が好きな人にはあのフルーティー、爽やか、軽さ、持続などが合うはず。ただ、カルティエといえどEDTで75mlで¥32,340-は高いかな。(2020.11時点では¥28,650-だったけれど、現在の3万超えでは他の香水を選びます)ボトルデザインは、クリアベースに背面に白ベースに網点で写真調の金柑の断面と葉。キャップは艶ゴールド。スプレーは程よい広がり。
2022.06.12
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)邸宅に招かれ一族の秘密を知った調香師ウィリアムペンハリガンの香りがこの『ジイミニタブルウィリアムペンハリガン』。『唯一無二のウィリアム・ペンハリガン/The Inimitable Mr.Penhaligon』というネーミング。ブランド名を冠した作品の調香師はアルベルトモリヤス。ボトルキャップのキャラクターは『雄羊(ウィリアムの故郷コーンウォールの象徴、大胆な行動力)』■香調:ウッディ オリエンタルこの上ない気品と洗練された雰囲気を醸し出すフレグランスキーノート: ベルガモット、ジャスミン、ベチバーインセンス、シダーウッド/ サンダルウッド、アンブロックス■感想:私の好み度<50?80?>購入した『ポートレート』シリーズのミニセットの感想で最後10作品目。この香りは「冬」と「春」に2回メモをしており、トップは似たような内容だったけど途中から感じ方が違っていたのでどちらも掲載。『マリン×ウッディ×微かにだけど甘い果実』トップはウッディの深みのあるシャープさが広がるなかドライフルーツを噛み締めたときに凝縮された甘さも少し香る。【ある冬の日の感想】数分後には焼けた・焦げたタイヤのようなケミカルな匂いになりここはかなり不快。このまま続くと私には使えないかも…と思いつつ様子を見ると香りつき柔軟剤を使い太陽光で干したタオルのような、石けん系のフローラルと「お日さまの匂い」が混ざったようなやはり『熱』『温度』を思わせる香りになる。【ある春の日の感想】ウッディの角が取れ始めると、スモーキーで畑の土っぽいベチバーの香りと、浜辺で感じる潮っぽさ、波打ち際の砂浜で穴を掘るときの磯の湿っぽい匂い…をうっすらと感じるのはアンブロックス/竜涎香でしょうか?これらが混ざったような香りとなり、公式のコンセプトでは『この上ない気品さと洗練された雰囲気…』とあるけれど都会のそれではなくて、海風があたる広大な畑が広がる風景で牧歌的。さらに時間が経過すると、この香りの奥にはうっすらと桃のような甘いイチジクのようなフルーティーさも。不思議な世界観。作品の中心にあるのは、伝統的なメンズフレグランスの香り。それを囲んでいるのが現代的。そう考えるとジョージ卿を取り巻く人々とこのポートレートシリーズの全体像を表現したようにも思えます。■液の色モスグレー■拡散性・持続性普通からやや強め。持続性は普通。■季節秋冬■年齢30代半ば以降。40代であればオフィスでも使えるかも。男性向き。メンズフレグランスど真ん中、という香調ではないので女性でも使えないことはありませんがちょっと厳しいかな。■リピートは?サンプルサイズで意外と幅広い表情を捉えることができ楽しめたのでレギュラーボトルの購入予定はなし。ギフトにするには、ちょっとクセがあり難しい香り。
2022.06.06
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心として、その娘婿ネルソン公爵(『お騒がせネルソン公爵/Much Ado About The Duke』)と恋仲?なテディ(『悪い男テディ/Terrible Teddy』)を狙う女性ヘレンがこの『ハートレス ヘレン』。『残酷/無情なヘレン/Heartless Helen』というネーミング。男性を虜にし愛されることが好きなヘレン。『愛されることは多くても、愛する相手に愛されない』というヘレンですが香りについて愛されることは…限定されそう。ボトルキャップのキャラクターは『オカメインコ(トサカを広げて自己主張する鳥)』■香調:フローラル ウッディ華やかなチュベローズが主役のミステリアスな雰囲気を漂わせる自信に満ちた魅惑の香りキーノート:マンダリン、チュベローズ、クリーミーウッド■感想:私の好み度<50>『脂っぽいチュベローズ×青いバナナかイチジク。』スプレー直後はツンとしマンダリンのさっぱりとした甘酸っぱさに西洋のスナック菓子のバニラフレーバー(バナナっぽいフルーツが混入しているバニラ?)または未熟のイチジクにホイップクリームを添えたデザート?そんな青臭みといまいち絡み合わない甘さ、それにチュベローズが他人事のように涼しく、だけど絡み合う。この作品の輝かしい部分は最初10分程度で、その間に目まぐるしく香りが変わる。ここまでの香りがまとまりはじめ落ち着くかと思いきやよくあるパウダリーフローラルの石けんが劣化で香りが傷み油脂の匂いが出始めたような香り。ミドル以降もチュベローズは感じるけれどその脂っぽさがあり、ウッディノートがかろうじてあるおかげで大嫌い・不快とまではいかないものの香水を使おうと手にするたびに「あの匂いがなぁ…」と躊躇う作品。(パウダリー×油脂5:チュベローズ3:青バナナ/イチジク1:ウッディ1)バナナっぽさで思い出した香りは、ジェイデルポゾ『ハロウィーン/1997』。かなり昔で正確さに欠けるけど、その甘さに少し近いと思います。(全体の香りと比較した場合は全く違う)トップから10分程度は面白みのあるものですが以降は脂っぽさが香水としては難しいと思います。たぶんこれが程良い加減/分量であればリアルな生花のブーケ、花屋の匂いのようになりそうです。■液の色ライトブルー■拡散性・持続性拡散性は普通、脂っぽさがでやすいとやや強め。持続性も同様。■季節春■年齢年齢は20代後半で女性向き。オフィスよりカジュアル向き。加齢臭が気になる年代には脂っぽさとの相性に注意、またはおすすめしません。■リピートは?私自身が加齢臭世代真っ只中で相性が悪いのもあり、2mlのサンプルでもなかなか使いきれなかったため現品購入はありません。ただ、年を重ね50・60代とステージが変われば馴染むかも?
2022.05.25
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心として、その娘婿『お騒がせネルソン公爵/Much Ado About The Duke』と恋仲?なテディの香りがこの『テリブル テディ』。『悪い男テディ/Terrible Teddy』というネーミング。ボトルキャップのキャラクターは『犀(強さ・自由な生き方)』■香調:レザー スパイシー官能的なレザー、希少なシダー、アンブロクサンの柔らかな香りキーノート:インセンス、レザー、アンブロクサン■感想:私の好み度<85>ウッディ×ジンジャースプレー直後のピンクペッパーのシャープさにメンズ感溢れる始まり。数分経つとウッディの深み、柑橘感のあるジンジャー、レザーノートを感じるもののとても親しみやすさがあるバランス。徐々に新鮮な松のような匂い、さらにスモーキーさも加わり始めるとそのインセンス/お香はアジアの寺院系ではなく、西洋の教会の空間にうっすら漂うイメージです。私の好みがフローラル、フルーティー、グルマンでどちらかといえば大衆受けしやすい香り。よって直球のオリエンタル、シプレ、レザーなどは好みからやや外れること、そして骨格と風格の強さに自分のキャラクターが合わないこともあり試香で終わります。この『テリブル テディ』は私の好みから少し離れますが、レザー&ウッディ入門編・初級として踏み出すには良さそう。■液の色サンセットピンク■拡散性・持続性拡散はトップは普通からやや強め、ミドル以降はやや弱め、持続性はEDPにしてはやや弱め。ポートフォリオシリーズは10種類試しましたが全体的にEDPのわりに弱め。ペンハリガン全体的にも薄いというか瑞々しさがあり短めの作品が多い印象です。■季節春・秋冬■年齢年齢は30代以降後半。男性向き。オフィス可能。女性の場合「男性整髪料っぽい」とジャッジされがちですが40代以降でパンツスタイルが多い人なら「かっこいい」という演出になるはずです。■リピートは?機会があれば…所有の本数が少なければあり。たまには自分の好みから冒険した香りとして楽しめそうな作品。
2022.05.23
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心として、その母ドロシア伯爵夫人を苛立たせるサムの香りがこの『ザブレイジングミスターサム』。『情熱的なアメリカ人ミスターサム/The Blazing Mister Sam』というネーミングボトルキャップのキャラクターは『雄牛(男らしさと力強さ)』■香調:ウッディスパイシーオリエンタルカルダモン、クミン、ブラックペッパーの刺激的でスパイシーな香りにタバコやアトラスシダーウッドが深みを加えます。スパイシーかつウッディなノートが醸し出す官能性は温かくセクシーで深みのある"危険な香り"の印象を与えます。■感想:私の好み度<80>スプラッシュなスパイシー×ウッディスプレー直後のカルダモンのシトラスっぽさ、臭みの少ない甘いシナモン、クミンの汗臭さに若干の温もりを感じ、ブラックペッパーのスパイシーさは少し湿布・ミントっぽいスーっとしたものと寒暖なブレンドながらもまとまりのあるスタート。この特徴的なトップを維持しつつ、タバコの香りがふわっと。このタバコが私にはなんともノスタルジックで、祖父母がパイプ・キセルで吸っていた時のような紙臭くない匂い。展開は早めで十数分以内に杉のしっかりめのウッディノートが覆ってくると同時に、ピーチ&バニラのような甘さがほんのりと奥に感じます。メンズフレグランスにしてはやや甘め。『ポートレート』シリーズはコンセプトの影響も大きいとはいえ人物のキャラクターにしっくりとくる作品が多く、よくいえば調香師の感性に近いわけですが(笑)なかでもこの『サム』は登場人物の多くがイギリス人のなかアメリカ人ということでそのお国柄、自由気質が表れているようでした。サム本人は悪気はなくても、イギリスの伝統・階級の世界では無礼と目に映るのかなぁ…などと気付けばどっぷりこの物語の世界に引き込まれ香りを楽しんでいました。■液の色ブルー■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性は普通。EDPらしい持続性です。■季節秋から春。■年齢男性向き。やや夜向きですがペッパーの爽快さ・透明感やウッディさが清潔感があるため30代以降であればオフィスも可能だと思います。■リピートは?メンズフレグランスの表現に『整髪料の匂い』がありますが、これについては『湿布っぽく、おじいちゃんっぽい』と言われるかもしれません。私はゆったりと歩く落ち着きのある背広姿の男性を想像し年齢的にも主人にいいかもなと。ただ本人は『プラダプールオム』が定番で好みと違うと購入にはならないかも。
2022.05.21
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ペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心として、その妻ブランシュ夫人の妹コンスタンスの香りがこの『チェンジングコンスタンス』。『先進的な女性コンスタンス』というネーミングがしっくりとくるここ5-10年トレンドとなっているグルマン系。ボトルキャップのキャラクターは『シャモア(独立心と女性らしさ)』ちなみに試香した『ポートレート』シリーズでは一番好きな香り。■香調:スパイシーオリエンタルカルダモンのフレッシュでスパイシーな香りに刺激的なピメントの躍動感あふれる香りさらに塩バターキャラメルの食欲をそそる甘い香りを組み合わせた思いがけないブレンドフローラルやウッディノートとは一線を画す意外性があり先進的な印象のある香り。トップ:カルダモン、ピメントミドル:キャラメル、塩ラスト:バニラ、タバコ、カシュメラン(ウッディ調ムスク系)■感想:私の好み度<90-95>『クルジャンのバカラルージュ540のウッディ版!』ということで、比較する『バカラルージュ540』はトップ:サフラン、ジャスミンミドル:アンバーウッド、アンバーグリスラスト:モミの樹脂、セダースプレー直後にカルダモンのレモン系の酸味とピメントの温もりある刺激とフレッシュさが広がるなかにあるキャラメルの甘さがまさに『バカラルージュ540』、体温高めの日はよく香ります。数分後には『バカラルージュ540』らしさは徐々に薄れていくものの、その特徴的なキャラメルのような甘さはこの作品にありつづけ、カシュメランによりウッディ調ムスクの香りが重なり始めます。『バカラルージュ540』では終始甘さが際立つ女性的なイメージですが、『チェンジングコンスタンス』は、そのウッディがミドル頭あたりで少し強くでることでメンズフレグランスのような表情もします。タバコの燻んだ渋さはメンズ作品のハードボイルドな強さはなく夜にすれ違った、近くの大人の女性から「あ、この方はバーで過ごされたのかな?」と思わせるような間接的なタバコの匂いで、それにラクトン(桃や金木犀のような甘さ×バニラの甘味)を足していく香りがラストからやさしく広がります。公式での香りのタイプは『エキゾチック』で東・南アジアのエキゾチックさより中東方面といった感じ。■液の色グレイッシュピンク■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや弱めから普通。『バカラルージュ540』に比べるとかなり短め。ちなみに『バカラルージュ540』は衣類につくと洗濯しても落ちない!■季節通年ですが夏は避けた方がよさそう。『バカラルージュ540』は甘く重いので秋冬向きですが『チェンジングコンスタンス』はウッディで抜け感がありより長いシーズンで使えそう。■年齢年齢は20代後半から。女性の場合はウッディさが出やすいのであればオフィスでも。シンプルに甘いグルマン系ではなく大人のニュアンスが欲しい人。『バカラルージュ540』のひたすら甘い香りにもう少し変化が欲しい人、『バカラルージュ540』よりも軽めに使えもう少し大人っぽさが欲しい人に。女性向きですが男性の場合はカジュアルでグルマン好き+男性的なニュアンスも少しほしい人向き。■リピートは?『バカラルージュ540』のEDPとヘアフレグランスを愛用中で香りがかぶるもののリラックスできるのは『チェンジングコンスタンス』。所有本数が落ち着いたら現品購入予定。
2022.05.20
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心として、その友人アラブの商人ソーハンの妹ヤスミンの香りがこの『バーウィッチングヤスミン』。『人をうっとりさせるヤスミン/The Bewitching Yasmine』というネーミングにボトルキャップのキャラクターは『猫』と何やら動物の喩えもしっくりきます。■香調:女性のためのオリエンタルフローラルウォームスパイシー、バニラ、コヒー、バルサミコ、アロマ、スモーキートップ:カルダモンとコーヒーミドル:ジャスミンサンバクとファーラスト:インセンス、タヒチアン・バニラ、ウード■感想:私の好み度<55-60>アニマル×ウォームスパイシー×バニラコーヒースプレー直後にカルダモンが…と十数秒感じたら、力強いウードが颯爽と登場。あまりにもインパクトが強いウードにインセンスの香りが見え隠れするのでこの辺りはメンズフレグランスらしい表情。最後までこの調子が続くのでは?と思うけど輪郭がはっきりとしたジャスミンがウードの庭で咲き誇るようなイメージへ。ここでまた、この香りで落ち着くのかな?と思わせるような強さでありながら今度は甘さとミルキーな世界となり、昭和世代なら懐かしいコーヒーガムのよう(コーヒー&バニラ)。1時間程度はまとまりのある、好みは別としてもいい香りです。ただ、それ以降はスモーキーになったバニラやインセンスの甘さに動物的な臭みを若干感じます。力強い単体花火が何度も打ち上げられるような構成。香りが開いたと思えば徐々に闇夜に光が吸い込まれるような繰り返し、ただ、そこに漂う花火の残り香、煙たさが常にある…といった感覚の香水。■液の色カシスピンク■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや弱めから普通。トップからミドルの香り方ではロングラスティングと思えそうな強さですが後半からは淡く落ち着きます。■季節秋冬。■年齢年齢は30代以降。後半から香りが落ち着くとはいえ、ラストのクセを考慮するとオフィスにはやや不向き。日本のセクシーとはちょっと違って、野心、自立しながらも常に野心、意欲満々の強い女性のイメージが前半、後半から計算された女性のしおらしさのような香り。女性向けのようですが、ウードメインに香るならバニラの甘さが好きな男性にも。■リピートは?ミドルまではどちらかといえば好きな香りですがラストの淡いながらも動物臭さが馴染めず現品購入はありません。ただこのタイプは西洋の土地や文化には溶け込み体臭には化学反応を起こす可能性が高くおそらく評価は高いと思います。石けんやフローラル系が好まれる日本では上級者向き。
2022.05.19
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心としており、その娘婿のネルソン公爵の香りがこの『ザ デューク』。『お騒がせネルソン公爵/Much Ado About The Duke』というネーミングの意味から、妻のローズ(『The Coveted Duchess Rose/誰からも愛されるローズ公爵夫人』)とはどうやらあまり上手くいっていないようで、テディ(『Terrible Teddy/悪い男テディ』)という男性が本気で恋に落ちてしまう…となんだか波乱の予感。ですが、夫婦揃って『ローズ』をメインとした作品なのでこの物語はさておきパートナーとカップリングで合わせると素敵です。ボトルキャップのキャラクターは『犬(天真爛漫・フレンドリー)』■香調:エンシャンティング スパイシー ローズ柔らかくなめらかなレザーの香りと共にペッパリーローズやジンが広がる、フローラルでありながらも男性的なウッディノートが香るフレグランスキーノート:ペッパリーローズ、ジン、レザリーウッド■感想:私の好み度<80>『大人のユニセックスローズ』公式説明の『フローラルでありながらも男性的』そのもの。トップはジンの爽やかで辛味のある香りですが甘さもありアルコール入りラムネっぽい感じ。アルコールや炭酸のツンツンとするような刺激はなく微炭酸の軽やかさとまろやかさ。それは宙に浮いているような不思議なスタート。いわゆる整髪料的なメンズフレグランスのウッディさは広がりますがミドル以降からがとてもユニークで、ウッディとローズの掛け合いのような変化があります。ローズは品種までは分かりませんが開花し甘みが増す時の生花そのもの。それにウッディの青さ加減によるものかローズに鼻を近づけ感じる青葉のような匂いも。ラストまでメインになるローズ&ウッディが薄く淡くなっていく終わり方はエレガント。この作品のレザーやウッディ系を薄めていき女性的になると資生堂『ローズ ロワイヤル/2006』になりそうです。■液の色ラベンダーパープル。妻の『The Coveted Duchess Rose』の作品はオーキッド、と夫婦揃ってパープルトーン。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。ペンハリガンのEDPにしてはしっかりとした強さがあります。■季節春・秋冬。■年齢男性なら20代後半、オフィスに女性が多い環境ならメンズらしさもありつつ溶け込みやすい香り。女性では30代からオフィスでも可能。ただローズとはいえメンズの強さがでる場合は香水に詳しくない人には『整髪料の匂い』と思われがち?■リピートは?2mlでしっかりと楽しめたので現品購入の予定はありませんが好きな香りです。
2022.05.18
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(香水名『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心としており、妻ブランシュ(『The Revenge of Lady Blanche/ブランシュ夫人の復讐』)との娘ローズの香りがこの『The Coveted Duchess Rose/ザ コヴェテッド デュシュ ズローズ』。『誰からも愛されるローズ公爵夫人』というネーミングの意味もあり一般的に受け入れやすい香り。夫『お騒がせネルソン公爵/Much Ado About The Duke』とはうまくいっていないようですが、その香りもメンズフレグランスでありながらしっかりとしたローズがメインなのでパートナーとカップリングで合わせるのもあり。ボトルキャップのキャラクターは『狐(若い美しさ、ずる賢さ)』コンセプト、香りからも頷けるアイコン。■香調:デリケート ウッディ ローズマンダリンオレンジがアルデヒドによって優しく弾け、ローズと絡み合い冷たいロゼワインのようにすっきりとした爽やかなバラの香り■感想:私の好み度<85-90>シトラス×ワイン&ウッディローズスプレーした時から思い出したステラマッカートニー『ステラ/2003』。カテゴリーとしては同じなので『ステラ』好きにはおすすめ。『ステラ』はピオニーの甘さ、アンバーがあることで『ザ コヴェテッド デュシェス ローズ』よりもやや大人っぽい仕上がり。マンダリンの甘さのある爽やかなはじまりにローズがトップから広がります。青臭さではなく冷たさを感じるローズは繊細、青白さに優美さ。葡萄酒を思わせる洋酒な雰囲気もあり、このあたりも『ステラ』と似ている理由。(ただし『ステラ』はワインよりブランデーっぽい)マンダリンが落ち着き、ウッディノートが感じられるようになると生花のローズの開きはじめたフレッシュな香り。ツンケンした感じはなく、高飛車でもなく、令嬢らしさはあるけれど浮世離れはせず自身の立場・美貌に若さを理解し活かしているようなイメージはコンセプトにぴったりときます。■液の色オーキッドパープル。夫の『お騒がせネルソン公爵/Much Ado About The Duke』の作品はラベンダーと夫婦揃ってパープルトーン。■拡散性・持続性ともに普通。■季節真夏は外した方がベターですが通年。秋冬にも甘くないローズを選びたい人向き。■年齢20代半ば以降。幅広い年代の女性向き。ファッション、キャラクターも偏らなければストライクゾーン広め。オフィスからデートと様々なシーンに対応。■リピートは?『ステラ』が私のベスト20に入る作品で、こちらも同様に好きになりいつかレギュラーサイズを購入予定。
2022.05.17
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■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心としており、その妻ブランシュ夫人の香りがこの『ザ リベンジ オブ レディ ブランシュ』。『ブランシュ夫人の復讐』なんてネーミングに、ボトルキャップのキャラクターは『豹(美しさと力・鋭さ)』で何やら重そうな香りを想像しましたが気品溢れ明るいグリーンフローラル。表向きの表情がこのしなやかな香りなのかなと。■香調:ナルコティック グリーン フローラル貴重な香料を用いて巧みにコントロールされた香りキーノート:パウダリーオリス、スイセン、ヒヤシンス■感想:私の好み度<80>スプレー直後にキラキラと広がるネロリのようなほろ苦さ、それに重なるスイセン、ヒヤシンスの透明感のあるフローラル。ほんの少し土っぽい匂いに切り替わるとイリスの香り。(このイリスの表現はパウダリーさが弱いエルメス『イリス』といった感じ)その後は大きい変化は感じられず花の香りが続く。総じて春の庭園、草むらのなかにいるような爽やかだけど温かみのあるグリーンノート。トップの部分はバレード『チューリップ』の青い花っぽさ?、香りがおちつくとクラランスの『赤』『青』だったかの香り?グッチ アルケミストガーデン『ウィンターズスプリング』のもわっと感?といったライトでモワッとしたフローラルで、これらの香りが好きなら『ザ リベンジ オブ レディ ブランシュ』は馴染みやすいかも。■液の色イエローオーカー。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。重い香りが強く長く香るのではなく、軽やかなフローラルが繊細に温かく香るタイプ。■季節春。3月から5月がとても似合います。ですが、ベーシックな香りとして一年を通して使うこともできます。(秋冬には軽いです)■年齢20代半ば以降。オフィスに合い、清潔感、おおらかさ、エレガントで石鹸のような香り。よって、20,30,40,50代でも年齢問わず馴染みます。■リピートは?好きな香りですが、フルボトルを購入するほどではないかな。
2022.05.16
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2021年12月、ペンハリガン『ポートレートセントライブラリー/2ml×10種』購入。■ザ トラジェディ オブ ロード ジョージ/The Tragedy of Lord George(2016)■ザ リベンジ オブ レディ ブランシュ/The Revenge of Lady Blanche(2016)■ザ コヴェテッド デュシェス ローズ/The Coveted Duchess Rose(2016)■マッチ アド アバウト ザ デューク/Much Ado About The Duke(2016)■ザ バーウィッチング ヤスミン/The Bewitching Yasmine(2017)■チェンジング コンスタンス/Changing Constance(2018)■ザ ブレイジング ミスターサム/The Blazing Mister Sam(2018)■テリブル テディ/Terrible Teddy(2019)■ハートレス ヘレン/Heartless Helen(2019)■ジ イニミタブル ウィリアム ペンハリガン/The Inimitable William Penhaligon(2020)全種類使い終えたので感想です。■コンセプトペンハリガンの『ポートレート』シリーズはイギリス上流階級を舞台にした物語の登場人物をコンセプトとした香水。ジョージ卿(香水作品名『The Tragedy of Loed George/ジョージ卿の悲劇』)を中心としており、その本人の香りがこの『ザ トラジェディ オブ ロード ジョージ』。ジョージ卿に何の『悲劇』が起きているのかわかりませんが「幸せな結婚生活に重要なのは自分の考えを悟らせない振る舞い」と注意深さを持ちつつ妻ブランシュ(『The Revenge of Lady Blanche/ブランシュ夫人の復讐』)娘ローズ(『The Coveted Duchess Rose/誰からも愛されるローズ公爵夫人』)という家族のほかにクララ(『Clandestine Clara/秘密の女クララ』)との浮気での息子ラドクリフ…という関係からすると悲劇の予感はしますね。ボトルキャップのキャラクターは『鹿(威厳)』。■香調:ウッディ アンバリー フゼアブランデー、シェービングソープ、トンカビーンが香る、エレガントなフレグランスキーノート:ブランデー、シェービングソープ、トンカビーン■感想:私の好み度<80>トップのイメージは紳士。スプレー直後に広がるのはキリッとしたベルガモットにジュニパーベリーのジンっぽい印象からラベンダーにオークモスとフゼアノート好きには心地よい始まり。そこへトンカビーンの甘さが少し足されると石鹸のような雰囲気になります(アンバリー)。人によっては理髪店、整髪料の香りと思われるかもしれませんが、個人的にはそこまで月並みではないです。さらにウッディ、杉が力強く香り始めこの香水の芯が見えるように感じます。公式によるとキーノートは『ブランデー、シェービングソープ、トンカビーン』とのこと。私にはブランデーはボトルに詰められたものより、なんとなく酒樽の香り。コンセプトからするとスキャンダラスなイメージを持ちましたが実際は品行方正な香り。ただし『ポートレート』シリーズの物語から、ジョージ卿の裏の顔を見せない、覆ってしまうにはナルホド…とコンセプトにしっくりきた香り。■液の色ブルーグレー。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性はやや長め。香りの流れ・続き方が優れており、匂いにうるさい日本では扱いやすいと思います。■季節通年。■年齢30代後半以降の男性。20代ではやや渋いかも、30代前半なら落ち着いた雰囲気なら馴染むかも。40代以降ならオフィスでも。男性向きですが、メンズに振り切っていないためフゼア好きな女性にも。 ■リピートは?私はサンプルサイズで十分に楽しめたので現品購入予定はありませんが主人(アラフィフ)にはいいかもなぁと思えた作品です。
2022.05.15
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■香調:シトラスフローラルウッディトップ:カシス、レモン、ルバーブミドル:ゼラニウム、ジュニパーベリー、インセンス、ローズ、ブラックティーラスト:シダーウッド、ドライウッド、モス■感想:<燻製香水:スモーキーブラックティ×ローズウッディ>サンプルから約一年後に現品購入。トップのスモーキーさ、EDTで持続が短いという点で現品を買うには躊躇う…でも気になる…と悩ましい作品。今では苦手意識も薄れ(完全に消えることはないでしょう)面白いアクセントとして受け入れられるようになりました。最初の数分で目まぐるしい表情の香水。スプレーした瞬間はレモンほど酸味はないけれどミカン果皮の渋みのような香り。十数秒後にはスモーキーな香りが立ち始めそのなかでもブラックティー、ノンフレーバーの茶葉の香りがしっかりと感じられこの時点で好みがはっきりと分かれると思います。柑橘類とカシスを燻したような鋭く不思議な香りは30秒から1分強く出ますがその後はスモーキーさを残しつつルバーブのフルーティーさへ。この個性的な強いスモーキーなトップからミドルが落ち着くと間口が広がるような親しみやすさがでて、ローズ&ゼラニウムのフローラル、モス&ウッディな香りへ。ラストはアニマルさ、パウダリーさはかなり控えられているので香水のそういった強さが苦手な方には好まれると思います。アディクションのブランドイメージ私には『クール×エッジー』からするとトップはやや違う気がしましたがスモーキーな部分はアディクションの色展開を思わせしっくりきました。また、おすすめアイテムでもある『ザ キューティクルオイル』はジュニパーベリー&ゼラニウムのハーバル×フローラルですがその二つの香りも香水に使われブランドイメージが表現されています。(香水の方がスモーキーで甘く複雑)■拡散性・持続性拡散性はやや弱め。持続はEDTで仕方ないですが短め。EDPの発売を希望します。■季節春夏。秋冬も使えますが全体的に淡いながらもラムネのようなスプラッシュ感があるため寒い時期には甘さとコクが欲しいです。■年齢・イメージ20代半ばから30代。女性向き。前半はユニセックスともいえるけど、後半は女性的な甘さ。アディクションが提案するメイク・世界観『クール×エッジー』が好きな人。コムデギャルソンをカジュアルダウンしたイメージ。キュート、ガーリーさはなし。■おすすめする系統・スモーキー/ブラックティーが好み・フルーティーローズが好き・ラストが重くないウッディが好き■思い出した香水ミドル以降のもわーんとした部分(燻されたローズ)で思い出したのが『イプサEDP(廃番)』。類似点は20-30%ですがあの独特な匂いを感じられるはずなのでイプサを探され、その変化球でよければ一度試香を。■調香師:ミシェル・アルメラック(Michel Almairac)・ニコス『スカルプチャープールオム/1995』・バーバリー『バーバリーウーマン/1995』『ウィークエンド/1997』・ショパール『カシミア/1992』・ディオール『ファーレンハイト/1998』・グッチ『ラッシュ/1999』『ラッシュ2/2001』『グッチプールオム/2003』・ゴースト『ゴースト/2000』・カルバンクライン『トゥルースフォーメン/2002』・エスカーダ『イビザヒッピー/2003』・アナスイ『シークレットウィッシュ/2005』・ルラボ『アンブレッタ9/2006』・Bond No9『ウエストサイド/2006』『セントオブピース/2006』『コニーアイランド/2007』・資生堂『ゼン/2007』・クロエ『クロエ/2008』『シーバイクロエ/2012』・ボッテガヴェネタ『ボッテガヴェネタ/2011』・アクアディパルマ『ジェルソミーノノービレ/2011』…とヒット作が多い調香師。上記のなかで系統は違うもののユニークさという点でアディクションと同じカテゴリーは『ファーレンハイト』。それほどの尖った個性が『オードアディクション』にはないけれど初めての試香で「???」となる点は似ています。■ボトルデザイン・サイズ・生産国四角柱で正面からは正方形に近く(少し縦長)、上からだと長方形。ボディ・キャップは深みのある赤、ボディフロントに赤でロゴなど。スプレー部分はシルバーでキャップを閉めた状態でもこの部分が見えるデザイン。キャップはパチンとしっかりと閉まります。厚みがあるので握りにくさが若干あり。・サイズ:約w53×d37×h86mm[50ml] フランス製(サイズ展開は50mlのみ)アディクションらしい直線的でソリッドなスタイル。ただ、厚みとスプレー部分が見えるバランスが少々野暮ったい。とはいえ、香水瓶のフォルムとしてはベーシック・オーソドックス・スタンダードなため、そこから個性を引き出すことは至難の技で仕方なさもあり。コーセー傘下のアディクションなので日本製かと思いましたがフランス製でした。■リピートは?なし。この1本でとても満足できる。それと香水所有数が増加し、かなり好みでない限りリピできない現状。
2022.05.06
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・イプサ『イプサオードファルファム/1997』・YSL『ベビードール/2000』の廃番作品の復活、デュープまではいかないけど近い要素を感じるものを探し求めていた人には『ロム ア ラ ローズ』!……その比較前に『ロム ア ラ ローズ』の感想。<公式による製品詳細>フランシス・クルジャンが自由な解釈で表現する男性がまとうローズの香り。メゾンのローズの香りの特徴とも言えるブルガリア産ダマセナローズと、グラース産センテイフォリアローズの2つのバラに、グレープフルーツのフルーティーさにモダンなウッディアコードが重なり合う、フレッシュで輝くようなフローラル ウッディノートの調べ。香調:フローラル ウッディ グラース産センティフォリアローズアブソリュート、グレープフルーツアコード、アンバリーウッドアコード、シスタスオイル、ブルガリア産ダマセナローズオイル、セージオイル。トップはスプレーの瞬間にマリン/ウリ系が少し広がりますがすぐに姿を消します。セージは何かが混ざってフィグリーフのような少し青臭さのあるビターさ、グレープフルーツの甘味のある酸味が重なります。数分後にはシスタス/ラブダナムのアーモンド、チェリーのような丸みのある甘さが香り始めトップの青味、酸味、渋味も存在することで幅広い香りのハーモニーが楽しめます。ローズは確かに存在しますが、これらの香りの奥の方、奥の部屋、にあるような香り方。前に出てくる香り方ではありません。ミドル以降から香りがまとまってくると微かに鉄っぽい匂いを感じる日もありそれは下記のセルジュルタンスの一部と似ています。『ベルリンの少女/ラフィーユドゥベルラン/2013』『鉄の百合/ラヴィネルジュドゥフェール/2013』『釘の果実/デクループールユヌプリュール/2020』全体的には香りの系統からどっしりとした重さはなく、トップでの印象が大きくは変わらない作品。拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。ちなみにクルジャン作品の多くはしっかりとしているけど『バカラルージュ』に比べると拡散性・持続性は弱め。クルジャンで人気の高い『アラローズ』もグラース産センティフォリアローズ、ブルガリア産ダマセナローズを使っており『ロムアラローズ』とあるだけ、素材をシンクロさせた作りになっているようです。『アラローズ』も好きなローズですが『ロムアラローズ』の方が大人っぽく個性的。『ロム』とありますが私はレディス系だと感じました。では『イプサ』と『ベビードール』と比べて。まず、そもそも『イプサ』と『ベビードール』は、香りに疎い人でも「違う香り」とジャッジできる別物。ですが初めて『ロムアラローズ』を使ったときは…■『イプサ』と比べると『ローズ版イプサ』スプレー直後から過去一番『イプサオードパルファム』に近い香水!とハッとした。ラストに近づくにつれ『イプサ』から少し離れていくものの『イプサの姉妹/EDT版』または『イプサ ローズ EDT』なんて作品があればこんな感じかな?と。全体的にイプサらしさ70-80%(または少しの『アディクション』)でよければ『ロムアラローズ』を。<イプサこぼれ話>長年再販されることもなく「もう自分でイプサに似たもの作れないかなー」ということで2019年。大分『香りの博物館』で香水作り体験に挑みました。ここでは配られる用紙のレシピを元に限られた種類の香りをブレンドしていくのですが「廃番の香水に少しでも近いものを作りたいのですが」と伝えると「過去にもそういった方が何人もいらっしゃいましたが、全く同じは無理です」と同じ質問に飽き飽きというバッサリ返答でしたが持参した香水を申し訳なく差し出すと少しは熱意が伝わったのか「今日は調香師がいますので聞いてきます。少し使っても大丈夫ですか?」と自身はスプレーせず噴射口を嗅ぎ首を傾げその場の生徒一同を忘れいつもと違う新しいネタにちょっと愉しげな後ろ姿。控室から調香師(60-70代の男性)登場。「生臭い…マリンが入ってるね。この香りは●●というこの成分だと思うけど、 残念ながら体験教室で使うものにこれはありません。」と、施錠された棚から小瓶を見せてもらったのでした。(●●をメモしたはずだけど行方不明…でもどこかのファイルにある!)結局自作したのは、その日の気分でシトラス×フローラル!■『ベビードール』と比べるさて、また別の日の『ロムアラローズ』のトップでは『この特徴ある感じは何だったかな…あ!ベビードールの渋い部分!』『ベビードール』を最後に使用し15年以上?経過で曖昧な点はありますがあの個性(ブラックカラント+オレンジ+トンカビーン)の部分を強く感じます。その部分的ですが60-70%でよければ『ロムアラローズ』を。ちなみに『ロムアラローズ』作品に出合う前に『ベビードール』に近いと感じた作品はロシャス『マドモアゼルロシャスEDP/2017』。要素が『ベビードール』と近く、全体的に似ています。ただ、『ベビードール』の特徴に若干物足りなさはありましたが『ロムアラローズ』のトップではそれがよく感じられます。よって『ベビードールに全体的に似ているもの』ならロシャス『ベビードールの特徴的な部分を求めている』ならクルジャンといった選び方がよさそう。私はどの作品も好き!(笑)■ちなみに『アディクション』も?アディクション『オード アディション/2019』ミドル以降のもわーんとした部分(燻されたローズ)に『イプサ』を思い出しました。似ているのは20-30%程度かつかなり部分的ですが『イプサ』のあの独特な匂いを感じられるはずなのでイプサ好きで変化球を探されている方はいいかも。『アディクション』の詳細はまた後日。というわけで。私自身は現在香水所有数が膨れ上がっていることもあり70mlは多いので35mlリリース待ちです。【追記:2022.5.15】楽天で35mlを購入しましたサンプルサイズに比べるとフレッシュで、青味が強い印象。でも大きな違いはなく、これで残量気にせず使える!ボトルサイズ:w35×d35×h98mm[35ml] 洗練された本体のフォルムに粗野なキャップ(外側はおそらく金属)のバランスもいい。ちなみに、フランシス・クルジャンはディオールの専属調香師に就任。フランソワ・ドゥマシー(2006〜)の後任となりまた違った世界観が広がると思うとクルジャン作品好きとしては楽しみです。そんなディオールの最新作、調香師ドゥマシー『ミスディオール ローズ エッセンス/100ml・数量限定』¥23,650-が公式で先行発売(全国発売は6/3)されました。買いたいけれど100mlは多いしEDTだし…悩み中。
2022.05.04
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イプサ『イプサ オードパルファム』2006年に廃番となり現在イプサにフレグランスアイテムはありません。 手元にはスプレータイプが残っています。購入したのは15〜25年前。廃番となってからは年に数回使う程度。10年前にそろそろ使い切る頃かな…と思ったもののやはり使いきれないままでしたが、さすがにいよいよという感じも。 香りは、スプレーした瞬間アイリスの香りが一気に広がります。 数分後にパウダリーさも加わってきますが、 レトロ/クラシカルな粉っぽさではありません。 そしてグリーンっぽい香りになり、平たくいえばバスクリンを思わす感じ。 しかし終始アイリスが主軸になっています。 そこにほんのりとスパイス感があり、この香りの面白さ、チャームポイントに。 その後ムスクを感じるものの控えめです。 ちなみに、アイリスの香水では、エルメス『イリス』を数本リピート。エルメスの方がライト、土っぽさ、そしてパウダリーさが強いので 和風なイメージを求める方ならエルメス。イプサの代替品とするには香調が違いすぎます。 似合う季節は、アイリスが咲く4月から5月中が一番素敵。 1月から5月までは大丈夫ですが、 梅雨で空気が重い時期は香りがくどくなり合いません。 同様に夏期から10月初旬あたりまでは避けた方がいいです。 11-12月は大丈夫ですが、個人的にもう少し甘みがある方が似合うかな…と思います。 持続はとてもよく半日は持ちます。 EDPの香水は他にもいろいろと使っていますが、 イプサはぴたっと肌に張り付くような定着力がかなり強く重ねづけをする必要はありません。 また、スプレー直後はかなり香りが拡散するので 外出する場合は1時間前につけ落ちついてからが安心。 ボトルは2種類。 どちらも昔のイプサのスキンケアのパッケージに共通した化学実験の器具のようなフォルム。 それぞれに、フロスト調シルバーのケースが付属しています。フラコンタイプは、アイリスを思わせる藍色。 包み紙の薄紙まで藍色と細部までこだわり。 側面にシルバーでイプサのロゴ。 ボディはガラス製で、キャップはプラスチック製だった記憶。 平たい円柱形で、キャップは引き抜く仕様(スプレー式ではありません) ボトルは現在手元にないためサイズは分かりませんが、量は55ml。 ¥6,825- スプレータイプは、とても細長い形状で長さ約185mm、直径約14mm、量は16ml。ボディはクリアガラス。側面にブラックでイプサのロゴ。持ち歩くには不便な長さと華奢さ。¥3,675-スプレータイプの底。液の色は透明だったはずですが、黄色がかってしまいました。残り1/3。無くなってしまってから惜しく感じるものですがそれにしてもこんなに独創的でイプサらしい香りをなぜ無くしてしまったのか。香り、ボトルの美しさといい素晴らしかっただけに限定でいいので復活を強く希望していましたが廃番から15年以上経過して音沙汰なしで見込みはなさそう。(2016年2月『IPSAフレグランスエレメンツ』という5種類セットの限定品は発売されました)現状の香りは、トップは劣化して透明感は出ない状態でゴムっぽさを感じます。ただ、ミドル以降はイプサの特徴的な部分が以前よりも濃厚さを増していますが存在。改めてこの香りを嗅ぐと独創的だなぁと感じます。トップを除けばまだ数年はいけるかなぁ…と延長しようとする気持ちが芽生えてしまう。が、しかし!2021.12.13の日記でも書きましたがやっと私が納得できるイプサに近い香りを見つけました。ここ数ヶ月じっくり比べてみましたが『ローズ版イプサ』『イプサの姉妹版/EDT版』という作品があるならこんな感じかなぁという香り。では後日!
2022.02.26
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2019年発売のロシャス『マドモアゼル ロシャス クチュール EDP』使用したのはミニチュアボトル4.5ml。購入のきっかけはオリジナル『マドモアゼル ロシャス EDP/2017』とても気に入りこのシリーズは好きかも?と試香で次に選んだのがこの『クチュール』。『マドモアゼル ロシャス』シリーズは現在4作品。・『EDP/2017』・『EDT/2018』・『クチュール EDP/2019』・『インブラック EDP/2020』『マドモアゼル ロシャス クチュール』はトップ:ベルガモット、ペア、ピンクペッパーミドル:オレンジブロッサム、ミュゲ、ヘリオトロープラスト:サンダルウッド、トンカビーン、ムスクトップはベルガモットのフレッシュな柑橘と同時にピンクペッパーがスパイシーというより爽やかさ、スーッとするミントやメンソールのような涼しさ。でもすぐにペアの蜜のような甘さとトンカビーンの甘さそしてオレンジブロッサムがググっと濃厚になる。冷菓の冷気のようなピンクペッパーと焼菓子のオーブンから漂うバニラの甘さ(トンカビーン)の対比がユニーク。落ち着くとヘリオトロープのアーモンド系のパウダリーさにサンダルウッドのオリエンタル感。香りの変化が<A→B→C>と流れるのが大半なのにこれは<A→B→A→B→C>と中間のリピートがあり面白い。そのBのミュゲ。ホワイトもしくはグリーンフローラルっぽいミュゲが一般的だがこれはちょっと未来を感じさせるような変わった感覚。たしかに「スズランっぽい」のにお酒っぽさがある風変わりなミュゲ。他の要素が影響してるためとは思うけど、ミュゲのカクテルがあればこんな感じかな?と思うようなアルコール臭のあるミュゲ。体温が低めだと、このミュゲ部分/アルコール臭がでやすいかも。ラストにむけてトンカビーンが増し続け残香性の強さもこの作品のキーノート。香りの変化がわかりやすく最後まで飽きない。拡散性は普通からやや強め。持続は普通からやや強め。季節は夏以外。オリジナル『マドモアゼル ロシャス』より寒い季節向き。年齢は20代半ば以降。女性向き。20代はオフ向き、30代以降はオフィスでも。調香師はアンフリッポ。ロシャスでは『マドモアゼル ロシャス クチュール/2019』の他に『マドモアゼル ロシャス/2017』、『プペ/2004』・ラルチザンパフューム『ミモザ プーモア/1992』『シャッセオパピオン/1999』・アレクサンダーマックイーン『マイクィーン/2005』・ランコム『ジャンヌランバン/2008』『ラヴィエベル/2012』・パコラバンヌ『レディミリオン/2010』『オリンピア/2015』・アルマーニ『アクアディジョイア/2010』『ビコーズイッツユー/2017』・YSL『ロム/2006』『マニフェスト/2012』『リブレ/2019』・クロエ『ラブストーリー/2014』・コーチ『コーチザフレグランス/2016』・ジョーマローン『バジル&ネロリ/2016』・ラルフローレン『ウーマンバイラルフローレン/2017』・ジバンシイ『ランテルディ/2018』これは『マドモアゼル ロシャス EDP/50ml』のボトル『クチュール』で使用したのはミニチュアでしたがレギュラーボトルの形状・仕様はおそらくオリジナル『マドモアゼル ロシャス』と同型。キャップは楕円柱でシルバーで上部にブランド名刻印。根本部分にピンストライプの黒のシルクリボン(オリジナルよりリッチな三重の蝶結び)。ボディは円盤形で赤血球のような形で色はカシス、側面/周囲は細かい溝、正面中心は少し凹みそこにカシスピンクに銀縁のラベルで簾の目模様。後から見るとラベルの裏に『My Frenchic.』■サイズ:約w74×d26×h108mm[50ml] フランス製シャネル『チャンス/2003』を思わせるフォルムですが、ロシャス『ビザーンス/1987』にオマージュしたものと思われます。<ちょっと似ているのがアルマーニ『コードファム』>オレンジブロッサ、サンダルウッドは共通項で・シトラス :ビターオレンジ、イタリアンオレンジ →ロシャスではベルガモット・グルマン :ハニー、バニラ →トンカビーン・スパイシー:ジンジャー →ピンクペッパーと大まかな枠としては同じで『コードファム』が好きなら馴染みやすい香り。ただ、『クチュール』はトンカビーンが猛烈に強い(6-7割は主張する)のでこの香り、甘さが苦手な人には不向きです。<『マドモアゼルロシャスEDP』と比べると>大人っぽさは圧倒的にクールスパイシー×ヘヴィスウィートで『クチュール』。『マドモアゼル ロシャス』はボトルやリボンの色から伝わってくるように明るく若々しい。香調:フローラル×フルーティ×グルマントップ:レッドカラント、ブラックカラント、ブラックベリー、アイビー、トフィーアップルミドル:ローズペタル、エジプト産ジャスミン、ヴァイオレットラスト:サンダルウッド、アンバーグリス、ムスク『クチュール』に面白さはあるけれど私はこれより『コードファム』(私のベスト5に入る作品)をつけたいのでレギュラーサイズを買う予定はなし。でも『インブラック』、新作が発売されれば試香したいシリーズ。トンカビーンが好き、甘さのなかに冷んやり系スパイシーが好きな方に。
2022.01.31
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YSL『ベビードール/2000』を思い出させた香り。2017年発売『マドモアゼル ロシャス EDP』現代のパリジェンヌの遊び心や自由奔放さを表現し生と美を愛するエネルギッシュで自由な女性に向けた作品。香調:フローラル×フルーティ×グルマントップ:レッドカラント、ブラックカラント、ブラックベリー、アイビー、トフィーアップルミドル:ローズペタル、エジプト産ジャスミン、ヴァイオレットラスト:サンダルウッド、アンバーグリス、ムスクトップはレッドカラント、ブラックカラント、ブラックベリーにトフィーアップル(日本のリンゴ飴)の生リンゴの酸味とキャラメリゼ/べっこう飴の香ばしい甘さ。完全に可愛さに偏らないのはアイビーのハーバルなグリーンの存在。十数分するとローズペタルとジャスミンがフルーティーに重なり徐々にヴァイオレットがエレガントなフローラルに変化するあたりもトップ同様に可愛さ一辺倒にならない技のあるミドル。この作品のメインとなるトップの印象が弱まりつつもラストまで存在し最後に開き始めるサンダルウッドはオリエンタルさ控えめアンバーグリスもムスクもやわらかく繊細な表現で淡くなるトップの香りを引き立てつつ調和。拡散性は普通からやや強め。持続は普通。季節はハロウィン時期のお菓子のトフィーアップルを意識すれば秋から、そして春あたりまで。年齢は20代から30代半ば。カジュアルよりですが20代半ばまでであればオフィスでも。30代半ば以降はオフで、元気が湧くような明るいフルーティーな香り。調香師はアンフリッポ。ロシャスでは『マドモアゼル ロシャス/2017』の他に『マドモアゼル ロシャス クチュール/2019』、『プペ/2004』・ラルチザンパフューム『ミモザ プーモア/1992』『シャッセオパピオン/1999』・アレクサンダーマックイーン『マイクィーン/2005』・ランコム『ジャンヌランバン/2008』『ラヴィエベル/2012』・パコラバンヌ『レディミリオン/2010』『オリンピア/2015』・アルマーニ『アクアディジョイア/2010』『ビコーズイッツユー/2017』・YSL『ロム/2006』『マニフェスト/2012』『リブレ/2019』・クロエ『ラブストーリー/2014』・コーチ『コーチザフレグランス/2016』・ジョーマローン『バジル&ネロリ/2016』・ラルフローレン『ウーマンバイラルフローレン/2017』・ジバンシイ『ランテルディ/2018』液の色は少しオレンジ帯びたピンク。ボトルはキャップは楕円柱でシルバーで上部にブランド名刻印。根本部分にピンストライプの白のシルクリボン。ボディは円盤形で赤血球のような形で、側面/周囲は細かい溝、正面中心は少し凹みそこにペールピンクにホワイト縁のラベルで簾の目模様。後から見るとラベルの裏に『My Frenchic.』の文字。■サイズ:約w74×d26×h108mm[50ml] フランス製シャネル『チャンス/2003』を思わせるフォルムですが、ロシャス『ビザーンス/1987』にオマージュしたものと思われます。<『ベビードール/2000』との比較>サンローラン『ベビードール』に似た香りをお探しなら強くおすすめ。70-80%は共感できそう。トップ:ブラックカラント、パイナップル、オレンジ、アップルミドル:ローズ、フリージア、ミュゲ、ヘリオトロープラスト:シダー、サンダルウッド、バニラ、トンカビーン共通点は多くあり、そのバランスも似ています。一番似ている部分はスプレー直後から。『ベビードール』を最後に使って15年以上経過していますが「これは…ベビードールだ!!」とそんな月日をぎゅっと縮めあのちょっとビターなベリー系の甘さを鮮明に思い出せたのは廃番作品だけにとても嬉しい発見でもありました。『ベビードール』では微かに桜餅のようなパウダリー(ヘリオトロープ)さがあった記憶ですがこちらでもパウダリーさは主張しませんがそれがムスクにあたるように思います。持続性については『ベビードール』はたしかEDTでしたがその割に持続力あり。『マドモアゼル ロシャス』はEDPですが同じかやや短め。他の作品では『ベビードール』と同じカテゴリーだったようなヴェルサーチ『ヴェルサーチウーマン/2000』。どちらも2000年の作品で当時流行の香り。私はこれらの香りは好きで同じ感覚の方なら『マドモアゼル ロシャス』はストライクゾーン。<『マドモアゼル ロシャス クチュール/2019』との比較>ちなみに『マドモアゼル ロシャス クチュール』はクールスパイシー×ヘヴィスウィート。ネーミングで『マドモアゼル』は共通しますが、香りは完全に別物。こちらでやや似ているのはアルマーニ『コードファム』。詳細はまた後日。
2022.01.29
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2022年1月発売のシャネルの新ライン『N°1 de CHANEL /ヌメロ アン ドゥ シャネル』からフレグランスボディミスト『ロー ルージュ』スプレーするとおだやかなフルーティな香り・シトラス、レッドベリーなどのフルーティノート・ジャスミン、ローズなどのフローラルノート・ムスク、アイリスと香りの流れはあるようですが繊細な変化で嗅ぎ取りにくく全体的な印象としては『N°5』『アリュール』『ココマドモアゼル』『チャンス』あたりのシャネルの香水に共通する『シャネルらしさ』がありそれらをブレンドして薄めたような香り。 香りの持続は『フレグランスボディミスト』のわりに弱め。コーダリー『フルールドヴィーニュ』と比べ同じくらい。ゲランのアクアアレゴリア『マンダリンバジリック』『ハーバフレスカ』と同じかやや短め。デオドラントスプレーとの比較は違うかもしれませんがシーブリーズ『せっけん』『シトラスシャーベット』『フローズンミント』より短い。よって、香りの調節はEDCからEDTあたりの扱いで。 調香師はオリヴィエ・ポルジュ /Oliver Polge2015年からシャネル4代目の専属調香師。(ちなみに3代目は父ジャック・ポルジュ)・『ガブリエル/2017』・『N°5 ローレッドエディション/2018』・『パリ ビアリッツ/2018』・『パリ ヴェニス/2018』・『パリ ドーヴィル/2018』などなど。他のブランドでは・ディオール『ピュアプワゾン/2004』・ヴィクター&ロルフ『フラワーボム/2005』・アルマーニ『コード/2006』・ケンゾー『パワー/2008』・ブルガリ『オパフメオーテルージュ/2006』・ブルガリ『モンジャスミンノワール/2011』・ジミーチュウ『ジミーチュウ/2011』・バーバリー『ザビート/2008』・YSL『ロムリーブル/2011』・バレンシアガ『パリ/2010』・バレンシアガ『フローラボタニカ/2012』・ランコム『ラヴィエベル/2012』・ヴァレンティノ『ウォモ/2014』私の好きな香水ベスト3に入るアルマーニ『コード』もオリヴィエ作。(ドミニクロピオン、カルロスベナイムとの共作) 保湿感は意外とありすべすべしっとり系。肌の保湿ケアで、オイル、クリーム、乳液などでペタペタとした仕上がりが苦手でかなりライトな仕上がりを望まれる方向け。ボトルは円柱形、深みのあるクリアレッドのガラス製。フロントに白ラベルに製品名、裏面に様々な外国語で品名が印字。キャップはマットブラックで上にロゴ刻印、スクリュー式ではなく引き抜く仕様。スプレー式で、霧はやや細かく、噴霧量は1プッシュで約0.1ml(1本で約1000プッシュ)スプレー部分は固定され取り外し不可、液の詰替不可。液は無色透明。パールラメなし。サイズは約φ49×h113mm[100ml]フランス製『N°5 ロー』の赤ボトルとおそらく同じ色。高さもほぼ同じ。ボトルデザインはこれまでのシャネル同様すっきりとして飽きないと思いますが『N°5』『チャンス』のような象徴的なパワーはありません。ラベルがなければよくある形状なので。リピートはないかなぁ…香り、保湿感も良いですが、13200円には見合わない。ブランドイメージを入れても5000-6000円が妥当。おすすめできる人は【香水はシャネルが定番、軽い保湿感が好き、気分転換に一日繰り返しスプレーしたい】シャネルの香水であればメンズでも香りを邪魔せず合わせられると思います。
2022.01.17
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今年こそはマメにブログも書いて思いつきで終わらず実行できる一年にしようと思った1月からもう12月にワープ。ブログはもちろん、リアルでもぐだぐだですが元気です。フレデリックマル『ザ グランド コレクション/15種類×7ml』¥49,500-(2020年11/4限定発売)・ビガラード コンサントレ/EDT・カーナル フラワー・オー ドゥ マグノリア/EDT・アン パッサン・フレンチ ラバー・ゼラニウム プール ムッシュー・コロン インデレビ・ロー ディベール・リップスティック ローズ・ムッシュー・ムスク ラバジュール・ポートレイト オブ ア レディー・ローズ & キュイール・ユヌ ローズ・ベチベル エクストラオーディネール高価だけどいろいろ&しっかりめに楽しみたい人にはお得な内容。今年も発売あったかな?一年以上経過したのに未開封がある状態ですがいいセット。いつになるかわからないけどレポできればと思います……と毎回書いてそのまま!今年手にした香水を振り返るとミニサイズ・サンプルが多いですが100種類以上。これも使えてないものがありますが大きな発見は廃番になったイプサの香水『IPSA EDP』に近いかも???という作品。とはいえまだ試香段階で書くには微妙…もう少し時間をかけジャッジします。ちなみに今日はマイケルコース『ゴージャス』今日の状況から程遠く逃げ込みたい世界
2021.12.13
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2/1発売、ザ・ギンザ『ザ・ギンザ パルファム(P)』20ml ¥40,000-『ザ・ギンザ オードパルファム(EDP)』50ml ¥18,000-資生堂には名香、日本人好みのものが多いのに気づけば廃番という流れも多く、だけど新作は少ない。応援と期待を込めて新作・限定品に気づけば購入するようにしています。『ザ・ギンザ』は香調から好きそうだったので香水より買い求めやすいEDPを選びました。トップ:スダチ(国産天然香料)・スイートオレンジ・ベルガモット・レモン・ マジョラム・バイオレットリーフミドル&ベース:リンデン(セイヨウ菩提樹・シナノキ生花再現)・ブルーム(天然香料)・ ローズ・ジャスミンサンバック・ミュゲ・イランイランラスト:三温糖・ベンゾイン・白檀・セダー・ムスクスプレー直後はやわらかなシトラス(スイートオレンジ、レモン、スダチ、ベルガモット)の香り。そこにマジョラムの甘みとちょっとのスパイス感が足され、爽やかだけど丸みのあるトップです。数分するとリンデンが「リンデンティーを淹れたとき」のような温もりのある香りへ。そこからフローラルへ流れる時に思い出したのがシスレーのフェイシャルパックの香り。どうやら菩提樹の花エキスが含まれているから?そして、ローズ、ブルーム、ジャスミンサンバック、ミュゲ、イランイランの花の青味の部分が力強くシャープに香り立ち、この辺りは街の洗練さを表現しているのかもしれません。このフローラルブーケの角が取れ始めると困ったことに香り方が不安定で香水が劣化した埃っぽい匂いになります。一週間くらい使用し、日によって強弱はあるもののどうしてもここが苦手。さらに1時間経過するころには一転、この香水のなかで一番おだやかでまとまりのある時。香りが安定してくると菩提樹の花の香りと三温糖/ブラウンシュガーが日本的な繊細な表現で心地よい香りに。ベンゾイン、白檀(サンダルウッド)、セダー、ムスクも一般的な香水のラストの香り方に比べるとソフトな表現になっています。菩提樹といえば…ちょっと脱線しますが私は寺院の印象がある植物で開花の5-6月に匂いを嗅ぐとほっとします。それはお寺という場所柄もあるけれど、私が通った幼稚園がお寺に併設されておりぼんやりとした記憶ながらも無邪気に過ごした思い出へとつながるからかもしれません。また、ギリシア/ローマ神話の『フィレモンとバウキス(Philemon and Baucis)』夫フィレモンと妻バウキスにもてなしを受けた神が夫婦の「同じ時に息を引き取りたい」という願いを叶え二人はオーク/樫、ボダイジュに姿を変えた…という由来もあり、花言葉がオークは『歓待・愛国心・勇敢・自由・長寿』、ボダイジュは『夫婦愛・結婚』。というのも情趣があり。菩提樹、好きだなぁ。話を戻して。突き抜けた個性はなく『ザ・ギンザ』に似た作品はあるけど香りが不安定な部分で毎回イメージがリセットされ思い出せず。。。でもそのことで気づいた点がひとつ。カルバンクライン『エタニティ』のミドルでフローラルの煮詰まった飽和したような香りに感じるなら香りの種類は違いますが、似た変化なので『ザ・ギンザ』のミドルは合わないかもしれません。液の色はイエローグリーン。拡散性は普通、ミドルのフローラルブーケはやや強め。持続性はやや弱めから普通で3-4時間。年齢は30代以降。女性向き。オフィスでも。10代後半から20代前半向きのカジュアルなベリー系、グルマン系の甘さはないため学生よりも社会人向き。ミューズが冨永愛さんというのはぴったり。季節は春、3月から6月。通年も可能なタイプですが夏はミドルの扱いに注意。ボトルはシンプル。サイズ:約w32×d32×h144mm[50ml] 日本製 ボディは細長い四角柱のクリアガラス、背面に5-6本ドレープのような凹凸。正面に銀プレートに白でロゴ刻印下部に黒でEAU DE PARFUMスプレー部分は銀、キャップは円柱形でクリアプラスチック。既視感のあるデザインで新鮮さはないけれど、中年のおじさんみたいなフォルムの『エバーブルーム』よりは好まれるはずです。(この香水もまたいつかレビューを)スプレーは、霧の粒は大きめ、範囲は広め、量多め。1本使えば満足できそうでリピートの予定はありませんがパルファム(香水/20ml)は機会があれば試したいと思います。
2021.01.31
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先日の記事『シャネルっぽいアトマイザー』で寝かせていた記事『N°5ロー EDT』を思い出し掘り起こし。『N°5』ボトルは時代に沿ったマイナーチェンジを繰り返していますが常に一番ではないかと思うデザイン。限定品『N°5ロー EDT』はちょっぴり黒い赤色のボトル。トップはマンダリンやレモンのシトラスにアルデヒド。このアルデヒドが上手く出てくれる時はいいけれど絶不調の時はプールの水が鼻の奥に入りツーンとするような匂いと刺激をひたすら感じそれに油脂っぽさを足したように。トップが落ち着けばジャスミン、ローズ、イランイランのブーケで『N°5』らしいノートが楽しめるけれどEDPに比べるとトップもミドルも儚くシンプル。EDTは気楽に使えるますがやっぱり物足りないかも。ボトルは、どの面から見てもエメラルドカットをモチーフとしたデザイン。年齢は20代後半以降。女性向き。オフィスでも。季節は3-5月。9-10月。■サイズ:約w67×d31×h112mm[100ml] フランス製
2021.01.21
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2020年、私のお茶ブームと同時に熱かったのが『香水』。定番でストックしているアトマイザー(4-5ml)では対応できないものがあり10-30mlのアトマイザーを探し「これはシャネル的な???」ものに遭遇し購入。以前ダイソーで『アナスイすぎるアトマイザー』を見つけましたが今回は『シャネルっぽいアトマイザー』です。■ガラス瓶アトマイザー(韓国製)¥880-サイズ:約w45×d24×h94mm、容量30ml、98g。クリアは、キャップはクリアのプラスチック、ボディはクリアガラス。ブラックは、キャップは艶ブラック、ボディはマットブラックガラス。スプレー部分はシルバーで共通。霧は強めでしっかりでます。作りは値段相応。クリアのキャップはキズや成型時の溝が目立ちます。あと、5本注文したうち1本瓶の口が欠けていたので注文する場合は確認を。(時間がなく交換しなかったけど、ガラスの破片がなかったから梱包前からの破損かなぁと)シャネルは2018年限定品(100ml)と比べるとこんな感じで、キャップはまぁまぁ似てるけど、ボディの比率と角の処理が違います。ちなみに、『ヘリオトロープ』とあるラベルは自作の香水を『ジャスミン』とあるのはD&G『パイナップル』、黒ボトルはまだ空で、これくらいはラベルにある『タバコローズ』的なものをいれようかと。問題なく使えているので30mlアトマイザーを探している方は候補の一つにいいかも。ただ、細部までのクオリティは求めずネタとして捉えるべきです。
2021.01.17
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アルマーニの香りに惚れたのは2006年発売『コード』以降リピートし常備するほど好き。2013年発売『Si』はコードほどの熱量はないけれども好きな系統でバージョン違いの限定発売は注目する作品。所有する『Si』シリーズは3種類。・『Si』(オリジナル)2013 <グルマン系>・『Si Rose Signature /ローズシグネチャー』2016 <ローズ系>・『Si Passione /パシオーネ』2017 <フルーティ系><シィ オリジナル> 2013 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 洋菓子のような甘さが印象的な秋冬の香り。スプレーした瞬間から甘さが強烈に広がります。スタートは柑橘系の酸味が弾けるもののすぐに甘みが、それはカシスリキュールなのでしょうが綿飴のような砂糖の甘みにベリー系のフルーティーさが絡み合います。その甘さが10-20分で少し落ちつくとローズ、ジャスミンの花の香りが広がりますがシュガー&カシスの甘みは消え去ることはありません。ラストになるとパチョリが出てくることで、これまで女性感で独走状態だった甘さが、パチョリの男性的な香りで一旦引き締まります。この変化は、たとえば女性が男性に抱きしめられ男性の香水の香りが重なったようなドラマティックな流れです。甘さとパチョリが折り重なり、静かになめらかにバニラとアンバーがラストを飾ります。トップにインパクトがあり持続性が高く重いイメージを持ちますが実際は3-4時間でかなり落ちつきます。アルマーニ『コードファム/EDP』と比べると『Si』の方が持続性は短いです。ディオールの『ミスディオール』のアダルト版といった感じで実際、香調も良く似ています。『Si』・トップ:ベルガモット、マンダリン、リキュールドカシス ・ミドル:ローズドメイ、ネロリ、エジプトジャスミン ・ラスト:パチョリ、アンバー、バニラ『ミスディオール』・トップ:ベルガモット、ブラッドオレンジ、マンダリン・ミドル:ダマスクローズ、エジプシャンジャスミン・ラスト:パチョリ、サンダルウッド、ベチバー、ムスク10-30代までは、ディオール。以降にそれに似たもう少し大人っぽいものを選ぶなら『Si』であればスムースかも。ボトルは、やや丸みを帯びた四角柱のボディはクリアガラス、キャップは玉砂利を思わせるような形状で黒。ネック部分にシルバーのポイント。シンプルなデザイン。液は淡いオレンジ系(2014年6月購入したもので色が煮詰まっています)■サイズ:約w38×d38×h105mm[30ml]フランス製<シィ ローズシグネチャー> 2016 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - オリジナルのグルマンさをベースにフレッシュなローズを強調した春・秋の香り。『パシオーネ』に比べるとオリジナル感は控えめ、そして『フレッシュなローズ』と表現しましたがオリジナルの『Si』は本来重め(多くの香水に親しんでいる人なら「やや重め」かも)なので文字通りのローズを期待されると「これはフレッシュじゃない!」というジャッジにも。あくまでも『Si』のなかで『フレッシュなローズ』です。・トップ:ベルガモット、マンダリン、ブラックカラント ・ミドル:ローズドメイ、ダマスクローズ、フリージア、イリス、オスマンサス ・ラスト:バニラ、パチョリ、アンバー似ていたかもなぁ…というのはランコム『トレゾァ』15年以上匂っていないのでかなり曖昧なですがあのピーチやアプリコットのフルーティさは『ローズシグネチャー』にないけれどもローズやイリスの花の感じとバニラの甘さ加減は近いかも。ただおそらく『トレゾァ』の方が構成が濃厚で甘いです。ボトルは型はオリジナルと同じ、底にシルバー(もしかしたらゴールドかも)の薄いフレーム。そしてベージュピンクのリボンが折り重なりクロスしたデザインで巻かれていたのですが写真などで見るよりも手芸っぽくて好みでなかったので取り外してしまいました。液の色は乳白色のピンク。(2016年5月購入でこちらも色が煮詰まり気味)■サイズ:約w47×d47×h118mm[50ml] フランス製<シィ パシオーネ> 2017 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - オリジナルのグルマンさをベースにフルーティさを強調した春・秋の香り。どちらかといえば春かなぁ。『Si』で私が一番好きなのがこの『パシオーネ』・トップ:ペア、ブラックカラント、ネクター、グレープフルーツ、ピンクペッパー・ミドル:ローズ、ジャスミン、ヘリオトロープ、パイナップル・ラスト:バニラ、シダーウッド、パチョリ、ムスクフルーティさの一部にエスカーダ『トロピカルパンチ(2001)』を思い起こさせそれはペアとパインあたりなのかなと。微かですが。そんな『トロピカルパンチ』発売当時の香水といえばどっしりとしたブーケ、お香や動物的だったり、軽めであればアクアやマリン、シトラスでしたが南国フルーツを軸とした香りでは爆発的にヒットした作品となりその後エルメス『ナイルの庭』や現在まで人気が高く定番化したカテゴリーになったように思います。また2005年フェラガモ『インカントドリーム』も少し思い出しこれはパイン、マンゴーといったトロピカルフルーツが軸の夏向きでガーリーな香りでそのニュアンス(+ブラックカラント)を少しアダルトに寄せフローラル、バニラ、ムスクを強めた春・秋にしたのが『パシオーネ』っぽいかも。ボトルは型はオリジナルと同じ、内面が朱赤(ブランド的にはアルマーニレッドなのかも)で光にかざさないと残量が見えない仕様。フロントのロゴはゴールド。■サイズ:約w47×d47×h118mm[50ml] フランス製今日10月26日はそんなアルマーニからメイクアイテムも含めて色々発売。香水では『パシオーネ』のコフレ(30+7ml/8,640-)が。またオートクチュールライン『Armani Prive』から『ピヴォワンヌ スジョ ソイエドゥナクレ』(100ml/27,000-)が限定発売。初のプリヴェ、これからポチります♪
2018.10.26
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完全な春が訪れる前に、今、似合う香り2015年発売のニナリッチ『レクスタス』香りはフローラル×グルマン。トップはピーチ、ペアの甘みのあるフルーティさに爽やかなスパイス感のピンクペッパーで始まります。ミドルはローズ、ジャスミンと香水の王道の香りが華やかに広がり、ラストはキャラメル、バニラといったグルマン系の甘さにアンバー、ムスク、ベンゾインも絡まることで濃厚な甘みになりますが微かにシダー、パチョリでバランスを取っているように感じます。トップとラストは現代的な香りですが、ミドルのローズとジャスミンが軸になっているあたりはどことなく名香を思わせる品格があります。・アルマーニ『Si』・ディオール『ミスディオール』『ピュアプアゾン』・ランコム『トレゾアミッドナイトローズ』・ベルサーチ『クリスタルノワール』あたりの甘さとローズ、ジャスミンの絡み方を好まれるのなら『レクスタス』はお勧め。『L'Extase』とはフランス語で『エクスタシー』という意味らしいですがニナリッチが打ち出すコンセプトやイメージフォトを見ると20-30代前半へ向けたオトナなシックなエロティックな香り。私がお勧めするのは20代後半から40代。季節は秋から3-4月まで。日中より夜向きの香り。香水の経験、好みや雰囲気にもよりますが・20代では夕方以降のデート時に・30代では昼夜問わず華やかなシーンに・40代では普段使いで…と年齢を重ねるにつれカジュアルに使える感覚です。40代半ばの私にはいわゆるエクスタシー度(?)は高くはないので朝から使っています。すぐにトップのフルーティな甘い流れに入りますが、寒さのある朝にはトップ数秒にあるピリっとしたかすかなスパイス感は分かりやすくこの部分で目が覚め1日のスイッチが入ります。ちなみに霧が細やかで範囲はやや広め。外出するなら1-2プッシュで。ボトルは、レーズンのようなダークヴァイオレットのグラデーション。ゴールドのキャップ、ボディフロントにある商品名が刻印されたゴールドプレートとカラーやフォルム、ディテールまで優美さを含んだデザイン。サイズは、約w54×d26×h88mm[30ml]フランス製2015年『レクスタス L'EXTASE EDP』以降は2016年『レクスタス ローズ レジェール L'EXTASE CARESSE DE ROSES EDP』2017年『レクスタス ローズ エクスターゼ L'EXTASE ROSE EXTASE EDT』と続き、最近『レクスタス ローズ レジェール』も購入しました。こちらも同じ調香師フランシスクルジャンですが『レクスタス』が25歳の女性とするならば『ローズレジェール』は17歳のレクスタス、というイメージ。季節は6月あたりまで使えそうな明るくフレッシュ系。これはまた次回に。
2018.02.22
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フラゴナール『Woman set 29.00€』10種類のEDT(4ml)↑とパウチ(2ml)↓ 13種類の感想(そのうち買いたいメモ)■Fragonard(フラゴナール)ホワイトフローラルトップ:ベルガモットミドル:ハニーサックル、リリー、ジャスミンラスト:アンバーリリー、ジャスミンのすっきりとした甘さのフローラル、その奥にベルガモットの酸味がある香り。『牛乳石鹸』を思わせるフレンドリーさ。あまり変化はなくフラットな流れ。EDTにしては持続が良いタイプ。時が流れその時代の先端でなくとも溶け込む香り。■Belle de Nuit ベルドニュイ(オシロイバナ/夜の美女)1946ローズ×バイオレット×フルーティトップ:オシロイバナ、イランライン、ガーデニアミドル:ローズ、バイオレット、ゼラニウムラスト:ドライプラム、ムスク蜂蜜のような甘みとフローラルの甘さがぎゅっと詰まった華やかな香り。40-50代の日中、20-30代の夕方以降の香りとして良さそう。使ったのは10年以上前ですが1997年発表のアルフレッドサン『ピュア』のホワイトフローラル感と青味をマイルドにした感覚。また、20年以上前に自作香水によく似ている。■Emilie(エミリー)2004パウダリー×フローラルトップ:オレンジブロッサムミドル:ローズ、バイオレット、ジャスミン、ミュゲラスト:サンダルウッド、アンバー 正統派パウダリーフローラル。クラシカルというわけではなく、お手本といった香調。40代の私には90年代の印象。10-20代の若い方だと母親世代の香り??ひとつひとつの香りがバランスよく、かつ分かりやすく把握できます。トップから花々が広がり、私にはバイオレットがまず立ち上がります。バイオレットにスポットが当たりそのパウダリーさを強く感じると私は70年代以前のクラシックな作品に思うのですが、そうならないのは、ローズ、ジャスミン、オレンジブロッサム、ミュゲのバランス?そして、バイオレットにアンバーとサンダルウッドのラストの持ちがとても良くEDP並み。季節は2-5月、10-11月が馴染み、どちらかといえば日中向き。ラストが強く香り立つタイプであれば夜にも。好きな香りだけど私には就寝時は落ちつかない。■Ile d'Amour イルダムール(愛の島/愛の楽園)2005 マリン×フローラルトップ:マリン、オスマンサスミドル:ローズ、ジャスミン、ライラック、ミュゲラスト:ムスク、アンバートップのマリン/オゾン&瓜系が、潮っぽさの甘みのあるマリン系にしては爽やか。マリン、瓜系が苦手でトップで怯むのですが、それからの展開が好みの香りに変化。というのは、金木犀をメインにライラック、ローズ、ミュゲ、ジャスミンとそれぞれの花の印象の温かみのある部分が広がるから。ムスク、アンバーは軽めでラストにしては控えめ。個人的には相反する香りが存在する不思議な作品。時期はマリン系で夏と言いたいところですが・ミドルの花のブーケが温もりがあるイメージ・金木犀のシーズンの秋に合わせたいという印象から、春、秋をお勧め。年齢は20代以降。香りの変化は早く、持続性はEDTらしく普通。金木犀の香りを探されマリン系も好みであればお勧め。■Fleur D'oranger フルールドランジェ(オレンジの花) 2005ホワイトフローラル×シトラストップ:オレンジブロッサムミドル:ベルガモット、マンダリン、ジャスミンラスト:ハニー、ムスクスッキリとした青味のあるオレンジの香りが夏らしく広がる。柑橘の果肉でなく皮で感じるような甘み。トップはバスクリン的な日常的で親しみやすい香調。ミドルからジャスミンが、こちらも愛らしいイメージ(ゴージャスとかではない)ラストも含め、それぞれの香りの明るさ/透明感の部分を引出して組み合わせたような香り。ユニセックスでも使えるのは20代前半。男性の場合は自宅用。個人的には女性の夏の香り。日本の夏にも合う香り。香水の苦手な人が感じるような、香りが留まりこもる感じ、アニマル、お香(お寺)、っぽいマイナス面はかなり削られたというか感じにくい。香りの展開は30分以内、あとは石鹸のような香りが微かに2時間程度持続。ビギナーには使いやすく入りやすい印象。■Diamant ディアマン(ダイヤモンド)2006オリエンタル×グルマントップ:マンダリン、オレンジ、ペッパーミドル:ローズ、ジャスミン、プルーンラスト:パチュリ、キャラメル、バニラ、ムスクトップは弾けるようなシトラス。ミドルからプラム&バニラの甘みに微かなスパイシーさ、パチュリはあまり出てきませんが様々な種類の香りがほどよく開きます。体温、気温&湿度が高めになるとオリエンタルさでてきますが『オリエンタル』にしては軽めでアニマル度低め。カラッとした日はレディスよりに、湿度が上がるとややメンズの印象へ片寄ります。季節は、春秋。トップのフレッシュさについては春向き。ミドル以降のほどよい甘みがでやすいのであれば秋向き。この香りをキリっとシックに大人っぽくした延長線上にゲラン『シャリマー』。バニラとピーチ系の甘みを強くしシナモンを足せばディオール『ドルチェヴィータ』。ベルガモット、マンダリンの部分でキャロン『オーデキャロン』、オレンジブロッサム、マンダリン、ベルガモット、レモンのシトラスでニコス『スカルプチャープールオム』。などを思い出させた香り。■Eclat エクラ(喝采/名声賞賛輝き)2006ホワイトフローラル×スウィートパウダリートップ:ベルガモット、レモン、フリージアミドル:フランジパニ、ガーデニアラスト:マシュマロ、アンバー 甘めで秋冬向きの温もりと丸みのある香り。・アルマーニ『Si』(フリージア、バニラ)・ニナリッチ『レクスタス』(キャラメル、バニラ、ベンゾン)…といったシックで大人っぽいお菓子の甘さのライン上に並ぶ作品。■Etoile エトワール(スター)2009フルーティ×フローラルトップ:ベルガモット、アップル、ジンジャーミドル:ジャスミン、ガーデニア、ミュゲラスト:シダー、ムスク、アンバー 『プチシェリー』ほどではないけれどライトでクリアフルーティフローラル系。春夏が似合う。20代前半もしくは軽い香りが好きであれば通年も可。丸みのある爽やかさで始まりトップにしては穏やか。ジンジャーの微かなスパイシーな加減が良い。ミドルの、ジャスミン、ガーデニア、リリー、ミュゲはいわゆる白っぽいグリーンっぽい感じは控えめで角の取れたマイルドなタイプ。そのためミドルの主張は弱めでトップのアップルの後味が残り続けます。ラストのアンバー、ムスク、シダーはさらに弱く、多くの香水はラストノートがロングラスティグな設計ですがエトワールはトップが強く長く広がりラストに向かうほど弱く短くと香調は逆ピラミッド型。持続は、EDTにしてはやや短め。1-2時間で8-9割は消えます。■Belle Cherie ベルシェリー(美しい女性)2012フルーティ×バニラトップ:タンジェリン、スターフルーツミドル:ジャスミン、ヘリオトロープ、ミュゲラスト:バニラ、サンダルウッド、トンカビーン日によって印象の変化が分かりやすい作品。スプレーした直後はオレンジの香りで柑橘系が広がるのかと思いきや、ヘリオトロープのバニラ&パウダリーな香りがジャスミンとミュゲに支えられながら登場。自分が知らないトロピカルな果実の香りはスターフルーツなのかそれが意外と長く立ち続ける。湿度がない国であれば、このトロピカル感があることで夏に合うでしょう。日本ではほがらかな季節の4月5月の香りかな。バランスの良いこの香りは、誰にでも自然に打ち解けられる社交的な女性のよう。■Frivole フリヴォール(自由気まま/気まぐれ/軽薄)2012シトラス×フローラルトップ:タンジェリン、マンダリン、レモン、ベルガモットミドル:ミュゲ、ジャスミン、ピオニーラスト:パチュリ、イリススプレー直後の瞬間感じるもの、小学生時代使っていた昭和の定番?『フエキ糊』。…と懐かしさをノスタルジックにから今へ引き戻してくれるのがその後のやや甘めのシトラスブーケで、マンダリン、タンジェリン、レモン、ベルガモット。ほんのりと苦味もありますが、渋味から離れた苦さ。ミドルからの花のイメージは、ピオニー5:ミュゲ3:ジャスミン1:アイリス1。ラストのパチュリはパチュリにしては??若いイメージ。■Reine des Coeurs レーヌデクール(ハートのクィーン)2014グルマン×フルーティ系。トップ:ピーチ、ピンクペッパーミドル:イランイラン、ローズ、オレンジブロッサムラスト:ベンゾイン、ムスク初めて使った時に「ミスディオールブルーミグブーケに似てる…」と思ったこの香り。共通するのは『ピーチ』『ローズ』『ムスク』、そこにディオールの『アプリコット』『シチリアンマンダリン』が、これの『ピーチ、オレンジブロッサム』あたりと似通っているのかな?と思ったり。大きな違いはディオールの方が透明感が高く『春・初夏』向き。フラゴナールはイランイランの部分が少し重めで『春・秋』向き。■Lune de Miel リュヌドミエル(ハネムーン) 2015フローラル×フレッシュバニラトップ:ブラックカラント、ブラックベリー、ガーデニアミドル:サンザシ、イランイラン、チュベローズラスト:バニラ、サンダルウッド、ムスク香水でバニラというと秋冬のラストのイメージですが、こちらは『夏のバニラ』!パウチの記載通り、ラストノートにバニラと書いていますが、トップからバニラ全開、イランイラン、チュベローズの甘さも奥に感じます。どうしてバランスが取れているのか分からないのですがとにかくフレッシュなバニラ!アイスクリームに感じる冷たさのあるバニラ!湿度にもよるでしょうが、夏に使えるバニラです。ブラックカラントやベリーさは数分後に香り始めますが主役はバニラといった位置関係。(パウチのシートではブラックカラントがよく分かりました)バニラ80%、残りはそれぞれがバニラを盛り上げるようにして、後半ではサンダルウッドがいいバランスで落ちつかせます。なので、グルマン系ではあるけれども、やたらカワイイということもなく、年齢を問わず60代70代でも『夏のバニラ』『フレッシュなバニラ』を探しているのならその爽やかさから持続は短めですがお勧め。『Lune de Miel』は蜜月、ハネムーンという意味だそうですが、フレッシュな思いの二人が南の島で少し恥じらいながらも甘く過ごす時間…そんなストーリーも思い浮かべることができます。■Iris イリス(アイリス) 2016シトラス×パウダリー×フローラルトップ:ベルガモット、モロッカンレモンミドル:バイオレット、ヘリオトロープラスト:アイリス、トンカビーン『アイリス』の香水といえばエルメス『イリス』。パウダリーでクラシカルな香調で着物にも似合いそうなエルメスに対して、フラゴナールはジューシーでキャンディのような甘さでガーリーな香り。一つ一つの香りが分かりやすい。バイオレット、ヘリオトロープのパウダリーさも伝わるものの、重い位置づけでなくエアリー。アイリスらしさは、エルメスよりも青さや生々しさはなし。似たような作品はありそう。
2017.08.25
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スイートエメラルドシリーズのアイテムのひとつ、ヘア&ボディミスト。 香りは、甘さのあるフローラルフルーティ。 『洋梨とローズ、ジャスミンなど、優雅な清楚感とフェミニンな女性らしさが調和した スイートエメラルドの香り。』 というコピー通りの香り。 年齢は10代後半から30代前半。 一番似合うのは20代前半のイメージで、その年代であれば通年利用は可能。20代半ば以降では「きれい」より「かわいい」という表現を受ける方が似合うと思います。 ただ時季としては春夏(3月から7月上旬がベスト)がよく 秋冬にはもう少し幅と深みのある香りが大人らしさにマッチする気がします。8月らしくないぼんやりとした天候が続く今年は9月もいいかも? 持続力は2-3時間くらいで、記載はありませんがEDTな感覚。 『似てる♪』と言われる『プチシェリー』。確かに似ていますが香りがもっと豊かでより大人っぽくまとめられ持ちが良かった記憶。 (30代にプチシェリーを使っていました) ボトルは、ボディは正面から見ると楕円形。 横からは寸胴/平ら。背景に見えるイラストは裏面に貼られたシールの絵によるもの。 ちょっぴりシノワズリ調なイラスト。キャップはゴールド、スプレーはスクリュー式で取り外し可能。 ■サイズ:約w64×d23×h105mm[50ml]日本製
2017.08.17
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7月に発売された『オードトワレ ディスカバリーセット』¥13,824-ディプティック人気の香り5種類がセットになったもの。・ロンブルダンロー・フィロシコス・ドソン・オーローズ・オーデサンスフローラル、ウッディ、グリーン、シトラス系で日本人好みの親しみやすさのある内容でビギナーにもおすすめ。箱の大きさはw216×d173×h33mm。ディプティックの香水ラベルなどをコラージュしたデザイン。ギフトにもオススメな包装。細長い円柱状のアトマイザーは、EDPの時と全く同じ仕様。サイズは約φ17×h119mm[7.5ml]キャップは引っ張りあげ開閉、スプレータイプ。スプレー部分は固定ではなくスクリュー式で取り外しでき再利用可能。専用ポーチ付き。約w40×h140mmやや厚めの生地『ロンブルダンロー』『フィロシコス』『ドソン』は、2015年秋の『EDPディスカバリーセット¥13,824-』でも入っていた香り。EDT/EDPとで比較しながら一通り試した時点での感想は、持続の違いはあるけれど、香りのアウトラインはほぼ同じのよう。■L’Ombre dans l’Eau ロンブルダンロー 1983<グリーン×フローラル>トップ:カシスリーフ、ブラックカラントリーフ、ベルガモット、マンダリンオレンジミドル:ローズ、ブラックカラントラスト:ムスク、アンバーカシスリーフのビターなグリーンにブラックカラント、ブルガリアンローズのハーモニーがピュアな香り。1983年にクリエイトされたとは思えないモダンでフレッシュさ。これからの30年、50年後も色褪せず愛される作品と思います。ディプティックらしくユニークで代表作ともいえる香り。トップのグリーンの苦味で好き嫌いはすぐに分かれやすいのですが、EDPよりもグリーンが爽やか。ベルガモット、マンダリンなどの柑橘が引き立つ。数分経過すれば爽やかなベリー系(ブラックカラント)に軽くローズが重なった香りへと変化するので、このあたりからは好まれやすいと思います。このEDTを使ってみると、EDPの方はカシスリーフ、ローズ、ムスクが引き立っているよう。香りの構成は同じようでも強調される部分が違う感覚。選び方はシンプルに、EDTより香りに厚みが欲しいと感じればEDPへ。キャンドルの『ベス』が好きならこの香りで揃えられます。・20代以降 ・春+夏■Philosykos フィロシコス 1996<グリーン×ウッディ>トップ:フィグリーフ、フィグミドル:ココナッツ、グリーンノートラスト:フィグツリー、ウッディノート、シダートップのフィグリーフの苦味と淡い酸味が消えるとひらすらフィグの青さと苦味のあるクリーミーな甘さとココナッツの甘さがでてくるのですが、EDPに比べフィグが『白桃の皮』のような甘くて少し青味を感じるような感覚でココナッツのトロピカルな甘みは控えめ。そしてそのまま大きな変化はなく消え入るようなラスト。EDP同様にフィグの表現が秀逸。マークジェイコブスメンをさらに軽くシンプルにした感じ。フィグ好きには強くお勧め。選び方はシンプルに、EDTより香りに厚みが欲しいと感じればEDPへ。・20代半ば以降、ユニセックス ・春+夏■Do Son ドソン 2005<ホワイトフローラル>トップ:オレンジフラワー、ローズ、イリスミドル:チュベローズ、ピンクペッパーラスト:ベンゾイン、ムスクEDPでも感じた『生花のくちなし』を思わせる『ドソン』こちらのEDTも同様にナチュラルでよい香り。EDPはクリーミー。色で例えるなら、クリーム、アイボリー、ベージュ、シャンパンと黄味系。EDTはクリア。ホワイト、スノーホワイト。トップは、チュベローズとオレンジフラワーのブーケのよう。これが私の思い浮かべる『生花クチナシの香り』です。ローズにベンゾインの甘みのせいか僅かにクリーミー。どっしりと重みのあるチュベローズなら夜向きですがライトなので日中向き。持続はEDPは儚いくらいの短時間でしが、EDTはさらに短く。これがとても惜しい。マークジェイコブスより生花っぽいクチナシを思わせクリアな仕上り。マイケルコース『マイケル』よりもシンプルな構成でライト。(『マイケル』は『クチナシ』よりも『チュベローズ』のイメージ)・20代以降、ユニセックス ・春+夏■Eau Rose オーローズ 2012<フルーティ×ローズ>トップ:ベルガモット、ブラックカラント、ライチミドル:ローズ、ゼラニウム、ジャスミンラスト:ムスク、シダー、ハニー春夏のローズ。トップのベルガモットが広がるとトロンとしたライチの甘みが加わりますが透明感は保たれた状態でミドルの花々が咲いていきます。ひとつひとつの香りが整った香調、でも退屈ではありません。『青味(グリーン)』『クラシカル(パウダリー)』『甘み(ハニー)』などの片寄りはほぼなく、時が経ってもモダンでありつづけるようなバランス。ただし、ディプティックの作品にしては個性がありません。・20代以降 ・春+夏■Eau Des Sens オーデサンス 2016<シトラス×ホワイトフローラル>トップ:オレンジブロッサム、ビターオレンジミドル:ジュニパーベリーラスト:パチョリ、アンジェリカトップは冷えたシトラス!!ジュニパーベリーの入ったジンとオレンジのカクテル、もしくはシャーベットのよう。ミドルからジャスミンやリリーを思わせるホワイトフローラル。要素は違うけれども思い出した香りはステラマッカートニー『ステラEDP』のローズ×アンバー。そのステラを全体的にライトにしてオレンジバージョンにしたイメージ(オレンジ×アンバー)。春夏に合うぺたっとした甘さがないシトラス系。ディプティックのなかでは受けやすく親しみやすい香調。・20代以降 ・春+夏【おまけ】■Oyedo オイエド 20002mlのサンプル。<シトラス×アロマティック>トップ:マンダリンオレンジ、ユズ、レモン、ライムミドル:タイムラスト:ウッドノート『江戸』からネーミングされた日本のマーケットを意識した作品。それだけに『ライト』『フレッシュ』『シトラス』『シンプル』な構成。トップは入浴剤バスクリン(笑)最初の1分くらいビターを感じながら華やかなシトラス。ただ、シトラス100%というわけではなくて微かにハーバルさを感じるのでそこはタイムなのかな。そのタイムが落ちつけば、マルカワマーブルガム『オレンジ味』(笑)このミドルからのシトラス感は砂糖漬けのような甘さで、そのためかEDTですが意外とロングラスティングで3-5時間は持続します。で、たまに消えたかと思ったタイムが何かの拍子に一瞬スッと爽やかに顔を出します。私には『好きな香りだけど毎日は飽きる』というタイプ。ディプティックの香水の使用期限は開封後3年なのでオイエドは50mlボトルなら3年かけて使い切れるかなといった感じ。楽天でも少し安く買えるので追加で買おうか…と気に入ったEDTディスカバリーセットでした。※以下アフィリ画像です ¥12,000-
2017.08.10
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コーダリー『オーフレッシュ』シリーズから2017年、最新作『オードヴィーニュ』がデビュー!『夏のブドウ畑の爽やかさを香り』をイメージしたもの。これまでの作品(カッコ内はボトルカラー)2002『Fleur de Vignes/フルールドヴィーニュ』アンフィリポ(グリーン)2011『Zeste de Vigne/ゼストドヴィーニュ』フランシスクルジャン(オレンジ)生産終了2011『The de Vigne/テデヴィーニュ』ジャックキャバリエ(パープル)2013『Figue de Vigne/フィーグドヴィーニュ』フランソワーズキャロン(レッド)2014『Parum Divin/パルファンディヴァイン』ジャックキャバリエ(ゴールド)※12015『Rose de Vigne/ローズドヴィーニュ』ラルフシュヴァイガー(ピンク)2017『Eau Des Vignes/オードヴィーニュ』アルベルトモリヤス(ミントグリーン)※1『パルファンディヴァン』はEDPで『オーフレッシュ』シリーズとボトルデザインは似ていますが別物。『Parum Divin/素晴らしい香水』という名前だけあってコーダリーのなかで重鎮的存在。最初の作品からいろんなタイプが作られましたが、原点回帰したような『フルールドヴィーニュ』に近い印象に仕上げられています。トップ:ベルガモットミドル:イリスラスト:ホワイトムスクトップのベルガモットは丸みのある爽やかさ。刺激のあるキリっとした炭酸のように弾けるシャープさではありません。そんな弾けるような爽やかな柑橘は変化や消えてしまうのが早かったりしますが、『オーフレッシュ』は展開が早いこともあるけれどラストまでその柑橘感がほんのり持続。また、トップからイリス、ホワイトムスクの石鹸のようなパウダリーさも広がり個人的には清潔感溢れる香り。『オーフレッシュ』シリーズで似たものと比べると『フルールドヴィーニュ』のフルーティさをシンプルにパウダリーに。『ゼストドヴィーニュ』のシトラスを落ちつかせてパウダリーに。また、これまでのなかでは男性にも自宅で気分転換として使いやすいかも。(骨格がしっかりとした男性的な香りが好きな人には女性的)思い出した香りは10年以上前の記憶で曖昧ですがグッチ『エンヴィ』エッジの効いたグリーンフローラルですがトップの鋭さの一部(ベルガモット)ミドル&ラストのパウダリー(イリス&ムスク)が似ているようで、その部分をエアリーかつナチュラルにシフトした香り。調香は、コーダリー創立者のマチルドトマ/Mathilde Thomasと調香師アルベルトモリヤス/Alberto Morillas・YSL/M7・ヴェルサーチ/ブライトクリスタル・カルバンクライン/CK One・キャロライナヘレラ/212・ジョルジオアルマーニ/アクアディジオ・ジバンシイ/π、ホットクチュール・トミーヒルフィガー/トミー・トラサルディ/ビアンコ・ケンゾー/フラワー・ブルガリ/BLV、オムニア、ゴルディア、・ペンハリガン/アイリスプリマ・マークジェイコブス/デイジー・ランコム/ミラク・クレドポー/ローズシネルジックなどなど、長期にわたってヒット作をコンスタントに手掛けるアルベルトモリヤス。現在手元にある作品は『ローズシネルジック』のみで、@コスメのレビューで書いていたクライアントからの要望により当然違いはありますがそれらよりモリヤス氏の香りの特徴、個性をあげるならばパウダリーさをライトにモダンに持っていく点。パウダリーが強くなると私はその香りにクラシカルさを思わせますがこうして作品を書き出してみると、それがほぼありません。この『ローズシネルジック』も同様でパウダリーさは持ち合わせていますがクリアでライトな扱いになっています。と、ありますが、この『オーフレッシュ』でも同じ。日本の蒸し暑さのある夏にも軽やかで快く香りお勧めです。
2017.08.03
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昨夏はゲラン『マンダリンバジリック』で過ごすことが多く今年は何にしようかと選んだ2本がコーダリーのオーフレッシュシリーズ最新作『オードヴィーニュ』そしてブルガリ『オムニアパライバ』。ブルガリのレギュラーボトルで使った香水は『プールオム』『プールファム』オパフメシリーズ『オーテブラン』『オーデヴェール』『オーテルージュ』。(直近だと2008年に試香した『ジャスミンノワール』)このなかで一番トロピカルなのは『パライバ』宝飾ブランドのブルガリらしい宝石をテーマとしたオムニアシリーズ。パライバとは『パライバトルマリン』のことでブラジルのジャングルやビーチからコンセプトを得たもの。緑がかった眩いブルーボトルは南国の白い砂浜に青い海…を想像するときのあの色香りもそんな夏のリゾート地を思わせるトロピカルな香り。フローラルフルーティトップ:ビターオレンジ、パッションフルーツミドル:パッションフラワー、ガーデニアラスト:ベチバー、カカオスプレーするとまず広がるオレンジはビター感のあと、爽やかな甘みのある香り。それにパッションフルーツが重なりフルーティーなトロピカルさが展開するここまでが2-5分。そこから少しパウダリーっぽい甘さがパッションフラワーなのかな?ガーデニアは、湿度が高い時/日に表情を見せる程度。カカオは甘さとベチバーがシックでエキゾチックな甘みに。このラストで思い出したのがナオミキャンベル『エクザルト』。懐かしい!共通項『オレンジ』『パッションフラワー』『ベチバー』に似通ったものを感じたのかも。『エクザルト』は2001年の作品でたしか1本使いましたが、冷凍されつつある老いぼれ記憶から呼び起こせたことにはちょっと驚きました。トップからミドルの前半あたりは一般的に好まれやすい流れで、ミドルの後半からはちょっとクセはあるかも。私は体調がすぐれない時はミドル&ラストは香りが渦巻くようで酔いそうなタイプ。この『パライバ』をフルーティ×トロピカルと表現すると・トロピカルだからやたら甘い・20代の若い人向け・ボトルカラーのブルーからマリン/オゾン系?と、類型的な香りと受取られるとそれは誤りで、確かに20代から似合う香りですが、一辺倒ではなく研ぎ澄まされたモダンな作品。私は50代以降でも夏に『パライバ』を纏う女性は果実の甘さがあっても「あ、カッコイイ!」と振り返るイメージです。ボトル(25ml)は、ころーんとした横たわる宝飾的なデザイン。でも、私は自立してくれる香水ボトルが好きw
2017.07.29
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このフレグランスの名前「タンタトゥリス」-TENTATRICE-人を魅きつけ、みずからも何かに魅かれている、そんな女性のことです。蘭が花ひらくとき、あなたのなかの「タンタトゥリス」をみつけてください。蘭のなかでも香りがよいことで知られる東洋蘭の香りを再現し、この香りをもとに女らしく気品のあるフレグランスに仕上げました。身につける人の個性にフィットして、蘭の香りが見えかくれしながら、やさしくほのかに持続する香りです。そんなコピーの通り蘭の香りがさりげなくやさしく香る『タンタトゥリス』は1990年6月発売という四半世紀前の作品ですが、ライトでモダンなグリーンフローラルということもあり今も色褪せることはありません。ただ、残念なことに生産終了。同時期に以前書いた『ウィア』、そして『沙棗』も。1990年に比べると香水人口も増え、莫大な数が生み出されているので隠れた名香は埋もれてしまうのかもしれませんね。。。東洋蘭を軸とした香りですがざっくり表現するとジャスミン、スイセン、スズラン、リリー、といった白さ、青さ思い浮かべる花のブーケ。ムスク、アンバーは軽やかな表現で変化が少ない/ほぼ単調な香りでシンプルな構成。日本の装いにも馴染み、今の季節なら浴衣に。また、10代後半から幅広い年代に使いやすい香りで私はヘアカラーがピンクやパープルと激しいので例外ですが黒髪で薄化粧の女性が纏うと香りの選び方も素敵な方…と感心してしまいそうです。持続はたいへん短くEDC並みの軽さ。就寝前にスプレー、起床時にはほぼ消えています。ボトルは白を基調とし女性的な曲線で香りのイメージとマッチ。ボディ下部はフロストガラスで、ほんのり黄色の液が見えます。サイズは、約w46×d35×h145mm[50ml] 日本製キャップはクリアでプラスチック製の押し込み式(スプレー式ではない)。少し斜めから見ると、細長いシェル型と分かりますか?ボディは白いショルダー部分にはエンボス加工で植物が。ネックとガラスの境目にゴールドの細い帯、品名もゴールド。いつかまた出合えますように。
2017.07.21
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1994年発売、2016年廃番になった資生堂『ウィア』。私にとっては青春ど真ん中、懐かしさで胸がいっぱいになるこの香りは春の香水(3月から5月のちょっと涼しい日まで)として思い浮かぶ一つです。資生堂の説明によれば…ラズベリー、メロン、カシス、バラ、ジャスミン、スミレ、ミモザ、光を浴びて輝く果実と花々が軽やかに。ココナッツ、サンダルウッド、トンカ…まろやかでこくのあるスイートウッディが豊かに香ります。甘さと酸っぱさ、青さと粉っぽさ、やわらかさとこく…、相反する香りのコンビネーションが、あなただけの個性を語り、相手の心を繋ぎます。やさしいのに印象的、柔らかいのに凛とした、一度知ったらわすれられない、ウィスパーフローラルの香り『ウィア』。 ……『一度知ったらわすれられない』その言葉通りで、『ウィア』を知る方なら頷けるのではないでしょうか。ただ、『ウィア』は一年前くらいに廃番、『タンタトゥリス』『沙棗』も同時期に。資生堂の名香がひっそりと姿を消していたのです。資生堂の香水が好きな方には、資生堂出身の調香師の本『調香師の手帖 香りの世界をさぐる/中村祥二』を。資生堂に限らず香水の世界が好きなら、ますます香りの世界が広がる一冊です。『ウィア』は、フローラルフルーティ。トップは、シトラス、ラズベリー、フルーツ。ミドルは、フローラル。ラストはサンダルウッド。ウッディ、トンカビーン。丸みのあるこもったような香りは、外へ広がるというよりもベールで包まれる、もしくは内へ内へと自身に向かうようなイメージ。なので個人的には仕事などの戦闘モードではなくってリラックスできる、たとえば微睡むための香りです。福岡のこの連休は晴れていたかと思えば雷雨と極端ですが今は風のある涼しい夜につけると丁度いい。EDTなので、香りの良さは1-2時間で終わります。ボトルは波をうった円錐形でフロストガラス。オレンジ色の液がやわらかな印象で見えます。ネックはオレンジ、キャップはテラコッタオレンジ。細長いシルクハットのようなシルエット。以前はスプレータイプだった記憶ですが、レフィル仕様なのか、スクリューキャップを開けると丸い口。■サイズ:約φ47×h145mm[50ml] 日本製突飛ではないけれど個性のある作品。いつかふらっと限定復活を待っています。
2017.05.05
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『月明かりの小径に漂う、ナイトブルーミングジャスミンとサイプレスの香り。』 『ジャスミンとサイプレス』という組合わせに期待しミニボトルを購入。 ・ミニボトル…7ml ¥1,620- ・レギュラーボトル…97ml ¥9,720-ミニの7mlというのは一般的な携帯アトマイザー(4-5ml)より少し多めな量。 香りは、ウォータリーフローラル系。 ジャスミンよりもスイレンの透き通った甘い花の香りがメインで サイプレス/ヒノキは想像していたよりかなーーり控えめで ラスト部分ではいい意味で樹木の苦味っぽさが出てきます。 ミドルあたりでジャスミンを感じる気がしますが、基本スイレンが軸。 流行を追ったタイプでも、クラシカルなタイプでもない 時代に左右されないスタンダードな香り。 持続は弱め。EDPというよりEDTのよう。 香りの系統や持続の軽さから、似合う季節は春夏。 年齢は10代後半から20代前半。 特にマッチするのは『香水選びは初めて』という10代の方で 強すぎない可憐な花の香りを求めるのならお勧めです。 20代前半では「かわいい」「ガーリー」より 「きれい」「落ち着きがあり大人っぽい」と表現されるタイプの方に。 20代後半以降は、自宅で自身の時間をゆっくり過ごす…という時EDC感覚で。 ボトルはクリアなガラス製。サイズ:約w25×d25×h49mm[7ml]アメリカ製。 四角柱に上が膨らみ角が丸い形(ネイルポリッシュZOYAのようなもの) 白い花びら、めしべ部分と葉がグレー、他の葉はグリーンのイラスト。 キャップはスクリュータイプで口径は約φ7mmとやや大きめ。 このまま使うことは可能とはいえアトマイザーへ入替え使用が清潔で便利。この香りから連想した作品は、 ・TOCCA『フローレンス』(よりも甘さは控えめで全体的にシンプル) ・マークジェイコブス『デイジー』(よりも爽やかで全体的にシャープ) このような青さのある甘い香り、アクア系が好みなら『WA』は受け入れやすいかも。 引きこもっての仕事に出不精で刺激が少ないせいか体はもちろん、「40代半ばでこれはないだろう…」と頭の老化も痛快する機会が増えました(´-ω-`)ブログもどこまで記事をアップしたか忘れている有様で、下書きでアップ済と勘違いし放置も。ネタをサルベージせねばと思った今日この頃。明日からもう3月ですね……(*´ω`*)
2017.02.28
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オゥパラディの秋の香り『オスマンサス/金木犀』のフレグランスとハンドクリーム、定番の『ローズ』のフレグランスと一緒に。フレグランスは15ml/¥2,808-、30ml/¥3,888-のスプレー、60ml/¥4,860-のレフィルと3種類。今回はネット通販で香りが分からなかったこと、手元の香水が増えているので買ったのは一番小さな15ml。このサイズなら、この香りが似合う春迄には使い切れそうです。■07 Osmanthus/オスマンサス [delicate & tender] 気温、体温によって香り方がとても変わる香水です。トップは、意外にもシャープ。ペッパーのスパイシーさが爽やかに弾け直後かほぼ同時にジャスミンとイランイランの花の香りがそれぞれ爽やかさと濃厚な重みが認識できるほど広がります。この部分ではオスマンサス/金木犀らしさ、甘い香りは広がらず私にはローズのような印象になります。また、気温が低いとこの部分から香りが開きません。気温、体温が高めのときには、ここから使用香料には記載されていないので私の勘違いでもあるのですが、ライラック、ヘリオトロープのようなパウダリーな甘みを感じ実際にはこれが『キンモクセイアブソリュート』なのかもしれませんが、トップの香りに絡まると、ややクリアめのキンモクセイの香りになります。ここが金木犀の花の香りのピークで表現としては70-80%です。個人的にはもっと甘さが引き出されると、より金木犀の花だと分かりやすいです。持続性は、3-4時間とEDPにしてはやや短めですが自身ではラストノートの甘さをそれよりも長く感じ取れると思います。いちばん安定して金木犀の香りに思えたのはムエット。強過ぎるとライラックのようなパウダリーフローラルさに思えますが落ちつくと持続的ではなくピンポイントでふっとした時に金木犀らしい温かみのある甘い香りが感じ取れます。季節は、秋10月から3-4月あたり。年齢は問わないタイプですが、10-20代の人によっては可愛らしさというよりも祖母の鏡台や化粧品を思わせるようなレトロな香りかもしれません。【使用香料・産地】・キンモクセイアブソリュート(中国 雲南省)・ジャスミンアブソリュート(インド)・イランイランエッセンシャルオイル(コモロ諸島)・ペッパーエッセンシャルオイル(マダガスカル)・ローズウッドエッセンシャルオイル(ブラジル)ハンドクリームのオスマンサスも秋限定。30g/¥1,080-、75g/¥1,944- の2サイズ、今回は30gを。缶はスクリュータイプで、サイズは約φ48×h25mm。水分多めのふるふるとした質感のクリーム。色は、ごく僅かにうっすらとピンク味のあるホワイト。肌馴染みがよく、べたつかない仕上がり。ライトな使用感ですが日常使いの効果としては満足できると思います。香りは、おだやか淡めの金木犀。フレグランスよりも金木犀っぽさが分かりやすいかも。拡散性は低めで、持続も短め。ハンドケアするときだけ気分が盛り上がり楽しめるタイプです。■01Rose/ローズ [sheer & feminine]ダマスクローズということで濃厚で甘めの香りをイメージしていましたが爽やかな炭酸っぽいローズを思わせるのはレモンやマンダリンの柑橘のビター部分が意外と強めにでているかも。思っていたよりもラストのアンバー&ムスクは少し表情を出すくらいなので香調としてはシンプルで奥行きがないタイプです。逆に言えば、甘かったり、濃過ぎるものでないローズの部分を長く楽しみたい、という人には好まれそうな香りに仕上がっています。【使用香料・産地】・ダマスクローズエッセンシャルオイル(トルコ)・レモンエッセンシャルオイル(イタリア シシリー島)・マンダリンエッセンシャルオイル(スペイン)・ジャスミンオイル(エジプト)・パチュリ(インドネシア)・合成アンバー・ムスク
2016.10.22
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10月目前で香水も秋の香りへ…と先日入替えました。この秋冬もアルマーニコードファムが中心。これは2006年秋から使い始めた香りでちょうど10年経ちました。その間ずっと常備しリピートしているほど好きな香水。それが使える季節がやってきました。うれしい。夏の間に一番使ったのはゲラン『マンダリンバジリック』。6月に新発売だった『アクアレゴリア/ペラグラニータ』が好きな洋梨の香りだったので「この夏メインの香水になるかもなぁ♪」とカウンターへ出向きましたが手にして帰ったのはアクアアレゴリアでも既存の『マンダリンバジリック』。春夏にあわせやすい爽やかで軽やかなアクアアレゴリアシリーズ。『マンダリンバジリック』は、名前のままマンダリン×バジルがメイン。グリーンティとアンバーも加わり、トップの柑橘が落ちつくとバジルの香りが出てくるのですがこれをハーバルな落ちつく香りと捉える感性であればオススメです。爽やかさ一直線ではなく、そのバジルでメンズっぽくなったり蒸し暑い日にはアンバーの甘みが増したりと、基本的に透明感はあるのですが夏の温度湿度に体温で意外と豊かな表情を持つ香りです。『ペラグラニータ』はミニボトルをいただき、自宅では店頭での印象よりもスッキリ。デパートの化粧品エリア特有の香料に満たされた甘めの香りのなかだったので、気分がすっきりとして爽快感が際立った『マンダリンバジリック』を選択したようです。そう分かると『ペラグラニータ』もいいなぁ…と揺れます。ところで、クリスマスコフレの情報が出揃ってきましたが今年のゲランは『シャリマー』がテーマ。『マンダリンバジリック』を買った時「design_k様にはシャリマー(コローニュ)がお勧めです」とニッコリと差し出され「美しい香りですが成熟していない(年のわりにガキな)私には、まだ大人すぎます」とブンブンと首を横に振ったのですが・11/1発売のパルダー『スフルドールドゥシャリマー¥12,000-』・12/1発売の限定ボトル『シャリマースフルドゥパルファン50ml ¥12,600-』の情報を見て、これを機会にデビュー?と検討中です。今年のコフレは胸を鷲掴み、ハートを抉られるようなアイテムが希薄。先日書いたボビイのパレットの満足感が大きかったのもありますが。去年のゲランでは『メテオリットフロコンオンションテ』は夢がありました。コロコロはもうこの型でいいのになぁ。星型入りというのもクリスマスコフレらしく。ケースの球体がコロコロらしく。コロコロコロコロ…
2016.09.27
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秋冬の新製品やクリスマスコフレの情報も出始める時期になったというのに今回は去年のクリスマスコフレ『レディースミニチュアコレクション』。香りの豊作でラルチザン、ディプティック、トッカ、トムフォード、イプサと同時期に購入し四季の移ろいに合わせのんびり使っていたら、こんなに時間が経過していました。『レディースミニチュアコレクション¥8,100-』は6種類(各5ml)のセット。■MURE ET MUSC EXTREME■LA CHASSE AUX PAPILLONS■AMBRE EXTREME■TIMBUKTU■CALIGNA■ROSE PRIVÉE歴史の古いものからレポ。■MURE ET MUSC EXTREME ミュールエムスク エクストリーム(EDP for women and men) 1993『究極の黒いちごとムスク』という名前から可愛らしいベリー系の甘さを思い浮かべそうですが『男性が(も)似合う』ベリーの香りにクリアなムスク。トップのベルガモットはよくあるビターなスプラッシュといった弾ける強さではなくカシス、ブラックベリー、レッドベリーといったベリー系の甘さが広がりすぎないよう手綱を引きバランスを保っているように感じます。そこにムスク、サンダルウッドの甘さがシアーに重なってきます。このあたりが「男性でもキャラクターによってはこれは似合う…」と思わせる部分でパチュリ、オークモスといった男性的な素材が少し出てくるためかなぁと。EDPにしては軽やか、持続は短めに感じますがムスクが淡いながらも最後まで残ります。女性なら20代であれば季節は問わず通年可能ですが、30代以降は真冬にはムスクの重みが物足りない/浅い気がするので3月から初夏までがお勧め。男性であればベリーの甘さがあるので秋冬が似合います。名前では『EXTREME』の有無ですが、EDTとEDPでは香りがしっかりと違うようなのでいつかじっくり比べてみたいです。■EDT『ミュールエムスク(黒いちごとムスク)』 1978/調香師ジャンラポルトフレッシュ フルーティ ムスキー・トップ:レモン、オレンジ、バジル、ミント・ミドル:ブラックベリー、フレッシュジャスミン・ラスト:ムスク、パチュリ、オークモス■EDP『ミュールエムスクエクストリーム(究極の黒いちごとムスク)』 1996/調香師ジャンルイシュザックフルーティムスキー・トップ:ベルガモット、カシスのつぼみ、オレンジブロッサムリーフ・ミドル:ブラックベリー、レッドベリー・ラスト:ムスク、パチュリ、オークモス■LA CHASSE AUX PAPILLONS シャッセオパピオン(EDT for women)1999ラルチザンパフュームで上位を争う人気の香り。南仏の太陽が注ぐ夢の庭園をイメージ…という香り。 トップは、瞬間的に様々な香りが弾けるイメージで、 柑橘の香りが軽やかに、そして草原のようなビター感が広がります。 そのビターさに重なってくるのが、とてもクリアなチュベローズ。 チュベローズというとマイケルコースの香水を思い出すのですが あちらはカシミアのような温かさ/クリーミーさを感じるのに対し ラルチザンはとってもエアリーでフレッシュ。 その後、イランイランとジャスミンの濃厚な香りがプラスされるものの 基本的な軽やかさは保ちつつ香りの奥に蜂蜜のような甘さを感じます。 ラストへ進むにつれベチバーの清涼感で香りが一度まとめられ バニラの香りでしっとりと仕上げられます。 春/初夏に合う軽やかでクリアなチュベローズの香りをお探しの方に。こちらのEDTとEDPの調香師はどちらもアンフリッポ。■『LA CHASSE AUX PAPILLONS(EDT for women)』1999『シャッセオパピオン/ちょうちょをつかまえて』フレッシュフローラルブーケ・トップ:ベルガモット、ライムブロッサム、ピンクペッパー・ミドル:オレンジブロッサム、チュベルーズ、ジャスミン、菩提樹・ラスト:チュベルーズ、イランイラン■『LA CHASSE AUX PAPILLONS EXTREME(EDP for women and men)』1999『シャッセオパピオン エクストリーム/究極のちょうちょをつかまえて』スアーヴ フローラルブーケ・トップ:ピンクペッパー、サフラン、オレンジブロッサム・ミドル:ジャスミン、菩提樹、チュベルーズ・ラスト:チュベルーズ、バニラ、ベチバー、イランイラン■AMBRE EXTREME アンバーエクストリーム(EDP for women)2001東洋のスパイスに、パチュリ、ターキッシュローズがとけあう洗練されたアンバーの香り。日本の線香というには艶っぽくやや喧噪な雰囲気で行ったことはないけれど東南アジアの雑踏とした暮らしのなかにある寺院を懐かしい気持ちで思い浮かべてしまいます。というのも、お腹が空きそうなスパイスな香りがトップから広がり、蜂蜜やバニラ、アーモンドといった甘い香りは飲食店や家庭から漂ってくる料理の隠し味として微量に感じるような匂いでそれにサンダルウッドが濃厚に揺蕩う先は寺院のお香。と、そんなシーンを想像というより妄想を逞しくさせてくれるストーリー性が強い作品だからです。持続は良く、朝つけて夜までしっとりと肌に香りがのっている感覚です。スプレーで範囲を広げ纏うより、極力『点』で香りを置いていく方が香りがぼやけず全身でムンムンと籠った感じになりにくい気がします。年齢は30代以降。季節は秋冬。10-11月から2月あたりのピリっとした寒さになったときに。調香師ジャンクロードエレナオリエンタル スパイシー アンバー・トップ:カルダモン、ナツメグ&メイス、ペッパー・ミドル:パチュリ、ターキッシュローズ・ラスト:ベンゾイン、サンダルウッド、ムスキーノート、トンカビーンズ、バニラ■TIMBUKTU タンブクトゥ(EDT for women and men)2004アクアティックな透明感とセンシュアルな深みを持ったスパイシーでウッディな香り。トップからピンクペッパーのスパイシー感に個人的にはクセのあると感じるカルダモンの香りが広がります。大地、土の匂いのようなワイルドさを感じ取ったかと思えば青白さを思わせる花の香りが流れてきたり、擦れたようなドライなスパイシーさに温もりのあるクリーミーさ、と意識を集中させると相反するイメージが魅力的に表現されています。サイトの説明に『肌の奥まで染みこむようなセンシュアルでエキゾティックな香りは、アフリカの大地とヨーロッパの洗練を感じさせ…』とあり、その世界観を捉える事ができ心でよしっ!と小さくガッツポーズをしつつ、そこまで緻密な表現者である調香師に感服。男女兼用のようですが、個人的には女性用。私が使うと甘ったるくなりなぜかオリエンタル調に傾いてしまうため秋冬ですが、ウッディさがでやすい方であれば春夏に、そして男性用となりそうです。EDTですが、ロングラスティング。調香師ベルトランドゥショフールウッディ スパイシー フローラル・トップ:ピンクペッパー、カルダモン、グリーンマンゴー・ミドル:カロカロンデ、インセンス、パピルスウッド・ラスト:ベチバー、パチュリ、ミルラ、ベンゾイン■CALIGNA カリーニャ(EDP for women and men)2013スプレー直後に甘めのレモンとベルガモットが香り立ちはシトラスらしいフレッシュさはありながらもマイルド。ここからの香りの流れがとてもファンタスティック!セージの青味、クリーミーなイチジクがベールをかけ松葉の清々しい苦味がラストにプラスされ時間の経過とともにほろ苦さへ。ミドルあたりで、ジャスミンやローズといったフローラルさが見え隠れしますが軸になっているウッディさが男性的なので、ユニセックスですが個人的には男性におすすめ。派手さはないですが、静かな傑作。イチジクつながりで私がすぐに思いつくのは・ディプティック『フィロシコス』・マークジェイコブス『メン』カリーニャはそれらより複雑で太陽の陽射しと自然のなかでの風を思わせる日中の香り。マークはココナッツで甘さがありますが、カリーニャはセージと松葉がキー。30代後半から50代前半、一番は40代の男性が粋ですね。春から夏。日中。男性ならビジネスシーンよりオフ、天気の良い日に。女性ならビジネスシーンでも、梅雨時期の空気が重い日でも自身の空気を軽くしてくれるはず。調香師ドラバクリッシュアルノフローラル アロマティック ウッディ・トップ:レモン、セージ、ベルガモット、イチジクアコード・ミドル:ジャスミンマーマレード、レンティスク、ローズのつぼみ・ラスト:オークチップ、松葉、オリーブツリーウッド■ROSE PRIVÉE ローズプリヴェ(EDP for women and men)2015フローラルフローラルした可愛いとかフェアリーといったタイプではありません。シプレなローズで、2006年の資生堂『ローズロワイヤル』に近い感覚。トップは、バジルが強めで少しハーバルよりなフレッシュでスタート。『グリーンマンダリン』だからなのか分かりませんが柑橘系によくある弾けるような甘みは控えめです。ハートになる部分は花のブーケですがローズ50%、カーネーション30%、ライラック10%、マグノリア10%といった印象で、私にはローズが思ったより主張しません。ラストはパチュリがよく香るのでマニッシュなフィニッシュ。春夏の香りで、それ以外のシーズンでは寒さによって香りが開かず苦味やえぐみがでます。ほんの僅かなバランスでクラシックな古風な香りになりそうなところを調香師のセンスでモダンよりに整えられている感じです。…後日この作品は巨匠といわれる調香師と新鋭調香師によるコラボと知り納得!調香師ベルトランドゥショフール、ステファニーバクーシュフローラル シプレ フレッシュ・トップ:バイオレット リーフ、バジル、ブラックカラント、グリーンマンダリン・ミドル:メイローズ 、マグノリア、カーネーション、ライラック・ラスト:シプレアコード、ヘイ、パチュリ、ムスク今回のセットにはなかった・マンダリンEDT・ティーフォーツーEDT・プルミエフィグエ/EDT+EDPも気になるところですが……香りの風はゆっくり追いかけることにしましょう。
2016.08.27
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1月は気が休まらないことが多く、この心情で2月突入かぁ…と思っていたところ友人に誘われ半日ゆっくり過ごしたら少し気が晴れ今週は何年も抱えていた問題が解決の方向へ動き出したりとまだ寒さ厳しい冬ですが心はほんの少し雪融け、といった変化がありました。気ままな内容に更新はそのままのブログですが、今年も宜しくお願い申し上げます(*˘︶˘*).。.:*♡ さて2016年初ブログは、秋から『香りもの熱』が沸騰中で2015年秋に限定発売されたディプティック『ディスカバリーセット』について。箱の大きさは、w257×h33×d158mm。上の巻き型の外包みをスライドさせると黒い箱。5種類、各7.5ml。・L’Ombre dans l’Eau ロンブルダンロー・Philosykos フィロシコス・Tam Dao タムダオ・Do Son ドソン・Eau Duelle オーデュエル細長い円柱状のアトマイザーが配置され、その右にコンセプト。アトマイザーのサイズは、約φ17×h119mm。キャップは引っぱり上げ開閉、スプレータイプ。スプレー部分は固定ではなくスクリュー式で取り外しでき再利用は可能。シャネルのヴェルニ(13ml)と並べるとこんな感じ。すべてEDP。発表年の古いものからレポ(年の情報はもしかするとEDTのものかも?)■L’Ombre dans l’Eau ロンブルダンロー 1983[フローラル:カシスの葉の樹液、ブルガリアローズ] ← [ ] 内は箱裏に記載カシスリーフのビターなグリーンにブラックカラント、ブルガリアンローズのハーモニーがピュアな香り。1983年にクリエイトされたとは思えないモダンでフレッシュ。これからの30年、50年後も色褪せず愛される作品と思います。トップのグリーンの苦味で好き嫌いはすぐに分かれやすいのですが、数分経過すれば爽やかなベリー系(ブラックカラント)に軽くローズが重なった香りへと変化するので、このあたりからは好まれやすいと思います。透明感のあるフルーティフローラル。パウダリーさはほぼないためクラシカルさはなく、果実の甘さのあるアロマ系といった表現もありかと。EDPですが持続は一般的なものより短め。『DO SON』より持続はしっかりとしています。キャンドルの『ベス』が好きならこの香りで揃えられます。・20代以降・春+夏■Philosykos フィロシコス 1996[ウッディ:イチジクの葉と木、ホワイトシダー]フィグ&ココナッツといった香り。今回の5種類のなかでは持ちがよくEDPらしい強さ。『マークジェイコブスメン』にココナッツの甘みを足したイメージ。トップのフィグリーフの苦味と淡い酸味が消えるとひらすらフィグの青さと苦味のあるクリーミーな甘さとココナッツの甘さが二つの香りが交差、絡み合うのではなく平行して続く感覚(分離とは違うかなぁ)。「フィグ」「ココナッツ」の香りの線を辿れば、それぞれを感じ取りやすいです。そしてそのまま大きな変化はなく消え入るようなラストです。フィグの表現が秀逸で、それはまるで生のイチジクを口にしたときに嗅覚もですが舌で味わう味覚をも思い起こすような不思議な感覚。マークジェイコブスメン、フィグ好きには強くオススメ!『L’Ombre dans l’Eau』『Tam Dao』『Do Son』とのレイヤードもオススメ。・20代半ば以降、ユニセックス・春+夏+初秋■Tam Dao タムダオ 2003[ウッディ:サンダルウッド、シダー杉、コリアンダー、ジンジャー]サンダルウッド/白檀を基調とした香りですが、私にはその甘さが出にくいようでヒノキの香りが表にでます。スプレーすると広がるのは鉛筆を削ったときに感じる渋味とえぐみのあるフレッシュでシャープなウッディさ。香りの変化はあまり感じられずトップの香りの角がとれ僅かに甘みが漂う…というのが自身の感想ですが、あまり口出ししない旦那から、「何のにおい?加齢臭みたいだ。」としかめっ面でバッサリ否定。だけど私自身は好きなので、以降レイヤードで極僅かに、控えめーに使用中。指摘されないのでこうすることで解決。・30代以降、ユニセックス・通年■Do Son ドソン 2005[フローラル:チュベローズ、オレンジの葉、ピンクペッパー]『生花のくちなし』といってもよい香り。マークジェイコブスより生花っぽいクリアな仕上り。マイケルコース『マイケル』よりもシンプルな構成でライト。トップは、チュベローズとオレンジフラワーのブーケのよう。これが私の思い浮かべる『生花クチナシの香り』です。ローズにベンゾインの甘みのせいか僅かにクリーミー。どっしりと重みのあるチュベローズなら夜向きですがライトなので日中向き。EDPですが儚い。香りは単調ではないけれどとにかく持続が弱くこれがとても惜しい。・20代以降、ユニセックス・通年■Eau Duelle オーデュエル 2010[スパイシー:ブルボンバニラ、スパイス、シスタス、アンブロキサン]スパイシーなバニラの香り。いわゆるお菓子のような甘さのバニラではありません。グルマン系らしいスイートなバニラを求める場合、これはスルーが正解。トップは、爽やかでスパイシー。カルダモン、ピンクペッパーの爽やかなスパイシーさが広がり何か分からないですが古書を手にした時のような紙の匂いも。その紙っぽい匂いが少しばかり苦手。そしてフランキンセンスがスモーキーにヒノキが重なりこのあたりまでの印象は『スパイシー&ウッディ』で、特に寒く冷える日は『バニラ』がなかなか出てきませんがラストは大人びたちょっぴり高尚なバニラ。甘くないバニラを求める方や、スパイシー&ウッディさがメインに感じる時もあるのでキャラクターによっては男性でも似合うユニセックスより。・20代後半以降、ユニセックス・9月から3月■34 Boulevard Saint Germain サンジェルマン34 2011おまけレポ。サンプル2mlのEDT。カルダモン、シナモン、クローブといったスパイシーさとウッディさがメイン。オリエンタルウッディで、透明感はありますがヘヴィなタイプ。EDTでもしっかりとした持続はラストノートのウェイトが多めで作られているからでしょうか。ちなみに、ユーカリのスーっとしたメントールのような清涼感が鼻呼吸する度に喉にひっかかり留まってしまい、うがいをしたくなる不快感が私にはあります。これはこの香水に限らず精油にしても、主張が強いものになるとこの症状が出やすくユーカリの香りは嫌いじゃないけど、こればかりは体質なので仕方ないですね。ブランドは変わりますがフレグランスつながりで٩( 'ω' )و 2月19日にIPSAから『フレグランスエレメンツ/¥16,200-』が発売されます。5種類の香りで各30ml。■Water『生命感と透明感で満たす』 Top:ロータス、ホワイトローズ、フリージア Middle:ウォーターグリーン、ペア、バンブー Base:シダーウッド、ホワイトムスク■Fire『情熱を呼び覚ます』 Top:アップル、オレンジ、グレープフルーツ Middle:ローズ、ジャスミン、ピオニー Base:ムスク、アンバー、バニラ■Light『喜びを解き放つ』 Top:バーベナ、ベルガモット、リーフグリーン Middle:アクアティック、ミュゲ、フリージア Base:ムスク、ウッディ、アンバー■Air『癒しを漂わせる』 Top:グリーンノート、グレープフルーツ、ハーブ Middle:ジャスミン、ミュゲ、オレンジフラワー Base:ムスク、アンバー、サンダルウッド■Ground『静寂を包み込む』 Top:レモン、ベルガモット、オゾンノート Middle:ローズ、ジャスミン、バイオレット Base:アンバー、ムスク、ウッディ『Water/EDT』をベースに、他の4種類(EDC)とレイヤードでも使えるコンセプト。使いやすく、好みの香調のようで気に入りそうかなぁと。EDT/EDCで香りの持続が短いので、2セット買いたいかも。イプサにはイリスをモチーフとした『イプサオードパルファン』という香水がありました。限定でもいいから復活を待ち望んでいる香水のひとつですが、『フレグランスエレメンツ』の発売はひとまず『イプサからの香水』ということで待ち遠しいです♡₍₍ ◝(・ω・)◟ ⁾⁾♡
2016.02.05
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仕事終わったーと同時に12月も終わろうとしているのは毎年のこと。もう一仕事『年賀状』というのはあるけれど、ちょっと息抜き!遅れてクリスマスコフレと戯れています。今年は疲れ過ぎて癒されたいのかフレグランスアイテムにかなり偏り先般のトッカ『ミートザガールズ』ディプティック『ディスカバリーセット』ラルチザンパフューム『ミニチュアセット』トムフォード『プライベートブレンドコレクション』アヴェダ『チャクラ7バランシングギフト』と多種多様な香りを手に入れたことでドレッサー前は賑やかに、反面財布のなかは木枯らし。来年からの覇気へとつながれば。つなげねば(笑)そんな買い物のなか、香りつながりでちょっと変わり種なのが『7つの香りをまぜて楽しむ 香りのワークブック THE WORKBOOK OF PERFUME』11月18日に発売された、キッズ対象の調香師体験キット。¥2,700-『コクヨ』からの発売。と聞くと「え?」って思うのですが資生堂とのコラボ。資生堂監修で、調香師は中村靖子さん。検索すると商品開発の経緯の記事が出てきますがマジョリカマジョルカの『マジョロマンティカ』というフレグランスの制作過程など現場の話は面白かったですよ。パッケージサイズは約W272×D195×H21mm。ざっくりA4用紙ほどの大きさ。箱を嗅ぐとすでにうっすらと頼もしげな香りがします。覗いていた女の子はテキストブックの表紙。スライドして開けると、左に調香アイテム、右にテキストブック。7種類の香りのベースは・【C】シトラス・【G】グリーン・【F】フルーティ・【WF】ホワイトフローラル・【R】ローズ・【WM】ウッディムスク・【S】スイーツ■シトラスオレンジの香り70%、レモンのような青い香り30%といったイメージ。■グリーンミントベースですが、私にはどうも新品のビニール、買ったばかりの浮き輪のような匂いを表面に感じます。■フルーティやや爽やかめなピーチ。ちょっとストロベリーっぽさもあるよう。芳香剤によくあるフルーツな香り。■ホワイトフローラルスズラン、ガーデニア、沈丁花などのブーケ。フリージアのような甘みも少し感じました。■ローズ甘さ、フレッシュさが五分五分の可愛らしい香り。■ウッディムスク森林浴と謳ってあるような入浴剤のような香り。アユーラの香水を思わせたりも。キッズ向け製品というのもあり名前で思い浮かべるような大人っぽさは控えめ。■スイーツ子供向けのチョコ菓子の香り。甘いココアようでもある。テクスチャーは軟膏タイプ。色は全てクリア。ちなみに肌にのせるのは不可。道具一式ジャーサイズは約φ28×H17mm。木製のスパチュラは長さ140mmが1本。折りたたむと封筒型(24×17mm)になる用紙は10枚。連なった用紙をちぎり、スパチュラで取りブレンド。一回すくうごとにティッシュで拭き取るのは面倒なので綿棒を使った方が便利。この『香りの手紙』で調合したものは手紙やカードに添えたり、タンスに入れたり。拡散性は穏やかなので就寝時に枕元に置いても良さそうですし洗面所やトイレに短時間の芳香剤としても。精油で調香となるとアレコレ揃え高額ですが『香りのワークブック』は2700円とリーズナブルで香りの制限はあるものの大人の入門編、超初心者向けとしてはいいですよ。テキストは28ページくらい。子供に語りかけるような文章は、まるで小学校の先生のよう。ルビがふってあり、絵本のような感覚で読み終えることができます。・香りとはなにか・日本の香りの歴史・香水のはじまり・調香師の仕事・キットの香りの紹介・作り方&レシピそれぞれ1-2ページ内でコンパクトにまとめられた内容。そんななか大人も頷ける情報もあります。書籍なのでイメージ的なアップが限界ですが、これも香りとともに手にしてからのお楽しみです。ちなみに、参考文献に『調香師の手帖/ノオト_中村祥二』とありこの本は香り好きな方にはオススメの一冊です。2013年2月にも記事にしましたが資生堂出身の70代の調香師。「調香師になりたかったなぁ」なんて思いをさせてくれます。中高生の時に手にしてたらその道を選んでいたかも。年末年始の休暇にも、親子、家族、友達と楽しむのもいい時間にしてくれる一冊。
2015.12.28
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マークジェイコブス最新作の『デカダンス』。毎日使っているわけではないけれど使い始めて一ヶ月。やっと慣れてきました。これまで使ったマークジェイコブスは・マークジェイコブス/2001 ・マークジェイコブスメン/2002 ・エッセンス/2003 ・ブラッシュ/2004 ・デイジー/2007・ロラ/2009『マークジェイコブス』『マークジェイコブスメン』はリピート。奥のクリーム色は廃番の『エッセンス』でも『マークジェイコブス』があれば大丈夫!さて『デカダンス』・プラム、アイリス、サフラン・ローズ、ジャスミン・ベチバー、アンバートップからコットンキャンディのような猛烈な甘さが広がるのはプラムとバニラがミックスされた感じで完全に秋冬のコクのある甘さです。香りの構成はそれほど複雑ではなく変化は穏やかな、終始一貫して甘さが主張。私が使ってきたマーク作品と比べ、明らかに丸みを帯び円熟した女性を思わせる香り。でもまだあどけなさはあります。・アルマーニ『Si』カシス、ローズ、フリージア、バニラ、パチョリ、アンバー・ディオール『プワゾン』アプリコット、プラム、バニラ、ココナッツ、 ローズ、ミュゲ、ジャスミン、チュベローズ、アーモンド、サンダルウッド、ムスク・ヴェルサーチ『クリスタルノワール』ガーデニア、ピオニー、オレンジフラワー、 ココナッツ、ジンジャー、カルダモン、ムスク、サンダルウッド、アンバーといった香りが好みの方は『デカダンス』は一番若い印象ですが嫌いじゃないかも。季節は『秋冬』、シーンは『夜』。年齢は30代以上。落ちついた色っぽさのある人なら20代半ばからでも。ボトルは、ハンドバッグ型。キャップはパイソン調でグリーン×ブラック。ゴールドのチェーンにはブラックのタッセル付き。キャップを外した状態はメンと似ています。チェーンは輪になってキャップへ通してあり固定されていないのでジャラジャラとスライドします。ボディはエメラルドグリーン、ゴールドでフロントにロゴ。悪趣味になりそうなデザインを引き止めたのは明るさのあるエメラルドグリーンのボディカラーかなぁと。50mlですがこの貫禄。何かとボリュームがあるので75mlのようなサイズ感です。本体部分の大きさは約w80×d37×h88mm。タッセルの黒紐部分だけで140mm。チェーンハンドルで吊り下げてディスプレイするのも可能です。
2015.12.11
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『MEET THE GIRLS』フレグランスコレクションは、4.5ml×10種。¥10,800-スプレータイプで4.5mlという量は、一般的なアトマイザーのような感覚。日替りで試したところ一部を除きブランドイメージのロマンティックな香り。スリムな缶のサイズは、約w125×d25×h87mm。カパッと開けるとどれから使おうかと迷える蓋の内側にあるのは名前ボディに名前。ながーーくなって誤字脱字がありそうですが…香りの感想٩( 'ω' )و (『ステラ』『フローレンス』『クレオパトラ』は2011年購入のプチサイズからほぼ引用)■Stella ステラ 2006/シトラス×マリン/オゾン・ブラッドオレンジ、リリー・フリージア、オーキッド・ムスク、サンダルウッドトップからオレンジが広がり(薄めのオレンジジュースっぽい)ライトな柑橘系が好きな方には嬉しい始まりミドルからフリージア&リリーのこもったような花の香りが広がりオレンジとの絡み具合がとてもマイルド。それに被さるようにサンダルウッド。系統としては『マリン系オレンジ』という感覚で・クールウォーター/ダビドフ・ウルトラマリン/ジバンシイ・スカルプチャー/ニコス・ローパケンゾー/ケンゾーなどに共通する『透明感がありながらもねっとりとした甘みがあるもの』で上記はメンズフレグランスですが『ステラ』はそれらの女性版。・20-30代・春夏、日中。ライトなので甘みがあるわりに夏に使いやすい。■Florence フローレンス 2006/グリーンフローラル・ベルガモット、ヴァイオレット・イリス、ペア、ガーデニア・ソフトウッドガーデニア、アイリス、ムスクがメイン。シャネル『ガーデニア』『フルールドゥシャネル』を思わせるガーデニアの部分も感じますがガーデニアをイメージした香りというのは青味と甘みを増すとメロンっぽくなる。『フローレンス』はそのタイプで個人的には『大人のメロンな香り』。私はガーデニアの香りはとても好きだけど、メロンの香りは苦手。匙加減で対極になるので『ガーデニアの香り』とあっても「いやいや待てよ、メロンかもしれない…」と慎重になります。ちなみに私のお気に入りのガーデニアはマークジェイコブスの『マークジェイコブス』。・20-30代半ば・春、日中。■Cleopatra クレオパトラ 2007/オリエンタルフローラル・グレープフルーツ・ジャスミン、チュベローズ・バニラ、ムスク、アンバー、パチョリTOCCAの香水では一番人気と思われる『クレオパトラ』トップで僅かにグレープフルーツのビターさを感じるとすぐにピーチの甘みが覆ってくる。その時点で「かなりフルーティが強めなフローラルなのかな」と思わせつつすぐにジャスミンの青さとローズの最強コンビが広がりはじめラストはムスク、アンバー、パチュリらしいけど、シュっとしぼむような終わり方。透明感のあるオリエンタルフローラルという感じは成熟した女性のクレオパトラではなく『少女時代のクレオパトラ』・20-40代・春、秋。■Giulietta ジュリエッタ 2009/フルーティフローラル・グリーンアップル、チューリップ、イランイラン・ミュゲ、ローズ、イリス、オーキッド、ライラック・ヘリオトロープ、シダー、アンバートップは個人的には『メロン』、人によっては『ガーデニア』かも。グリーンアップルというには砂糖のような甘さが強い気がします。そのフルーティさに花粉のような香りが重なるのでそこがチューリップっぽいのかな。ミュゲのややシャープな青白い香りとフレッシュなトップが落ちつくと、少し大人びたイランイランがでてトップのガーリーさとのコントラストが少し面白い瞬間。その後、イリス、オーキッド、ライラック、ヘリオトロープのパウダリー系の香りが強めに香り続け春の色とりどりな庭の風景が浮かぶような明るさ、暖かさのある香り。・20代以降、40代以降は家でリラックスした時に。・春夏、日中。■Bianca ビアンカ 2010/グリーンシトラス ・レモン、ベルガモット、マンダリン、ラベンダー・ジャスミン、ローズ、グリーンティ・ムスク、シュガーグリーンティの爽やかな甘みとレモンやベルガモットの爽やかな柑橘が溌剌とした香り。やや爽やかさが若干くどくもとれますが落ちつけばアロマティックな穏やかさへ。トップからの印象は弱くなるもののラストまで受け継ぎつつそれにマイルドなムスク感とシュガーの甘さが香ります。・エリザベスアーデン『グリーンティ』よりもスパイシーさは控えめ。・ジェニファーロペス『スティル』よりもフローラル感が控えめ、シトラス感強め。・ステラマッカートニー『ステラ』のミドルあたりのローズ感にグリーンティをミックスさせた感じ。・エルメス『ナイルの庭』よりトロピカル感控えめ。といったロングセラーの作品を思わせます。・20代以降、40代以降は家でリラックスした時に・春夏、日中。■Colette コレット 2010/パウダリーフローラル・ベルガモット、マンダリン、レモン、ジュニパーベリー、ピンクペッパー・ジャスミン、ヴァイオレット、クレメンタイン・インセンス、サンダルウッド、ムスク、アンバー、バニラ、シダーウッドトップは、ビターな柑橘系。数分もしないうちにパウダリーな花の香り/ヴァイオレットとクレメンタインが漂いつつその奥に軽くスパイス感がありミラクオムのピンクペッパー感を思わせます。花のパウダリーさはクラシカルではなくライト、少しメンズなウッディさがあります。ただ、猛烈に変化が早くラストまで5分もかからない。基本的にトッカの香水の持続は短いけれど、これはなかでもより短めで淡い。・20代から50代・春夏秋冬!■Liliana リリアナ 2013/フローラルフルーティ・ピーチ、ベルガモット、ネロリ・ガーデニア、ミュゲ、ピオニー・サンダルウッド、ムスク、ベンゾイン、パチョリトップのベルガモット、ネロリのビターさにピーチの甘さがキラキラと溢れ出すようなスタート。ミドルからガーデニア、ピオニー、ミュゲの、色でいうとグリーン、ホワイトのようなフローラル。ラストはサンダルウッド、ムスク、少しのベンゾインの甘み、パチョリのシックさが加わって若さと落ち着きのバランスのとれた香り。10年以上前で記憶が曖昧ですがエスティローダー『プレジャーズエキゾチック』を思いだした香り。エスティほどのトロピカルさはないものの、ピーチ、ピオニー、ミュゲあたりが似ていたのかも。・20代から40代・春夏、日中。■Margaux マルゴー 2013/オリエンタルアンバリー・ブラッドオレンジ、ベルガモット、カシス、ガーデニア・ジャスミン、バイオレット、カシミアウッド・ムスク、ベンゾイン、バニラ、アンバー、ヘリオトロープこの中ではヘヴィでアダルトでエロティック。トップからエンジン全開というか、香りが束になって一気に広がりウッディなのかオリエンタルなのか混乱するような勢いがあります。このあたりから20分くらい強く感じ、以降急速な変化で丸みを帯び落ちつきます。・30代後半から50代・秋冬、夕方から夜。■Simone シモネ 2014/フルーティフローラルアップル、ウォーターメロン、レモン、カリプソ?フランジパニ、イランイラン、ローズ、フリージアブロンドウッズ、ムスク、アンバー『ジュリエッタ』をよりフルーティに、パウダリーさを引いた香り。こちらもメロンのような甘さからスタート。落ちつくとマンゴーのようなねっとりとしたややクセのある甘みが微かにありローズ、フリージアの花の香りがトップの甘みをいい具合に落ちつかせてくれます。『ジュリエッタ』と『シモネ』は姉妹のよう。・20-30代・春夏、日中。■Isabel イザベル 2015/フローラルフルーティ・スパニッシュローズ、オレンジ、ベルガモット・ペア、レザー、ベチバー・グアヤクウッド/癒瘡木、バニラ、アンバーローズメインの若々しい華やかな香り。トップからミドルまでベルガモットの柑橘の酸味とペアの甘みがローズとよく香りだっています。ラストにグアヤクウッドのスモーキーさとアンバーの甘みが好きです。随分と昔に使った香りなので記憶が曖昧ですがローズ、オレンジ、ペア、アンバーの組合わせからカルバンクライン『ローズブラッシュ』を思いだしました。トッカの方がローズがかなりハッキリとして、バニラの甘みが強く、より受けやすい香りに感じました。クレオパトラ、フローレンス、ステラといった作品と並び長く愛される香りになりそう。・20代から30代・春夏秋、昼夜。
2015.12.08
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コーダリー『フルールドヴィーニュ』は大好きなフレグランス!シリーズ化され今年春に発売された5作目『ローズ ド ヴィーニュ』はピンクのボトルでローズをメインとした香り。香りは、ローズ×フルーティー/トロピカル。5作のなかでは一番キュート&ガーリー。第一印象はキューカンバーっぽい瓜系の青味を感じとり連日使いつづけると青味の強いマンゴーっぽいかなぁと。ざっくりといえばエルメスの『ナイルの庭』。トップのフレッシュさが飛ぶとカシスの甘みもあるようでここはコムデギャルソンの『レッドローズ2』のローズ×ラズベリー感に似ています。ラストはアンバーとムスクで、アンバーが強めです。ローズ×アンバーといえばステラマッカートニーの『ステラ』。と、好きな香水が次々と脳裏に浮かぶ香りでした。この3つの香水が好きなローズファンの方なら気に入るかも?ボトルはこれまでと同じ50ml。シンプルなクリアな円柱型で、手前にブランド、商品名。奥にエンボス加工で葡萄の模様。左から古い作品で、一番好きな『フルールドヴィーニュ(奥)』はよく使っています。他の香水は季節に合わせ入れ替えますが、コーダリーはそのまま。『ボディフレグランス』ということもありEDC/EDTの感覚。一人家で過ごすなら化粧室へ行くごとにスプレーしても重くならないので気分転換にも。サイトを覗いたら初のパルファン『Parfum Divine De Caudalie』が登場していました。ローズ、ムスク、バニラ、シダー、ピンクペッパーと好きな香りが詰まっているので楽しみ。楽天では3種類注文できるよう。良心的な価格/¥4203-なので今後はここで買おうかなメモメモφ(・ω・`)...
2015.09.03
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衝撃のアトマイザー。。。なんとアナスイの旧型ネイルカラーのボトルデザインと一緒という(苦笑)発掘場所はダイソー。『アイシャドウチップ』『空容器』『A5の透明ポーチ』『ガムテープ』などを定番で買っていまして。今回これを発見。やけに似てる…かなり似てる…しかし似てる…と旦那の横でしかめっ面で見入っていたら「買えばいいじゃない、100円なんだから」と言われ我に返りクリア、パープルグラデ、ピンクグラデの3色のうち『クリア』を選びました。「3つ買っても300円よ」と無駄遣いの神の声が聞こえた気もしたけど「100円でも失敗したらイヤじゃない」と堅実な神の声が聞こえたのでとりあえずの1個。帰宅後、アナスイのネイルカラーを出してくると…ほ、ほ、ほぼ同じ。正面の花びらの模様、側面の幅は一致といってもいいかも。底の印字が違うくらい。ただ、コピーのアトマイザーは100円だからでしょうか。バリ取りがやや甘いです。ボトルネックのスクリュー部分は、比較する前に固く締めてしまい開けるのが面倒なので省略。アトマイザーとしては、まぁまぁ70-80点。これは製品誤差かもしれませんがスプレー部分がちょっとだけグラグラ。霧は細かく、拡散具合もいいです。量はヤマダアトマイザーと比べると少し多めに出てる気もします。容量は、包装を捨ててしまったので分からないけど、アナスイのネイルカラーのボトルと同じなら10ml。アトマイザーにしては多いので何度も詰めるのが面倒な人、私には便利。今回これに詰めたのは、クレドポーボーテ『ローズシネルジック』香りは『ローズ』とあるのでローズではあるのですが、ローズの香りに『化粧品のいい香り/百貨店の化粧品売場のフローラルな香り』といった雰囲気をミックスしたような感じです。ローズなボトルデザインなので、ローズメインの香りですかね…と。アナスイのサイトを見てきたら以前の薔薇薔薇したパッケージから変わっていましたがアナスイの香水を入れるというのもいいですね。もう少し使って問題なければ…色違いも揃えようかなぁ。
2015.05.11
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10月になりましたね。今週末から秋休みに入るので仕事が落ちつき、プライベートも一年間慌ただしいことが重なった毎日でしたが、やーーっと一息。秋休み明けは年末に向けてまた忙しくはなると思うけど、凍結していた買物魂が解凍。化粧品も久々にいろいろと買い、この女らしい快感は久しぶり…( ๑˃̶ ॣꇴ ॣ˂̶)♪⁺撮っただけですが、今日は資生堂『ホワイトローズナチュラル』を。パッケージ。円柱形で約φ110×h130mm。淡い水色ベースに、パールホワイトでホワイトローズ、エアブラシを吹いたようなシルバー。個人的にはイラスト、カラーでは無く、上質な紙でエンボス加工、物足りないくらいのデザインが似合うんじゃないかなと。蓋と取ると台座も取ると、このフォルム。記憶違いかもしれないですが、ウエディングドレスをイメージした形と聞いたことがあり自身の結婚式にこの香水を…と思っていましたが、違うものを選んでしまった。斜め上から見るとちょっと細長く、頭でっかちになりますがタグシンプルなカッティングで、手にして見るより少し離れた時の方が佇まいの美しさが引き立つようです。使い終えたら花瓶として使えそうだ♪底。ローズなのかな、それとも資生堂だから椿なのかな…と想像させる花びらのようなカット。水色は、ほんのりグリーンを感じるイエロー。さて、夜にゆっくり開封します。
2014.10.01
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いつもの調子でぐりぐりコーダリーのリップを塗ると根元から折れた (lll´Д`)日中室温が30度近くになるので柔らかくなっていたのでしょう。リップクリームは他にもゴロゴロしているけど「これが無いとちょっと…」と楽天でストック含めて2本注文。コーダリーはリップクリームもリピートしていますが、フレグランス『フルール ドゥ ヴィーニュ/グリーンボトル』も好き。7-10年前に100mlを2-3回リピートした記憶で国内での取扱いがなくなり好きな香りでありながら気付けば忘れていたのですが、半年前に楽天で50mlを見つけ『ゼスト ド ヴィーニュ/オレンジ系』と一緒に購入。どちらも季節感を問わない爽やかな香り(お風呂上がり系)ですが、今の時期が一番使いやすいかも。香りの持続は、EDC並みのライトさで15-30分。いわゆるフレグランス(EDT/EDP/P)より気軽に重ねづけができます。グレープ、オレンジ、レモンなどから抽出した、植物性ウォーターなど植物成分を配合で保湿効果もあるらしいけど、これについては気持ち程度かなぁ。香調は『エナジャイジング フレッシュ フローラル』。説明によるとトップノートは、ブドウの葉に両手でなぞると…グリーン、フルーティ、シトラス系のダイナミックな香り。ベルガモット、グレープフルーツ、マンダリンとそれを引き立たせるマテの葉、ブラックカラント。ミドルは、ブドウの白い花を指先でつぶすと…フローラルが基調となったふわりと中に広がり、きらきらとはじける光のような明るい香り。スズラン、ジャスミン、フリージアの白い花々が、フルール ド ヴィーニュを表現しています。ラストは、温かみのあるブドウの幹を両手でさすれば…ヒマラヤ杉、サンダルウッドがブドウの幹を表現しています。体をしなやかに抱きあげ、静かに満たします。今週は仕事がほぼなく本能むき出しとろけ出し生活で、人様には見せられないぐーたらぶりです┌(_Д_┌ )┐
2013.05.23
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