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今日、もらった感動へのお礼を綴りたい。
そう思って書いていると嬉しさがよみがえって
笑っているうちに楽しくなる。
読み返した時、また嬉しくなる。
だから、明日が楽しみ!
March 2, 2014
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カテゴリ: 串田world(都内)
ネタバレ覚悟の方だけ、どうぞ!

Bunkamura  ロビー
Bunkamura ロビー posted by (C)kikimimiya

ボクサーの大東君とマネージャ役の松尾さん登場。
クリンチ・チャーリーに八百長の段取りを説明するシーン。

八百長しか生きるすべがないチャーリーのナナメさ加減がね、
最初に観た時より伝わってくる気がした。
このカンパニーの中で毎日チャーリーを生きていると、
そうなるのかな。
若い人っていいね。どんどん吸収するんだろうな。

チャーリー達が去り、

空からフワリとトランクが下りてくる。

そうして男装の、男装しても、
いや、男装だからこそ際立つ可愛らしさで
トランク・ジルが姿を現す。

そこで黒手組のギャングとのからみが楽しい。

マップ(近藤準)は
何をやってもダメなヤツと言われているけれど
オニオン(大森博史)もラード(酒向芳)だって、似た者同士。

ひょんなことから、
しゃっくりジャスミンと名乗ってしまうジル。
それが後の幕にもつながって行く。


床屋であること、刃物を扱う商売だけど到って安全、
楽しみは愛犬とのひととき、などを語る。

そこへ、颯爽とベンジャミン(石丸幹二)登場。

茶色の上着、緑の靴下。男前の新聞記者さん、
正義を振りかざすけれど


恋人に会いに来た黄色い服のフラボー嬢(鈴木蘭々)は
純真であくまでも可愛らしく。

黒手組のボス、アスピリン(松尾スズキ)が恋しちゃうのも
納得できる、このいかがわしい町の中で唯一穢れのない存在。

ベンジャミンと入れ違いに入店したアスピリン。

彼女に気にいられる為に、子分達を巻き込み、
彼女を失望させないよう数学教師になりすます様子は
松尾さんの独壇場。

子分達とのやり取りに涙が出るくらい笑いまくるのだけど、
その彼らの帰り際、パオパは吠えたからと撃たれてしまい、
チャンは嘆き、パオパを偲んで歌う。

♩かたつむりのように暮らしていた。
なのに…

チャンの気持ちと同化して沈んでいると、
幕の向こう舞台は大騒ぎ。
下水道に住むネズミ達の家に様変わり。

台所の母さんネズミ(秋山菜津子)に話しかける父さん(松尾スズキ)
大勢のネズミが行ったり来たりのこのシーンはニギヤカで可愛くて好き。

遊びに来るアル中の元警官、石丸さんは声がまるで違っていてビックリ。

ネズミ夫妻の娘チュウチュ(蘭々)をめぐってのスッタモンダ。
フラボーさんと打って変って、はすっぱな娘役、
亀蔵さんがおかまのネズミで出ていたり、楽しさいっぱい。
本編と同じなのは松さんだけで、絵空事のこのお芝居の中でも
極めて空想の世界。

「よだかの星」のようなモモンガ―の話に耳を傾けるネズミ達。

感動して集まった彼らに巧く乗せられ、
ネズミの英雄しゃっくりジャスミンと
間違えられているのを否定しそこなったジルは
大きな鈴を預かって、

そして…

弱い者のしたたかさとか、人生とか、
深く突き詰めれば多重構造なのを
観ている側にそれと覚られずに、
もっと屈託のないものにしてしまう魔法

キラキラ愉しく、可笑しく魅せてくれる、串田ワールド。

観客の一人、一人が観てきたもの、読んだもの、
生きてきた時間や経験は異なるから感じ方が様々なはずだけど、
それぞれに満足させちゃう串田戯場の魅力と言うか魔力の虜。

(今まで串田カントクの本で知るだけの世界だったのですが、
また読み直したくなりました「串田戯場(串田ワールド)」
今、読むと、最初に読んだときには
想像するだけだった世界に鮮やかに色がつきそうです)

つづく





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最終更新日  June 6, 2016 02:22:31 AM
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