森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.11.17
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遺伝子研究の村上和雄氏のお話です。

アフリカではマラリアが大流行することがありますが、マラリアにかからない人も一定割合でいるそうです。
そういう人のヘモグロビンは突然変異を起こした鎌状赤血球を1個だけ持っていることが分かっています。
遺伝学的にいえば、変異遺伝子を1個だけ持つ両親から4人の子どもが生まれた場合、2人は両親と同様変異遺伝子を1つだけ保有しています。
マラリアの耐性を生まれながらに持っているので発症しません。
仮に発症しても症状が軽いそうです。
ところがあとの2人の子どもの場合は、大変なことになります。
一人は2つの変異遺伝子を持っています。これには耐性はないそうです。
もう一人の子どもは変異遺伝子を一つも持たないために抵抗力がありません。

(遺伝子が目覚める瞬間 スイッチ 村上和雄 サンマーク出版)

同じ親から生まれても、運命のいたずらなのでしょうか、性格、容姿、能力、身体的疾患の有無などでかなり違うように感じます。
他の兄弟姉妹と較べて不幸な運命を背負い込んだ場合、どうして自分だけがこんな目に合わなければならないのかと、運命を呪う場合があります。

村上和雄氏は、人の優れたところと自分の劣った部分を比較する、人の恵まれた境遇と自分の劣悪な境遇を比較して嘆き悲しんでいると、遺伝子の悪いスイッチがオンになってしまうと言われています。
悪いスイッチはオフのままにしておいて、よい遺伝子のスイッチをオンにする生き方をすべきだと言われています。

他の兄弟姉妹の長所や強みと自分の欠点や弱みを比較して、自分嫌悪、自己否定していては益々みじめになるばかりです。
どんなに見劣りしても、自分の現状をあるがままに受け入れることが大切になると思います。
このことを森田では「唯我独尊」と言います。
これは自分だけが優れていると思いあがることではありません。
自分の本性を認めて、これを礼賛し、ますますこれを発揮し、どこまでも、向上させていこうという心境を「唯我独尊」と言います。
この世に人間として生まれたということは、千載一遇のチャンスを与えられたということです。

心身の健康を心がけて、自分に備わっている能力、自分ができることを見極めて、課題や目標、夢や希望に向かって努力を続けていくことが人間の宿命です。
このことを森田では生の欲望の発揮と言います。
欲望が暴走しないように不安を活用しながら命ある限り生き抜いていくことです。





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Last updated  2023.11.17 06:32:40
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