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音楽エッセーなどを執筆している友人に誘われて六本木の試写室へ。ジャズ・ギタリスト=ジャンゴ・ラインハルトの自伝映画「永遠のジャンゴ」の試写会だ。ジャンゴ・ラインハルトは、B.B.キング、エリック・クラプトン、カルロス・サンタナなどの、後のブルースやロックのギタリストに影響を与えたジャズ・ギタリストだ。自らの血であるジプシーの民族音楽とスウィング・ジャズをフュージョンさせた独自性と超絶技巧で一世を風靡した。1940年に発表した「Nuages(雲)」は、10万枚を越える大ヒット。それまで伴奏楽器だったギターをソロ楽器とした先駆けでもある。しかし、ジャンゴの絶頂期は第2次世界大戦の真っ只中。彼が活動するパリはナチス占領下となる。それからナチスによる「ジプシー狩り」が始まり、ジャンゴの仲間たちへの迫害が日に日に強まっていく。そしてジャンゴ本人にも・・・。ナチスの迫害は、ユダヤ人だけではなかったのだ。当時犠牲になったジプシーたちの身体登録写真が並べられているというスタッフ・ロール前のカットが、ドキュメンタリー映画のような雰囲気を醸す。いい映画だった。ハリウッド映画に出てくる有名俳優ではない役者が演じたことで先入観なく映画に没入出来た。(フランスでは有名俳優なのだろうが・・・)ジャンゴ役のレダ・カテブのギターを弾く姿もさまになっていた。少年時代の火傷で不自由になった左手の薬指、小指はギター弦を抑えてなかったし。試写室の音響もよかった。近景と遠景の音がしっかりとそれに見合った音量で聴こえてきて、映画の臨場感を増していた。戦争が終わり、ジャンゴが戦争や迫害で犠牲になった人々のために自ら作曲した「レクイエム」を指揮して演奏するラスト・シーンが感動的だ。そこにはスウィング・ジャズも超絶ギターもない。悲しみに包まれた鎮魂歌だ。指揮をしているジャンゴが、途中から指揮するのも止めて指揮台に立ち尽くすのが印象的。胸が熱くなる。ジプシーの言葉で、ジャンゴとは、「私は目覚める」、「私は気づく」という意味なのだそうだ。ジャンゴ・ラインハルトは、ジャズ・ギターの魅力と戦争の悲惨という2つのことに目覚め、気づき、それを我々に訴えたのだ。最後に一句。 「 永遠のジャンゴ 台風スウィングす 」
2017.10.22
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10月1日、第1回松本マラソンで、フルマラソンを走った。秋のフルマラソンは初体験だった。必然的に真夏が練習のコア・シーズンとなる。7月も8月も毎朝せっせと走った。6時を過ぎると日差しが強くなるので、5時過ぎに起き出して走る。それでも5分も走ると全身から汗が吹きだす。消耗度が激しい。30分もすると走るのを止めたくなる。冬のランニングではあり得ない。ランニングを終えて帰宅した時、朝にもかかわらず何度冷蔵庫で冷えている缶酎ハイに手が伸びそうになったことか・・・。そんな練習を経て本番。大会当日は上記写真の通り朝から晴天。1万人を超えるランナーがスタート地点に並ぶ。制限時間は5時間30分。2月に完走した北九州マラソンの制限時間より30分短い。完走できるかなあ・・・。しかも予報では昼間の最高気温が26度とのこと。ひえ~、汗まみれになりそう。不安がよぎる、そうこうしているうちに8時半の号砲!我々5時間台申告者は、列の最後尾からノロノロとスタート地点に移動し、8時42分頃にようやくスタート。遠方のアルプスの稜線を見ながら走る。沿道の応援は思ったより熱い。私のようなへなちょこランナーにも声をかけてくれる。ありがたい。これがパワーになって走り続ける。標高600~700メートルの高地なので空気が薄くて息苦しいかなと予想していたが、その実感はない。5時間ランナーレベルには影響なし。アップダウンもさほど急ではなく走りやすい。しかし、20キロ近くになるとスタミナ切れのせいか苦しい。北九州マラソンでは沿道のあちこちにぼたもち、焼き肉、まんじゅう・・・・などの食料があったが、松本マラソンは、水とスポーツドリンクしかないのだ。ああ、何か腹に入れたい!と思いながら走る。そしてようやく中間地点を過ぎたところにありました、ありました!バナナが。そのバナナを無我夢中になってむさぼり食う。制限時間は5時間30分。私のペースだとトータル30キロは走らないと完走できない計算だ。きびし~い。中間地点過ぎでいったん歩く。でもずっと歩いているわけにはいかない。沿道の誰かががんばれと言ったらまた走る、少なくとも200歩は走る・・・というきまりを自分に課す。30キロあたりに急な上り坂。死ぬほどしんどいが走り続ける。沿道が大声援するんだもん。その後も、自らのきまりを守って走り、歩く。そして最後の関門も制限時間ぎりぎりでクリア!やった!これで完走だ!ゴールは陸上競技場。外側をぐるっと回って競技場内へ。すぐにゴールかと思ったらトラックを1周しなければならない!この1周が長かった。タイムは5時間10分くらいだった。ゴールインして、シューズに付けていたチップをはずしてスタッフに渡し、バスタオルを受け取り、完走記念メダルをかけてもらい、スポーツドリンクとおにぎり、そしてりんごのシャーベットをもらう。りんごのシャーベットがこの上なくうまい!2月の北九州マラソンの時はゴールして食べた豚汁が最高だった。季節によってゴールイン後の美味は違うのだ。さほど汗をかいた実感はなかったが、顔を触ったら噴き出した塩でザラザラしていた。そして顔面は日焼けして真っ赤になっていた。これが秋マラソンの勲章なのだ。最後に一句。 「 秋晴れを 駆け抜け食べる シャーベット 」
2017.10.16
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奥田民生が4年ぶりにニュー・アルバム「サボテン ミュージアム」を発表した。サボテン色をしたギターが中空に並ぶという人を食ったようなユーモラスなジャケット。彼らしいよね。1曲目の「MTRY」はロックンロール。半年前に亡くなったチャック・ベリーに捧げたのかな?2曲目の「いどみたいぜ」。♪その日は近い・・・いよいよ近い・・・いどみたいぜ・・・「いどみたいぜ」は、井戸見たいぜということかなとおもって聴き進むと、「挑みたいぜ」という意味だった。これも大ロックンロール大会。3曲目の「サケとブルース」は、タイトル通りブルース・ナンバーだ。まるでルイ・アームストロングのようなハスキーボイス。やってくれるよね。4曲目は「エンジン」。「無限の風」や前作アルバムの「マイカントリーロード」に通じるミディアム・テンポのマイナー・ロック。私の一押しナンバーだ。これは名曲です。この奥田民生独自の曲調の根底には、ロックというより、同郷・広島出身のフォーク歌手である吉田拓郎の影響を感じるのは私だけだろうか。アルバム後半もロックンロール&ブルース&ロックだ。音数の少ないプリミティヴなエレキギターの音がなつかしくもたくましく心地よく響く。来春から、このアルバムのメンバーで全国ツアーを行うそうだ。アルバムを聴きながらライブに行こうと決心する。やっぱロックはライブだよなと思わせてくれるアルバムだ。ニューアルバム発表を機に出演したNHK「SONGS」(上掲写真)で、奥田ファンの俳優=桐谷健太との居酒屋トークをやっていた。その中で彼は、「『さすらい』だけはは、スラスラと出来て、これはいいのが出来たと確信した。でも30年やってきてこの1回きりだ。」と言っていた。天才・奥田民生でも30年に1回なのか。ぜひ『ひさすらい』に匹敵する名曲をあと1曲は作ってね、民生ちゃん。最後に一句。 「 銀杏を 踏みつぶしまた さすらおう 」
2017.10.02
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