森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.04.10
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カテゴリ: 行動のポイント
山野井房一郎さんは神経症で苦しくて会社を辞めて田舎に帰ろうとされていた。

辞めた時は少し楽になるが、その後生活費に困るようになり、また意識が内向きになり、精神交互作用で神経症はどんどん増悪してゆくのです。

月給泥棒といわれても、「月給鳥」になって必死になって餌をとってくることが尊いのです。
会社からは非難されるかもしれませんが、苦しいながらも頑張っている他の人は、その人の後姿を見て生きる力を得ているのです。
人の役に立っているのです。
これを簡単にやめてしまっては、「やっぱりだめか」と周りの人たちの生きる力を奪ってしまうのです。

愛媛県で警察官だった仙波敏郎さんはまさにそれを実践された人でした。
仙波さんが警察の中で四面楚歌の状態になったのは、上司から「ニセ領収書」にサインを頼まれたことでした。

警察では自分たちの飲み食いなどのために、そうした裏金作りが横行していたのです。
警察が取り締まるべき業務上横領、詐欺が日常茶飯事化していたのです。

2005年1月20日、仙波さんは記者会見を開き内部告発しました。
するとどんなことが起きたか。拳銃を取り上げられました。昇進はなくなりました。
あちこちの交番にたらいまわしされるようになりました。
みんなが口をきいてくれなくなりました。
最後には県警本部内の通信指令室配属となりました。
ここは110番の電話を受ける忙しい部署ですが、仙波さんには何の仕事もありません。
牢屋に入れたようなものでした。そんな日が500日も続いたそうです。

そんな中就職していた長男が、勤務先の上司とけんかをして刺し殺すという事件に巻き込まれました。
警察官の子どもが殺人事件を犯すという前代未聞の出来事でした。

また奥さんがなくなり、自分も脳梗塞で生死をさまよう大病をしました。

それでも最終的には、42年間の警察官人生を勤め上げて定年退職されました。
とても壮絶な人生です。でも安易に楽な道を選ばなかったというのに感動しました。

神経症の人は退職して楽になりたいと思っておられる人がたくさんおられると思います。
そんな時は仙波さんの生きざまを思い出してみてください。





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Last updated  2014.04.10 06:50:41
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