2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全8件 (8件中 1-8件目)
1

表題作の「死者のための音楽」、今年一年を締めくくるにふさわしい短編でありました。最後の一ページ、泣きました。今年、震災、津波ほか多くの方が亡くなりました。そのすべての人に、ここに描かれている様な、心やすらかになれる音楽が届いているよう柊も願ってやみません。それ以外の短編では「黄金工場」「鬼物語」「鳥とファフロッキーズ現象について」が好きです。乙一さん(別名義ではありますが、ついそう呼んでしまいます)らしい怖さと、残酷さと、せつなさとが三位一体となった短編たちだったと思います。 *単行本の装丁の方が内容にあっている様な気がします~本来なら今頃、「今年のベスト本」であったり「ベスト映画」を選んでみるのですが震災以降、自分でも信じられないくらい読書量がめっきり落ち込み、とてもじゃないけど読み終えた本が少なすぎて、そこから“ベスト”を選ぶなんて出来ないなあ…というのが正直な気持ちです。なんとか気持ちを立て直そうと、本に集中しようとしても震災以前のようにはのめり込めなくなってしまって。最近はだいぶ読めるようにもなってきたのですけど。映画も、気持ちが落ち込まないような、難しいことを考えず観られるようなそんな作品ばかり観に行っていたので、やっぱり“ベスト”を選ぶことは難しいかなと。震災以降県内に在る映画館のほとんどが営業を再開してくれたけど、2館だけは建物等への被害がひどくてそのままたたまれてしまいました。寂しいです。とある映画館に行ったら、映画監督、俳優さん、映画関係者からの応援メッセージが壁一面に貼りだされているところがあってすごくしんみりした気持ちになったのを思い出します。震災以前の風景が撮られている映画を観返したら、なんといったらいいのかわからない、うーん、どんな気持ちになるのかも想像つかない。来年は、来年こそは災害のない年であって欲しいです。震災にあって、その日必要な水、食料を得ることだけにあっという間に時間が過ぎてしまう、そんな生活を約1カ月過ごしてみて、「日常」こそがもっとも自分の望むことだと実感しました。来年は、明るい話題、笑顔にことかかない一年になってくれますように。皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。来年もどうぞよろしくお願い致します。 柊の読書メーターは→こちら柊のつぶやき(Twitter)……
2011.12.31
コメント(4)

『金色の獣、彼方に向かう』恒川光太郎著胸をふさがれるような暗さ、それを突き放して観察するような冷たい視線。とても対照的なんだけど、その距離感が不思議な世界を生み出すよう。恒川さんは『夜市』で味わった強烈な印象がなかなか拭えずにいたのだけど、『金色の獣、彼方に向かう』でまた少しその雰囲気を深めたように感じます。どこか懐かしさを覚えるような、そんな怖さが魅力だったのだけどこの作品集では「懐かしさ」とは違う、もっと異なる感情が底辺にあるように思います。異界に対する懐かしさ…というよりは畏怖の感情の方が強い、と思う。それはこの作品集に登場する金色の獣に由来するのでしょうが。冒頭の「異神千夜」、それから「森の神、夢に還る」の二編が特に好きです。 『夢違』恩田陸著正直、「怖い」とは思えませんでした。お話の展開と内容が良く理解できなかったからかも…。高評価な意見を多数見聞きするだけに、自分がそんな風に思えなかったことが残念で仕方ありません。この作品は不思議な夢の数々を、解釈したいわけじゃないのね。むしろ夢は何処からやってくるのか、と問う形。柊は、夢は内側にあるもので、誰かが干渉出来るものじゃないと思っているから、自分にはこの物語を理解することが出来なかったのかな…。それはこの物語の設定そのものに違和感を感じ続けたということだから。久々の恩田さんの長編だっただけにのめり込めなかった自分が残念です☆ 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)……
2011.12.25
コメント(4)

「もっと観たいな」って思います。これだけじゃ、物足りない…!といいますか。え、ここで終わり?みたいな。まだまだ、序章みたいな感じがしますもんね。一人ひとりのエピソードを掘り下げたり、様々な事件に出くわしたり、いくらでも物語を広げていける「幅」がありそう…。単純にアクションシーンにハラハラさせられるのもよいし、「悪」とは何か、「悪が悪を制する」ってどういうことなのかとか、もっともっと考えさせてくれてもいいと思う。配役も魅力的でしたしうーん…続きがあるなら、作ってくれたらすごくうれしいです。 *映画の公式HPは→こちら
2011.12.22
コメント(4)
このシリーズは予告で流れるテーマ曲を聴いただけで「観に行かなくては!」って気になってしまいます。観た後は…柊はシリーズ中この作品が一番好きかも… 。前日にテレビで放映された「1」を観たのだけど、この手の映画は、やはり映画館で観なくちゃ勿体ない、と思います。画面の大きさ、音響など、迫力あるシーンを120%堪能するにはやはり劇場まで足を運ばなければ。シーン初めの重さを感じさせる銃声音からしてぞくぞくっと感じさせられてしまって。最後の最後までハラハラさせられる展開で。ラストはなんだかせつないなあ…としんみりさせられて。金髪の女性の殺し屋が「虫も殺さぬ顔をして…」って感じで好きなんですが女だからって容赦しないのねー。この女優さんまたどこか別の映画で観たいなあ。 *映画の公式HPは→こちら
2011.12.20
コメント(0)
主役の男の子が可愛い!ロボット同士のボクシングに人々がこんなに熱狂するかしらん?なんて最初は思ってたけど、映画が面白くてラストの試合の場面では内心「やっちゃえ、やっちゃえ!」と盛り上がって観てました。ATOMというロボットは一体何者?どうして廃棄工場に?本当に、人の言葉がわかるの?という疑問符はそのままに。マックス少年とロボットの交流…というより、長いこと会ったことのなかった父親と息子の交流に的を絞って描いていたのが良かったんだと思います。ロボット同士のボクシング(リアル・スティール)に夢中になるあまり借金を重ねるどうしようもないお父さんがヒュー・ジャックマン。周りからみたらどうしようもない人かもしれないけど、父親には格好いい人でいて欲しい、という息子の想いを見事なまでに体現してくれていて、素敵でした♪もう少しスッキリはっきりした終わり方だったら、爽快感があがって良かったのになあ…というのがちょっとだけ残念でした。 *映画の公式HPは→こちら
2011.12.17
コメント(2)

ミステリを読むというよりは、高次な思考をトレースしているような。エドガー・アラン・ポーの作品解釈を窺っている様な。知らぬ単語の羅列に戸惑いと気後れを感じるものの、わからないなりに読み進めても、その思考の行きつく先に翻弄されるような心地が気持ちよくしまいには読み終えるのがもったいないような、残念なような気になってしまいました。ポーの作品のあらすじにかなり踏み込まれているのでそれらの作品が既読であればなお一層楽しめたのでしょうが、柊が記憶に在るのは「黒猫」ぐらいでそれがまたまた残念。黒猫とあだ名される教授(美青年)と付き人(ポーの研究者、語り手)の私。この二人のやりとり、関係がまた絶妙というか、心地良くて。短編である分着地点が強引かなと思う部分や、あえて描かず想像に任せようとする部分が気になったりもしますが。それはあくまでちょっぴりで。シリーズ化されるのかどうかはわかりませんが、柊としてはこの二人のその後が読みたいです。そしてこの作者の全く別の次なる作品にも期待したいかな…って思います。図書館から借りて読んだので、とっても慌ただしかったけど出来れば一編一編もっと時間をかけて読んでみたかったな。時間をおいて再読してみたいです。そのときには元になっているポーの作品をいくつか読んでおきたいな。装丁の絵が可愛い。手に取ってみようと思ったきっかけはこの絵に寄るところが大きいです(笑) 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)……
2011.12.14
コメント(2)
柊にとって源氏物語といえば大和和紀さんの「あさきゆめみし」です。「あさきゆめみし」のおかげで源氏物語のあらすじや、人物相関図が頭に思い浮かべられます。これをよむまでは光源氏とはただの浮気性、マザコンではないか…と思ってました。だけど、「あさきゆめみし」を読んでからは光源氏にはそれだけの魅力があるのだろう、と…光源氏を取り巻く様々な女性たち、その一人ひとりに興味が湧き、感情移入出来るようになりました。そんなわけで、映像化されるとあって一番の関心事はやはり配役で、次は平安絵巻を彷彿とさせる衣裳だったり、小道具だったり、演出だったりするのです。しかもこの作品では物語と現実とを対比させつつ描く、とのことなのでその辺にも興味が湧きました。でも実際観てみると…想像とは違った作品に仕上がっていたかも。物語の世界か、あくまで現実か、どちらかを中心にして描き切った方が良かったのではないかという気がします。光源氏と道長、六条御息所と紫式部…そんな重ね方が安直というか必要かな、なんて。物語と現実とを繋ぐ役割として陰陽師、安倍清明が登場しますが存在感あり過ぎて、源氏物語じゃなくて別な映画を観ている様な錯覚を覚えたし☆(いやー、この安倍清明好きなんですけど。別な映画で一本観たいわという気がしました。)光源氏を演じた生田斗真くん、頑張ってましたけど現実パートの東山さんに負けてる、という感じが否めない。まあ、描かれる源氏物語がほんとに源氏の若かりし頃、序盤でしかないので仕様がないとも思うのですが。真木よう子さんの桐壺・藤壺は好き。凛としたイメージが役に似合っていると思います。多部未華子ちゃんには「可愛い」というイメージがあるので葵の上というよりは橘の君のが似合う気が。(すいません、柊の中の勝手なイメージです)六条御息所は田中麗奈さん、もっと年齢が上の女性の配役を想像していたけど生霊となって姿を現す場面は想像以上に怖ろしく、また哀しくもあって好きでした。男の人からみれば「怖い女」と思われるのだろうけど、ここまで深く誰かを愛せるものだろうか、愛することが出来たらいいなとどこか羨ましく思ってしまう女性です。光源氏も、彼女のことを疎ましく思っても仕方がない気がするのだけど「すべては私の責任」と受け入れちゃうあたりが憎めないんだなあ…きっと。むしろここから…という部分で「物語」のパートが終わっちゃってるのが残念です。うんうん、むしろこの先が知りたい、観たいのに。「あさきゆめみし」再読しようかな、なんて思ってます。 *映画の公式HPは→こちら
2011.12.12
コメント(4)

毎週火曜日の夜放映のドラマ版を娘たちと一緒に楽しんでます。そのせいでしょうか。小説の登場人物たちが頭の中ですっかりドラマの配役通りにすり替わってしまいました。それはそれで楽しいですけども。「殺しの際は帽子をお忘れなく」を読んでびっくり。ドラマは決して原作通り映像化されるわけじゃないのですね。明かされるトリックは同じでも、「動機が違うー犯人が違うー!」ってそっちの方に驚いてしまいました。1巻目の内容については影山執事の暴言は記憶に残っていても事件の詳細はきれいさっぱり忘れてしまっているので、ドラマ版との比較が出来ませんが一話ずつ、犯人が違ってたり、異なるエピソードが盛り込まれていたりするならば一話分で二度おいしいではないか…(比較して楽しめるのではないか?)なんて思ってしまいました。このトリックは果たして実現可能なのか?と思うものもあるのですがそこは「安楽椅子探偵」モノ。実証や証拠といったものは二の次、物語の外にあるのでしょう。影山執事の相変わらずの暴言と、麗子お嬢様の抜けっぷりが楽しいミステリでした。…それにしても。風祭警部、濃いわー。演じている椎名さんが嵌り過ぎているのかもしれないけど。風祭警部の台詞、読んでいると椎名さんの声が聴こえてきます(笑) 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)……
2011.12.10
コメント(8)
全8件 (8件中 1-8件目)
1