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『水底フェスタ』辻村深月著 うーん。どろどろなお話を読んでしまいました、という印象。登場人物の印象が最初と最後でがらりと変わるあたりは辻村さんらしいな、と思いましたが…。閉塞的な場所でまかり通る自己中心的な倫理観には寒気がしました。こういう登場人物、ストーリーなら別に辻村さんでなくても…と思わないでもない。閉ざされた村、というシチュエーションに横溝正史を連想してみたり。(見立て殺人は起きたりしませんが、なんとなく。)金田一耕助探偵のキャラクターが明るい分、横溝作品の方が明るく感じられたりして。読後、全く救いが感じられないままだなんて辻村さんの作品にしては珍しい~と思いました。 柊の読書メーターは→こちら次は最近観た映画の感想など。「猿の惑星 創世記」人は人間以上の知力、能力を持つ存在が現れるのを本能的に恐れているのかもしれないなと思います。柊は猿、チンパンジーが苦手です。元祖、「猿の惑星」の結末にぞっとしてからか。チンパンジーが共食いをすると知ってからか。「猿の惑星」=怖い映画だと改めて思いました。知能を持つということは果たして幸せなことなのかどうか…そんなことも考えました。 泣ける、と宣伝にうたわれていましたが柊は怖さの方が先に立って泣くどころじゃありませんでした。シーザー(薬物投与により知力を持ってしまった猿)に感情移入出来るかどうかで評価が分かれるような気がしますが。柊はシーザーには感情移入できなかったです。やっぱり怖いです。ハリー・ポッターシリーズでマルフォイを演じたトム・フェルトンが猿の飼育係として出演してましたがこちらでもやはり意地悪な役どころでした。いつか意地悪じゃない、正反対の役柄で観れたら面白いなあ…なんて思いました。「ツレがうつになりまして」うつ病の辛さはなった人でなければわからないし、それを支える人の気持ちは支える側の人でなくちゃわからない。いつ頃、どうすれば完治するのか不透明な病気だから、もしも自分や家族がその病気にかかってしまったらどう接したらいいのかわからず、迷って辛いだろうなと思います。映画はコミカルな場面もあるし、妻役の宮崎あおいちゃんが可愛らしくて観ていてどっぷり落ち込んでしまうことはなかったけれど、うつ病にかかってしまった夫ツレを演じた堺さんのしんどそうな、表情を観ていたら演技と分かっていてもやっぱりしんどくて、胸がふさがれるような思いにかられました。どうにもならない気持ちを抱えて涙をこぼす場面には柊も思わず泣いてしまいました。うつ病にかからないですむ方法があるなら、知りたい、かかりたくないと思いました。だけど病気になった原因ではなく意味を考える、という台詞は深いなあと思いました。観た後で原作本を買いました。 自分に何が出来るかわからないけど、バナナ、牛乳、納豆を意識して摂るように心掛けようなんて思いました。柊のつぶやき(Twitter)……
2011.10.15
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近況です。相変わらず読書のペースはとろとろ…。「読書の秋」といいますが、巷の空気は秋を通り越して一気に冬めいてきたような。昨日は灯油の移動販売車が家の前を通り過ぎてゆき、「ひええ。」と慄いてしまいました。朝早く起きるのも辛くなってきたりして。(眠くて眠くて)そんなわけで最近読み終えた本の感想を少々。『エアーズ家の没落』(上下)サラ・ウォーターズ著読後、「もう一度作品をはじめから読み返したら、そこにはまったく違った物語が広がっているんだろうな。」…と思いましたが上下巻の長さと、結末のわり切れなさとが相まって、読み返す気力までは湧いてこなかったかも…。作品全体に漂う雰囲気は好きです。一番集中して、引き込まれて読んだのは上巻の終盤付近でしょうか。合理的な説明がつくのか、つかないのかはっきりしないまま高まる恐怖感がなんとも言えず。ただ、下巻以降の語り手と館に住む女性との恋愛のエピソードはラストへの伏線になっているとはいえ、柊には物語への関心が殺がれてしまうことになってしまってしんどかったかも。語り手の医師にも女性にも感情移入が出来なかったからかなあ…。サラ・ウォーターズの初期の頃の作品が好きです。『夜愁』あたりから作品の雰囲気が違ってきたように思うのですが気のせいかしら。(じつは『夜愁』は上巻だけ読んで放置状態…汗)それでもこの著者の描く時代、その細密な描写はリアルにその空気を感じさせてくれるので(まるで映画でも観ているみたいに)その文章を味わうだけでも充分満足感を得られます。 『オーダーメイド殺人クラブ』辻村深月著辻村さんの本にしては珍しく登場人物たちに感情移入出来ないまま読み進んだのですが、なぜか、後半の展開にはとても共感できました。…ふ、不思議だ。空を見てきれい、と思うことすら「イタい」ことだと、周りから外されるかもしれないと怯えなくちゃいけなくなるなんて…中学生って辛い年代だなあと思います。年取ることで失うものもあるけれど、年を取ることで解放されることもあると思いました。それに気づける大人になれるかどうかも大切だ、って。タイトルはおっかないけど、読み終えたときにはすごく救済感があります。この“救われる”感じ、完璧なハッピーエンドとは言えなくても、前に進んでいく感じは辻村さんの作品ならではだと思います。 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)……
2011.10.10
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