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November 22, 2019
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みなさん、こんばんは。イギリスの次はドイツの小説、ドラマ、映画を紹介してみます。

放送されていた
アメリカドラマ​ バビロン・ベルリン を見ました。
完走しましたよ~。素晴らしい完成度です。

バビロン、ベルリン
Babyron,Berlin

■キャスト
フォルカー・ブルッフ

ペーター・クルト

■スタッフ
監督:トム・ティクヴァ、アヒム・フォン・ボリース、ヘンドリック・ハンドレーグテン

舞台は1929年、ワイマール共和国時代のドイツ。ケルンからベルリンに赴任してきたゲレン・ラート警部は、ヴォルター上級警部と共に地下シンジゲートのポルノ犯罪を捜査している。貧しい一家を支えるため警視庁の記録係として働くシャルロッテ・リッターは刑事に憧れている。戦争によるPTSDに苦しみ薬物に頼るゲレオン。昼は記録係、夜は別の顔を持つシャルロッテ。時代の波に呑まれながらも懸命に生きる2人は、次第に革命と金塊が絡む巨大な陰謀に巻き込まれていく。

第1話
1929年、ベルリン。ケルンから転任したばかりのラート警部がヴォルター上級警部とともにボルノ映画の撮影現場に踏み込む。拘留された撮影監督のケーニヒは隠し持っているフィルムの所在を明かさない。貧しい家庭を支えるため、昼間は警視庁での事務員、夜は別の顔を持つシャルロッテは、ある日、殺人課の写真整理を任される。ソビエト連邦からベルリンを目指す1台の貨物列車。ロシア人に乗っ取られたその列車が国境を越えた知らせに、ベルリン在住のトロツキスト集団が歓喜に沸く。

第2話
ラートはフィルムの在り処を探るべく、ケーニヒに尋問を行う。しかし、尋問中にケーニヒはラートの拳銃を奪い自殺してしまう。ケーニヒは何者かに口封じをされて自殺したと踏んだラートは、引き続き黒幕の調査をする。カルダコフとスウェタは列車の“貨物預かり証”を入手。明日にはイスタンブールに行くことが決定し、トロツキストたちは旅立ちの準備にかかる。その頃、ソビエト大使館に1人の女が訪れる。女はトロツキストグループのリーダーがカルダコフであるという情報を流す。

莫大な賠償金を背負い街には浮浪者が溢れ失業者は列をなして仕事を求める一方で若者は恋をし享楽的で刹那的。数少ない豊かさを享受する者もいる首都ベルリン。テロで革命を起こそうとする共産主義者も入ってきているワイマール共和国時代のドイツ。依存症のゲレオン警部が狂言回し。

第3話
ロシアの貨物列車がベルリンに到着。スウェトラーナは運転士に、行き先がイスタンブールからパリに変更になったと告げる。共産主義組織が5月1日にベルリンで禁止されているデモを強行するため、警察は厳戒態勢。その頃、運転士はカルダコフの下宿を訪れ、そこに滞在するラートと鉢合わせする。カルダコフの下宿を張っていたロシア人は、運転士を誘拐。彼を拷問し、貨物の中身と、イスタンブールに向かう理由を聞き出そうとする。


5月1日。ラートとヴォルターは、共産党のデモ隊と警察部隊の騒乱に巻き込まれる。避難した先の住宅で、2人の女性が銃撃によって命を落としてしまう。彼らが遺体に付き添い解剖室へ行くと、殺人課のベーム警部がシャルロッテを伴い現れた。警部が担当する身元確認中の遺体は、ラートが見覚えのある男だった。その頃、駅で足止めされていた貨物列車は、介入してきたソビエト政府の要望により、車庫で積荷の調査が行われることに。ある晩ナイトクラブで友人と踊っていたシャルロッテを、1人の人物が待ち受けていた。

招かれざる客の登場によってトロツキストカルダロフの金塊を用いた計画に図らずも近づいていくゲレオン警部。カルダロフを裏切るスヴェトラーナの目的は。ゲレオンを夕食に招きつつ彼を探るヴォルターに脅迫されゲレオンに協力者を申し出るシャルロッテ。

第5話
思いもよらない人物から撃たれたカルダコフは奇跡的に一命を取りとめる。ラートはグレーフから情報を得て、あるフィルムラボを訪ねたが、ネガは保管されておらず、捜しているフィルムにもたどり着けない。多数の犠牲者を生んだメーデーの後、激化していく警察への抗議運動を鎮めるため、警視総監と行政長官は驚くべき秘策を打つ。カルダコフの行方を捜すラートとシャルロッテは、彼を知る人物を訪ねるべく2人で夜の街に繰り出す。

第6話


アパート上階から撃たれてもガスを浴びても恐らく生き延びるであろうしぶといトロツキストカルダコフ。深夜のダンスに水遊びに躍動するローリング20sの若者たちはこの10年後命を異国の地で散らす。初めてヒトラーが台詞に登場。警察の偽の報告も拷問も越えた時代がすぐそこに待つ。

第7話
シュミット博士は戦争神経症に関する研究を発表するが、インチキ科学だと非難される。シャルロッテは貨物駅に潜入し、ガスの漏出で中毒者が出たことを知る。ソビエトから戦争物資の密輸を行っているのは “黒い国防軍”と呼ばれる秘密の戦闘部隊。その手先が鉄鋼会社のアルフレッド・ニッセンであることが明らかになる。一方、シャルロッテはトロツキストのアジトで、イスタンブールの配達先住所が記載された貨物書類を見つける。

第8話
行政長官の元へ連行されたニッセンは、殺虫剤の輸送には何らかの手違いがあったと主張するが、貨車からは極めて危険な毒ガスが検出されたことを知らされる。グレータはベンダ一家の留守中に家を抜け出して、フリッツと湖へ出かける。8時までに帰宅するつもりだったが、岸へ戻る船の最終便を逃してしまう。ラートとヴォルターは、独房で禁断症状に陥ったクライェフスキーに、クスリをエサにフィルムの在り処を吐かせ、保管場所へと案内させる。

失われた帝国の栄光をいつか取り戻そうとする者、戦争のトラウマから逃れられない者、全く新しい秩序を外から齎そうとする者、民主主義を根付かせようとする者。それぞれ別の方向を向いている勢力がせめぎあう果実ベルリンにこの先ヒトラーが現れる事で彼等が向かう方向が一つになる。

今回からシーズン2に突入。

第9話
赤の砦のメンバー15人の遺体が発見されたが、その中にカルダコフは含まれていなかった。ラートはベンダの任命により殺人課に加わり、ソビエトの政治犯罪だと思われる本件の捜査を進めるが、捜査への参加を望むシャルロッテを遠ざける。その折、建設現場でコンクリート詰めの遺体が見つかる。被害者はアルメニア人の手下で、遺体の銃痕を見たラートは、あるシーンのフラッシュバックに襲われる。ラートを訪ねてベルリンに来たヘルガとモーリツはヴォルターの家に滞在することになる。

第10話
シャルロッテはモカ・エフティで警視総監が何者かと話している現場を目撃する。列車をソ連に戻せと警視総監に圧力をかけていたのは、トロシンとヴェーント大佐。しかしその後、大佐はニッセンから金塊の存在を打ち明けられ、列車をソ連に戻すべきでないと力説される。そんな中、森の遺体の鑑識結果により、赤の砦のメンバーを殺した犯人が判明する。ベンダとラートはソ連大使館に向かい、ある取引をトロシンに持ちかける。ベンダの元でスパイを続けるイェニケは目を疑う会合を目撃してしまう。

今回からS2。シャルロッテとゲレオンがカップルなら年齢的にぴったりだが母親の葬儀や何やでオトナの男っぷりを見せるヴォルターに靡く。ゲレオンは義姉にデレすぎて甥に見抜かれる脇の甘さを見せ妄想シーンとはいえ初のミュージカルを披露。ロシア令嬢と謎の男達の暗躍に沈む助手。

ヴォルターがゲレオンの甥に銃を持たせるシーンが嫌。敵意を向ける相手がいて銃があったらその時。シャルロッテの母のドレスを「ユダヤ人が高く買ってくれる」と姉の情夫が言う場面。ドイツ人が苦しい時に札束で顔を叩いて大事なものをかっさらっていくイメージが今後の敵意に繋がる。

第11話
ドイツ国防軍が、モスクワ南東のリぺツクにドイツ空軍の秘密基地を建設していた疑惑が浮上。ラートはトロシンから、疑惑のある将校たちのビザ申請書を受け取る。検察官が書類だけでは証拠として不十分とすると、ラートは現地行きを志願。シュトレーゼマン外務大臣は証拠を確保したら、国防軍を裁判にかけるようベンダに指示する。頻繁なフラッシュバックに悩まされるなか、ラートは警察のカメラマンを連れて飛行機でリペツクへ向かう。

第12話
リペツクでの極秘任務から帰還したラートは、助手のイェニケが殺害されたことを知らされる。聖人ヨーゼフ殺害事件との共通点が発覚したことで、ラートはベーム上級警部から事件への関与について問われる。しかし、2つの事件の凶器が判明したことから、ラートはある人物に疑いの目を向け始める。イェニケの遺体から抜き取られていた手帳に何らかの手がかりあると考えたベンダの命を受け、捜索にあたっていたラートは、意外な場所で手帳を発見する。

薬の効果が現れ次第に現実と空想の区別がつかなくなるゲレオン。祖国の密かな再軍備化を知りながら何食わぬ顔でフランス外相を迎える共和国外相が言うのはかつての国の名前“ドイツ帝国は複雑”。お互いの秘密を知るゲレオンとヴォルターの腹の探り合い。シャルロッテを攫ったのは誰?

第13話
冷蔵倉庫に監禁されたシャルロッテは、命の危険を感じつつ、イェニケの手帳を読み始める。そこに書かれていたのは、ある人物に関する子細な行動記録だった。ラートたちがリペツクで撮影してきた写真を有力な証拠に、国防軍の参謀たちへの公訴が受理され、ゼーガースらが逮捕される。尋問に対し、口を割らない将校たち。彼らが集う拘置所で語られたのはある壮大な計画であった。権力者の圧力により、参謀たちの釈放を迫られたラートは状況の打開を探るべく、カテルバッハに支援を求める。

第14話
逮捕されたゼーガース少将の調査が行われる。ラートはベーンケに渡された黒いファイルから、窒息剤の輸送に関わる注文請書に少将のサインがあることを発見する。ベンダはこれを明日にでも記者会見で公表することを決意。一方グレータはオットーからフリッツの死を知らされる。フリッツはベンダの命令で殺されたと聞かされ、グレータは復讐心を募らせる。そして聖体の祝日当日、国防軍による作戦が着々と進行する。ラジオ放送を聞いていたラートは、何かに気づき劇場へと急行する。

死を覚悟した妻との別れが切ないヴォルター。ゲレオンの甥が口ずさんでいた「メッキー・メッサー」から映画「知りすぎた男 」のような舞台を利用した陰謀に気づくゲレオン。最も民主的なのにユダヤ人の豚と憎まれるベンダ行政長官の不穏なこの先。暗殺は止めたが容疑者は解放される痛み分け。

第15話
ラートはシャルロッテからの情報で、ヴォルターとニッセンが貨物列車に隠されたロシアの金塊を強奪する計画だと知る。2人が車で現地へ向かう途中、突っ込んでくる対向車を避けたラートの車は川に転落。車はそのまま川底に沈んでしまう。グレータはベンダの留守中にオットーを家に招き入れ、ベンダの書斎の机の下に爆弾を仕掛ける手助けをする。その後、逃亡するため駅に向かったグレータは、そこで信じられない光景を目にする。

最終話
金塊の強奪を企むヴォルターらを阻止するため、ラートはへニングたちと合流し、すでに出発した列車を追って、イェニケの手帳に記されていた127キロ地点を目指す。ロシアに向かっていた列車は黒い国防軍によって行く手を阻まれる。TY 2305の車両を発見したヴォルターは1人で車内に入っていく。中に積まれていた箱を開けると、捜し求めていたソロキンの金塊がぎっしりと詰まっていた。だがその時、手にした金塊に見入るヴォルターの前にラートが現れる。

遂に姿を現した鉤十字とカーキ色の制服によってユダヤ人の市長と行政長官は倒され新任の行政長官は部屋の消毒を命じる。共産主義者とユダヤ人がこの後国内の敵と看做される事が示唆。かつての帝国の栄光を夢見るヴォルターの壮絶な最期と強かに生きるスヴェトラーナの退廃美in巴里。

ヒトラーが画面に一度も登場していないのにゲレオンが表向き殺人課刑事として裏で頼まれる任務とか共産主義者やユダヤ人への人々の態度等ドイツ人の想いがこの先どこへ向かってゆくのかわかる流れになっててうまい!信念を持つヴォルターと揺れるゲレオンはドイツの二つの姿でもある。






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最終更新日  December 26, 2020 12:22:27 AM
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