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もらう人のいない遺産は国のものになる???!!!部屋を貸している老人が亡くなり、私が葬式を出しました。妻子は勿論、親類もいないらしい。部屋には衣類や銀行の通帳、金庫などがあります。老人が病気になってから、私が入院させ、入院費などを立替えています。金庫から勝手にお金を出しても良いでしょうか?どなたかが亡くなって、相続が開始され、相続人がいるのかいないのかはっきりしない場合、相続人が誰もいないとき、このような状態を相続人不存在といいます。この場合、財産はどうなるのでしょうか?相続開始のときから相続財産は法人となり、家庭裁判所によって選任された相続財産管理人が相続財産を管理し、相続人を捜索し、相続財産を精算する手続きをおこなうことになります。具体的には、こういう場合、普通、1)まず、相続人を探します。故人にお金を貸している、入院費を立替払いしているなどの利害関係人または検察官が、家庭裁判所に、「相続財産管理人」の選任を申立てます。2)申立をすると、家庭裁判所は、官報を使って、相続財産管理人選任の公告をします。3)2ヶ月以内に相続人が誰も申し出てこなかった場合、4)相続財産管理人が家庭裁判所の監督の下、財産の清算手続きを始めます。5)一定の期間内(最短2ヶ月以上)に債権者、受遺者に対する請求申出をするように官報で公告すると共に、知れたる債権者、受遺者に対して各別に債権を申し出るように通知されます。6)これらの再度の公告によっても、相続人の存在が明らかでないとき、家庭裁判所は、相続財産管理人または検察官の請求により、6ヶ月以上の期間を定めて、相続人捜索の公告をし、7)6ヶ月以上経過し、誰も現れなかったら、相続人はいないとみなされ、相続人不存在が確定します。8)この後は、相続人や相続財産管理者に知れなかった相続債権者や受遺者はその権利を主張することができなくなる一方で、9)公告期間経過後、3ヶ月以内に特別縁故者からの請求があれば、家庭裁判所は、残存すべき相続財産の全部または一部をその者に分与することができます。10)そして、最後に、特別縁故者に分与されなかった相続財産は国庫に帰属することになります。結局、あなたが葬儀を出したり立替金があったとしても、勝手にお金を出すことはできない、ということなのです。 従って、あなたは、利害関係人として、家庭裁判所に、相続財産管理人の選任の請求をすることになります。理論的には、それらの手続きを待って相続財産から弁済を受けるというのが本筋ですが、どうしましょうか~~~~ところで、特別縁故者とは、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者、とされています。この特別縁故者に対する相続財産処分制度は昭和37年に設けられました。終戦後の民法相続編の全面的改正によって、相続は遺産相続のみとなり、相続の範囲も配偶者と一定の血族だけに限ることになったので、相続人不存在のため、相続財産が国庫に帰属することになる場合が多くなることが予想される一方で、被相続人の周囲には、相続権がなくても、内縁の妻や事実上の養子、最後まで献身的に被相続人の世話をした者など、相続財産を取得させても良いのではないかという場合もある訳です。このような場合、遺言をしておけば良いのですが、遺言制度があまり活用されていないわが国の現状を鑑みて、特別縁故者に相続財産を取得させる道を開いた、ともいえます。もし、あなたが、特別縁故者にも財産を取得させたい、と考えるなら、遺言に書いておきましょう。
2010年01月01日
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