音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Profile

bunakishike

bunakishike

2024年01月29日
XML
カテゴリ: ジャズ

先日取り上げたアル・フォスターの アルバム と同じprostudiomastersでのSmoke Sessionsの50%OFFのセールからの一枚。
カナダのサイトからの購入だったので千円ちょっとで購入できたのが嬉しい。
このレーベルはベテラン・ミュージシャンの録音が多い。
筆者のお気に入りのニコラス・ペイトンやリニー・ロスネスなどの録音もある。
エディー・ヘンダーソン (1940-)はこのレーベルには数枚録音していて、今回の録音が最新録音。
筆者にとっては、お懐かしやと思うミュージシャンの一人だ。
こちら を見ると、医師の傍ら音楽活動を行っているそうだ。

若々しく、生気に満ちた音楽は録音当時80歳を過ぎているとは思えない程パワフルだ。
編成は ドナルド・ハリソン (1960-)のアルト・サックスを含めたクインテット。
プログラムはヘンダーソンのオリジナルは一曲のみで、大半がジャズ・ミュージシャンのオリジナル。
Natsuko Hendersonはヘンダーソンの日本人の奥さんで、他のアルバムでも彼女のオリジナルが取り上げられているようだ。
ヘンダーソンの「Scorpio Rising」はツイン・ドラムスで、この曲のみマイク・クラークも参加している。
ダークなムードの中に、ディレイのかかったトランペットの断片的なフレーズと、合いの手のアルトが響く、みたいな曲。
昔のエレクトリック・マイルスのような音楽でジョージ・ケーブルズのエレクトリック・ピアノが効いている。
タイトルには2台のドラムスがフィーチャーされているとあるが、特にドラム・ソロがあるわけではない。
目立たないが、ジェラルド・キャノンのエレキ・ベースのプレイもかっこいい。
2曲目はケイブルスのハード・バップ曲「Why Not?」

ドナルド・ハリソンの骨太のアルト・サックスのソロがいい。
スタンダード「Sweet and Lovely」はリズミックでノリのいいアレンジだが、仕上がりはさっぱりしている。
ジョージ・ケイブルスのパーカッシブなバッキングがフロントをぐいぐいとプッシュする(しすぎ?)。
エンディングのピアノとドラムスはコルトレーン・カルテットのマッコイとエルヴィンの演奏を何故か思い出させる。
次もスタンダードの「It Never Entered My Mind」

ヘンダーソンのミュート・プレイもマイルスを思い出させるリリカルなものだが、ちょっと音がでかすぎる。
ケイブルスのピアノ・ソロは音数が多く饒舌。
寡黙なトランペット・ソロとは対照的だ。
エディ・ハリスの名曲「Freedom Jazz Dance」はハリスの演奏のイメージに近いファンキーな演奏。
筆者はマイルス・デイヴィスの「Miles Smiles」の神経をピリピリ刺激するような演奏が好きなので、この演奏は温いと感じてしまう。
Natsuko Hendersonの「I'm Gonna Miss You, My Darling」
タイトル通り切なく甘いバラードだが、演奏はそれほど甘くない硬派の演奏なことが面白い。
リー・モーガンの「Totem Pole」はラテン・テイストは残しつつ、小気味のいいテンポで進む。
ハリソンのファンキーでアーシーなアルト・サックス・ソロがいい。
最後はメル・トーメの名曲「Born to Be Blue」
ミディアム・テンポのパワフルな演奏だが、騒々しく少し落ち着きがない感じがするのは何故だろうか。
全体にジェラルド・キャノンの重量感のあるベースの存在感が大きい。
録音は、いつもながら全帯域にわたってエネルギー感のあるこのレーベル特有の録音で、申し分ない。

Eddie Henderson:Witness to History

1.Eddie Henderson:Scorpio Rising (feat. Lenny White, Mike Clark)
2.George Cables:Why Not?
3.Charles N. Daniels, Harry Tobias & Gus Arnheim:Sweet and Lovely
4.Richard Rodgers & Lorenz Hart:It Never Entered My Mind
5.Eddie Harris:Freedom Jazz Dance
6.Natsuko Henderson:I'm Gonna Miss You, My Darling
7.Lee Morgan:Totem Pole
8.Mel Tormé & Robert Wells:Born to Be Blue

Donald Harrison(as)
Gerald Cannon(b)
Lenny White(ds)
Mike Clark (ds track1)
George Cables(p,e-p)

Recorded on September 13, 2022 at Sear Sound Studio C, New York City.





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024年01月29日 15時44分41秒 コメントを書く
[ジャズ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: