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つい先日まで正倉院展のおかげもあり、久々に賑わった奈良市。日本全国からご年配の方だけでなく、服飾デザイナーのプロの方(宝物のデザインや色彩が非常に参考になるようです)なども訪れておられますから、年に一度この時期だけは奈良をアピールできる絶好の機会だとも言えます。そして来場者の多くは近隣の関西の方と思いきや、実は関西圏以外の方の方が多い。これはこの正倉院展に限りません。例えば若草山の山焼きなど、奈良での大きなイベント開催期は必ずといってよいほど首都圏からのお客様が増える。客室も高単価販売が可能になり、ホテルとしても嬉しい限りなのです。だからこそ、もっと奈良の各ホテルも首都圏へのエージェントセールスを行うべきで、ようやく若手経営者の方々が動き始めているという話を聞きます。これは奈良版ミシュランが掲載されたこともあり、ホテル経営者の方にいい刺激を与えている結果なのかもしれません。登大路ホテルさんや日航ホテルさんなどは系列ホテルがある。そのため、東京方面へのセールスには自らの足を動かさなくてもよい。ただその他のホテルさんは常連さんに甘えることなく、努力が必要でしょう。さて前置きが長くなりましたが、表題のホテル計画についてです。実はブログでこのことを書くのは3回目。一時期、マリオットが奈良に進出という話が新聞に載りましたが、前奈良市長さんの運営業者指定の経緯や土地処理問題等々、裁判に発展しているものもあり、結局話はお流れに。これ以来、ホテル誘致の話はまだ都市計画上は存在するものの、一向に話が進んでいません。県は前出のホテルとは別の場所に(奈良市内)に、高級ホテルを誘致する意向がある。税金面でも優遇する方針です。しかし数社のホテルと話し合いを持つものの、意向に添うホテル計画案が出て来ない。そもそも・・・県が希望するホテルの希望が、高すぎやしないか?<国賓級のVIP対応が可能で、コンベンション機能も持ったホテル>これが県が望むホテルの形。しかし、かつ修学旅行の団体も取れるホテルにしたいという希望があるのです(県のHP:都市計画のPDF版)これ業界関係者からすれば、大変難しい運営になるとしか思えない。現状の高級と呼ばれるシティホテルでは、各部門の課長級に400~500万円の年収をPAYするには、ホテル全体で少なくとも30億円以上の売上が必要(浴を言えば+5億円位が理想)。そしてその売上を達成するためには宿泊部門だけではまず不可能で、そのために宴会部門(法人宴会と婚礼)と様々な料飲店舗を併設しているわけです。仮に30億の売上と仮定するなら、宴会部門の売上で約13億程度を稼がないといけない。そのマーケットが奈良に存在するかと考えた時、私は疑問に思える。これが見込めるなら、既に大手のチェーンホテルが進出してきているはずなのです。ですから、奈良県の言い分は私には「給与は200万円~300万円程度しか出ないが頑張れ!」というように聞こえて仕方がない。「各スタッフの給与など関知するところではない。そんなもの経営努力だろうが!」。そうおっしゃるかもしれない。ただ現実にそういう熟練のスタッフを揃えようとすると、大阪など他府県のホテル経験者を呼んでこないと難しい(もちろん奈良在住で大阪のホテル勤務者はいます)なぜならこれまで奈良県で高級ホテル同士が切磋琢磨した経験がないから。それゆえ国賓級VIPの扱いに慣れたプロのホテルマンは、その給与をどう考えるでしょう?この社会情勢ですから、給与の減額はどのホテルでも行われていますが、新しいホテル運営会社が仮に決定したとしても、スタッフが集まらないと私は思う。ホテル運営はボランティアではないのです。結果、県はそんな事情を察してか、現在<コンベンション機能>付きでなくてもよいという条件に変更しました。その理由は県新公会堂や100年会館(双方とも奈良市にあります)でコンベンションの対応をするとしたからです(ただこうすることで、ホテルからのバス運行やタクシー手配が重要視されることになります)修学旅行の団体を悪と考えているのではありません。しかし国賓級をお招きするホテルと、修学旅行団体を受けるホテルは別物として考えるべき。今の県の構想を死守するなら、ホテル運営に無理が出る気がして仕方ありません。ウェスティン系のWホテルのような、小振りで高級なホテルなら私は活路があるのではと思っていますが、果たしてどう進むことやら・・・長々と書きましたが、あくまで私の勝手な考えですので、ご容赦願います(笑)
November 18, 2012
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最近まで大阪市内にてSibos(サイボス:10月30日~世界金融会議)が行われていました。大阪で行われるまさに久々の国際イベント。ホテル業界からすれば、大阪府と大阪市、また関経連さんの努力に本当に感謝といったところでしょう。施設、また機能的に整ったホテルであればまさに売上につながる話で、旅行会社数社へ足を運び、声を掛けて頂けるよう営業を行なったことだと思います。そしてこの会議が開催されるにあたり、各社新聞記事にホテルの取組みについて掲載されていました。あるホテルではエントランス部分に甲冑(戦国時代の)を置き、日本の歴史を感じて頂けるようにした、また別のホテルでは、約300数名の社員に英語力向上の為、講師を招き研修を行なった等々。記事として掲載されたということは、つまりは上記の会議関連のお客様を誘致できたホテルだという証明に他なりませんが・・・つまりは様々な形でお客様をお招きする体制を取ったというもので、第三者的には「まあそういうホテルも出てくるだろうな・・・」というものです。しかし・・・私は読売新聞を読みながら、ある点について少し疑問を感じたのです。それは上記新聞の後者のホテルさんの話。「Sibos開催にあたり英語の研修?けどなぜ今?」と思ったのが理由です。大阪ではもちろん名が知られた名門ホテルさん。「あのホテルで働く方ならそんな英語研修の必要なんてないでしょうに!」と思われるレベルのホテルさんなんです。つまり<普段できることは普段にしましょうよ>と私は思ったわけです。「こういう大きなイベントがなかったら、社員も英語を覚えようとしない」。この心理的なものもよく分かります。また「売上予測が立ってこその行動で、それが無い場合には余分なコストは掛けない。今回はある程度のご予約を頂いたこともあって、研修をしようと決めた」。こういう会社としての立場もよく分かる。しかしホテルの立場上、お客様をお招きする体制は普段からしっかり整えておかなければいけないという観点からすると、何か後手後手に感じたのです。売上の伸びがないと苦心されておられる産業には、当然ホテル業も入ります。しかし安全・安心を提供するホテル産業で、<売上予測の立たないものにはコストは掛けられない>という考え方は、お客様の集客面とホテル運営面での溝を深めることにはなりはしないか?言い換えればこの考え方は<諸刃の剣>にも成りうるのです。今回の件で言えば、例えばコンシェルジュとフロント、そして営業のスタッフが会議を重ね、「こういうフレーズを覚えるようにしよう!」と各部署に資料配布することで対応できなかったか?また普段から行なっている会議を、もっと事前に有効活用できたはずで、かつそうすることで、社員自体の自主性が養われることにもつながるのではなかったか?そうすれば講師料は節約できたのでないか?先出のホテルさんには誠に勝手ながら、ふとそこまで考えてしまった私でした。
November 2, 2012
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