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スターダストレビューが去年結成35年を記念して行ったライブをBS番組で見た。「スターダストレビュー&フレンズ」と題されている通り、オリジナル・ナンバーに加え豪華ゲストとの共演がこのライブの大きな見所になっていた。スキマスイッチとの「奏(かなで)」、奥居香との「M」、松たか子との「おやすみ」、森高千里との「渡良瀬橋」、渡辺美里との「恋したっていいじゃない」・・・・・。スタレビは、これら10人を超えるゲストの代表曲のバックをきっちりと勤め、リーダー根本要はそれに加えて、ボーカルの一部とリードギターまでやっている。すごいよね!活動35年のベテラン・バンドが後輩ミュージシャンのバックを担当するなんてなかなか出来ないよね。でもそれを楽し気にやってのけ、しかもそこにスタレビというバンドの味もちょこっと加えている。たぶん、こうしたコラボが楽しいからやっているのだろう。ステージ上のスタレビ・メンバーの姿からそれが見て取れた。ライブ至上主義バンドの面目躍如だ。ライブの間に挿入されるゲストのインタビューも面白かった。スキマスイッチは、「尊敬する根本さんが、ホテルでギターの練習をしすぎて爪がはがれたと話していた。60歳のミュージシャンとしてありえないですよね。」と話していた。奥居香は、「『M』を一緒にやった時、私のボーカルにハモリながら、その合間にギター・リフも弾いていた。ここまでやる人はいないですね。」・・・・なるほど、こうした根本要の音楽への旺盛なる意欲が、35年バンドを続けてきた原動力なのだろう。印象に残った演奏は、ゲスト全員がコーラスで参加したスタレビの代表曲「夢伝説」。根本要のハスキーだけどハイトーンなボーカルが色あせていない。そのボーカルにゲストの分厚いバックボーカルが重なる。30年以上前の曲だけど、今聴いても名曲だ。もう1曲は小田和正とのコラボによる「木蘭の涙」。小田のピアノとバック・コーラスと根本要のボーカルによるアコースティック・バージョンだ。これまでもスタレビのステージで披露しているそうだ。小田のハイトーンなハモリとスローなテンポ設定で、曲の切なさが倍加。泣けてくる曲だった。スターダストレビューのモットーは『高い音楽性と低い腰』だそうだ。正にそれを裏付ける楽しく聴きごたえのあるライブだった。私と同年代のミュージシャンのバンドとして、これからも応援していきたい。最後の一句。 「 スタレビや 夢伝説の 暑気払い 」
2017.07.24
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ギタリスト=アラン・ホールズワースが4月に亡くなっていたのを最近知った。ギターフリークには知られた超絶技巧ギタリストだが、新聞の死亡記事にはなっていなかった。デヴィッド・ボウイやチャック・ベリーとは知名度に差があるのだろう。彼のギター・プレイは、かなり昔にアルバムを1枚聴いたくらいだった。タワーレコードに行ったら、彼をしのぶ2枚組のベスト盤が並んでいたので買って聴いてみることに。曲調やギター・ソロ、その音色など、どれをとってもユニークだ。クラシックでもないし、ブルースやロックの影響はかけらもない。といってジャズとも少々違う。まさに現代音楽であり、アラン・ホールズワース節としか言いようがない。加えてギター・ソロも唯一無二。長い指で常人には不可能なフレーズが目にもとまらぬ速さで展開する。思わずため息が出る。ジョン・マクラフリンや渡辺香津美のように聴こえる曲もあるが、聴き終えるとやはり違う。しかも、ある時期はシンタックスというギターシンセサイザーを積極的に弾いている。この音色がまたユニークこの上なし。(このギター・シンセ、リー・リトナーも弾いていたよね。でもすぐに消えてしまった。何故だろう?量産されぬまま生産を中止したのだろうか。)アルバムに付いていた英文のライナーノートには、リターン・トゥ・フォーエバーのドラマー=レニー・ホワイトが、アラン・ホールズワースをして”ギターのジョン・コルトレーン”と評していると書かれていた。しかも、アランは実は当初、ギタリストではなくサックス奏者を志していたとも書かれていた。なるほど、そういわれれば彼のギター・ソロはコルトレーンのアドリブに聴こえなくもない。また、この孤高のギタリストをリスペクトしていたあのロック・ギタリスト=エディ・ヴァン・ヘイレンの口利きで、アメリカのメジャー・レーベルと契約にこぎつけたという興味深いエピソードも書かれていた。全28曲のベスト盤の中で一番気に入った曲は「レターズ・オブ・マーキー」。冒頭に提示される変拍子のモチーフに思わず引き付けられる。ギター・ソロも圧巻。特に日本で人気が高く、晩年まで日本各地のライブハウスでライブを続けていたそうだ。どんな指使いでギターを弾いていたのか、一度ナマで見てみたかったな。アラン・ホールズワースのユニークなギターワークを思いっきり堪能した空梅雨の1日でありました。合掌。最後に一句。 「 舞い降りて アランのギター 吠える夏 」
2017.07.17
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ジュリアン・ラージという天才ギタリストの名前だけは知っていた。8歳でカルロス・サンタナと共演し、14歳でゲイリー・バートンに見出されてジャズ・ギタリストとしてデビューという早熟さ。そして29歳にして世界のギタリストから尊敬されているという。このギタリストの神髄を探ろうとCDを3枚購入。聴いてみると、そのギター・テクニックの卓越さより1枚1枚の色合いの違いにまず驚かされた。2014年に発表した「WORLD'S FAIR」は、全編アコースティックギターの1人インストゥルメンタル。ジャズというより、フォーク、クラシック、ブルーグラス。アメリカの大地の草の香りが漂っている。「GARDENS」というポップなメロディーを持つ曲がいい。2016年の「ARKLIGHT」は、ベース、ドラムとのトリオによるジャズだ。しかし彼のギターは、お気に入りのテレキャスター。時にロック、時にブルージーに奏でられる。「WORLD'S FAIR」でも演奏していた「RYLAND」がカバーされているが、ジェフ・ベック張りのロッカ・バラードに仕上がっていて魅力的だ。今年発表された「MOUNT ROYAL」は、カントリー・シンガー=クリス・エルドリッジとの共演アルバムで、文字通りカントリー・ミュージックのオン・パレード。クリスの唄入りの曲まである。ジュリアンのギターは1939年製のマーチン。伴奏楽器でなくインスト楽器としてのマーチンをこれだけのボリューム感で聴いたのは初めてかもしれない。マーチンの繊細な音を生かした「GOLDACRE」に引き付けられた。こうして3枚の特徴を見てもわかる通り、ジュリアン・ラージの多岐にわたる音楽性に度肝を抜かされる。様々なジャンルの音楽をギターという楽器を通じて研究を続ける求道者のようだ。ある意味ライ・クーダーに似たところがある。上記3枚のアルバムの共通点が1つだけある。それは曲の短さ。どの曲も2~4分という短さだ。まるで初期のビートルズだよね。アドリブ・ソロを延々続けるというジャズ・ミュージシャンとは相入れないスタイルで面白い。こんなギタリスト、これまでにいなかったよね。一人独自の道を歩むギタリスト=ジュリアン・ラージにこれからも注目していきたい。最後に一句。 「 ジュリアンの ギターが起こす 青嵐 」
2017.07.01
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